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日本ユニシス・エクセリューションズ、3DAツールから新版

 日本ユニシス・エクセリューションズは、3DA(3次元製品情報付加モデル)のエンジニアリングツール「3DAviewmeister V2.0」を発売した。デジタル検図、加工、計測などの工程で、3DAデータの活用を拡大するための機能を充実させた。 3DAviewmeisterは3Dモデルと3DAモデルの閲覧機能に、計測、注記などの機能を加えた可視化ツール。設計工程の情報であるCADの3D幾何情報のほか、PMI属性、レイヤー、グループを保持する。NC、計測、解析などのデータも重ねて表示できることから「従来の図面作業から3Dモデルを使った完全なデジタル生産に移行できる」としている。 バージョンアップでグループ対応を可能にした。Windowsエクスプローラーに近い感覚でグループ単位での表示ON・OFF、グループ色モードで表示できるというもの。部品をグループ単位で管理できるようにすることで、3Dデータの視認性を高めた。 3Dデータの投影面積や勾配角度を算出し、結果を注記としてデータ上に表示する評価機能も搭載した。そのほかにも画像を3Dデータに重ね表示したり、NCデータを取り込んで3Dデータ上に経路を表示したりといった機能も盛り込んだ。 次のバージョンでは、JT形式やSTEP形式の入力インタフェース、「CADmeister」データを直接入力する機能を提供する予定。さらにクラウドサービスやPCだけでなく、タブレット端末でも稼働できるように、「マルチプラットフォーム化を進める」とした。 (2021年12月25日号掲載)

2021年12月31日

萩原工業×J&T環境、廃ブルーシートの水平リサイクルへ

 東京で12月10日まで開催された環境展「エコプロ2021」では、脱プラがひとつの大きなテーマであった。会場では海洋プラスチック問題やCNF(セルロースナノファイバー)などが取り上げられた。 そうした中でブルーシート国内最大手の萩原工業(岡山県倉敷市)は、これまで焼却処理されることが多かった廃ブルーシートを水平リサイクルする仕組みを紹介した。同社がこれまで行ってきたリサイクルは、カスケードリサイクル、つまり廃ブルーシートをパレットなどの低品質でも製品化可能なものへ再利用するものだ。しかし、今回の水平リサイクル「Re VALUE+」では廃ブルーシートを新たなブルーシートとして再生させることを試みる。同社が廃ブルーシートを回収し、提携先のJ&T環境が改質などの手を加えながらペレット化し、そのペレットを利用して萩原工業が再びブルーシートを製造する。現在、再生ブルーシートの試作品を生み出す段階までこぎつけている。これから地域の建築関係会社とも提携し、再生ブルーシートが使用に耐えるのか、使用済みブルーシートをうまく回収できるのかを検証する。 今後の課題として、ブルーシートを使用する企業側に廃ブルーシートの回収に協力してもらう必要があり、様々なケースに対応できる簡便なシステム作りが欠かせない。「Re VALUE+」の利用者には、地域の工務店など比較的小さな会社も想定される。そのため利用者側に廃ブルーシート回収のために一手間かけるだけの動機や利便性が求められる。互いに win?winの関係を築くことが重要なポイントとなりそうだ。 (2021年12月25日号掲載)

2021年12月31日

長谷川工業「Hasegawa FES」開催

 長谷川工業は12月6日、直近の事業報告と今後の事業展開を発表する「Hasegawa FES」をオンライン開催した。 冒頭では長谷川泰正社長が新事業について説明。パーソナルモビリティを扱うPMD事業、レースゲーム用のコクピットの開発・販売を行うドラポジ事業、メーカー向けAR(拡張現実)サービスのメーカーパーク事業を挙げた。なかでも電動キックボードを主に扱うPMD事業では、公共のシェアサービス事業として「SUMRIDE(サムライド)」をスタート。「すでに千葉・大阪などで公道での実証実験を行っている。今後もサービスを拡大していきたい」と語った。 事業報告では国内外の拠点がコロナ禍でも生産が滞ることなく、前年比で136%の成長を遂げたと説明。特に中国では需要の急拡大を受け大きく成長したという。 技術部からの報告では、カーボン素材を使った高強度、軽量コンパクトな踏み台を開発。同社初となるカーボン樹脂製の折りたたみ式踏み台「desta」を来年一月よりクラウドファンディングサイトで先行販売する。重量は約0・9?`。折りたたむとノートパソコンほどのサイズになり、持ち運びにも便利だという。 営業サイドからははしご兼用脚立「RX」がリニューアル商品としては異例の前年度比約300%増を記録したことに加え、昨年度から復活した特注事業が設備投資機運の高まりとともに多数の引き合いを得ているなど、全体的な好調ぶりをアピールした。 最後は長谷川義高副社長が登場。はしご兼用脚立の継続的なリニューアルを発表。好評を博しているワンタッチバーを搭載し、端具をカラーリングした製品を市場投入するとし「1月にはRDとRYZ、2月にはRAXとRYE、3月にはRSを発売する」とした。 (2021年12月25日号掲載)

長谷川工業(株)

2021年12月31日

サンドビック、小径超硬ドリルの次世代モデル

 サンドビック(コロマントカンパニー)は、汎用小径超硬ソリッドドリル「CoroDrill462-XM」と、最適化した仕様の小径超硬ソリッドドリル「CoroDrill862-GM」を発売した。両製品ともに、従来のドリル(CoroDrillR840、862)に対する次世代製品としての位置づけ。従来の超硬ソリッドドリルと比べ、ドリル径と加工深さのラインアップを拡充した。 CoroDrill462-XMは最小径φ0.03から最大径φ3のドリル径で、加工深さ6xDcを標準でラインアップ。超硬ノンコートの「H10F」はφ0.3からφ1.5の0.05?_飛びで、超硬コーティングの「X2BM」はφ1.55からφ3の0.05?_飛びをそれぞれ標準で在庫している。 CoroDrill862-GMは超硬コーティングが最小径φ0・3から最大径φ3のドリル径に対し、加工深さ9xDc、12xDc、16xDcをラインアップ。加工深さ12xDc以上はパイロット穴が必要で、専用パイロットドリルとして「CoroDrill862-GP」を取り揃えている。 さらにCoroDrill862-GMシリーズでは、一体焼結ダイヤのPCD材種「N1DU」をφ0.3からφ3まで標準でラインアップ(受注生産)。N1DUはユーザー仕様の穴に対応できるテーラーメードでの製作も可能という。N1DUはアルミや銅合金のほか、チタン、プラチナ、CFRP、セラミックなどの難削材にも対応。PCDは超硬の75~100倍の耐摩耗性を備えており、超硬材種と比べ50~100倍の工具寿命が期待できるとしている。 (2021年12月25日号掲載)

サンドビック(株)

2021年12月29日

ワルタージャパン、難削材向け超硬ドリル

 ワルタージャパンは、ステンレス鋼と難削材に特化した超硬ドリル「Supreme DC175」を市場投入した。φ3~20?_の寸法範囲に対応。独自の精密クーラント技術を活用することで切れ刃近傍へ的確にクーラントを供給し、工具寿命を最大化する。 強靭な安定型ストレート切れ刃と大きなクリアランスを取ったチゼルエッジ部の刃形状を採用。クーラント出口を切れ刃の近くに配置することで、工具寿命を約30%延ばした。工具材種として、耐摩耗性に優れたTiAlSiNベースの「WJ30Rz」(3~5×Dc・完全コーティング)と「WJ30RY」(8×Dc・先端ポイントコーティング)を用意している。 スムースな表面で切りくず排出を最適化し、構成刃先の形成を最小限に抑える効果も。「さらに8×Dcドリルのフルート形状はポリッシュ仕上げされ、深穴加工においても確実に切りくずを排出する」という。 ワルターのリコンディショニングセンターでミクロ刃形状も含めて「新品同様に再研磨と再コーディングができる」点も特長に挙げている。12×Dcドリル、段付きドリルなどは、同社が展開する特殊品短納期プログラム「Walter Xpress」で対応する。 (2021年12月25日号掲載)

2021年12月29日

中村留、本社で自社展

 中村留精密工業は12月8日からの3日間、石川県白山市の本社でプライベートショーを開催した。 報道陣向けにプレゼンを行った同社の中村匠吾専務取締役は、「これからの時代、1つの製品の売り上げを長期にわたり確保するのは必ず難しくなる。つまり複数の品種を持ちながらモデルチェンジや需要変動に対応しつつ効率よく生産を進める必要があるが、そのためには段取り作業を減らすことが重要なテーマになる」と言及。「そのために複合加工による工程集約という武器を使っていただきたい。複合加工機を誰でも・簡単に・早く・精度良く使っていただくための機能を我々は開発している」と、多品種少量生産における複合加工機の優位性を語った。 その言葉通り、プライベートショーでは複合加工機の使い勝手を向上させる2つの新機能が発表された。そのうちの1つ「ジオナビ」は、ツールセッタを用いた形状補正を半自動化するサポート機能。ユーザーはタレットをハンドル操作でツールセッタのプローブから約10?_の位置に近づける「アプローチ」を行うだけで、以降の測定動作をすべて自動化できるという。 従来は手動でプローブに工具を接触させることで形状補正を行うが、繰り返し作業が多いことから熟練技術者でも座標の取り忘れが発生していた。さらにプローブへの接触速度の違いによる測定精度のバラつきも発生していたといい、加工従事者の習熟度次第では作業時間に大きな差が生じることもあった。 しかしジオナビでは、形状補正取得手順をモニタ上にガイダンス表示。指示に従って操作することで、初心者でも簡単に作業を進めることができる。プローブへの接触速度も一定で、測定結果のバラつきや座標の取り忘れミスを防ぐ効果もある。ある事例ではジオナビを使うことで、初心者による補正作業時間を45%短縮できたという。 ■多系統プログラミングを簡単に  会場ではジオナビのほか、新機能「1(ワン)タレットプログラミング」も披露された。「世界的に見ても『とっつきづらい』と感じるユーザーが多い」(中村専務)という、マルチタレット複合加工機のプログラミング作業を簡単にするサポート機能だ。 ユーザーは1つのタレット用のプログラムを作成。そこから「工程編集機能」を使い、他のタレットに移動させたい工程を選んでカーソル移動させるだけで、任意の工程を別のタレットへと振り分けられる。従来はタレット間で工程を移動させる際には煩雑なプログラム修正が必要だったが、1タレットプログラミングではGコードやMコードの変更、Z軸符号の反転なども自動で実施される。1タレットでのプログラミングに近い感覚で、簡単に多系統プログラミングが可能になるわけだ。 「1タレットのユーザーでも訓練すれば多系統プログラミングは可能だが、やはり心理的不安はぬぐえない」と中村専務。「しかし1タレットプログラミングなら『これならできる』という感覚を持ってもらいやすく、自ずと複合加工機を導入いただける方が増えると考えている。複合加工機を導入されている方はまだ一部。自社だけでなく複合加工機のカテゴリ自体を伸ばすことが重要と考えている」と展望した。 (2021年12月25日号掲載)

中村留精密工業(株)

2021年12月29日

ダイキン工業、ウイルス、菌を抑制

 ダイキン工業は、ウイルスや菌の抑制効果が高い波長265nmの「深紫外線(UVC)LED」を搭載したUVストリーマ空気清浄機器を12月10日から順次発売する。天井設置形もラインナップし、空間上部に浮遊する飛沫にも対応する。 新たに加わるのは、▽UV加湿ストリーマ空気清浄機▽天井埋込カセット形UVストリーマ空気清浄機▽UVストリーマ除菌ユニット▽UVパワフルストリーマ空気清浄機?の4機種。いずれも、独自の空気清浄技術(ストリーマ)、UVCLED、集塵フィルターの組み合わせで、ウイルスや菌を素早く抑制するのが特長だ。 UV加湿ストリーマ空気清浄機は、同等風量の従来機に比べて、約5倍のスピードで除菌。ウイルスを30分で99%以上抑制する。給水タンクを外さずに、その場でも水入れができる「上から給水」方式を採用した。 置き場所が確保しづらい小空間でも設置しやすく、8畳の空間であれば9分で空気清浄できるという。専用のスマートフォンアプリを使えば、離れた場所からの遠隔操作や室内の空気の見える化ができる。 業務用の天井埋込形空気清浄機で、UVCLEDを初めて採用したタイプも開発した。機内に取り込んで清浄した空気を4方向吹き出しで空間全体に届ける。床を占有しないため、限られたスペースでも設置可能。パネルはシステム天井にも収まる620?_角のコンパクトサイズで、間取りを変更するときも比較的簡単に設置場所を変えられる。 風量は毎分1立方?bに設計し、最大73平方?b(44畳)の大空間も1台できる仕様とした。抗菌HEPAフィルターを4枚内蔵。フィルターの面積を広げて圧力損失を下げ、運転音(ターボ=46dB・弱=35dB)を低減した。学校や学習塾など、静音性が求められる空間にも適している。 (2021年12月25日号掲載)

2021年12月27日

YKK AP、ZEB仕様の本社ビル

 YKK APは本社機能の一部および製造部門のヘッドクォーター、展示スペースをもつ「YKK AP30ビル」(地上3階建て、延床面積7129平方?b)を富山県黒部市の黒部製造所内に建設する。投資金額は約40億円。来年1月に着工し2023年4月に竣工する予定。 このビルは1990年のYKKアーキテクチュラルプロダクツ設立から30年の節目となる2020年に建設計画をスタートした。窓をはじめとする建築用プロダクツを扱うメーカーの自社ビルとして、またコロナ以降の新しい働き方を実践するオフィスとする。自然環境およびそこで働く社員の健康にも配慮する。年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスとなる「ZEB」の実現および「WELL認証」PLATINUMの取得を目指すという。 (2021年12月25日号掲載)

2021年12月27日

北九州SIerネット、サブスクで自動化支援

 北九州のモノづくりに関連するシステムインテグレータの団体「北九州システムインテグレータネットワーク」(会長=ドーワテクノス小野裕和社長)は参加する企業のもつロボット、AIソリューション、IoTソリューションなど様々な商材をサブスクリプション(サービス利用料課金モデル)で提供するBtoB向けウェブサイト「Kitakyushu SIerNet DX Marketplace」を立ち上げた。初期費用が高額で導入が進まなかった機材や価格が不明で問い合わせなどの一歩が進まなかった保守サービス、教育サービスなどが広がりそうだ。 ネットワークは登録商材やサービスを拡張し、見積書の作成などが簡単に実行できるよう顧客のニーズに応えていく考え。「サブスクリプションではなく、従来からの売り切りの商材の取り扱いもあるので、それらの商材やサービスを活用した導入事例なども参考にしていただければ」と言う。 参加企業のドーワテクノスが今春、提供を始めた外観検査ロボットシステム「AI検査君」は協働ロボットや検査用カメラ、操作パネルなどで構成し、AI機能を使って合否の判断を的確に行う。利用料は税別で初期費用30万円、月額40万円。同社は「ダイレクトティーチングなどを利用してセットアップが容易で導入した翌日から使える。期間工の代わりになる」(FAシステム部の田中弘行部長)と言う。 このほか「Webサイトアクセス解析支援ツール」(ミシマ・オーエー・システム提供、月額5000円)、腰サポートロボット「マッスルスーツエブリイ」(ICS SAKABE提供、初期1万3600円、月額4980円)、産業用ディープラーニングツール「VisionPro Deep Learning」(リョーワ提供、初期15万円、月額20万円)などを用意する。 (2021年12月25日号掲載)

2021年12月27日

ブラザー工業、アフターMECT展開催

 ブラザー工業(マシナリー事業)は12月7日から2日間、刈谷工場内のテクノロジーセンターでプライベートショーを開催した。今秋開かれたメカトロテックジャパン2021で好評だった提案から、難削材加工、工程集約、自動化などに焦点を当てた。 小型マシニングセンタ「SPEEDIO」のフルラインナップ12機種を並べた。主軸30番機で需要が高まっている難削材加工に対して、高剛性モデル「F600X1」によるテストカットを実施。インコネル、ステンレス(SUS316L)、炭素鋼を順番に削って見せた。そのほかにも、チタン、ニッケル、プリハードン鋼などでも高能率加工ができるデータも示し、「30番機で無駄なく削れる」点をアピールした。 工程集約では、X軸1000×Y軸500?_の移動量を持たせたワイドストロークモデル「W1000Xd1」を提案した。治具1台にアルミ鋳物のEV用インバータケース2台を載せたデモ加工は、オーエスジーの切削工具を使用。高速M8、φ63?_フライス、φ3?_溝、φ12仕上げなどの工程を見せた。 ブラザー工業のスタッフによれば、「40番機に近い加工ができるので無駄が省けて省エネにもなる。トラック用エンジンヘッドカバーや自動車用フレームといった大物ワークの1個取りだけでなく、中物ワークの2個取り、円テーブルを使った多数個取りなど、大きな加工エリアを生かした幅広い治具構成ができる」という。 会場入口付近には、新型数値制御装置「CNC?D00」のシミュレータを設置した。すべての操作の起点となるホーム画面を新設。残加工・経過時間、ワークカウンタ、プログラム、工具寿命などを一度に表示できるのが特徴。「量産時に必要な情報を一元化できるうえ、画面をカスタマイズすれば、さらに使いやすくなる」とした。 (2021年12月25日号掲載)

ブラザー工業(株)

2021年12月27日

DMG森精機、工具段取り時間50%削減

 DMG森精機は11月25日、工具段取りを効率化する「マガジン操作パネル」の販売を開始した。同製品は工具マガジンに配置する工具マガジン専用の操作パネル。同社の複合加工機「NTX1000」など既存機種への搭載も可能で、保有設備のさらなる生産性向上を目指すユーザーに向くという。 一般的な工具段取り作業ではこれまで、作業者が工作機械の操作盤から工具データを登録し、工具マガジン側に移動して工具の取付を行っていた。そのため工具本数が増えると操作盤?マガジン間の移動回数も多くなり、工具段取りに時間を要する要因となっていたという。 しかしマガジン操作パネルでは、工具マガジンに配置することでその点を解消。工作機械の操作盤とマガジン間の移動が不要となり、マガジン操作パネルで工具データを登録後、すぐに工具の取付作業を行えるようにした。マガジンポットへの工具割付や登録済工具の検索・呼び出し、メンテナンスが必要な工具の抽出など、工具段取りに必要な操作はタッチパネルで完結。従来の仕様と比べ、工具段取り時間を約50%短縮できるという(工具寿命の確認・設定作業を従来のマガジン操作ボタンと比べた場合)。 なお、同製品をオプションとして搭載する場合の標準販売価格は税抜き42万円。 (2021年12月10日号掲載)

DMG森精機(株)

2021年12月24日

スター精密、大連工場拡張し月産300台体制へ

 スター精密は、工作機械事業の海外製造子会社「欺大精密(大連)有限公司」の工場拡張を決定した。約6億5千万円を投じ、2022年2月の稼働開始を目指す。対象延床面積は5266?u。主に組立工程エリアとして使用する。既存工場(22818?u)のレイアウト変更によって、加工工程エリアを拡大し、加工設備も増設する。 大連工場は、海外生産拠点として1989年に設立した。中国を中心とした東アジア市場向け製品を製造している。スター精密によれば、新型コロナウイルス感染症の沈静化に伴う市況回復のなかでも、中国の受注が高水準で推移しているという。旺盛な受注に対応するため、工場拡張と設備増設に踏み切った。生産能力は現状の25%増となる月産300台体制へ増強する。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月24日

ダイキン工業、「ダイキンエコキュート」22年モデル

 ダイキン工業は「ダイキンエコキュート」2022年モデル(W型)20機種を発売した。スマートフォンアプリとの連携で利便性を向上させたほか、「業界最高の給湯圧力でシャワーや洗い物を快適にする」という。 ルームエアコンや空気清浄機などのダイキン製品の操作もできるアプリ「Daikin SmartApp」で、エコキュートも扱えるようになった。湯はり・追いだきの遠隔操作以外に、タンク残湯量・設定温度の確認、湯はり進捗の見える化といった基本性能も実装させた。2022年3月のアップデートで、湯はりの時間予約、沸き増し、昼間シフト(太陽光発電の余剰電力を活用した昼間の沸き上げ)もできるようになる。 22年3月に実装予定のエアコン連動機能は、アプリによる操作で、湯はりと同時に脱衣室のエアコンが自動で入るというもの。浴室内との温度差が軽減され、湯上りも快適に安心してゆっくり過ごせる。部屋のエアコンとの連動も可能だ。同時期に、給湯の長期不使用や蛇口の締め忘れを知らせてくれる遠隔見守り機能も追加する予定となっている。 標準圧機(高圧給湯)の給湯圧力を210kPaに高めた。シャワーの体感圧力は従来比110%に。高圧機(パワフル高圧給湯)なら2カ所同時給湯が可能なため、風呂と台所で同時に湯を使える。 お風呂をさらに快適にするアイテムとして、簡単な施工で取り付けられる「ウルトラファインバブルアダプター」も用意した。バブルのなかでも極めて細かい0.001?_未満の「ウルトラファインバブル」を発生させる。微細な泡が全身を包み込むことで、身体が芯から温まり入浴後も湯冷めしにくくなる、角質層にまで水分が浸透し肌にうるおい感が出る、皮膚のしわなど細かいところまでやさしくすっきり洗いあげる、といった効果が期待できるという。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月24日

アンドール、ロングセラー機械系汎用CADに新版

 アンドール(東京都世田谷区池尻3-1-3、TEL.03-3419-6011)はWindows 8.1/10対応の機械系汎用CADソフト「EASY DRAW Ver.26」を全国のパソコンショップで11月20日に発売した。最近のCAD利用環境で一般的になっている高解像度モニター利用やデュアルモニターを使用した設計環境へ適用した。 1994年発売のEASY DRAWは初心者からベテランまで幅広いそうに支持されているロングセラー。新版では一度に開ける図面数を従来の2倍(20図面)に拡張し、デュアルモニター使用時の操作性を向上した。価格は税込で6万280円(トレーニングマニュアル無し)から。 (2021年12月10日号掲載)

アンドール(株)

2021年12月22日

アマダマシナリー、10キロワットのファイバーレーザー

 アマダマシナリーは11月19日、中厚板大板材の高速ピアス加工と高品位切断加工を実現するファイバーレーザー加工機「LC-VALSTER-AJ」シリーズの受注を始めた。加工サイズ3×1.5mおよび6.2×2.5m、発振器出力3、6、10キロワットをラインナップする。 中厚板大板材を扱う鋼材加工の現場では、少子高齢化等に伴う人手不足や短納期化だけでなく、材料特性による加工マシンへの負担、粉塵環境の改善などが課題となっている。新開発のこのシリーズは、10キロワットの高出力発振器を搭載でき、「高速高品位加工を実現するとともに、最新のNC装置や当社最先端の支援技術、IoTを駆使することで誰にでも使いやすいマシンとなっている」と言う。 2018年12月にJASS6による建築工事標準仕様が改定され、レーザーによる穴あけが可能になったことに加え、今年4月にはプラズマ切断などで発生する金属粉塵が法規制の対象となり、構機・鋼材業界においてファイバーレーザー加工機による中厚板大板材の切断加工に大きな期待が寄せられている。新シリーズはフルパーテーションや新集塵システムの搭載で、材料切断時に発生するヒュームを外部へ飛散させにくい。 販売価格は10キロワットの加工サイズ6.2×2.5m仕様で税別1億4000万円。年間販売30台を目指す。 (2021年12月10日号掲載)

(株)アマダマシナリー

2021年12月22日

リンナイ、シンプルな食器洗い乾燥機

 リンナイは、シンプルな機能を備えた標準スライドオープンの食器洗い乾燥機「RKW?405シリーズ」を12月15日に発売する。約20分で洗浄とすずぎが完了する「洗浄のみコース」を搭載。調理直後にフライパン、食後に食器と、2回に分けて洗浄することで限られた庫内スペースでも多くの洗い物に対応できる。 かごの構造を見直し、まな板(最大200×400×15?_)をサイドに立てて入れられるようになった。食器とまな板を無理なくセットでき、同時にまとめて洗浄できる。本体設置後の面材の出代調整が可能な機構を採用。扉材の位置を前後1?_調整可能にしたことで、施工性が向上した。 コース選択などの操作ボタンを上部に配置した。見やすさに加え、腰をかがめず楽な姿勢で操作ができる。「クイックスタート」機能は、スタートボタンを押した後、ドアを閉めるだけで、前回運転時のコースのまますぐに運転開始できる点を売りにした。 汚れを落としやすくする「バイタル除菌洗浄」機能も搭載した。食器洗い乾燥機専用洗剤に含まれる酵素が活動しやすい温度にコントールして洗浄する。油汚れを溶かして浮かすだけでなく、温度をコントロールすることで消費電力も抑える。 銀イオンカートリッジ(別売)を装着すると、高温水すすぎの段階で銀イオンが溶け出し、食器や水槽全体に抗菌コートを生成し、細菌の繁殖を抑制する。ヒーター加熱による乾燥の後、乾燥ファンのみで運転。「食器を隅々まで余熱で乾燥させ、からっと感をキープする」という。 キッチンの温度環境や安全にも配慮した「ソフト換気」もポイント。約33℃まで下げて排気する。食器収納点数は40点(約5人用)。ブラックとシルバーの2色を用意した。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月22日

アイカ工業、外壁タイルの劣化防ぐ防水保護塗装工法を開発

 アイカ工業は、タイル張り外壁向け防水形保護塗装工法「ダイナミックレジン タフレジンククリアガードWP工法」を開発した。タイルの意匠を生かしながら、劣化の原因となる雨水の侵入を防ぎ、建物の寿命を延ばす。 建築仕上げ材として多用されている外壁タイルは、目地部分から雨水が侵入すると、タイルや内部コンクリートが劣化し、コンクリート躯体のひび割れやタイルの剥落などにつながる危険性がある。経年劣化によって腐朽・破損する建物の数が今後増えることが予想されるため、アイカ工業は建物の補修・補強を重点分野に位置付けている。 新工法は、独自設計のウレアウレタン樹脂を使用。外壁にクラックが発生した場合でも追従する伸縮性で、高い防水効果を発揮する。遮水性の高さも売り。透明度と耐候性が高いため、意匠性を生かしながら劣化対策ができる。1平方?bあたりの価格は6100円(税・材工設計のぞく)。年間1億円の販売を目指す。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月22日

ワルタージャパン、PVDコーティングチップ対象品拡張

 ワルタージャパンは、ミーリング加工用最新PVDコーティング材種「Tiger-tec Gold WSP45G」のレパートリーを拡張した。Xtra-tec F4042肩削りカッタ、F4x38ポーキュパインカッタ、F4x53スロットカッタ、F2330高送りカッタなどで使えるようになった。WSP45Gは、高靭性超硬母材の上に耐摩耗性に優れたTiAlN層、外層部に切削熱の伝播を遮断するアルミナ被膜、最外層に明るいゴールド色のZrNトップレイヤーで構成している。鉄系、ステンレス径、チタン、耐熱合金などに使えるうえ、「工具突き出しの長い加工、湿式加工など、難しい加工の状況にも対応できる」という。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月20日

クリナップ、システムキッチン「STEDIA(ステディア)」

 クリナップは主力の中高級価格帯システムキッチン「STEDIA(ステディア)」をモデルチェンジし、対面プランを加えた。来年2月1日に受注を始める。 2018年のブランド刷新以来の大規模モデルチェンジとなる。「理想の暮らしをがんばらずに」をコンセプトに近年人気のLDK一体型の間取りに対応。最適な段差設計で調理中の水や汚れが対面側に広がりにくくするなどして、従来の対面システムよりもデザイン性と開放感を高めた。対面側にオープン、収納、デスクの3タイプを用意。求めやすい価格に設定した(I型257?pスタイリッシュプランで税別89万1500から)。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月20日

京セラ、自動盤溝入れ工具拡充

 京セラ(京都市伏見区竹田鳥羽殿町6、TEL.075-604-3651)は、自動盤用溝入れ工具「GBF」のラインナップとして、外径用スリープホルダ3型番、コーナR0.1の研磨ブレーカチップ36型番(6サイズ×R/L×3材種)を追加した。GBFは高精度な刃幅公差(±0.02mm)と独自コーティング「MEGACOATシリーズ」による長寿命・高能率加工が売り。溝幅0.25~3mm、最大溝深さ3mmまで対応している。今回の拡充で、外径用スリープホルダ11型番、研磨ブレーカチップ390型番まで増えた。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月17日

イグス、耐磨耗性高機能ポリマー「イグリデュールAX500」

 イグス(日本法人:東京都墨田区、吉田剛代表取締役)は11月16日、導電性を備えた耐磨耗性高機能ポリマー「イグリデュールAX500」を開発したと発表した。 軸受に用いることで、アーク放電や粉塵爆発など静電気が原因となる事故を防止。250度までの高温環境にも対応しており、耐薬品性にも優れることからオーブンやボトル洗浄などの用途で使用できる。FAD(アメリカ食品医薬局)および欧州委員会規制(EU)No.10/2011に準拠しており、食品や包装機械などの用途に向く。 ポリマーに固体潤滑剤が埋め込まれており、メンテナンスが不要な点も特長。従来製品「イグリデュールA500」より耐磨耗性も優れており、独・ケルンの社内試験施設で行った磨耗試験ではイグリデュールA500と比べ磨耗量が最大3分の1に低減されたという。  (2021年12月10日号掲載)

2021年12月17日

ESR、九州で初の物流施設着工

 物流不動産の開発を手がけるESR(東京都港区)は11月12日、福岡県朝倉市一木の3階建てマルチテナント型物流施設「ESR福岡甘木ディストリビューションセンター」(以下福岡甘木DC)の地鎮祭を執り行った。同社としては九州地方ではじめてのプロジェクトで、延床面積は4万266平方m。総投資額は約125億円で、2022年12月の竣工を予定している。 福岡甘木DCは大分自動車道「甘木IC」から約1.7キロメートルに位置し、九州の物流の要所である「鳥栖JCT」からも約14キロメートルと、九州全域への配送に対応する。同社の基本理念「HUMAN CENTRIC DESIGN.」(人を中心に考えたデザイン)に基づき、休憩室やシャワー室を設けるなど、働きやすさや人材定着にも配慮する。 同社のスチュアート・ギブソン代表取締役は福岡甘木DCについて「福岡はアジア各国への玄関口。若年層の人口増加率が高く、国家戦略特区としてイノベーション創出や起業が盛んな点など長期成長が見込める都市として注目しており、3年前から進出を検討していた。今後ESRが九州地方でマーケットを広げるうえでのテストケースと考えている」とコメントしている。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月17日

日東工器、電動ドライバ「デルボ」

 日東工器(小形明誠社長)の電動ドライバ「デルボ」DLV45Cが、ユニバーサルロボットの周辺機器UR+製品として認証された。UR+製品はユニバーサル社製協働ロボットとプラグアンドプレイで使用可能な製品群を指す。 電動ドライバ「デルボ」はトルク管理可能なねじ締め機。出力トルクは0.6~4.5N・mに対応。最大30通りのトルク設定が可能で、さまざまなねじ締め条件に対応可能。また9段階の回線速度調整機能、3段階の自動速度可変機能を搭載しておりパソコンやスマートフォン、プリンタなどの電子機器や自動車部品など幅広い組み立て作業現場で活用されている。「従来、手動で行っていたトルク設定などをURロボット用のソフトウェアURCapを用いてプログラミングできるため、ロボットに不慣れなユーザーであっても速度やねじ締めモードなど必要な項目を容易に設定することが可能」(日東工器) ユニバーサルロボット日本支社の山根剛代表は「機械工具を販売する日東工器は以前から産業用ロボット専用の『手持ち』機械工具による自動化提案をしていますが、今回、日東工器の電動ドライバがUR+製品に加わることで、これまで手作業だったねじ締め工程の自動化が可能になり、ユーザーの作業環境の改善や品質向上に繋がることが大いに期待される」と語っている。 (2021年12月10日号掲載)

日東工器(株)

2021年12月15日

シナプスイノベーション、SaaS型販売・購買管理ツール

 シナプスイノベーションは、SalesforceAppExchangeでSaaS型販売・購買管理ツール「UM販売管理」の提供を開始した。月額費用は10ID・サポート費含めて3万円から。工程管理、在庫管理、会計システムなどのシステムと組み合わせることで、製造業の業務を網羅できるという。 UM販売管理は、製造業に特価したシステム。購買オーダー発生から支払予定データ作成まで社内外の関係者とリアルタイムに情報共有できる仕組みを提供する。親会社と子会社、国内拠点と海外拠点、自社と他社など、さまざまな連携ができる。SPA(製造小売業)にも対応。クラウドサービスのため、テレワーク時や外出先からも利用できる点も売りにしている。 主な機能は、▽内示受注・受注情報の管理▽出荷在庫引当・出荷実績の登録▽売上計上・売上伝票の発行▽内示発注・発注情報の管理▽返品処理?など。見積り、受発注のやり取りをすべてWeb上で完結できる。 (2021年12月10日号掲載)

2021年12月15日