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ハイオス、デジタルトルク計測器新製品

 電動ドライバーのパイオニアメーカー、ハイオスは4月22日に、デジタルトルクメーターの新製品「HPシリーズ」を発売した。 同社は電動ドライバーに関するねじ締結ソリューションを世界90カ国以上で展開しており、トルク計測器もそのうちのひとつ。1978年には電動ドライバーのトルク測定を実現する治具とハンディ型のトルクメーターを発表。多数の現場で採用されてきた。 新製品のトルク測定機「HPシリーズ」は、測定最大トルクが1Nmの「HP?10」と測定最大トルクが10Nmの「HP?100」の2機種。いずれも新たにブルートゥースによる無線通信や波形データの計測が簡単に行えるのが特徴だ。 旧モデルとサイズ感は同じだが、液晶モニター部分を大型化し、測定値をより見やすくした。加えてトルク値の推移を視覚的に表示するモードも搭載。回り始めからピークに至るまでの変化や異常なトルク値検出を可視化し、物的特性の違いや品質のより細かな確認が行えるとともに、測定値の合否判定なども可能にした。 これらの測定データは全てワイヤレスでデータ転送できるので、作業品質のトレーサビリティ確保に大きく貢献する。 「これまで当社のトルク計測器は弱電機器メーカーを中心に採用が進んでいたが、近年のEV化などに伴い、自動車メーカーでも数多く採用されるようになっている。すでに日系大手自動車メーカーに採用されており、世界各国の製造拠点に展開して頂いている」(同社開発設計部・森田啓介氏) 両製品とも価格は25万円(税抜き)。また同社では初回生産分購入者を対象に校正証明証、トレーサビリティ体系図、無料校正チケットの特典が付与されるキャンペーンも行っている。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月01日

ナカトミ、スポットクーラー6アイテムを環境対応冷媒R32に

 ナカトミはスポットクラーラーで冷房能力3.0kW以上の6アイテム(プレミアムシリーズ)を環境に配慮した冷媒R32に転換。環境対応を強めるとともに、スタンダードシリーズとの住み分けで巧みな価格戦略を展開。ニーズに合わせて選べる豊富なラインアップで夏商戦を戦う。 プレミアムシリーズは従来の冷媒R410Aに対して地球温暖化係数(GWP)が約3分の1となる冷媒R32を採用。従来品に比べ、冷媒封入量の削減も実現した。 「低価格を求める現場も多く、需要の多い冷風口が一口タイプのゾーンでもあるスタンダードシリーズの販売ボリュームが大きい」(担当者、以下同)と説明する。 今夏は、冷媒R32を採用し、特に冷風口が二口、三口タイプをそろえるプレミアムシリーズを強力に訴求。「買い替えの際、環境負荷の少ないR32のプレミアムシリーズはどうですか」と訴えていく。 ■クラス最大の冷房能力、低価格需要対応も  「プレミアムシリーズの冷風口が二口、三口タイプは冷媒R32を採用したが価格を据え置いてユーザー様に負担をかけていない」とする。 プレミアムシリーズの一口タイプは、価格は少し上がるが冷房能力を3.0kWにアップ。スタンダードシリーズの一口タイプ2.5kWと差別化を図った。「『冷媒ガスが変わって、環境にいいかもしれないけど、涼しさは一緒だよね』となってしまわないように、パワーアップした冷房能力で涼しさを体感してもらいたい」という。同社は巧みな価格戦略で、環境負荷低減に対応しつつ引き続き低価格を求めるゾーンも取り込む。 プレミアム・スタンダードシリーズともに、冷房能力も含む性能表示については日本冷凍空調工業会JRA4040規格準拠とし、また全機種で全閉式ファンモーターを採用し、ほこりの侵入をシャットアウト。安心で長持ちするスポットクーラーを提供する。 (2024年4月25日号掲載)

(株)ナカトミ

2024年05月01日

静岡製機、三方良しの冷風機

 今夏も静岡製機の気化式冷風機「RKFシリーズ」に注目が集まりそうだ。酷暑が予想されているだけでなく、為替の影響によるエネルギー・電気価格の暴騰など、夏の厳しさは増すばかり。企業経営にとっては従業員保護やコスト低減だけでなく、地球への負荷低減も求められるなど負担は大きい。 RKFシリーズは電気使用量とCO2排出量を大幅に下げ、熱中症対策にも向くなど、一気に問題解消に繋がる点から大きな注目を受けている。水が蒸発する際の気化熱を利用して、周囲温度よりマイナス5℃涼しい風を広範囲に送り届けることができる。同社の調査では電気代をスポットエアコンの7分の1に抑えられるという。 昨年7月に発売したRKF306、406、506のαタイプは、消耗品交換のお知らせ機能や管理者以外の操作を禁止するキーロック機能、タンク取り出し時の床への漏水を防ぐ受け皿を標準搭載するなど、使いやすさを向上した。また、フロン排出抑制法の対象外のため3カ月ごとの簡易点検も必要ない点も導入を後押しする。 同社の担当者は「本体からタンクを取り出すことができ掃除が簡単に行える。工具なしで交換できる冷却エレメントは自動乾燥機能が付いているので、カビや雑菌の繁殖を抑制する。誰でも楽にメンテナンスできる構造になっている」と話す。一人用から大規模用途まで6機種ラインナップする。 (2024年4月25日号掲載)

静岡製機(株)

2024年05月01日

シチズンマシナリー、本社内にトレーニングセンター新設

 シチズンマシナリーは、グローバルでのサービス力・エンジニア力の強化、実機を使った実習プログラム拡充を目的とした「グローバルトレーニングセンター」を4月、軽井沢本社内に新設した。 「グローバルトレーニングセンター」では、これまで国内外の拠点等で個別に実施していた教育を、軽井沢本社にて系統だった教育計画のもと実施する。同時に、各地域の課題や、それぞれが持つノウハウの共有を図りながら技術力の底上を目指す。また、顧客から強い要望があったシンコム・ミヤノ両ブランドの実機を使ったNCスクールの開講も可能にする。 「近年モノづくり業界では、機械トラブル時の迅速な対応、加工技術提案といった、サービス力・エンジニア力が世界中で求められている。当社としても、海外販売比率の拡大に伴い、グローバルで均一なサービスを提供するためには、サービスエンジニアの教育体制の構築や加工技術を提案するエンジニアの教育環境の整備が必要不可欠だった」(同社) 同トレーニングセンターは、2020年に新技術の発信を目的として開設した本社「グローバルソリューションセンター」の隣に位置し、シンコムブランド4台、ミヤノブランド3台の計7台で運用される。 「今後は当社シンコム・ミヤノ両ブランドにおいてより良いサービスと加工技術を習得し、世界中のお客さまが安心して弊社製品ご使用いただけるような体制を築いていく」(同社) (2024年4月25日号掲載)

シチズンマシナリー(株)

2024年04月30日

リンナイ、フロントオープン食洗機モデルチェンジ

 リンナイは5月7日、ドア幅45?aのフロントオープンタイプのビルトイン食器洗い乾燥機(フロントオープン食洗機)をモデルチェンジする。 食器の入れやすさにこだわった食器カゴや運転モードに「夜エコ」コースを新たに搭載、既設配管でも施工のしやすい延長ユニットを用意するなど、使い勝手から導入のしやすさまでこだわった。 食器カゴには、深さのある器など倒れやすい食器でも安定して立てかけられるくの字型のツメや小物入れ、大皿でも倒れにくい可動式のピンなどを用意。夜エココースは、従来よりもゆっくりと洗浄、乾燥することで、標準コースと同等の洗浄性能を維持しつつ、一回当たりの光熱費を標準コースよりも約3円安い約38・3円で行える。 他にも湯温を洗剤に含まれる酵素が活動しやすい温度に調整することで汚れを落としやすくするバイタル除菌洗浄や銀含有抗菌剤タブレットによって銀イオンの除菌効果で清潔長続きの新機能を搭載するなど、洗浄性も追求した。ブラック、グレー、ホワイトの3色を用意し、価格(税込)はブラックで23万3200円。 (2024年4月25日号掲載)

2024年04月30日

山善グループ入社式に85人が出席

 山善(岸田貢司社長)は4月1日、同社グループの入社式を大阪市西区の大阪本社第3ビルで開催し、2024年度入社の社員85人(うち山善社員は79人)が参加した。女性は31.7%の27人を占めた。 岸田社長は学生生活の多くがコロナ禍により、リアルな活動が制限されたことを気遣い「これから山善グループで一層出会い、触れ合い、学んでください」とした。 また自身が新入社員だったころとは大きく時代が変化していることに触れ「成長には大きな責任がある。会社の行く先を、全く違う発想で考える皆さん方の、若く柔軟なセンスを求めています。そのために早くプロフェッショナルになれ。そして個の力を磨いてください」と呼びかけた。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月26日

TONE、本体にビットを収納できる工具

 TONEは、ビット差し替え式で本体にビットを収納して持ち運べる工具のセットを2種類発売した。ひとつはヘッド部が180度首振りできるビットラチェットハンドル「マガジン付首振ビットラチェットセット」。プッシュボタンの押下で首振り調整し、ロック機構で角度を保持したまま作業できる。付属の6種類のビットはハンドルのグリップ内部に収納可能だ。標準価格は税抜1万300円。 もうひとつがビット差替え式の「マガジン付ラチェットスタビードライバーセット」。ドライバー本体は全長69?_の極短設計で狭所作業に向く。左右回転、固定をノブで調整可能。こちらも付属の6種類のビットを本体内に収納できる。標準価格は税抜7500円。 (2024年4月25日号掲載)

TONE(株)

2024年04月26日

DMG森精機、ワーク計測の段取り時間大幅短縮

 DMG森精機は3月25日、豊富な計測機能により計測の段取り時間を短縮するテクノロジーサイクル「Measuring Pro」を発表した。 「テクノロジーサイクル」とは「機械本体や切削工具・周辺機器のオープンイノベーション、組込ソフトウェア、CELOSなどのHMI(Human Machine Interface)を融合させたソリューション」と同社は説明。これまで専用機や専用プログラム、特殊な工具で行っていた加工・段取り・計測を、汎用的な工作機械や標準的な工具・治具により誰でも簡単に素早く立ち上げられ、高品質加工と計測が行える。 近年、ワークの複雑化・高精度化により計測工程も複雑化・高度化している。Gコードの入力や専用のマクロプログラムを作成して対応することが多いが、必要な機械システム変数や、計測動作・結果の確認といった手間が起こる。 Measuring Proは、対話形式のガイダンスに従い必要項目を入力するだけでプログラムを作成可能。マニュアルの確認やマクロプログラム作成の手間が省け、大幅な短縮を叶える。16種類の豊富な計測サイクルを搭載しており、一般的なXYZ面計測のほか、シャフト計測や回転軸位相計測といった複雑な計測にも対応する。 さらに補正フィードバック機能により自動で補正値が入力され、入力ミスを防ぎ、スムーズな補正作業が可能。設定した上限値と下限値を超えた場合は機械停止し、干渉事故を未然に防止するアラーム停止機能も搭載する。 搭載可能機種は5軸加工機「INH」シリーズ、複合加工機「NTX」シリーズ、マシニングセンタ「NVX」・「NHX」シリーズ、ターニングセンタ「NLX」シリーズ。 (2024年4月10日号原稿)

DMG森精機(株)

2024年04月25日

ソディック、ワイヤ放電をサブスクで

 ソディックは3月12日、工作機械のサブスクリプションサービス「サブスクTRY」を始めたと発表した。月々定額でワイヤ放電加工機を利用でき、契約期間中はアフターメンテナンスや盗難・災害発生時の動産総合保険も付与されるもの。対象となる機械は医療・航空宇宙分野の部品加工、金型加工に対応したリニアモーター駆動 ワイヤ放電加工機「VN400Q」(X軸ストローク400?_)、「VN600Q」(=写真、600?_)の2機種。 サブスクTRYは初期費用がかからないことが特長で、契約期間は1、3、4、5年から選べる。同社は「設備導入費用を抑えたい、機械を検討する際に試用したい、急な市場変化に迅速に対応したいなどの様々なお客様のニーズにお応えする」と言う。対象機は現在2機種だが、ラインアップの拡大を図る予定。 (2024年4月10日号原稿)

(株)ソディック

2024年04月24日

山善、金沢・仙台デポを稼働

 山善は配送拠点である金沢デポ(石川県白山市)と仙台デポ(宮城県仙台市)をそれぞれ3月8日、22日に稼働した。両拠点とも切削工具、測定機器、作業工具などの機械工具類を在庫し、小規模配送拠点として活用する。 2拠点は、LMS(統合物流管理システム)・WMS(倉庫管理システム)を導入し、物流資産を事業部横断でシェア運用した岡山デポ(昨年1月稼働)に続くもの。これにより同社は「より幅広い商品の即納体制の強化を実現した。デポを増やすことで短距離配送を実現しつつ『2024年問題』に対応するほか、『輸配送時のCO2削減』などにも注力していく」としている。在庫アイテム数は金沢デポが約4千、仙台デポが約5千。仙台デポは従来、住建事業部のみの物流拠点だったが、生産財事業の拠点としても活用する。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月23日

A&Cサービス、イージーリフトをサブスク提案

 空圧機器などの販売から設置、修理・メンテナンスまで手掛けるA&Cサービス(神奈川県横浜市)は4月1日、真空方式バランサー「イージーリフト」のサブスクリプションサービス(サブスク)を始めた。イージーリフトの使用料と5年間のメンテナンス費用を含めた提案で、プランC(VM40ラウンドハンドル/床上固定式架台/標準型レール)であれば月額(税込)6万8420円から利用できる。 同社は既にコンプレッサのサブスクを「楽サブ」として提供を始めており、同一サービスブランドのラインナップにイージーリフトを追加した。ハンドルや真空ポンプなどを含んだユニットとユニットの横移動を可能にするレール、それらを支えるための架台の組合せによってA?Eの5つをラインナップする。 問合せからアフターフォローまで一貫して同社・サービススタッフが対応するのも特長で、別途料金がかかるが工事施工にも対応しており、初めてのサブスク利用でも安心して導入できる。 同社は2022年から現場の作業改善に寄与するマテハン機器の提案に力を入れている。イージーリフトは重量物を真空の力で搬送するバランサーで、レバー操作だけで誰でも重い荷物を楽に運べるため、現場の省力化や作業の均一化に寄与する。 同サービスの開発を手掛けた同社・取締役 マーケティング部長の高橋康昭氏はサービス展開の理由を「イージーリフトが担うのは人でもできてしまう作業。現場が必要と感じてもなかなか予算を付けづらいという課題があった。サブスクにすることで導入費用を抑え、場合によっては現場判断で導入できる。現場の負担軽減を促進していきたい」と述べる。 今後も現場課題の解消に繋がる提案に力を入れていく考えで、特に「労働安全衛生」の視点を重視する。高橋氏は「労働安全衛生の裏側には人手不足があり、人を大切にしない会社は生き残っていけない時代。一部では重量物搬送に関して国が定めた基準よりも高い基準を設ける企業も出てきた。人材を定着させるためにも労働安全衛生の視点が重要になりつつある」とみる。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月22日

山善、アウトドア向け冷凍冷蔵庫

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)はアウトドアやまとめ買いなど食品やドリンクの持ち運びに便利な「AC/DC 2WAY 冷凍冷蔵庫」(定格消費電力60W)を4月中旬から同社が運営するインターネット通販サイト「山善ビズコム」やECモールの店舗「くらしのeショップ」、全国のホームセンターなどで順次発売する。家庭用の交流(AC100V)やポータブルAC電源、車のシガーソケットのDC電源で使える。 庫内の温度設定によって冷凍庫としても冷蔵庫としても使用できるほか、リビングや寝室に置いてセカンド冷凍冷蔵庫にもなる。本体上部にドリンクホルダー(2本分)付き。内容量15Lと25Lの2種類。価格はオープン。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月22日

パナソニックコネクトとラピュタロボが業務提携

 パナソニック コネクトとラピュタロボティクスは3月8日、倉庫内作業の効率化を目指して業務提携を開始したと発表した。 パナソニック コネクトがタスク処理を行うオープンプラットフォーム「タスク最適化エンジン(仮称)」や各種ロボットを一元的に管理可能な「ロボット制御プラットフォーム」を子会社のBlueYonderと共同で開発。複雑な入出荷業務にも対応可能なラピュタロボティクスの自動倉庫「ラピュタASRS」と連携することで、近年増加傾向あるECなど「出荷頻度が高く、商品の入れ替わりが激しく、変動も大きい」分野をターゲットに庫内業務の効率化・整流化を目指す。2024年問題で課題となっているトラックドライバーの荷待ち時間の短縮につなげたい考え。 同日、都内で行った合同記者会見でパナソニック コネクトの樋口泰行プレジデント兼CEOは「当社がモノづくりを通じて培ってきたインダストリアルエンジニアリングのノウハウと新たに開発したソフトウェアで庫内作業の標準化とタスクの最適な処理を行い、ピッキング作業の生産性向上と倉庫内の空間ロスを大幅に減らすラピュタASRSを通じてタスクを実行することで、倉庫の川上から川下までの全体最適化を目指す」と話した。ラピュタロボティクスのモーハナラージャー・ガジャンCEOはそれを受け「サプライチェーン、WMS、インダストリアルエンジニアリングという強みを持つパナソニックと一緒に物流の自動化をできるだけ身近なものにしていきたい」と応えた。 【写真=パナソニック コネクトの樋口泰行プレジデント兼CEO】  (2024年4月10日号原稿)

2024年04月19日

コロナ「OUTFIELD」ブランドの石油ファンヒーター

 コロナ(新潟県三条市東新保7-7、TEL.0256-32-2111)は「暮らしを『楽』から『楽しい』へ」をコンセプトに掲げた「OUTFIELD」ブランドからポータブル電源対応石油ファンヒーターの2024年モデル「FH CPF25A」と、収納に便利な専用バッグを発売した。3月29日に公式オンラインストアでの先行予約の受付を始め、4月24日に通常販売を始める。 2024年モデルは点火時に必要な電力を抑えるとともに運転時の消費電力はわずか8.5?14W。ポータブル電源の定格容量が少なくても長時間の運転を可能にした。業界トップクラスの小型(幅312×奥行307(置台含む)×高さ390?o)ながら、最大暖房出力は2.5kWとパワフル。標高2000mまでに対応する「高地設定モード」と水平器を搭載し、様々なシーンで使える。対震自動消火装置や不完全燃焼防止装置などの安全装置を搭載。価格は税込2万5800円、専用バッグは9900円。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月19日

ダイヘン、蘭ロボットSIer買収

 ダイヘンは3月末、オランダのロボットSIerのRolan Robotics BV社(ローラン社)を完全子会社化すると発表、4月5日に株式譲渡契約締結および株式譲渡を実行した。買収額は非公表。 FAロボット事業部・門田晋典企画部長は「欧州におけるロボットシステム製品ラインアップを拡充し、攻略地域拡大による欧州全土での販売力強化を図る。欧州売上高200億円の達成をスピードアップする」と買収の狙いを語った。 同社は1983年に欧州の第一弾拠点としてダイヘンヨーロッパ社を設立、東欧シェア1位の溶接機器メーカーバストロイ社やSIerのラゾテック社・フェミテック社、昨年は独シェア2位の溶接機メーカーのローヒ社を計画的に買収してきた。 「ローラン社は一般産業向け中規模カスタムシステムを得意としており、アーク溶接を含む金属加工自動化と、食品梱包パレタイズや物流を中心とするハンドリング自動化システムの設計・製造が強み。当社の欧州グループ各社の領域と異なる業種の自動化を手掛けており、欧州市場であらゆる自動化ニーズへの対応が可能になる」と門田企画部長は話す。 さらに西欧・南欧・東欧の主な産業集積地に加え、ローラン社の基盤地域であるベネルクス3国(オランダ・ベルギー・ルクセンブルク)の重要顧客も販売強化できる。そこに昨年買収したローヒ社が持つ約400社の販売代理店網を活用し、欧州全土のビジネス拡大を加速させる。「欧州での売上高200億円達成を、当初計画の2026年度から25年度へ1年前倒しにする」(同社)と意欲を表した。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月18日

山善と大阪ガス子会社、トーヨーコーケンでPPA開始

 山善は3月26日、同社と大阪ガス100%子会社のDaigasエナジーが4月からトーヨーコーケンの山梨事業所(=写真、山梨県南アルプス市)でコーポレートPPA(電力購入契約)を始めると発表した。山善が太陽光パネルを設置し、Daigasエナジーが太陽光パネルの保守・メンテナンスを行い、発電された太陽光由来の再生可能エネルギー100%の電気を約20年間にわたりトーヨーコーケンに供給・販売する。 山梨事業所に設置されるパネルの発電設備能力は153?`ワット。年間約15万?`ワット時の発電量を見込み、これは約64?dのCO2削減量に相当する。ウインチ、ホイスト、荷揚機などを製造するトーヨーコーケンは山善の仕入先企業。再エネ電気の供給によりトーヨーコーケンのCO2排出量を削減すると同時に、山善にとってはGHGプロトコル(温室効果ガス排出量の算定と報告の国際的な基準)のScope3「カテゴリ1=原材料(仕入商品)」の排出量削減に繋がる。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月18日

オークラ輸送機とPALTACが技術提携、段ボール開梱装置を製品化

 オークラ輸送機は化粧品・日用品、一般用医薬品の大手卸のPALTACと技術提携を締結。PALTACが開発し自社に導入してきた段ボール自動開梱装置に改良を加えて製品化する。10月1日を目途に販売開始予定で、製造販売をオークラ輸送機が担当。人手に頼りがちな開梱作業を自動化し、刃物を用いる危険作業の回避や人手がひっ迫する物流業界の「2024年問題」の解決につなげる。 段ボールから材料や製品を取り出す開梱作業は自動化が比較的遅れている領域だ。人がカッターナイフで天面のテープを切断して中身を取り出す際、手を切ったり中身を傷つけるなどの問題もある。PALTACはこの作業の自動化のため、20年以上前から独自開発の自動開梱装置を自社物流センターへ導入してきた。オークラ輸送機も段ボールの開梱作業を自動化したいとの要望が多く寄せられており、自社にとどまらず業界全体に貢献したいというPALTACと考えが一致。技術提携ならびにPALTACの技術をオークラ輸送機が製品化・市場投入する合意に至ったという。 自動開梱装置は天面を切り落とせるカッターをロボットハンドに装着し、ロボットアームが自動で切断するもの。PALTAC独自のカット機構で中身を傷つけずにケース天面を確実に切り落とす。高速で様々なサイズや形状のケース天面をカット可能。処理能力は毎時400ケースで、カッター付きロボットハンド、ロボットアーム、供給コンベヤで構成される。切断した天面の自動除去機構や替刃の自動チェンジ機構も備える。 (2024年4月10日号原稿)

オークラ輸送機(株)

2024年04月17日

新富士バーナー、燃焼部材がパリオリ・パラ聖火に採用

 新富士バーナーが開発した燃焼機構とガスボンベが、今年7月より始まるパリ2024オリンピック・パラリンピックの聖火リレートーチに採用された(聖火リレーは4月16日から)。4月2日パリへの製品出荷を前に、実際に使用される仕様の燃焼部品を見ることができた。 同社の燃焼機構は東京2020オリンピック・パラリンピックのトーチでも採用され、今回が2回目。今回大会ではガスボンベも含めて同社の製品が採用され、トーチ2千本分を製造する。 3つの燃焼(拡散燃焼、予混合燃焼、触媒燃焼)を同時に行えるのが特長で、特に触媒燃焼を採用することで風雨の中でも聖火を灯し続けることができ、聖火トーチに求められる安定的な燃焼を実現する。 同社のアウトドア向け製品はエベレストへの登山隊にも採用されるほど性能・信頼性が高く、トーチで使用する燃焼機構には圧力調整弁「マイクロレギュレーター」などアウトドアで培った技術をふんだんに盛り込んだ。 トーチ筐体は上部がしぼみ、横部に縦スリットが入ったデザイン。無風時には筐体上部から炎が出て、前から風を受けるとスリットから炎が出る仕組み。開発を担当した同社・開発部の山本洋平係長は「炎の色や形、たなびき方などをパリに行って綿密に調整した。横からの炎は旗がたなびくようにデザインされている。本番の聖火リレーでは炎の形状にも着目いただきたい」と話す。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月17日

三菱マテリアル、小物部品加工用ボーリングバー

 三菱マテリアル(加工事業カンパニー=東京都千代田区丸の内3-2-3、TEL.03-5252-3666)は小物部品加工用ボーリングバー50アイテムと対応するISOインサート119アイテムを3月1日に、小物部品加工用ボーリングバー28アイテムを3月22日に追加し、発売した。これらのボーリングバーはびびり振動が発生しやすい内径加工において振動を抑制し、加工面品位を向上する。 自動旋盤の取付長さに対応したサイズ(超硬シャンクタイプの全長は80、90、140、180mmの4種類)をラインアップし、干渉対策でシャンクを切断する必要がない。VCタイプインサート対応ホルダは最小加工径16mmから標準化。倣い加工などに活用できる。 (2024年4月10日号原稿)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2024年04月16日

LIXIL×サントリー、キッチン需要に新提案

 LIXILとサントリー食品は、家庭の蛇口から冷たいミネラル入りの浄水を提供する新サービス「Greentap」(グリーンタップ)を、3月29日から開始した。 グリーンタップはLIXILの浄水カートリッジでろ過した水道水に、サントリー食品が開発した植物ミネラルエキスをプラスすることで、家庭の蛇口をひねるだけで、雑味がなく冷たくておいしい「ミネラルインウォーター」を楽しめるサービス。 LIXILはいちばんおいしいと感じる温度にもこだわり、常に約10度の水を供給する独自の冷却システムを開発。冷蔵庫で冷やしたりする手間が省ける。サントリー食品が提供するミネラルボトルは専用アプリで残量を検知し、自動で交換時期を知らせるとともにボトルの発注も可能にした。 「タイムパフォーマンスや限られたスペースを有効活用するスペースパフォーマンスを重視する中、家庭の水道からミネラルインウォーターを提供することで、買い出しの手間やスペース確保、冷蔵庫での冷やす作業などさまざまな手間から解放され、家事ラクを実現する」(LIXIL・瀬戸欣哉社長)  グリーンタップは水栓本体、機能ボックス、ネラル浄水ユニット、冷水ユニットからなり、価格は27万1600円(税込み、工事費込み)。交換ユニットは1万9800円から。キッチンのリフォームや新築向けに需要喚起を図っていくという。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月16日

国盛化学、ファスニング部材に小型サイズ

 国盛化学(愛知県小牧市)は5月、段ボールやプラダンなどの板材と緩衝材を締結するための部材「スクリューアンカー」の新サイズを発売する。電動ドリルドライバーで打ち込んで使い、両面テープや接着剤の強度不足や経年劣化による緩衝材の脱落を防ぐもの。組付後にホットメルトの注入で強度を上げることも可能だ。 現在は全長29?_と22?_を展開しているが、新たに19?_を投入する。従来品は板材と緩衝材の締結が主な用途だったが、新サイズは厚みのある段ボールやプラダンなど板材同士を強力に締結でき用途が広がる。価格はオープン。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月15日

育良精機、発明大賞受賞

 育良精機のケーブル落とし込み装置「ケーブルプルダウン ISK-CPD100」が、「第49回発明大賞」(主催:日本発明振興協会、日刊工業新聞社)の発明功労賞を受賞した。前回に引き続いての受賞となった。 ケーブルプルダウンはビルなどの屋上からケーブルを下におろす作業(縦引き幹線工事)に使用する製品。従来は屋上に設置した大型の装置でブレーキをかけながらケーブルを下していくたため、摩擦などによってケーブルに負荷がかかり、劣化の原因になっていた。本製品はケーブルを把持した状態で大きな負荷をかけずにケーブルを送りだすため、ケーブルの劣化を低減できる。 インバーター制御によって一つのコントローラーで複数台のモーターを同期制御できるため、落とし込む荷重が大きくなっても台数を増やすだけで一定の速度で安全かつスピーディーに作業可能。同社の担当者は「従来よりも現場での設置が容易になったことが評価された」とみる。 発明大賞は発明考案を通じて産業の発展や国民生活の向上に寄与した資本金10億円以下の中堅・中小企業や個人、グループに贈られる。今回は21件の発明が選出された。 (2024年4月10日号原稿)

育良精機(株)工具事業部

2024年04月15日

ESR「不動産界のオスカー」を物流施設が受賞

 物流施設開発を手がけるESR。同社の物流施設は人を中心に考える「ヒューマンセントリックデザイン」で知られるが、このほど同社が開発したマルチテナント型物流施設「ESR 東扇島ディストリビューションセンター(東扇島DC)」が、不動産業界のオスカーとも称される「MIPIMアワード 2024」の最優秀産業・物流プロジェクト賞と審査員特別賞を受賞した。アジアから唯一の受賞者。部門の最優秀賞と審査員特別賞の同時受賞は国内でESRが初となる。 東扇島DCは神奈川県川崎市にある国内最高層の9階建て物流施設。複数のラウンジやボウリング場、スカイデッキ、フィットネス、無料託児所などのアメニティ施設で快適性を高め、随所にアート作品も配置する。MIPIMアワードは革新性や偉業を成し遂げたプロジェクトに対し10部門で最優秀を選び表彰するもので、今回は39カ国200件超の応募があった。 同社のスチュアート・ギブソン代表は「人材不足が深刻な物流業界で魅力的な職場環境の提供が労働力の確保に寄与すると考え、ワーカーの働きやすさや快適を追求しウェルビーイングを実現する物流施設の意義を業界に普及させることへ尽力してきた」と回顧。コンストラクションヘッドの武田諭氏は「審査員から『ESRの作品が自分の倉庫の概念を完全に変えた』と声をかけられた際には感無量だった。今後もデザインが与える力強さを信じ、期待へお応えできるよう取り組む」とした。 (2024年4月10日)

2024年04月15日

自工会、片山会長体制へ

 (一社)日本自動車工業会(自工会)は3月22日、都内で記者会見を行った。会見には片山正則新会長(いすゞ自動車)をはじめ、日??祥博副会長(ヤマハ発動機)、三部敏宏副会長(本田技研工業)、内田誠副会長(日産自動車)、鈴木俊宏副会長(スズキ)、佐藤恒治副会長(トヨタ自動車)、永塚誠一副会長(自工会)が出席した。 会長に就任して初となる記者会見の冒頭で片山会長は、「100年に1度と言われる自動車産業の大変革期において、カーボンニュートラルの実現や物流の停滞が懸念される2024年問題など、さまざまな課題に正面から向き合い全力でこの難局を乗り越えていく」とコメント。 日産自動車の下請法違反についても触れ、「自工会としても大変重く受け止めており、本日の理事会で一層の適正取引の浸透に向けて早急に、法令順守状況の緊急点検を行うなど全会員企業で再発防止の取り組みを徹底する」とした。 日本経済の基幹産業である自動車産業が向こう2年程度に注力すべき7つの課題を「物流・商用・移動の高付加価値化/効率化」「電動車普及のための社会基盤整備」「国産電池・半導体の国際競争力確保」「重要資源の安定調達/強靭な供給網の構築」「国内投資が不利にならない通商政策」「競争力あるクリーンエネルギー」「業界をまたいだデータ連携/部品トレサビ基盤構築」とし、自動車産業の枠を超えた「オールジャパンでの取り組みを加速していく」との考えを示した。 (2024年4月10日号原稿)

2024年04月12日