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ダイキン工業、「換気」できるエアコンを拡充

 ダイキン工業は10月14日、東京都内にて新商品発表会を開催した。今年11月より順次発売予定のルームエアコンや、9月に発売した業務用全熱交換器ユニット「ベンティエール」など、新型コロナウイルスの感染拡大により注目が集まっている換気機能付き製品を一堂にお披露目した。 換気しながら加湿、暖房できるフラグシップモデル「うるさらX」の新製品に加え、うるさらXのみに搭載されていた換気機能を追加したミドルクラスの「うるさらmini」を11月1日に発売する。さらに2021年3月には換気機能に特化したスタンダードモデル「Vシリーズ」や天井埋め込みタイプ、床置形なども発売予定という。 舩田聡空調営業本部長は「新型コロナにより換気への関心が急速に高まっている。上期の業界の出荷台数は前年同期比102%だったが、当社は業界を上回る水準だった。在宅勤務や巣ごもり需要により、換気が日常生活の中で定着しており、当社の『換気ができるエアコン』が、市場に受け入れられた。今回、換気機能を搭載した製品ラインナップの拡充を図り、さらなる普及拡大を狙う」と説明する。 同社の換気技術は、室外機から取り込んだ外気を搬送ホースで室内機に運び、温度調節をしてから室内へ送るため、外気温に左右されずに室温を保てるという。11月に発売するうるさらシリーズは無給水加湿機能も搭載されているため、換気しながら加湿と暖房が行えるのが特長だ。「調湿しながら換気できるのは業界唯一の機能。換気と快適を両立できる」(小泉淳空調生産本部商品開発エグゼクティブリーダー主席技師)。 うるさらXのリモコンには新たに換気ボタンを搭載し、ワンタッチで換気運転が可能になった。ほか、スマートフォンアプリからも換気運転の操作ができるようになったという。さらに昨年発売したAIコントローラー「Beside」と連携し、CO2濃度が一定以上になると自動で給気換気運転を開始する機能も用意した。 (2020年10月25日号掲載)

2020年11月24日

ノーリツ、ステンレス筐体のガスヒーターがGD賞

 ノーリツが今年8月に発売した中型のガスファンヒーター「GFH?006D」(=写真)が2020年度グッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)を受賞した。人感センサーを搭載し、人の動きを検知して無駄な運転を抑える機能はガスファンヒーターでは初。足元や周辺だけを温めるスポット暖房に加え、より遠くに温風を届けるスポット足暖モードは離れた位置の足元を温めることができる。 審査委員は「湾曲されたヘアラインステンレスが使われた筐体は、黒い鏡面の操作部や各部の組み立ての丁寧さも重なって、非常に美しく上品にまとめられている。金属筐体の扱いを知り尽くしたガス機器メーカーの長年の経験がなせる技なのだろう」とコメントしている。 (2020年10月25日号掲載)

(株)ノーリツ

2020年11月24日

ソディック、超高速細穴放電加工機

 ソディックは細穴放電加工機の新製品「K4HL」(純水仕様)をラインアップに追加し、2021年2月より受注を開始する。自社開発・製造のリニアモータを3軸全てに標準搭載。最新の放電制御技術により高速・高精度・高品位な精密穴の加工を実現するととともに、異なる穴径の長時間連続加工ができる新開発の自動化装置を備えた。11月13日から開催の同社HPでのWeb展示会、および、11月16日から開催の「JIMTOF2020 Online」への出品を予定している。標準価格は1400万円から。年産20台が目標。 K4HLの最大の特長は、自動化対応力の強化だ。従来機で好評の自動電極供給装置(AEF)を標準搭載した。消耗した電極を自動回収し、AEFにストックした電極を自動供給することで、加工を一時中断することなく、連続穴加工が実現する。 さらに、オプション機能で自動化バリエーションを拡充した。業界初の自動AEF交換装置(AEF?C)と、自動下ガイド交換装置(LGC)を新たに開発。これらのストッカとしても機能する電極自動交換装置(ATC)と組み合わせることで、穴径に合わせて複数用意したAEF電極ストッカとコレット、および下ガイドを自動交換できる。これにより、異なる電極径でも、段取りや再位置決めの手間を省き、長時間の連続穴加工に自動対応できるようになった。 同社によると、「従来のAEFのみの自動化対応でも板厚40?_のワークにφ0.5mm・200穴を自動で連続加工できたが、新オプションのAEF?C/LGC/ATCを組み合わせた場合、AEFを最大9種類自動交換できるので、(指定条件下でのシミュレーションにて)同条件で1800穴まで自動連続加工できる。例えばジェットエンジンのタービンブレードの冷却穴や、医療機器に使用されるチタン合金などの難加工材料で、千個以上の穴明けが必要な加工での省人化と生産性アップを実現できる」という。そのほか、自社開発2軸ロータリワークテーブル、傾斜面対応測定プローブなど、細穴加工の汎用性を拡げる豊富な各種機能も選択できる。 (2020年11月10日号掲載)

2020年11月24日

ブラザー、刈谷に新展示棟

 ブラザー工業は刈谷工場敷地内(愛知県刈谷市)に工作機械のショールーム「ブラザーテクノロジーセンター」(2階建て延床約2500平方?b)を新設し、10月19日に開所した。従来の展示場の2.4倍となる900平方mの展示エリアをもつほか大型セミナールームなども併設する。 外から直接入館できる1階の展示エリアには同社が生産する小型マシニングセンタ(MC)SPEEDIO10台を実演できるかたちで展示。扱う機種すべてを展示するほか治工具やワークなども展示し、中央には商談スペースも用意した。22日に開いた記者向け内覧会では欧州で人気という、パレットチェンジャーを装備するMC「R650X2」、複合加工機「M300×3」などで自動車部品を加工して見せた。2階にはセミナールーム2部屋(最大収容人数は112人および42人)やVIPルームを備える。 今回の開設に合わせて同社は全国のショールームとテクニカルセンターの名称を「ブラザーテクノロジーセンター」に統一。従来機能に加え、加工や自動化などの技術提案機能を付加していく方針。星真執行役員は「テクノロジーセンターは国内に4つとなったが、重要な機能なのでもう少し増やしていきたい。大型機ユーザーでも小型機で切粉を出して加工する様子を見てもらえると受注機会はかなり高くなる。オンラインでのセンターの案内も今まで以上にコンテンツを充実させて11月中に実施したい」と話す。 (2020年11月10日号掲載)

ブラザー工業(株)

2020年11月24日

ロブテックス、SUSボディのブラインドリベット

 ロブテックス(大阪府東大阪市四条町12-8、TEL.072-980-1111)は、ステンレスボディのブラインドリベット(丸頭)を2種類発売した。マンドレルもステンレスを採用した「LST」(=写真)は、強度や耐食性が必要な部位向け。水回りや屋外用途におすすめという。適正かしめ板厚0.5~3.2mm対応のLST32で参考価格1万3190円(入数1000本)に設定した。「LSS」はマンドレルにスティールを採用。両製品ともに、手に優しいマンドレル先端形状も売りにしている。 (2020年11月10日号掲載)

(株)ロブテックス

2020年11月24日

ナガセ、超精密平研に4機種追加

 ナガセインテグレックスはモーターコアなどの大型金型の加工に向く超精密門形平面研削盤SGDシリーズに新たに「SGD?206」「同306」「同408」「同4010」の4機種を開発した。ラインナップの拡張とともに本体構造を改良。圧倒的な機械剛性をもちながらクラス最小の設置スペースを実現。さらに超精密ユニバーサルヘッドを新規開発、オプションでの取り付けが可能となった。JIMTOF2020 Onlineへの出展、11月30日からの同社内覧会での実機展示を予定している。 今回、ユーザーからの要望が特に大きかった「前後幅600ミリメートル」の小型タイプと「テーブル長さ4m」の大型タイプの仕様を追加。移動質量の軽量化によりテーブル運動時の走行ラインの変化が極めて少なく、1ミクロン/1?b以下の真直度の加工が可能。と同時に加工点の静剛性が従来機の1.2倍、動剛性は従来機の2倍に向上した。テーブル長さは2・3.4m、テーブル奥行きは600・800、1000?_から選択可能。 (2020年11月10日号掲載)

(株)ナガセインテグレックス

2020年11月24日

DMG森精機、欧州最大工場に自動化モデル工場

 DMG森精機は欧州最大の生産拠点であるドイツ・バイエルン州のフロンテン工場(従業員約1500人)に新設した「monoBLOCKエクセレンスファクトリー」の稼働を始めた。自動化・デジタルソリューションを活用し、5軸制御マシニングセンタmonoBLOCKシリーズの生産工程を革新したという。 新設した広さ4千平方?bのエリアに無人搬送車(AGV)によるライン生産を導入。AGVは毎分45ミリの速さでレールなしに次のステーションへ機械を自動で移動させる。生産は組立から基本精度、カバー取り付け、品質検査まで全34工程のライン生産で行う。同社は「AGVの導入により従来10日以上かかっていた1台あたりの生産リードタイムが7日に短縮し、生産性が30%向上した。これにより年間生産能力は従来の600台から1000台に拡大した」と言う。 製造現場の生産性をデジタル化で支援するアプリケーション作成プラットフォーム「TULIP(チューリップ)」も導入した。プログラミングの専門知識が不要で、現場作業者は直感的に作業手順書や検査・品質管理、機器モニタリングなど独自のアプリケーションを作ることができ、加工機や計測機器、既存システムなどとも連携するという。 (2020年11月10日号掲載)

DMG森精機(株)

2020年11月24日

中村留精密、ウェブ展でJIMTOF出品機披露

 中村留精密工業は10月28日、ウェブ展を開き約200人が視聴した。11月16日から開かれるJIMTOFオンラインに出展する、国内初披露となる新機種、ソフト、周辺装置を実演映像やチャットを利用した質問に答えるかたちで紹介した。 第3回となる今回は「JIMTOF直前! 真の複合加工を追求した新製品登場」と題して実施。ATC型複合加工機「JX?250」(最大ワーク径320×1650ミリ)は世界最小サイズの工具主軸(長さ約349?_)をもち、ダブルタレット(標準は右側シングルタレット)によりストロークをクロスオーバーして上下同時加工が可能。「原点を越えて移動できるので広範囲を加工でき、XY平面において長尺ワークに対応する」と言う。 同機に標準で付くソフト「ATCメンテナンスナビゲーター」はアラーム復旧時に解除手順を写真と文章でサポートし、原点移動などを自動で行うことで復旧までの時間を従来の3分の1に短縮する。クラス最速というガントリー「GR-210 High-Speed」はローディング・アンローディングをともに6秒で行う。最大20キログラムの重量ワークに対応し、今後協働ロボットを接続できるように機能拡張していくという。 (2020年11月10日号掲載)

中村留精密工業(株)

2020年11月24日

シチズンマシナリー、自動旋盤に「残材削減機能」

 シチズンマシナリーは、「残材削減機能」を搭載した主軸台移動形CNC?動旋盤シンコム「L32」を11月から発売した。11月16日より開催される「JIMTOF2020 Online」に出展する。本体標準価格は1096万円?1426万円(税別)、月産予定台数は5台。 主軸台移動形?動旋盤では、材料をつかむ主軸チャック部と、切削点を保持するガイドブッシュ間の材料が切削できずに?く残ってしまう「残材」が課題とされてきた。この課題を解決できるのが、新搭載の残材削減機能だ 残材削減機能とは、シチズンが独?に開発した「摩擦接合技術」(摩擦熱で材料を軟化させ、さらに強い圧力を加えることで材料同士を接合させる技術)を用いて残材と次に供給される新材を素早く接合できる機能のこと。 残材削減機能搭載に合わせ、材料を強固に把持できる接合クランプ装置を新たに開発した。これにより、摩擦接合時に材料滑りのない最適な接合圧力が付加でき、高度な接合品質を実現した。最大接合径は25?_、接合可能最大残材長は325?_。最大チャック耐推力は10kN。 残材削減機能により、従来は200?300mmほどになっていた残材を5分の1程度にまで短縮することが可能。材料を最大限に有効活用でき、環境負荷の低減や特に高付加価値材の加工でのコスト削減に大きく貢献する。 同社では「摩擦接合技術はJIMTOF2018に参考出展して以来、医療や?動車産業をはじめとするあらゆる分野のお客様から大きな反響を頂いていた。今後は対応機種の追加やグローバル市場への展開も予定している」という。 (2020年11月10日号掲載)

シチズンマシナリー(株)

2020年11月24日

スギノマシン、浄化ユニットサイズ半分に

 スギノマシン(杉野良暁社長)は、マイクロバブルで液中の汚れや異物を浮かせて除去する、フィルタ不要の切削油・洗浄液浄化ユニット「JCC?HM」の新機種を発売。また高圧水部品洗浄機「JCCシリーズ」の新機種「JCC 701 ROBO」を11月に発売する。両製品は「2020洗浄総合展オンライン」と「JIMTOF2020 Online」に出品する。 JCC?HMは処理能力を向上し、装置サイズを従来機種の半分(幅540×奥行470×高さ370mm)に抑えた。浮上させた汚れを溜める分離槽も新設し、廃液の量を従来の5分の1まで抑えられる。販売価格(税抜)50万円~。年間販売目標100台。 JCC 701 ROBOは、機内に自社製の防水仕様のスイングアーム式コラムロボットを搭載し、搬送・洗浄・乾燥の3つの機能を1台に集約した。ロボットのストロークは、前と左右の3方向に各1000ミリとロング。隣接する加工機や機械前方のコンベアにアクセスでき、1台で小規模な加工・洗浄ラインを構築できる。EV/HV車用部品や自動車部品の切粉除去などに活用できる。販売価格(税抜)1500万円~。年間販売目標50台。 (2020年11月10日号掲載)

2020年11月24日

三菱マテリアル、SMART MIRACLEエンドミル

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(東京都墨田区横網1-6-1、TEL.03-5819-8770)は、SMART MIRACLEエンドミルシリーズに難削材加工用多機能ワイドボールエンドミル「VQ4WB」を追加した。「近年、5軸加工機、複合加工機の普及により、異形工具や多機能工具による高能率加工・工程集約へのニーズが高まっている。そこで、多様な加工形態に対応できる同製品を開発した」(同社)。 ボール有効範囲280°とワイドな切れ刃で5軸加工での内面形状加工やアンダカット加工、穴加工後の背面バリ取りなどに対応した多機能化を実現した。さらに、独自の(Al,Cr)N系コーティングの採用により、耐溶着性、耐摩耗性を向上。炭素鋼から難削材まで幅広い被削材で工具寿命を延伸できる。Φ1~Φ6mmの11型番をラインナップ。代表型番の価格は税別1万6900~2万3200円。 (2020年11月10日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2020年11月24日

住友電工、欠損寿命延ばしたCBN焼結体

 住友電工(兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1、TEL.072-772-4531)は、ねずみ鋳鉄加工時の長寿命を追求し、強度と靭性を両立したソリッドCBN焼結体を開発した。ISO旋削・転削用インサートとして、ネガティブ型58型番をラインナップ。耐摩耗性を維持しながらも、耐欠損性を向上させた「スミボロンBNS8125」(29型番/税抜3万円)として発売した。一般的なろう付けCBN工具で困難だった難削鋳鉄や焼入鋼の大切込み加工が可能な「コーテッドスミボロンBNC8115」(29型番/3万800円)も製品化した。初年度で年間1億5000万円の販売を目指す。 (2020年11月10日号掲載)

住友電気工業(株)

2020年11月24日

キャプテンインダストリーズ、専用機不要の歯車計測ソフト

 キャプテンインダストリーズ(東京都江?川区船堀4-8-8、TEL.03-5674-1161)は、初心者でも歯車の特殊曲面が測定できるソフトウェア「NC ギヤゲージング」を10月19日(月)に発売した。「これまでの歯車測定・評価は熟練工が歯車専用計測装置で計測してきたが、複合加工機の機上計測と併用することで、人材不足や生産性向上に対応できる」(同社)。 歯車のパラメータ設定の入力だけで計測プログラムを自動生成。円筒歯車(ストレート、はすば)の歯形形状、歯すじ形状、ピッチ等の特殊曲面を簡単に測定・評価できる。同社販売の三次元計測ソフトウェア「NC ゲージ Ver3.5」に新搭載された「3次元曲線の測定」を利用することで実現可能となった機能で、追加パッケージとしての販売となる。 (2020年11月10日号掲載)

2020年11月24日

エンインダストリーズ、プレス加工を可視化

 エンインダストリーズ(岐阜県多治見市)はプレスロードモニター「PLM?02」を発売した。自動車関連など累計約500台の出荷実績があるモニター「PLM?01」の後継機種。プレス機や金型のゆがみを検出できる圧電素子センサで各部のデータを収集し、波形グラフなどで加工状態を可視化できる。現場が悩まされている「製品不良の原因がわからない」「金型寿命が短い」「回転数が上がらない」などの問題点の原因をあぶりだし、最適なプレス加工状態を導き出しやすくできる。 プレス機のコラムに配置した4つのセンサで、動的平行度(量産中平行度)や荷重を検出。プレス機の劣化度合いを判断できる。同時に、金型のストリッパー部・ダイストッパー部にもセンサを設置し、下死点の閾値を設定。ロードモニターで荷重をグラフ化し、異常を検出しやすくした。 同社の山田英二社長は「金型とプレス機のマッチング度合いを判断しやすいので、回転数を一発で上げられる。さらに、熟練者が手探りで見極めてきた異常の原因も分かりやすい。たとえば、材料の抜きカスがパンチなどに付着する『かす上がり』不良の場合、各部のひずみ量を正常時と比較したり、傾向値を管理することで、金型のばね圧や取付け方のミスなどが分かる」という。イーサネット経由で各プレス機・金型のデータを登録可能。金型を再搭載した際の傾向と金型の履歴を管理でき、生産性向上とデータによる技能伝承を実現できる。 (2020年11月10日号掲載)

2020年11月24日

岩崎電気、中部国際空港の除菌実用化実証試験

 岩崎電気は、中部国際空港株式会社、NPO法人空港に於けるRFID技術普及促進連絡会(ARTA)と協同で、ITを活用した空港UVC除菌実用化検討・先導実証試験プロジェクトを行った。  コロナ禍における国際線路線の早期復旧の支援を目的に、紫外線UVC(波長100~280ミリメートル)除菌装置を開発した。この除菌装置による預託手荷物、手荷物カート、手荷物用通い箱などの除菌、電子タグ(RFID)を利用したUVC除菌に関するトレーサビリティ管理についての実証試験を10月14日~11月6日まで実施した。 新型コロナウイルス陽性者が少ないベトナムや台湾などでは入国時に消毒を実施し、海外からのウイルスの持ち込みを防いでいるが、作業対応や革製品などの素材への影響の懸念があるという。「手荷物カートの除菌は、イタリア・ミラノ空港などでUVC除菌を実施しているが、トレーサビリティ管理手段がない」(岩崎電気)。 実証実験では、国際線到着手荷物のUVC 除菌を搬送ラインにて実施。海外からの新型コロナウイルスの持ち込みの防止と、旅客に対してスマートフォンや大型ディスプレイに手荷物の返却時間を情報提供することで、手荷物返却場所での3密を回避した。 不特定多数の人が利用する手荷物カートはUVC除菌のほか手荷物カートに設置する電子タグ(RFIDとQRコード表記)ラベルにより除菌情報を管理・配信した。 検証結果は、11月末までに取りまとめ、インバウンド需要の早期回復や、東京オリンピック・パラリンピックの開催時などの空港の安全対策の一つとして、旅客、空港従業員、地域住民に対する安全・安心の見える化を行う本システムの早期の実用化を目指すという。 (2020年11月10日号掲載)

2020年11月24日

スイデン、能力調整が容易なインバータ

 スイデン(大阪市天王寺区逢阪2-4-24、TEL.06-6772-8666)は、能力調整と入力電圧変換ができる入力Freeインバータ「SIC-MV2203-N」を市場投入した。送排風機、有圧換気扇、屋上換気扇、ポンプなど向けに開発した。異電圧電源(3相200~440V)で3相200V機器が使えるのが売り。20~60Hzまで周波数を変えられるようにしたことで、機器の能力調整を可能にした。「周波数を下げることで消費電力の削減につながる」という。回転方向切替スイッチで、逆相結線でも正回転に切り替えられる。希望小売価格は税抜13万3300円。 (2020年11月10日号掲載)

2020年11月24日

ユーエイ、IoTによる可視化システムと大型扇を披露

 ユーエイ(東大阪市)は運搬機器のIoT環境を手軽に構築できる統合型センサーネットワークシステム「ユーエイ・ツナガル・システム」の提供を開始し、10月9日まで大阪市で開かれた関西工場設備・備品展で実演した。ホールセンサー・加速度センサーを内蔵するIoTセンサキャスターと温度・湿度・照度・開閉・人感センサーなどを使ってデータの収集とそれらの活用ができる。各計測値は独EnOcean無線通信を使って「IoTゲートウェイ」(想定市場価格は税別15万円)を経由する必要があるが、同社はスタートキャンペーンとして月額約5千円でのレンタルを用意する予定という。 やはりEnOcean無線通信を利用する「利用状況表示システム」(ダイセン電子工業製)も紹介。環境発電するデバイス(電池・メンテナンスフリー)で会議室やトイレなど施設の利用状況をパネルに表示できる。ダイセン電子工業の田中宏明社長は「可視化することで無駄のない施設利用につながる。一定時間を超える利用時には点滅表示して異常を知らせることもできる」と言う。デバイスの開閉の動きなどを利用して発電して電波を発信する仕組みで電源が要らず、後付け・短時間設置が可能なことがウリだ。 ブース上方から広範囲に風を送っていたのは「ユーエイファン」(羽根径4・9~7・3?bの4機種)。2年ほど前に発売し、販売実績は換気ニーズの高まりもあって、売れ筋の羽根径7・3?bを中心に全国で約100台という。ユーエイは「10?b高さに設置すれば、ドライヤー1台分の電気で直径50?bの範囲に風を送れる」と言う。 (2020年10月25日号掲載)

2020年11月24日

クリナップ、ミーレ食洗機の対応範囲を拡大

 クリナップは、システムキッチン「セントロ」「ステディア」シリーズでのドイツ・ミーレ社の食洗機の対応範囲を拡大し、9月1日より受注を開始した。 セントロ、ステディアシリーズの高さ90?pのキッチンへの対応が可能になった。同社では、キッチンの扉色と合わせた専用面財や、台輪(蹴込)の色、質感を揃えた専用部材などを用意。キッチンと食洗機に統一感が生まれ、ミーレの食洗機を美しくビルトインできるという。「ミーレの食洗機は2018年にセントロで採用して以来、キッチンデザインを損なわずに大容量で洗浄能力が高い食洗機を導入できると大変好評だ」(クリナップ)。 (2020年9月25日号掲載)

2020年11月24日

三菱重工工作、コスパ高い門形新シリーズ

 三菱重工工作機械(若林謙一社長)は門形マシニングセンタ「MV?Bxシリーズ」の本格販売を9月1日に始めた。フレーム・架台などの製缶物の加工から鋳物を用いた構造部品の重切削加工まで、幅広い加工に対応できるハイコストパフォーマンス機と位置づける。 新シリーズはテーブル幅1.1mの「MV12Bx」と同1.5mの「MV16Bx」の2機種で構成する。現行のMVR?Exシリーズに加えることで、高精度な面品位を実現する加工から一般部品加工、軽切削から重切削まで幅広い加工に対応できる製品ラインアップを実現する。 MV?Bxシリーズ最大の特長は、加工スペースを広く取りながら機械設置面積を抑えたこと(設置面積はMV12Bxが5425×4196ミリ、MV16Bxは6770×4760ミリ)。MV16Bxは現行のMVR25Ex(テーブルサイズ1500×3000ミリ)に比べ設置面積を約40%減らした一方で、テーブルサイズは最大1500×3260ミリを確保。同社は「単位面積当たりの生産性を向上し、スペース効率と投資効率を高めた」と言う。 コラムやベッドなどの主要構造体には鋳物を使用し、熱対称構造・コラムブリッジ一体構造とし、さらにZ軸(主軸頭上下)にはすべり案内面を取り入れることで剛性を高めた。主軸はギヤ減速方式を採用し、低速域の重切削加工から超硬工具などによる高速高能率加工まで幅広い加工への対応が可能。また独自開発のIoT対応モニタリングシステムである三菱DIASCOPE(ディアスコープ)を搭載したことで、機械運転中の稼働監視とリモートモニタリング機能での保守サービスが受けられる。MV16Bxにはオプションで5面加工仕様を用意した。 (2020年9月25日号掲載)

日本電産マシンツール株式会社

2020年11月24日

オーエスジー、削り残しのない直角に

 オーエスジーは、超硬防振型エンドミル「AE?VMシリーズ」にライトアングルタイプを追加した。Φ1~6ミリの15アイテムをラインナップ。刃先剛性と直角コーナの加工を両立させた。 シリーズは、炭素鋼、ステンレス鋼、チタン合金、Ni基合金などに幅広く対応できるのが特長。スタブ形、ショート形、ロング形を展開している。潤滑性、耐摩耗性、高温耐酸化性に優れたDUARISEコーティングを採用した。不等リードと不等分割でビビリを抑制したほか、新溝フォームによる安定加工と切れ味の良いポジ刃形で切削抵抗を低減している。 ライトアングルタイプは、スタブ形「AE?VMSS」とショート形「AE?VMS」に加えた。「ギャッシュ当てをしつつも、刃形が変化しない特殊形状により削り残しのない直角コーナを加工できる」という。チッピングがなく摩耗が安定して推移する点なども特長に挙げている。直角コーナを削り出すライトアングルタイプに対し、スクエアタイプは加工能率を重視するケースに対応している。 (2020年9月25日号掲載)

オーエスジー(株)

2020年11月24日

キャプテンインダストリーズ、超音波タッチプローブ

 キャプテンインダストリーズ(東京都江戸川区4-8-8、TEL.03-5674-1161)は、航空機部品の厚みを無人で計測し、測定座標位置も自動記録する超音波タッチプローブ「RTP20.50-UTP-WET」の国内販売を10月2日に開始する。工作機械で使用するクーラントを接触媒質とした湿式のため幅広い加工仕様に対応できる。 航空機部品は加工後の厚み管理が重要な工程だが、現状は人がハンディタイプ測定機を使って測定している。新製品の超音波タッチプローブにより、機上自動測定が可能になり、生産性を大幅に改善できる。厚み測定は(0.7mm~9mm, 1.5mm~30mm)に対応。測定座標位置が記録され、レポート作成も自動化できる。 (2020年9月25日号掲載)

2020年11月24日

YKK AP、「大型伸縮ゲートLGA」など3製品

 YKK AP(掘秀充社長)は、オフィスビルや集合住宅、倉庫や工場などの外構商品 「ビルガーデンエクステリア」 を新たに展開する。同社のエクステリア事業は、戸建住宅向けを中心に展開していたが、「戸建住宅で培ってきた提案力・商品力を生かし、オフィスビルや集合住宅などの領域に広げていく」(同社)という。 第一弾として、として、 「大型伸 縮ゲートLGA」「大型フェンスLFE」「大型門扉LME」を9月1日に発売した。大型伸縮ゲートLGAは、設置条件に合せて、バリアフリーに対応したフラットレールや先端ノンレールなど5タイプをラインアップ。高さ1000 ~1800?_メートルと豊富な高さバリエーションであらゆる用途に対応する。片開きの最大開口幅は1万7375?_メートルで、大型車両が出入りする倉庫や工場の入口に向く。「防犯面では安全性の高い両面シリンダー錠を標準設定したほか、操作性においてもかがまずに落し棒を操作できるなど、安全で使いやすい設計だ」。 大型フェンスLFEと大型門扉LMEは、近年大型化する台風を意識し、耐風圧強度は42?b毎秒。最大高さは大型フェンスLFEで3000?_メートル、大型門扉LMEで200?_メートルを実現。フェンス・門扉で共通のデザイン・カラーを展開、カラーのほか高さを合わせることで連続性、水平ラインを強調できるという。 (2020年9月25日号掲載)

2020年11月24日

松浦機械、上位の5軸立形MC

 松浦機械製作所は9月15日、福井市の本社で同日販売を始めた5軸立形マシニングセンタ「MAM72?52V」(最大工作物寸法D520×H400?_、許容質量300?`グラム)を報道陣に披露した。自動化を重視した上位機種MAM72シリーズ(1991年発売、出荷実績1700台以上)の従来機42Vの後継機にあたり、「昨今の無人化ニーズに適し、要望の多いミドルクラス」(松浦勝俊社長)と位置づける(現行品は35V、70V、100Hを合わせた計4機種に)。 発売した52Vは従来機に比べ取り扱えるワークの径方向を23%、質量は50%アップさせ、設置面積は5%増に抑えた。新開発の4/5軸テーブルにはダイレクトドライブモーター駆動を採用したことで同2倍となる早送り速度(4軸で毎分50回転、5軸で毎分100回転)を実現。機械前面(オイルパン端面)からパレット中心まで564?_、主軸中心までは134?_として接近性を改善した。 従来機は2面パレットを標準としてオプションで24面まで用意し、工具マガジンは60本を標準としていた。だが52Vは15面・330本を標準とし、「最初から長時間・無人運転を狙った」(技術本部の松浦悠人マシニングセンタ開発部長)。ニーズの多い仕様に絞ったことで価格は税別7790万円に抑えた。多面パレットを用いずロボットを使いたい客用に1面仕様のオプションを約6500万円で用意するという。天谷浩一常務取締役によると「(同社製切削加工機に占める)2019年の5軸機の販売比は78・0%を占め、5軸機の6?7割はパレットチェンジャー付きになってきた」とし、52Vの投入でこの流れをいっそう加速させようとする。 IoTへの対応として、機械稼働情報を工作機械向け通信プロトコルMTConnectを使って上位のシステムに出力する機能をオプションで用意。外観は従来のツートンカラーにシルバーの縦筋2本を加え、LEDバックライトで光るロゴを付けた。外観デザインの変更は20年ぶりという。52Vは10月21・22日に開くオンライン展「マツウライノベーションフェア」にも登場する。

(株)松浦機械製作所

2020年11月24日

フクハラ、気水分離器に大流量モデル

 フクハラ(福原廣社長)は、圧縮空気用の気水分離器「スーパーサイクロンセパレータ」に大流量モデルを追加した。 スーパーサイクロンセパレータは、圧縮空気で発生した水・水滴を竜巻遠心カートリッジにより、効率よく強制的に分離してドレントラップで排出する、いわば圧縮空気の「脱水器」。独自構造で目詰まりがなく、圧力降下を抑制しながら水や水分、油・油滴等の分離効率を高めている。また電源不要ながら、ドレン排出状況が分かりやすいレベルゲージも付いている。 新たにラインナップに加わった大流量モデルは、毎分70立方?bの処理流量ながら、水分除去効率は99%以上を確保した。オールステンレス製で消耗品もない。 「冷凍式エアドライヤーの熱交換器の負荷低減や、エアーフィルターの圧力損失を低減するとともに消費電力も大幅に減らせる」(同社) (2020年10月25日号掲載)

(株)フクハラ

2020年11月24日