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ソディック、リニアモーター駆動MC

 ソディックはリニアモーター駆動マシニングセンタ「UH650L」の後継機種として「UX650L」の販売を6月に始める。加工速度・精度をさらに高めるため、主要機構である軽量主軸ヘッド、機械構造体、各軸案内機構およびリニアモーターを新設計した。 近年、スマートフォンやタブレット端末を構成する部品やデバイスはインテリジェント化が求められ、自動車産業では金型の大型化と省エネニーズで高品位化と高速加工の確立が急務となっている。UX650Lはダイヤモンド工具を使用する高硬度材料直彫り加工の高速化や光学レンズの鏡面仕上げ加工に対応する。軸移動距離はX650・Y550・Z300?_。最高主軸回転数は毎分6万(HSK-E25タイプ、オイルエアー潤滑で)。標準価格は税別3300万円から。年産30台を目指す。 「マシニングレコーダ機能」および「簡易プログラム作成機能」搭載により操作性を向上させるとともに、新開発「アイドリングストップ機能」により省エネにも対応する。 (2024年4月25日号掲載)

(株)ソディック

2024年05月10日

千葉工大発ベンチャー、上下組み合わせられる電動三輪車を年内発売へ

 ロボットデザイン、プロダクト開発を担う千葉工業大学発ベンチャー企業、ROIDZ TECH(東京都渋谷区、2023年設立)は4月3日、上部と下部を組み合わせられる電動三輪車「Raptor(ラプター)」の試作機を都内で報道陣に走らせて見せた。全長1190?_、質量54?`、最高時速40?`で、車両区分としては原動機付自転車にあたる。 前2輪、後1輪で構成する下部は、車輪が大きく傾く機能をつけたことで高速域でのコーナリングが安全に行える。上部は今回は原付の運転席を担う仕様としたが、搬送や見守りといったタイプの開発を見据える。上・下部の接続部分を規格化して公開し、上部はクリエイターや車両開発事業者につくってもらうことを促し、「簡単かつ自由に、まったく新しいモビリティーを生み出すことができる」と杉原行里社長(RDS社長)は話す。すでに数社に声かけして開発を進めているという。 半年ほどかけて下部の完成度を高め、上下そろった製品としては「高級バイクなみに価格を抑えて」今年中の販売を目指す。販売対象はすべての生活者を想定。古田貴之取締役(千葉工業大学未来ロボット技術研究センターfuRo所長)は「高齢者を含めて人が動き回れる社会にしたい」と言う。向こう3年で100台の販売を目指す。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月10日

ユニバーサルロボ、THKハンドをUR+に

 ユニバーサルロボット(デンマーク、日本支社は東京都港区)は3月18日、THKのならいハンド「TNH」(可搬質量1?`グラム)をユニバーサルロボット製協働ロボットの周辺機器プラットフォーム「UR+」製品として認証したと発表した。このハンドは様々なワークの凹凸に合わせて多数のシャフトをならわせてロックする。 TNHには12個の吸着パッドと内蔵した絞り弁でワークを吸着する「ならい吸着ハンド」と、ワークの把持力を容易に制御可能な「ならいグリップハンド」の2種類がある。形状の異なる複数のワークを1台のハンドで扱えるため、段取り替えの手間を軽減する。ロボットに接続された周辺機器を操作・設定するプラグインソフト「URCap」に対応し、ロボットとハンドの通信はもちろん、吸着ハンドの場合は吸着オン・オフやシャフトロックの制御を、グリップハンドの場合は開閉指示や把持力の制御を、ロボットのティーチペンダントから行える。 UR+製品の認証は470以上(昨年12月時点)になった。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月10日

ホーム建材店、小屋を東北どて市で初披露

 4月12・13日に宮城県仙台市で開かれた展示商談会「東北どてらい市」に小屋が登場した。ホーム建材店(仙台市)が昨年末に発売し、公の展示会で初めて披露した。 出品したのは幅約1.8?bの小屋「GARDEN TYPE B」(シリーズで全4タイプある)で、「趣味の部屋、ガーデンハウス、子どもの遊び場としてこれからの暮らしにプラスワンしてみませんか」と呼びかけた。建材として主に地元の杉(無垢)を使用。工場で組み立ててトラックで運んで設置する。納期は2週間から1カ月。税別53万円(断熱材はオプション)。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月10日

イグス、廃プラ製自転車を生産キックオフ

 イグス(本社・独ケルン)は、廃プラスチック材を使ったサステナブルな自転車「igus:bike(イグスバイク)」の初号機100台の生産を開始した。92%がプラスチック製で、50%がシャンプーボトルや漁網などの廃棄物を利用したリサイクル素材。すでに1200人分の予約注文があり、イグスバイクの生産能力を2年で1万台に引き上げるためケルンに生産工場も建設している。 イグスバイクはオランダのMTRL社と共に開発。樹脂製のため屋外で使うことによる腐食や汚れに強く、長持ちするとともに潤滑剤によるメンテナンスが不要だ。今後はリサイクル素材の使用率を75%に、長期的には100%まで高めることも狙う。なお、イグスバイクの日本での発売時期は未定だが、6月の「M-Tech東京」で展示する予定。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月09日

MCCコーポレーション、傷つかず回せる化粧管ラチェットレンチ

 MCCコーポレーションはこのほど、傷を付けずにカンタンに締め付けを行えるグリップレンチに、これまでの化粧管13から新サイズを追加。フラッシュバルブで多く使われる化粧管25に対応するグリップレンチ「GW-C25」を発売した。 アタッチメントが化粧管を傷つけない樹脂製となっており、交換式のため経済的に長く使える。レンチを化粧管から外すことなく往復させるだけで簡単に締め付けを行えるラチェット操作で作業者の負担を減らす。また、壁から化粧管までの隙間が27?_メートルあれば締め付け可能と、狭所でも使え作業環境を選ばない。 対象管は銅製クロームメッキ給水管とステンレス製給水管で、許容トルクは60N・m。メーカー希望小売価格は2万560円。 (2024年4月25日号掲載)

(株)MCCコーポレーション

2024年05月09日

プロロジス、大阪堺にBTS型倉庫

 物流不動産開発を手がけるプロロジスは、大阪府堺市にBTS型物流施設「プロロジスパーク堺」の開発を決定した。来年中の着工を見込み、造成工事と入居企業の募集を始める。約1万7400平方?bの敷地に地上4階建て、延床面積3万7000平方?bの施設開発を予定するが、詳細な計画は入居企業の要望に応じて決める考え。 開発予定地は大阪市内から南へ約20?`、阪神高速道路堺ICから約6?`の地点。主要幹線道路が集中し、大阪市内へ約30分、神戸市や京都市の中心部へは約1時間で到達できる。同社が運営する関西のプロロジスパーク19棟のうち30分圏内の人口が最も多く、内陸部のため防災性にも優れるとする。消費地への配送のほか、製造業のサプライヤーの門前倉庫としての需要も見込む。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月09日

ブルーイノベーション、屋内点検・測量をドローンで

 ドローンを遠隔制御・統合管理するためのプラットフォーマーであるブルーイノベーション(東京都文京区)は4月9日、ドローンに搭載して屋内で超音波厚さ測定ができる「UT検査ペイロード」を報道陣に披露した。屋内点検・測量ドローン「ELIOS 3」(スイスのFlyability社製)に着脱可能な機能で、プラント施設やインフラ施設、自動車や航空機の工場などでの利用を想定する。運用サービス(受託点検)を5月7日、販売サービスは7月に始める。 インフラ施設などの点検・測定にはこれまで足場や特殊機材を要し、時間・コストがかかり作業者の危険も伴うことがあった。ブルーイノベーションの熊田貴之社長は「ドローンを用いれば遠隔で安全に、かつ効率的・低コストで超音波厚さ測定が可能になる」と胸を張る。さらに前方のプローブヘッドを用いた触診機能も加わり、「ドローンで『測る』×『診る』ができるのは国内で例がない」と言う。 測量は精度±6?_(標準偏差)、照射距離最大100?bの性能をもち、点群データを短時間で取得する。一例として同社は「340?bのトンネルで人が固定点から6~7回の測量に約2時間が必要なのに対し、ドローンなら18分の作業で完了する」としている。 価格は公表していない。ELIOS 3単体での標準価格は約1千万円。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月08日

スイデン、手軽で強力な業務用除湿機

 スイデンは4月22日、同社セカンドラインであるnediusブランドから除湿性能が高い業務用除湿機「NDH-70-1」(写真)を発売した。 1日70?g(除湿面積目安:約125平方?b)の高い除湿性能でサビ・カビ・結露・湿気対策など様々なシーンで利用できる。電源100Vで設置工事が不要の為、「家庭用除湿機では物足りない場所など手軽にご使用できる」(同社)という。 操作パネルでは除霜運転、満水検知の表示、快適・乾燥・連続各モード、湿度設定、タイマー設定の操作など簡単に行うことが可能。「本体は丈夫で長くご使用いただける業務用ならではの鋼板製ボディ」(同社)とアピールする。 キャスターと取手が付いているので移動・設置が簡単に行える。また満水時自動ストップ機能付きで水が溢れる心配がなく、ドレン口に付属のホースを差込むことで直接排水することも可能だ。 (2024年4月25日号掲載)

(株)スイデン

2024年05月08日

eve autonomy、JR東海・新拠点に車両展示

 屋外対応型の自動搬送システム「eve auto」を手掛けるeve autonomyは、3月25日に行われた東海旅客鉄道(JR東海)のイノベーション創出拠点「FUN+TECH LABO(ファンタステックラボ)」(神奈川県相模原市)の開所式に参加し、eve autoの車両を展示した。 ファンタステックラボはJR東海が整備・運営する施設で、神奈川県相模原市との連携協力協定に基づき最先端技術の知見を持つ有識者や団体、市民がともにワクワクするイノベーションの創出を促進するための拠点。同日行われた一般開放では子供が多く参加し、無人システムであるeve autoに乗り込みハンドルを握りしめる様子が見られた。 同社の担当者は出展に際し「同拠点に入居するヤマハ発動機とティアフォーが協力して生み出した代表作として声がかかったことを誇りに思う」と述べるとともに、「(普段eve autoは)市民の生活を支える裏方として稼働しているが、いつか子供たちに『無人で働くクルマ』という新たなジャンルとして認識されるよう普及活動に尽力していく」と話した。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月08日

トクラス、のびやかな浴室空間演出のバスルーム

 トクラス(静岡県浜松市中央区西山町1370、TEL.053-485-1561)は6月3日、デザインやインテリアなどを新しくしたトクラスバスルーム「AXIY(アクシィ)」を発売する。 新たな浴室空間デザイン「シンメトリーデザイン」は、独自の壁パネル構成で縦横ともに広がりを強調した。閉鎖的な浴室空間をのびやかに演出するとともに、近年清掃性の観点から人気の内装オプションを極力排したプランでもシンプルになりすぎない。 浴槽は上位グレードと同じ人造大理石バスタブ「エクラン」を標準仕様とし全15色用意する。他にも横移動がしやすい握りバー「ワイドグリップ」や音源につながなくても音楽が聴けるプリセット音源を追加した浴室スピーカーなど、くつろぎバスタイムを提供する。価格(税抜)は1616サイズで125万円から。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月08日

ロボット周辺機器、扱いやすく

 ロボット周辺機器が扱いやすくなってきた。機器メーカーやSIerが1月26日まで東京ビッグサイトで開かれたロボット開発・活用展「第8回ロボデックス」でそんな新製品を披露した。 中国のMech-Mindはロボット用3DカメラとAIを用いた画像処理をアピールした。同社はドイツ・ミュンヘン工業大卒の技術者が設立した、この分野の大手企業。カメラやディープラーニングを利用した画像処理ソフトはすべて自社開発で、50以上の導入国・地域があるという。「我々が3Dカメラにこだわるのは高さが変わるワークが増えているため。画像処理を行うのはロボットに適切に認識させるためで、これにより遮光設備やパネルが不要になり省スペース設置が可能」と言う。今年、東京にショールームを開設する運びにある。 (写真=Mech-Mindが紹介した最小の3Dカメラはこのサイズ)  三共製作所はワイヤレス制御の直進駆動装置「LRS350WL」(最大積載質量350キロ、今年中の発売予定)を動かして見せた。この装置の上にロボットやバッテリーを積むことができる。展示したのは4.8mの長さだったが、同社は「ケーブルがないので20mに延長することもできる。ケーブルレスの駆動装置はほかにもあるが、いずれも高価」と話し、未定ながら低価格化することを示唆する。 (写真=非接触で給電する三共製作所の直進駆動装置)  アルミフレームメーカーでありロボットSIerでもあるエヌアイシ・オートテック(愛知事業所=愛知県清須市)は展示会出展を機に発売したファイバーレーザーロボット架台(幅1000?_)を出品。ファナックの協働ロボット(CRX-5iA)と光漏れがなくアンカー不要の架台を一体化して溶接ができる。同社は「溶接作業をする職人が減っていることを受けて開発した。今後は他社製ロボットにも対応できるようにしていきたい」と言う。参考価格はロボット、コントローラーを除き160万円。 (2024年2月10日号掲載)

2024年05月08日

スーパーツール、吊クランプをスマート管理

 スーパーツールはこのほど、吊クランプ管理システム「S・M・A・Я・T」を開始した。吊クランプに埋め込まれたRFIDチップを読み取り、システムに登録し点検整備状況などを1台ずつ管理できる「国内初」のサービス。 「ひとつひとつのクランプの状態をすぐに把握し、安全かつ効率的な資産管理を可能にする」(同社) ユーザー登録しアプリでログインし、専用リーダーでRFIDチップを読み取って製品を登録する(保証書記載のクランプIDもしくは製造番号でも登録可能)。システムの利用は無料。 メーカー側、ユーザー側が点検を行った履歴が閲覧でき、GPS機能をONにしておくと点検場所の登録も可能。「製品を一覧で確認でき、部署ごとでの所持数・アカウント管理も可能。クランプの数が多く管理が難しいと言ったお悩みを解消する」(同社) 次回点検日の確認や機種ごとの取扱説明書・カタログ・製品寸法図なども見られる。定期点検のタイミングにお知らせが届くため、点検忘れがなく、現場の安全管理に役立つ。 対応機種は「SDC-NRF」と「SDC-SRF」で、今後も順次追加予定。 (2024年4月25日号掲載)

(株)スーパーツール

2024年05月07日

日本アイ・エス・ケイ、モノづくり現場へ保管庫提案加速

 耐火金庫で知られる日本アイ・エス・ケイ(茨城県つくば市)は、モノづくり現場に向けた保管庫の活用提案「ファクトリーソリューション」を加速させている。 長年オフィス向けの保管機器を手掛けてきた同社だが、2022年末に半導体工場向けに「校正管理機能付き 計測器保管庫」(=写真)を納入した。厳密なトレーサビリティが求められる半導体工場では、計測器の校正管理にもミス・漏れは厳禁。一方で、その管理・運用方法は部署ごとに異なることも多く、業務が煩雑になったり、誤って校正期限が切れている計測器を使用してしまう可能性が残っていた。 「装置を納入した半導体工場では高い製品品質・信頼性を確保すべく、確かなトレーサビリティが求められていた。また、現場には複数の所属先の人が介在することもあり、誰もが間違いなく校正期限内の計測器を使用できる仕組みを持つ保管庫を用意する必要があった」(同社鋼製品事業部) 同社はソフトウェアも含めて設計から製造まで一貫して行えるため、「お客様の困りごとの解消にジャストフィットな製品をお届けできる点」が評価された。納入した校正管理機能付き 計測器保管庫はモニターの付いた1カ所で大小100もの扉を制御する。 こうした保管庫は半導体工場以外であっても品質管理を重視するあらゆるモノづくりの現場に向くことから、他業種への提案にも力を入れる。実際、3月22・23日に群馬県高崎市で開催された北関東どてらい市にも出展し、「自動車部品メーカー大手などを中心に様々な企業からお声かけいただいた。コンプライアンス対策や品質管理の向上だけでなく、管理業務の省力化にも寄与できる点が好評だった」(同)という。 大阪市で5月16日から3日間開かれる大阪どてらい市、6月6日から3日間開かれる中部どてらい市にも出展し、デモ機やパネルなどで提案する。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月07日

Exotec、アパレルEC首都圏拠点に自動倉庫システム

 自動倉庫システム「Skypod」などの倉庫ロボティクスを手掛けるExotec Nihon(東京都港区)は4月3日、アパレル・日用雑貨を扱うパル(大阪市中央区)のEC物流施設「PAL CLOSET Robotics Solution Center(以下PRSC)」(神奈川県平塚市の物流施設「DPL平塚」内)に、パルの物流業務を受託するアッカ・インターナショナル(東京都港区)と共同でSkypodシステムを納入し、稼働開始したと発表した。 パルは「3COINS」「CIAOPANIC」など約50のアパレル・雑貨ブランドを全国に約1千店舗展開する。独自のECサイト「PAL CLOSET(パルクローゼット)」はサービスを開始した2016年から売上を約20倍にするなど急成長しており、28年の売上目標1千億円に向けて、拠点集約と属人作業を排した物流の効率化を図る狙いがある。 PRSC内(1万2504平方?b)の約2300平方?bに展開されたSkypodシステムは、倉庫の天井高に合わせた5?bの保管棚に約2万5千個のコンテナと約50台の搬送ロボット、5基のピッキングステーションからなる。従来倉庫に比べて、保管密度と注文処理能力を約3倍にした。 同日、報道陣向けに開いた説明会でパル・取締役の堀田覚専務執行役員は導入メリットを「商品の保管面積を3分の1、庫内の作業者を2分の1程度に抑えられる。賃料や人件費削減によって、ランニングコストは導入前より低減している」と説明。「EC事業は企業価値を押し上げるためのドライバーであり、物流はそれを安定的に支える基盤。最先端の物流ソリューションを備えることで新たな成長への不安が一つ取り除けた。今後は更なる顧客満足度の向上を図りたい」と話した。 Exotec Nihon・アジアパシフィック地域の立脇竜取締役社長は「Skypodシステムは庫内の全商品に2分以内にアクセスできる。EC化、オムニチャネル化に伴い複雑かつ高速化する注文処理にも対応可能。物流を他社との差別化要因にしたいお客様の成功にコミットしていきたい」と話した。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月07日

東北どてらい市に4千人、新年度トップバッター

 新年度初めの展示商談会・どてらい市となった「第43回東北どてらい市」(地元販売店39社が主催)が4月12、13の両日、宮城県仙台市の夢メッセみやぎで開かれた。生産財・消費財メーカー240社が出展し、2日間で目標を1億円余上回る36億円超の売上を記録した。 4年ぶりとなった昨年を約8百人上回る4034人が来場。コロナ禍前には1千人ほど及ばなかったが、「制限のないフルスペックの東北どてらい市が戻ってきた」(主催店代表の原田機械の原田清彦社長)のは確かだ。目の前で実演される多様な製品を前にして購入を決めるスタイルを求める来場者は多く、以前と変わらない熱気を感じさせた。エネルギー価格の高騰や人手不足を受けて省エネ・自動化を切り口にした提案が多く、生産財ではY軸ストロークを延長したり同時5軸仕様にしたりした主軸30番のマシニングセンタ、消費電力を大きく下げた3次元ファイバーレーザー加工機などが提案された。消費財では床・壁・天井・カウンターのデザインを木目・石目調に統一できる保温性の高いシステムバスや熱交換器とファンを自動で凍結洗浄するエアコンが紹介された。 初日の開会式では主催店を代表して原田機械の原田社長が挨拶した。「東北地方は長らく低空飛行から抜け出せずにいるが、半導体需要を見据えた大規模な設備投資も見られる。お客様の多くは労働力不足に起因する課題を抱え、解決のヒントを求めて来場される。その期待にリアル展示で応えよう」と呼びかけた。出品メーカーを代表して日研工作所の長濱明治社長は「不確実な時代だが『元気があれば何でもできる』といういい言葉がある。もっと多く速く良いモノをつくりたいと設備投資するお客様を、山善さんとともに元気をもって盛り上げていきたい」と話した。どてらい市本部代表として山善の岸田貢司社長は「昨年は社長就任から5日目でこの場に立って足がガクガクしていたのを思い出す。景気回復はまだまだと中小モノづくり企業の皆様はおっしゃるが、俯瞰するともうそこまで波は来ている。私は現場を大事にしようと営業本部長に就いた。現場の皆様とともに歩むことにコミットしていく」と決意を込めた。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月07日

ワルタージャパン、軽金属向けの新ブランド

 ワルタージャパンはこのほど、新ブランド「Walter FMT」による製品・サービスの提供を始めた。 アルミニウムといった軽金属加工向けのソリューションブランドで、PCD工具を中心とした製品をラインナップ。他にも加工工程の検討や特殊工具の開発など軽金属加工における総合的なサービスを提供する。 「アルミニウムは表面処理の容易さや材料からのガス放出が少ないなどの特性により、航空宇宙産業や半導体製造装置の構成部品として採用されている。また、車体軽量化のためEVをはじめとした自動車産業でも採用が進むなど省エネルギーを目的に幅広い分野で活用が進む。軽金属加工の生産性アップに貢献する」(同社) 2022年に同社グループに参画したポルトガルPCD工具メーカーのFreziteとノウハウやエンジニアリング力を統合して立ち上げた。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月03日

C&Gシステムズ「CAM?TOOL」にAI搭載

C&Gシステムズ(CGS)は5軸マシニングセンタ対応CAD/CAMシステム、「CAM-TOOL(キャムツール」の最新版「V20.1」を4月リリースした。 新バージョンでは、データマイニング研究を行う岡山大学、金型向け工具の開発販売を手掛けるMOLDINO、高硬度金型材加工のノウハウをもつゼノー・テック社との共同研究により開発したAIシステム(AI切削条件決定支援システム)を利用し、切削条件の決定を支援する「AI切削条件算出機能」を搭載した。 マシニングセンタで、加工実績がない被削材や工具などを使用する際に、適切な切削条件の追究は熟練技能者の知識や経験などの暗黙知に依存するケースが多い。こうした個人が持つノウハウなどの知的資産を共有するナレッジマネジメントは、技能継承や人材不足の問題に直面する多くの金型製造業や部品加工業での経営課題となっている。 「本機能では、AI技術のデータマイニング手法を使い工具メーカーの大量な工具・切削条件や工具カタログデータに登録されていない被削材の材料物性値などを学習させることで、ユーザーが選定した被削材や工具に対し、学習後の切削条件を自動算出できます。また、加工実績に基づくユーザー独自の切削条件をデータベースにフィードバックするため、機械学習で効率化された加工情報資産の構築を可能にします」(同社) 新バージョンには、AI機能以外にも、オペレーションや加工パスの最適化、ツーリング干渉回避の精度向上、モデリング機能の拡張など45項目の機能開発を行っている。製品価格は3軸仕様で520万円、同時5軸仕様で640万円から(価格は税別、保守料別、モジュール構成により変動)。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月02日

ABBとtesaが協業、ボディー穴塞ぎを自動化

 ABBロボティクスジャパンは4月14日、自動車のボディー穴塞ぎの自動化のためのAI搭載ソリューションの開発とデモンストレーションのため独tesaと協業を始めたと発表した。 粘着テープメーカーのtesaはボディー穴塞ぎ工程のカートリッジ式自動テープ貼付け機をもつ。ABBのロボット技術とtesaの粘着テープソリューションで、「ボディー穴のシーリング方法に革命をもたらし、効率性と持続可能性の新たな基準を設定することを目指す」としている。従来は樹脂プラグを使って手作業で穴がふさがれてきた。 ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーション事業本部長の浅利貴氏は「市場をリードするモーションコントロール機能を備え、消費電力を最大20%削減し、製造の精度、効率、持続可能性を向上させる」と言う。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月02日

岡?ア精工、加工音抑えたSUS用防振ミル

 岡?ア精工は4月1日、ステンレス加工での独特の加工音を抑制するHPシリーズの第3段としてSUS用防振ミル「HPSUS4SH?R」(=写真)を発売。従来の防振効果のほか、高速加工を引き継ぎながら、豊富なコーナーR寸法を付けて標準化した。 リーズナブルな価格設定ながらSUS用新刃型、OKハードコート、不等分割、不等リードを採用したショート刃タイプ(HPSUS4SH)の高性能を継承した上で、コーナーRが必要な加工に対応すべく開発された。 「ワークの加工図面に、コーナーにR寸法が指定されている事も多く、その指定されたR寸法の標準品が即納であれば、加工納期や加工価格にメリットがある」(担当者)とする。 (2024年4月25日号掲載)

岡﨑精工(株)

2024年05月02日

ユキワ精工、グリーンG1チャックのキャンペーン

 ユキワ精工が3月から取り組んでいるキャンペーン「Go Green Challenge(ゴーグリーンチャレンジ)」に注目が集まっている。同キャンペーンは工具使用量や不良ワークの削減、サイクルタイム短縮などによって環境負荷低減に寄与するツールホルダ「グリーンG1チャック」を1本販売するごとに「緑の募金」(主催:〈公社〉国土緑化推進機構)へ100円寄付する取り組み。 キャンペーンに伴い同社は3つのチャレンジ、(1)加工における省資源・省エネルギーによりユーザー様の利益を増やす、(2)加工改善により、ユーザー様の笑顔を増やす、(3)植林を進め、緑を増やす??を掲げ、脱炭素社会の実現によって地球を守ることを目指す。 対象となるグリーンG1チャックは2011年の発売以来、「速くきれいに削れるecoなホルダ」として好評を博してきた。同社のベストセラー商品「スーパーG1チャック」と同様に総合芯振れ精度5ミクロン以内を保証していることに加え、ホルダ内部に振動減衰構造を設けることで、工具負担を大幅に軽減し、工具寿命を延ばす。振動減衰構造はホルダ剛性の高さと相まって、高速・重切削時に発生するビビリを抑え、高精度な加工と不良品の削減を実現する。また、今までのツールホルダよりも高送りで加工可能なため、サイクルタイムの短縮、生産性向上にも寄与する。 寄付を受ける緑の募金は、森林や緑に重点を置き、身近な環境の緑化や森林の整備、緑の普及啓発事業、森林環境教育など様々な緑化事業に取り組んでいる。同社は緑の募金を通じて植林などを進め、緑を増やすことでCO2の削減や地球温暖化の防止、持続可能な社会の実現につなげたい考え。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月02日

永大産業、造作風洗面にメラミンカウンター追加

 永大産業は3月下旬、シンプルで開放感のある造作風洗面「アクアージュフロート」シリーズに新アイテム、メラミンカウンターを追加した。 「既存の大理石仕様のカウンターはシャープな印象だが、メラミンカウンターは柔らかみのあるフォルムでお求めやすい価格設定にした」(同社)。 アクアージュフロートは昨年6月の発売以来、ライフスタイルの変化に対応するカウンターやボウル、水栓などをカスタマイズして「お好みの洗面」づくりに貢献できる洗面製品として好評を得ているシリーズ。 メラミンカウンターはカウンターのエッジに丸みを持たせ、やさしさを感じさせる造作。カラーバリエーションは人気の抽象・石目調柄や多様な空間に馴染むニュートラルカラーから選べる。間口サイズは750・900・1200・1650?_メートルと幅広く用意。設置場所が壁納まりの場合は、751~1800?_メートルの範囲で1?_メートル単位での簡易特注オーダーも対応する。 参考価格は間口750?_メートルプランで1セット19万4800円(税別・施工費別)から。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月02日

山善、冷却板を付加できるファン付きウェア

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)はファン付きウェア「KAZEfit(カゼフィット)」シリーズ(2018年発売)に冷却機能付きのペルチェプレートが取り付けられる「ペルチェ搭載ファン付きウェアKF2SV2+P」を4月中旬から同社が運営するインターネット通販サイト「山善ビズコム」やECモールの「くらしのeショップ」、全国のホームセンターなどで順次発売する。 近年、猛暑日が増えるなかファン付きウェアは酷暑では熱風を取り込むという弱点があった。新製品は業界で初めてストレッチ性のある生地に冷却ペルチェプレートを取り付けたことで、ペルチェプレートの冷却面を背中に密着させて直接身体を冷やすことができる。通常のファン付きウェアとしても使用でき、ウェアは手洗い可能。価格はオープン。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月02日

明治機械製作所、ハンドスプレーガン後継機をラインナップ

 明治機械製作所は、自動車補修用スプレーガン「F-ZERO Type C」の後継機として「FINER-FORCE C」をラインナップに追加、4月9日に発売した。カラークリア塗装に特化しており、ムラなく均一に塗装できる。ハンドリングや作業性にこだわった。 空気キャップを新設計し、低圧そして小空気量、低飛散や高微粒化を実現。最大有効パターン幅は約220?_メートルで、ムラの少ない安定した塗装が行える。メッキ調やカラークリア、メタリック、パールまで対応し、ソリッドベースにも使用可能。高微粒化フラットによりパターンの塗り重ねやすさも追求している。 ノズル口径は1.4?_メートルで、空気キャップ形式はC。標準価格は2万8千円。 (2024年4月25日号掲載)

(株)明治機械製作所

2024年05月01日