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マックス、手元で圧力切替できる高圧釘打機

 マックス(東京都中央区日本橋箱崎町6-6、TEL.03-3669-8115)は4段階の圧力切替機構をもち、手元で簡単に打ち込み深さを調整できる高圧釘打機4機種を開発した。先端全周に細かい爪を設け、ほぼ360度、どの角度で釘打機を部材に押し付けても引っ掛かかる仕様に。「『斜め打ち』や滑りやすい素材の『平打ち』などでの打ちやすさ向上も図った」と言う。 部材に適した圧力を使用することで必要以上のエアー消費がない。ネイル装填数120~300本の「HN-90N6(D)」「HN-75N4(D)」は11月18日、同100-400本の「HN-65N4(D)」「HN-50N4(D)」は12月2日に全国の金物店、プロショップ、ホームセンターを通じて販売する。希望小売価格は税込10万7250円から。 (2021年11月25日号掲載)

2021年11月29日

FNS、1m幅の高剛性5軸MC

 FNS(兵庫県神戸市)はコンパクトで剛性の高い5軸制御立形マシニングセンタ「BM562-T-ATC」(主軸最速回転数毎分1万8000)を開発した。幅わずか1012ミリ、奥行1332ミリの省スペースに回転傾斜軸を付加したもので、10月23日まで開かれたMECTで披露した。 「この省スペースで両持ちの揺りかごテーブルは他にないだろう。非常に剛性が高い」と見島史郎社長は自信を見せる。小物金属加工向けを想定するが、木材加工を行う鉋メーカーに1台納め、同社に2台目を納入するところと言う。ストロークX500・Y600・Z300ミリ。多軸ヘッド、パレットチェンジャー、研削仕様、ロボット追加などのカスタマイズができる。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月26日

山善「ツールベンディングユニット」

 エンドミル、ニッパー、治具、手袋、ウエスなど、工場で使用する備品を自動販売機のように取り出せる。山善(機工事業部)が販売を開始した「ツールベンディングユニット」は、入出庫データを自動で管理する製品。棚卸の手間が省けるうえ、設定した在庫数に達すると、メールで知らせてくれる。 「メカトロテックジャパン2021」で実演した。棚卸の時間や販売管理費の削減、省人化、利用状況の分析、非対面による入出庫できる点がメリット。ほしい備品を選択し、決定ボタンを押すだけでいつでも取り出せる。 バーコードリーダーによる個人認証や備品選択も可能。本体ユニットに内蔵されている通信機器からクラウドサーバーにデータが蓄積され、外部端末などで使用状況を閲覧できる。CSV形式による出力も可能。山善の担当者は「『いつ・だれが・なにを・どれだけ』の情報がリアルタイムで分かる。リマインド機能を使えば、在庫切れのリスクも低減できる」と話していた。 庫内に保管している製品はサイズに合わせて、スプリング状のスパイラルコラム、ベルトコラム、フックコラムのいずれかで保管する。コラム近くまでエレベーターが迎えに行くように出庫するため、製品が傷つかない。本体下部にある取り出し口は、出庫時以外は施錠される。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月26日

新東工業、体感型の「環境テクノロジーセンター」リニューアル

 新東工業は、モノづくり現場の作業環境や安全課題を解決する場として、体感型の「環境テクノロジーセンター」をリニューアルオープンした。2015年7月に幸田事業所(愛知県額田郡)に開設してから2500人以上が来場。今回、現場の安全と省エネルギー化をコンセプトに改修した。 安全対策の提案として、粉塵火災システムと集塵の要素技術を紹介。「火の粉を防ぐ、火災を早期発見する、延焼を防ぐ」といった作業現場の安全に関わる技術を体感できる。さらに、作業環境の改善と効率化を可能にした「見える化技術」では、顧客と何度もやり取りしながら検討していた方法を見直し、その場で検証と実験ができる設備を充実させた。 モノづくりの現場で活用される集塵機にも着目した。使用する電力を運転状況に合わせて、自動でコントロールする技術で、「カーボンニュートラル実現への第一歩である『作業現場の省エネルギー化』に貢献できる」(新東工業)としている。開館時間は9時30分?16時30分。土曜、日曜、祝祭日は休館となっている。 (2021年11月10日号掲載)

新東工業(株)

2021年11月26日

リンナイ、グッドデザイン賞を受賞

 リンナイのウォールインオーブン「G:201」と浴室暖房乾燥機リモコンが2021年度グッドデザイン賞を受賞した。G:201は上質感と高級感を追求した「G:(ジー)」ラインの第2弾。ブラックガラスとステンレス材を採用し、堅牢でありながらも、端正なフロントフェイスに仕上げた。審査委員は「住生活の中で調理機器はどうあるべきかを追求した住宅設備メーカーの視点と、調理家電で培った家電メーカーの新しい技術と知見をうまくマッチさせている」とコメントした。 浴室暖房乾燥機リモコンは、フラットでスクエアなフォルムが特徴。音声サポート機能の追加と大画面化により、操作性と視認性が向上した。「機器の造形を使って機能を主張するのではなく、生活の中でのさりげない存在に仕上げ、居住者の日常の行動をサポートする一つの窓口に仕立て上げている」と評価された。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月26日

マルヤス機械、本社社屋を竣工

 マルヤス機械は11月8日、本社敷地内(長野県岡谷市)に本社社屋を竣工したと発表した。旧社屋の老朽化対策とBCP対応強化、職場環境改善を目的に昨年2月から建設を進めてきた。 新社屋は地上4階建てで延べ床面積6654平方m(このうち工場は1432平方m)。屋上に太陽光パネル(出力126キロワット)を設置し、本社社屋の使用電力をほぼ賄えるという。旧社屋にあった本社機能や営業拠点だけでなく、生産・技術・開発のスタッフ部門も新社屋に集約。同社は「各部門が一体となったワンフロアオフィスで、より一層の生産性向上と事業拡大に努める」としている。リフレッシュスペースや社員食堂を設置し、今後はショールームなどの関連施設も開設する予定という。 (2021年11月25日号掲載)

マルヤス機械(株)

2021年11月26日

イグス、加工時間を46%削減

 イグス(日本法人:東京都墨田区、吉田剛代表取締役)は10月27日、機械や装置などの可動部での使用を想定した耐屈曲ケーブル「チェーンフレックス」から、新たにPROFINETケーブル「CF898.061.FC」を開発したと発表した。 PROFINETケーブルは大容量のデータでも毎秒最大100Mbitで伝送でき、工作機械やマテリアルハンドリング分野で多く使用されている。イグスは今回、チェーンフレックスPROFINETケーブル用の簡単なコネクタ取付技術を開発。ストリッピングツールにケーブルをセットして外被を剥ぎ取り、コネクタを挿入するだけでハーネス加工が可能な仕様とした。この技術により、CF898.061.FCの加工時間をケーブルをペンチで剥ぐ従来の方法と比べ最大46%短縮できる。 同社の他の可動ケーブルと同様、ドイツの試験施設で耐久試験も実施。現在進行中のテストでは、780万ストロークを超えて不具合は起きていないという。最大36カ月の無償交換保証サービスも実施する。 (2021年11月25日号掲載)

2021年11月26日

小?中規模物流施設向けパレタイズロボ

 早稲田大学発のスタートアップ 東京ロボティクス(坂本義弘社長)は10月23日、小~中規模の物流施設向け自走式パレタイズロボット「モバイルグリッパ」を開発したと発表した。 同社が得意とする力制御技術の活用により、異なるサイズのダンボールでも潰すことなく把持・運搬が可能。最大900?_まで開閉する左右独立グリッパを備え、ロボットが荷物の中心からずれて正対した場合でも安定して把持できる。低温環境に強い関節機構を採用したことで、低温でも効率を落とすことなく安定した稼働が期待できるという。 可搬重量は最大15?`グラム程度で、グリッパ位置は最大1650?_まで上昇可能。顧客へのヒアリングを通じ、グリッパ部分をロボットアームに変更したり、足回りを差動二輪にするなどの仕様見直しも随時行う。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月24日

ソリッドワークス2022、「繰り返し作業」をより効率化

 ソリッドワークス・ジャパンは10月28日、三次元設計CAD「SOLIDWORKS2022」の記者説明会をオンラインで実施。機能強化について説明を行った。 新版は「より効率よく、より迅速に、一緒に作業を」をテーマにブラッシュアップ。同社営業技術部の赤代政宏部長は「昨今の3DCADユーザーは第一に『処理速度と快適性』、第二に『安定性』、次いで『使いやすさ』をソフト選定のポイントに挙げている。ソリッドワークス2022ではユーザーニーズの高かった『繰り返して行う作業』の効率化に着目した機能を数多く強化した」と話す。 一例として、ユーザーが設計時に多用するショートカットキーの利便性を向上。ショートカットバーでコマンドを検索するウインドウや、ショートカットのカスタマイズなどを簡単に行える。効率化では、これまで片側しか行えなかったパーティングラインの抜き勾配作成をワンアクションで行えるほか、円筒データの断面表示も簡単に行えるようにした。 ディテイリングモード(モデル情報を読み込まずに高速に開き編集を行えるモード)を強化し、図面の作業性能を向上させたほか、製図の手数を削減する機能を強化。グラフィックスの品質と表示スピードも大幅に改善した。 ダッソー社のモノづくりプラットフォーム「3Dエクスペリエンス」との連携によって、効率的な共同作業やクラウドベースでのデザイン、設計、シミュレーション、データ管理・ガバナンス、製造向けアプリケーションの拡張利用などを容易にした。 「データのリビジョンステータス(変更履歴)や完成度ステータスを簡単に見られることや排他制御の活用によって、共同作業による製品開発や管理をよりやりやすくしている」(同社営業技術部・柿沼直樹氏)。 新版は12月1日より受注開始する。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月24日

空調服、洗濯機で洗える「10秒速暖」ベスト

 空調服(市ヶ谷透社長)は、冬の屋外作業やアウトドア・レジャー向けの新商品「サーマル ギア(発熱防寒ベスト)」の2モデルを11月初旬より発売する。 「サーマルギア」は、電源ボタンを入れて約10秒で温まる、速暖性にすぐれたバッテリ式のベスト。約40度、50度、60度の3段階温度調整が可能。ベスト内には耐久性、安全性に優れたヒーターユニット「ナノフレキシブル加熱フィルム」を採用。丸めたり曲げたりしても故障・破損することなく使用可能。 ヒーター部分は約0.5ミリの薄いフィルム状になっており、ウェアを着たときの違和感を感じにくくしている。さらに温度設定を「強」にして使用していた場合、90分後に自動的に「中」に切り替わるセーフティ機能により、低温やけどを防ぐバッテリを外し、ケーブルのコネクター部分の防水キャップをはめれば、洗濯ネットに入れて洗濯機で丸洗いも可能。空調服のバッテリが使用でき、夏も冬も同じバッテリで寒暖対策が可能だ。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月24日

岩本工業、切削液の供給を自動化

 人手に頼っていた水溶性切削液の供給作業を完全自動化する提案が、北陸を中心に展開されている。 岩本工業(石川県白川市)が開発した供給装置「楽?ラント」は、装置内部で設定濃度に希釈・混合した後、配管を通じて複数の工作機械へ自動的に供給する。身体的な負担を伴うペール缶などによる運搬から切削液の濃度管理、作業ミスによる清掃まで、定期的に発生する手間と時間を省く提案だ。 原液の入ったドラム缶を装置本体に接続して使用する。「水道法性能基準適合品」のため、水道配管(飲料用)に直接つなげられる仕様となっている。液晶パネルで濃度を確認するため、濃度計による測定は不要。ドラム缶残量、油累積カウンターなども搭載している。 装置内で液漏れが発生した場合、漏洩センサーが感知して自動停止する仕組み。赤色ランプの点灯とブザー音で知らせる。原液がなくなれば、黄色のランプが点灯し、交換作業も2本のパイプを差替えれば完了するという。 装置の起動・停止は曜日・時間単位でも設定できる。岩本工業の渡邊政臣営業担当課長は、「当初は社内設備として開発したものの、取引先からの要望を受けて発売した。当社で工作機械12台に使用した結果、年間で504時間、200万円の削減効果があった。顧客実績として、最大40台まで接続したことがある」と話す。 今年10月に大阪で開かれた展示会「関西ものづくりワールド」(=写真)に続いて、「メカトロテックジャパン2021」にも初出展し、多くの引き合いを得たという。総代理店としてメンテナンスも担当する小松鋼機(石川県小松市)の村井幸雄課長も「工作機械の台数が多くなるほど、メリットも大きくなる。それに経費や稼働停止のリスクを減らせるだけでなく、働き方改革にもつながる」と手応えを話していた。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月24日

ダイキン工業、快適な目覚めの提供へ

 ダイキン工業は、京セラと「パフォーマンス向上起床システム」の共同研究を進めている。現代社会において多くの人が抱えている睡眠の悩みに対して、快適な目覚めを提供するのが目的。東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授とも共同研究を実施し、システムと一般的な目覚まし時計の比較実験を行ったところ、起床時における脳の活性度と、快適さについて効果を確認できた。 両社は「良い『目覚め』は健やかな日中の活動と夜の安眠につながる」と考え、2020年9月から共同研究を開始した。起床直後から脳が活性化し、高いパフォーマンスを発揮できるシステムの実用化を目指している。 ダイキンが開発した空気の渦輪制御技術による柔らかで優しいリズムの空気刺激と、京セラの紫色LEDとRGB蛍光体調合技術による自然光に近いLED照明「CERAPHIC」の点灯を組み合わせた。今後市場のニーズを見ながら、実用化に向けて検討するだけでなく、共同研究で得た知見や経験を生かし、さらなる製品開発につなげる考えだ。 東北大学の学生20人を対象にした比較実験では、前頭葉の脳血流量と認知機能テストの結果から、脳の活性度が向上していることが明らかになった。さらにアンケートを通じて、空気の渦輪の刺激と照明による起床時の快適さ、気分などを調査したところ、統計的に有意な差を確認できたという。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月24日

オークマ、自律判断する横形MC

 オークマは、パレットサイズ800ミリの横形マシニングセンタ「MA?8000H」を開発した。自律的に遂行する省電力機能を搭載し、脱炭素化の取り組みを支援。油空圧供給ポート数をクラス最高水準に増強するなど、自動化対応力を高めた。標準仕様の価格は6170万円。2022年1月から受注を開始する。 人が意識することなく、機械が自律的に精度の安定化と省エネを両立する機種として製品化した。過度な室温管理に頼らなくても精度安定性を発揮する「サーモフレンドリーコンセプト」を採用。暖気運転や寸法補正に必要な動作時間を大幅に短縮させ、機械単体としての消費電力を削減する。 新世代省エネルギーシステムとして位置付けている「ECO suite plus」も搭載した。加工あたりの消費電力量やCO2排出量をその場で確認し、機器ごとに分析することで改善できるのが特徴。知能化省エネ技術「ECOアイドルストップ」で冷却の要否を機械が判断し、高精度を維持したまま冷却装置をアイドルストップできる。 自動化対応力を高めるために、特別仕様の油空圧供給ポートの数を、段取りステーション側16ポート(従来機4ポート)、加工室側7ポート(同)まで増やした。治具の単独動作を増やせるだけでなく、ロボットによる複数ワークの自動脱着、加工室内での治具操作による工具と治具の干渉回避などに対応する。 さらに特別仕様として、クーラントタンクの清掃頻度を激減させる「スラッジレスタンク」、突発的な工具欠損を防止する「AI加工診断機能(ドリル)」も搭載できる。 移動量はX軸1400×Y軸1200×Z軸1350ミリに設計。いずれも従来機から100?_拡張しながら、設置床面積は95.5%に抑えた。最大積載重量は2000キロ(特別仕様3000キロ)。工具の残留クーラントを瞬時に除去する「主軸内クーラント吸引」を標準装備している。 (2021年11月25日号掲載)

オークマ(株)

2021年11月24日

THK、IoT予兆保全「OMNIedge」

 THK(寺町彰博社長)は製造業向けIoTサービス「OMNIedge(オムニエッジ)」のグローバルSIM対応地域に台湾とシンガポールを追加した。 オムニエッジは、通信網を使ってLMガイド、ボールねじ、アクチュエータといった直動部品の状態を数値化し、予兆検知を実現するサービス。これまで日本をはじめ、アメリカ、中国、タイ、インドネシアの海外4カ国に展開してきた。これに加えて半導体や電子デバイス関連の工場も多い台湾とシンガポールをグローバルSIM対応地域に加えた。 「現在オムニエッジを導入いただいているお客様は、日本に本社機能を置き、なおかつ海外にも工場を構える自動車部品、食品、素材メーカーが大部分を占めている。このようなお客様は共通して、国内工場はもちろん、日本本社に居ながらにして自社の海外工場でも状態診断、予兆検知を行えることに導入メリットを示されている」(同社) また、海外でも日本と同様の生産ラインが稼働しているユーザーが、日本に居ながらにして海外での設備保全環境を日本と同レベルまで引き上げたいというニーズも多く、海外の通信網を使ってオムニエッジを利用できるグローバルSIMの対応地域を拡大している。 特に今回の台湾とシンガポールの追加は、「半導体の世界的な供給不足で製造ラインをフル稼働している中、万が一に備え、自社の海外工場または装置を納めている工場で日本国内と同様にIoTプラットフォームを使って部品の見える化を促進させたい、とお考えのお客様にぜひご利用いただきたい」(同社)。 今後は、日系企業が工場を有する国々(中南米、インド、東南アジア諸国など)へと順次、サービス範囲を拡大していくという。 (2021年11月25日号掲載)

THK(株)

2021年11月24日

エンジニア、ネジトラブルのSOS窓口誕生

 「ネジ外しといえばエンジニア」のイメージを浸透させた立役者、ネジザウルスシリーズ。頭が潰れて回せなくなった小ネジを簡単に外すことができる工具で、シリーズ累計販売数600万本を誇る工具業界のメガヒット商品だ。 種類も豊富で、トラスネジ対応のネジザウルス、皿ネジにはバズーカ、キャップボルト対応のモグラ、錆ネジ用のリキッドなど約30の機種が用意されている。しかしそのラインアップゆえ、製品選びに迷う人も多いのではないか。 そんなネジトラブルのSOS窓口とも言うべき無料サービスを、このほどエンジニアがはじめた。「ネジレスQ」と名付けられた同サービスの内容は、ネジトラブルの状況に応じたオススメ工具や解決策を、プロの目線から提案してくれるというもの。ネジが外せなくなってしまった製品・部品をエンジニア本社へ持込み、または郵送することで、ネジを外して返却してもらうことも可能だ。 費用はいずれの場合でも送料以外は一切不要と、まさにネジの救急隊を地で行く同サービス。「ハード(ネジザウルス)とソフト(ネジレスQ)で日本中のネジトラブル解決を目指す」と意気込むネジレスQ隊の活動記録は、同社ホームページ(https://www.nejisaurus.engineer.jp/neji-rescue)から見られる。

(株)エンジニア

2021年11月22日

三菱電機、CO2レーザー加工機

 三菱電機は自動車などに使われる軽量・高強度の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の量産加工向けの炭酸ガス3次元レーザー加工機「CVシリーズ」(発振器出力1.2キロワット、最大板厚3ミリ)2機種を10月18日に発売した。発振器と増幅器を同一筐体に統合した炭酸ガスレーザー発振器は世界初。10月23日まで名古屋市で開かれたメカトロテックジャパンで披露した。 炭素繊維と樹脂の融解温度が異なるCFRPの切断に適した急峻なパルス波形と高出力を両立し、切削加工やウォータージェット加工などの既存の工法の約6倍となる世界最速クラスの加工速度をもつ(板厚2?_の熱硬化性CFRP材切断において毎分6?bの切断速度)。高速のシングルパス加工や加工時に発生する高温の材料蒸気を効率的に除去できる加工ヘッドを搭載。加工物への熱影響を低減することで3次元形状の高品位加工ができる。IoTを活用した同社リモートサービスに対応。2機種の最大ワーク寸法はそれぞれ1520×1320ミリ、3100×2000ミリ。シリーズで年間100台の販売を目指す。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月22日

住友電工、難削材用ラジアスカッタ

 住友電気工業は、「SEC?ウェーブラジアスミルRSE型」を発売した。シェルタイプ(刃径40~50?_=2型番/40~80ミリ=8型番)と柄付きタイプ(25~32ミリ=4型番)をラインナップ。インサートは、高精度仕様の研磨級4コーナに加えて、経済性に優れたM級8コーナも用意し、同一ボディで使い分けられる。 ステンレス、ニッケル、チタン合金などの難削材が使われるタービンブレードを想定して開発した。加工する体積が大きく、加工能率の観点から「切削速度や送り速度の高速化へのニーズがますます高まっている」ためだ。RSE型は、インサートを設置する座面の剛性を極限まで高めた設計にすることで、高負荷の加工でも優れた耐久性を発揮する。 インサート材種に、新たに開発した難削材加工用「ACS2500」「ACS3000」を採用。難削材加工でも高い安定性と長寿命化を可能にした。価格(税抜)は、本体3万~8万円、インサート880~1650円に設定した。初年度で1億円の販売を目指す。 (2021年11月10日号掲載)

住友電気工業(株)

2021年11月22日

ナガセインテグレックス、1/4に時短する門形研削盤

 ナガセインテグレックスが新たな境地を拓こうとしている。代名詞である「超精密加工」実現のために、これまでなら大きな設置スペースやマシン重量を必要としていた。さらに「価格も高い」というイメージがあったが、それらを完全に払拭した。 メカトロテックジャパン2021で披露した門形成形平面研削盤「SGD-2010SLS2-Zero3」は、チャックサイズ長さ2000×幅1000?_ながら、クラス最小の設置スペース(幅7200×奥行2950ミリメートル)を実現した。モーターコアなどの大型金型・部品向けに開発した機種とあって、独自の非接触油静圧案内と新開発の高出力リニアモータ駆動の組み合わせによる平面精度を特長に挙げている。 初披露にあたって事前告知のチラシには、ユーザーが時間短縮した実績の一例として、大きく「加工時間が1/4」と書いた。各軸の最高速度を従来機に比べて、テーブル1.6倍(毎分40m)、前後軸4倍(6m)、上下軸3.3倍(2m)、砥石軸1.2倍(1600m)まで高めた結果だ。 加工点の静剛性と動剛性を2倍まで高めたのもポイント。砥石の対応幅を100?_まで大きくし、切込量を大幅に増やした。企画室の安澤寿洋氏は「こうした要素を積み重ねた結果、加工時間の短縮につながった」と話す。 大きな変化につながったのは、ナガセインテグレックスが2018年から採用している「IGTARP(イグタープ)」デザインだ。これは「Innovative inspiration」(革新的な発想)、「Gravity center optimization」など、6つの頭文字をとった思想で、統合的に具現化しているのは同社が初めてという。 「理にかなった理想的なカタチ。力が適切に伝わるうえ、軽量化と高剛性化も両立している。コラム幅2~4?bの従来機に比べて、明らかにサイズが違う。『精度はいいけど、大きさと重さが…』と、これまで二の足を踏んでいた方もびっくりするかもしれない」 ■オプション豊富に オプションも豊富に取り揃えた。-90~+45度(加工範囲±45度)の旋回設定ができる超精密ユニバーサルヘッドは、大型ワークの端面や傾斜部の加工に対応することで、ワンチャッキングによる能率アップを図った。 3Dタッチプロープによる機上計測も可能だ。ワークの高さを測定して、所定の寸法になるまで自動研削したり、3次元計測でマスターワークとの比較による良品判断を行ったりといったことができる。 安澤氏は「超精密加工システムとして、自在に形状創成加工する『スマートサーフアップ』、専用治具を使わずに磁性体ワークの歪み取り加工ができる『スマートアンジュレーションアップ』なども搭載できる。こういった機能は、大型ワークだからこそ工数削減の効果を発揮する」とした。 (2021年11月10日号掲載)

(株)ナガセインテグレックス

2021年11月22日

三菱重工、GoogleCloudのAI導入

 三菱重工業とGoogleは製造現場へのAI導入・活用事例の記者説明会を10月25日に開催した。Googleは今年5月、自社クラウドサービスの新機能として「VertexAI(バーテックスAI)」を発表。モノづくりの現場での活用事例が早くも紹介されるかたちとなった。 バーテックスAIを導入したのは三菱重工の広島製作所・江波工場。同工場は日本最大の大型民間航空機用アルミ胴体パネルの組み立て拠点であり、ボーイング767、777の主翼後方部分の胴体パネルの製作を行っている。 同工場はコロナ化禍による生産レートの大幅な引き下げを余儀なくされているが、アフターコロナ後の需要回復を見据えるとともに、将来の技術基盤を構築するため、操業にあわせた事業のスリム化、デジタル化及び自動化技術の高度化と研鑽、デジタル人材の育成に取り組んでいる。 同工場では2017年、世界初となる多品種の胴体パネル自動機組立ラインを構築し運用をスタートしているが、乗降口などの狭隘部は、職人に依存した手作業での組立に頼らざるを得なかった。 こうした労働集約型作業の効率化に対してはWEBカメラとバーテックスAIを活用し、手作業で行っていた膨大なデータを集約し、データの可視化や活用、分析を実現した。これにより作業生産性指標が自動で取得できるようになり、リアルタイムでのデータ収集や熟練者の経験や知識の形式知化、チャンピオンタイム活用による事業強化に活かしていくという。 バーテックスAIの導入理由について同社は「少量の学習データでも継続的にAIのアルゴリズムを開発できることや、GUIの操作でコードに詳しくなくともアルゴリズムを容易に開発できる点」を挙げた。 航空機の胴体は月産1~2機といい、数百~数万台といった規模の品目に比べると、AI開発に必要な学習データの量などに制約がある。こうした条件下でも最初のAIアルゴリズムを1カ月ほどで作成できたといい、現在も継続的に開発作業に取り組めているという。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月22日

LIXIL、マンション改修用システムバス

 LIXIL(東京都江東区大島2-1-1、TEL.03-3638-8111)はマンションリフォーム用システムバスルーム「リノビオV」をホテルライクな空間に刷新し、10月に発売した。 素材感と高級感を際立たせたNタイプ(=写真)を新設した。オーバーヘッドシャワーとハンドシャワーがそれぞれ愉しめ、収納棚にメタルアイテムを標準装備。3つの吐水モード(やわらかな肌あたりのシルクミスト吐水、パワーマッサージ吐水、空気を含んだ大粒水滴のアクアスプレー吐水)をもつ「エコアクアシャワーSPA」を同社システムバスで初搭載した。グレイッシュのKタイプ、ブルーを取り入れたFタイプも用意し、標準品で税込価格94万4900?203万7200円。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月22日

デンヨーが急速充電器

 デンヨー(東京都中央区)はバッテリー使用製品の普及に欠かせない急速充電器を開発した。100V電源で使用できる鉛蓄電池用の急速充電器で、充電回路の高効率化により外形寸法を大型化することなく最大出力1.1キロワットを実現した。 最大充電電流を2倍に上げ、80%充電までの充電時間を従来の57%に短縮した。同社は高所作業車やバッテリー溶接機など同社のバッテリー使用製品への組み込みを計画しており、「急速充電器の内製化と充電時間短縮による製品機能向上を図っていく」としている。 (2021年11月10日号掲載)

デンヨー(株)

2021年11月19日

DMG森精機、スパコン「富岳」利用開始

 DMG森精機は10月26日、今年2月に開始した「デジタルツインテストカット」の計算処理を、スーパーコンピュータ「富岳」を利用することで高速化したと発表した。 デジタルツインテストカットは、加工における工作機械の動的な稼働状態をコンピュータ上で再現し、加工結果を算出する技術。テストカット要望に対し、加工工程のシミュレーションから加工条件の最適化までをデジタル上で行うことができ、最短2営業日での回答を可能にしていた。しかし複雑な曲面で構成されるブレードや金型では、解析時間が長くなる傾向があったという。 今回、富岳にデジタルツインテストカットを実装することで、実際には8時間かかる加工を98%減の10分で結果算出できるように。加工結果を短時間で得られるようになったほか、工具、ワーク、クーラントの消費抑制につながる。  (2021年11月10日号掲載)

DMG森精機(株)

2021年11月19日

カワダロボティクス×兼松、AI画像検査と人型共同ロボ

 カワダロボティクスのヒト型協働ロボット「NEXTAGE」は、兼松が提供する画像検査サービス「AIPENET(アイペネット)」による外観検査自動化アプリケーション内のロボットに採用された。 対応可能な作業は商賞味期限の印字・ラベル剥がれ・キズなどや前後作業などで、ユーザーの要望に合わせた検査内容、作業内容に対応する。また日常の検査データを活用して自動学習を行うことでAIモデルを更新、検査精度を工場させる。 両社は外観検査工程一連の自動化に必要なAI(外観検査サービス)とロボットを一括してサブスクリプション形式にした「まるごとサブスクプラン」を用意。初期費用を大幅に抑えて運用できるようにした。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月19日

トクラス、自宅から水周りプロに相談

 トクラス(小泉和弘社長)は今秋より、自宅にいながらプロのショールームスタッフに水周りのプラン相談が出来る「トクラスオンラインショールーム」を開設した。 2020年よりメールでのプラン相談に対応する「Webプラン相談」を開始。コロナ禍においては「人との接触を避けて理想の暮らしについて相談できる」と多くのユーザーから好評を博した。今回はオンラインミーティングツールのZoomを使用し、動画やオンラインカタログを活用しながら詳細な商品説明や、ショールームスタッフと直接会話をしながらのプラン相談を可能にした。 「水周りのお悩みやご要望、理想の暮らしのイメージなど、お客様に合わせてご希望のプランをご提案するとともに、お見積書と完成イメージシートを作成します」(同社) 1組60分の案内で、予約はトクラスWebサイト内「トクラスオンラインショールーム」ページで受け付ける。 (2021年11月10日号掲載)

2021年11月19日