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パナソニックHS、横浜展示場をみなとみらいに移転

 パナソニック ハウジングソリューションズは4月20日、神奈川県横浜市にある「パナソニック ショウルーム 横浜」を同市神奈川区金港町から西区みなとみらいに移転・グランドオープンした。みなとみらい中央地区はリフォーム時期を迎える築20年前後のマンションが多くあり、住宅設備メーカーのショールームが集積するエリアであることから、集客性も鑑み設置を決めた。 近年、各所で展開する回遊スタイルを採用。ショールーム真ん中に商談スペースを設けてその周りに商材を配することで、どの製品にも即座にアクセス可能。キッチンや浴槽だけでなく、ドアや窓、床材なども一貫して取り揃える同社ならではのトータル提案を活かす空間づくりとなっている。 コンセプト「今したい暮らしをフィッティング」を掲げ、「体験」と「空間展示」の2つの軸を重視する。体験ではきれいが長持ちする有機ガラス「スゴピカ素材」を採用した実際の浴槽・シンクを輪切りにして展示空間に配置。油性マーカーで汚れを付けても水で簡単に落ちることが実感できる。 空間展示では生活者それぞれにフィットする暮らしの形を7つの空間に落とし込む。近年、リフォームや買取再販の需要が高まっている既築マンション向けには、リビング空間との一体感のあるオープンキッチンを提案。シンクとコンロを分けた2列型にすることで、省スペースにも設置できることを示す。 「他のショールームではサンプルでの提案が多く、実際の製品で体感いただくのは全国初。3つ口コンロの火口を横並びにしたトリプルワイドIHは当社にしかない製品。コンロ手前の空間を作業エリアにするといった新たな使い方もできる。調理体験などを通じて是非使い勝手を体感いただきたい」(同社担当者) (2024年5月15日号掲載)

2024年05月23日

デンヨー、溶接機をリュック感覚で!

 従来の鉛電池からリチウムイオン電池に変わったことで、大幅な軽量化を遂げているバッテリー式溶接機。とはいえ、重量20?`前後のものが多く、誰でも気軽に運べるものではない。 労働人口がシュリンクする中、溶接機材にも使い手や使う場所を選ばない運用が求められている。こうしたニーズに応えるべく開発されたのが、デンヨーの背負い式バッテリー式溶接機「WELZACK(ウェルザック)」だ。 溶接機本体に背負い用のベルトがついており、リュック感覚で運用できるのが大きなポイント。本体重量は10?`と、老若男女を問わず現実的に持ち運びが出来る重量とした。最大溶接電流は120アンペア。径3.2?_の溶接棒なら約4本、径2.6?_は8本、径2.0?_なら14本の溶接が可能。溶接点数が多い現場には少し物足りない気もする。 「電源はHiKOKIの電動工具用18/36マルチボルトバッテリーを3個使用しており、着脱も簡単に行えます。充電したバッテリーがあれば、数の多い作業にも対応できます」(同社) 溶接電流値は筐体側面のボリュームで自由に調節でき、電流値はデジタル表示される。持ち運び式で懸念されるのが安全面だが、「万が一、溶接棒が固着した場合も赤熱することなく簡単に取り外せます。また無人状態で短絡しても赤熱による事故や溶接機の過熱を極力防ぎます。さらに電撃防止機能もついており、高所や湿度の高い場所でも作業者を電撃事故から守ります」(同社) 屋外や狭小部分など従来、溶接機の運用が困難だった場所はもちろん、より手軽な感覚で溶接を行える製品と言えよう。 ちなみに日本物流新聞社X(旧ツイッター)、インスタグラムでウェルザックのショート動画を公開したところ、瞬く間に再生回数が延び、約13万回再生を記録(5月中旬時点)。業界内外からの注目も極めて高いことが窺い知れる。 (2024年5月15日号掲載)

デンヨー(株)

2024年05月23日

スギノマシン、金属AMの後工程向け受託加工開始

 スギノマシンは4月23日、同社のコア技術であるウォータージェット(高圧水噴射)技術を利用した2つの技術に関する受託加工サービスを開始した。 高圧水を利用した表面処理加工であるウォータージェットピーニング技術「CWJP(キャビテーションウォータージェットピーニング)」は、水中で発生する?パスカルクラスの衝撃力を用いて、金属部品の疲労強度を向上し長寿命化する。水のみで加工できるため産業廃棄物が発生しない。 金属積層(AM)部品向けの後工程技術「CASF(キャビテーションアブレシブサーフェスフィニシング)」は、水に研磨材を混ぜた懸濁液内で高圧水を噴射することで金属AM部品の表面処理や疲労強度向上、サポート材の除去などが行える。従来、複数工程に分かれ手作業で行っていた作業の工程集約と省人化に寄与する。 同社の滑川事業所(富山県滑川市)で加工テストによって得られた最適な加工条件を基に受託加工を行う。「既に数多くの加工テスト依頼を受けており、少量・小額から実製品に採用したいとの声が多いことから受託加工に踏み切った」(同社)とする。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月22日

牧野フライス、仕上げ用調整式フライスカッター

 牧野フライス製作所は独自開発の工具・取付具・測定具・ソフトウエアなどの商品群ブランド「SMART TOOL」(2021年発売)から仕上げ専用調整式フライスカッター「FlashSet Mill(フラッシュセットミル)」の出荷を9月に始めると発表した。精密な刃先高さ調整を「従来の約80%減の作業時間で容易に実現できる」と言う。 既存のカッターでは締付けや回転時に刃先が動き、正確に高さを揃えるのに長時間を要した。FlashSet Millは最大毎分2万回転で使用でき、カートリッジ固定時に刃先が動かず、刃先高さをピッタリ簡単に揃えられる機構をもつ(特許登録済)。 仕上げ面粗さの目安Ra0.2?1ミクロン、刃振れ1ミクロン以下への調整時間は1刃あたり1分とする。同社は「多刃工具を均一な刃先高さで使用が可能となり、高い送り速度で、高品位な仕上げ加工を実現し、生産性の向上へも寄与する」と言う。 10、12、15枚刃の3種を用意し、価格は税別48万?65万円。年間30台の販売を計画する。 (2024年5月15日号掲載)

(株)牧野フライス製作所

2024年05月22日

LIXIL、高級キッチンを刷新

 水回り・タイル事業が100周年を迎えるLIXILは4月17日、1日にモデルチェンジしたシステムキッチン「RICHELLE(リシェル)」を報道陣に向けて公開した。 世界的なトレンドである「スリム」「ノイズレス」に合わせ、セラミックワークトップとサイド・エンドパネルをスリムなデザインへと一新。セラミックトップの框(かまち)の厚みをアルミの補助材を用いることで、従来の12?_から6?_に変更。サイド・エンドパネルも一般的な15?_から9?_に抑えた。引き出しの取手もハンドルレスの出っ張りのないデザインを追加するなど、ノイズを減らしリビング空間と一体としやすいデザインを追求した。 「10年以上前に発売して以降、業界に先駆けてセラミックトップを採用したり、斜めに収納扉が傾くらくパット収納を搭載するなど、生活研究に基づいた製品開発・機能追求を進めてきた。今回のモデルでは新たなターゲットである準富裕層が重視するデザイン性を追求。リビング空間になじみやすい本質を見極めたミニマルなものへと見直した」(同社) 住宅のストック市場の高まりを受け施工性の見直しも進めた。熱や傷などに強く高級感のあるセラミックトップはリシェル購入者の約7割が採用する。一方で、人造大理石のワークトップに比べて3割ほど重たいという施工性に課題があった。今回のモデルチェンジでは、セラミックトップの背面板の素材などを見直すことで重さを3分の2に低減した。また、ワークトップの分割にも対応し、これまで施工性の問題で導入が難しかったマンションリフォーム向けでも採用を増やしていきたい考え。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月22日

京セラインダストリアルツールズ、充電式インサート交換ドライバー

 京セラインダストリアルツールズは4月10日、インサート(チップ)の交換作業用の充電式インサート交換ドライバー「DTD500」を発売した。電動ドライバー機能と、任意のトルク値で締め付けられるトルクレンチ機能を有した1台2役は「業界初」(同社)という。 電動でネジのゆるめ・締め付けを素早く行い、トルク値確認は手動による増し締めで調整する。任意のトルク値にカンタンに調節可能。 本体形状は小さな力でも回しやすいラウンド型グリップを採用しており、ゆるめや締め付け時の操作は本体上部にプッシュオンスイッチを配置し、押しやすい。 「インサートの定期交換やコーナーチェンジは、手工具のレンチとトルクレンチで行われ、作業者により作業時間や精度にバラつきがあった。同製品ではカンタンに高精度なインサート交換が行え、作業時間の大幅削減と業務の標準化をかなえる」(同社) 本体寸法は、グリップが径50?_で、全長は220?_。質量は570?c。希望小売価格は3万8600円(税別)としている。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月21日

ロブテックス、次世代エアーリベッターに新モデル

 ロブテックスは5月20日、“次世代”と位置付ける新たなデザインのエアーリベッターからハイパワーモデルの「R2A2」を発売する。直径4.8?_、6.4?_の全材質リベットを使用可能で、オプションでSボルトにも対応。 一方で昨年発売した「R2A1」同様、現場で女性が使用する場面も想定して従来のガンを連想させる形状ではなく丸みを持たせた優しいボディを採用した。握りやすく滑りづらい2色成形グリップや、工具レスで取り外せるフレームヘッドで使いやすさも高めた。 エアー供給口はワークの形や作業に合わせて左右の交換が可能。油圧回路のシール性を高めてオイル漏れを抑え、油圧オイルの補給回数を低減。シリンダーカップに標準搭載した保護カバーでワークへの傷も防ぐ。 (2024年5月15日号掲載)

(株)ロブテックス

2024年05月21日

北部九州どて市に3800人

 展示商談会「北部九州どてらい市」(地元販売店38社が主催、出品メーカー231社)が、4月18日から20日にマリンメッセ福岡(福岡市博多区)で開かれた。3日間で3856人が来場し、目標の30億円を約12%上回る33億5958万円の売上を記録した。 開会式では主催店を代表して森野の森野滋会長が「これからの30年は人口減少で、今までと同じやり方では人手が足りない。昔のどてらい市と今の違いは情報の『内容』だ。今回がお客様の立場に立った、より密接で誠実なコミュニケーションを取る最初のどてらい市になれば」と挨拶。出品メーカーを代表してファナックのロボマシンセールス本部 小嶋邦夫副本部長は「今日は九州から元気を頂けると楽しみに富士山の麓から来た。工作機械業界にとって昨年度は数字こそそう悪くないが肌感覚では大変厳しい一年だった。今年11月にはJIMTOFが開催されるが、メーカーとしては市場の動向をキャッチアップし、ニーズを拾い上げることが重要と考えている。変化の激しい時代においてどてらい市は、メーカーにとってお客様が求めていることを直接じっくりうかがえる絶好の場だ」と話した。事務局本部を代表して山善の岸田貢司社長は「モノづくりを支える、中小のモノづくり企業の方々を下支えするのが我々。その方法は対面営業が可能なこのどてらい市の舞台だ。新年度にあたり社員へ『今はただひたすら現場にこだわれ』と繰り返し伝えているが、まさにその現場がこの3日間だ」と力を込めた。 ■新製品と地元企業  地元福岡に本社を置く出展企業のヘッズは全高195?_でカゴ車の下に潜り込めるAGVと、小型だが可搬重量800?`のパワフルなAMRを披露。「専用設計できるのが最大の強みで、これまで製作した無人搬送車の種類で言えば日本イチではないか。コンベヤやリフターを搭載したり、元々ロボットSIerをしていたため協働ロボも搭載できる」と言う。 新製品・新提案も見られた。京セラインダストリアルツールズは4月発売の、切削工具のインサート交換に特化した充電ドライバー「DTD500」を出品。「電動ドライバーとトルクレンチの機能を合体させた。従来の人手によるインサート交換ではトルクがばらつき、トルク不足で最悪の場合は機械破損につながる。それをトルク管理しつつ電動化できる」と利点を挙げる。 近日発売予定という電動吸着ハンド「e-VEE」を展示したのは日東工器。ロボットに取り付けて使うユニットで、真空ポンプ内蔵のためコンプレッサーからのエアー供給が不要に。「電力が最大で77%削減できる」とする。 (写真=左から山善の岸田貢司社長、ファナックの小嶋邦夫副本部長、森野の森野滋会長) (2024年5月15日号掲載)

2024年05月21日

ファナック、Y軸500?oの小型MC

 ファナックは4月10日、Y軸ストロークを100?_延長した小型マシニングセンタ「ROBODRILLα-D28LiB5ADV Plus Y500」を発売した。近年増加するEV用部品などの大型ワークに対応するため、X軸ストローク700?_仕様機のY軸ストロークを500?_に伸ばした。 Y軸ストローク拡張の一方で、テレスコピックカバーの多段化などにより機械の奥行寸法は従来機より65?_の増加に抑え、既存設備からの置換えにも配慮した。機械前面からテーブルへの寄り付きは180?_に短縮し、段取り時の作業者の負担を軽減する。テーブル作業面は奥行き500?_に拡張。工具収納本数28本の新仕様(オプション)を追加した。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月20日

山善、日本製紙クレシア3工場でPPA開始

 山善は4月23日、大阪ガス100%子会社のDaigasエナジー、日本製紙クレシアと今年9月から順次、日本製紙クレシアの興陽工場(静岡県)、東京工場(埼玉県)、京都工場(京都府)の3工場でコーポレートPPA(Power Purchase Agreement=電力購入契約)を新たに開始すると発表した。山善とDaigasエナジーが各工場で太陽光発電設備を設置・保有・維持管理をしながら、そこで発電された電気を約20年間にわたり日本製紙クレシアに供給・販売する。本事業の第1号案件である日本製紙クレシア開成工場(23年3月に発電開始)に続くもの。 本事業最大規模となる京都工場では4つの建物の屋上に太陽光パネルを設置。その総発電設備能力は4057?`ワット、年間発電量は約423万?`ワット時(一般家庭約1071世帯分の年間使用電力量に相当)を見込む。 今回の再エネ電気の供給により、日本製紙クレシアのCO2排出量削減に寄与するほか、山善にとってはGHG(温室効果ガス排出量の算定と報告の国際的な基準)プロトコルのScope3「カテゴリ1 原材料(仕入商品)」の排出量削減につながる。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月20日

パナソニックSN開発研究所、画像センシング使いロボ分野に参入

 受託開発を担うパナソニックシステムネットワークス開発研究所(宮城県仙台市、パナソニックホールディングスが100%出資)が無線、画像センシングなどのコア技術を生かし、ロボット分野へ進出しようとしている。(一社)日本ロボットシステムインテグレータ協会に近年、協力会員として加入しアピールを強化している。 同社は500人超の従業員の9割が技術者という技術専門会社。パナソニックグループの研究開発を担ってきたが、「10年ほど前からはパナソニックグループ以外のお客様から依頼される仕事も増えてきた。当社の技術で様々なお客様のお困りごとや課題を解決し、社会貢献していきたい」(AIソリューション部の飛世大介部長)と意気込む。コア技術のひとつである画像センシングの領域では、画像認識や3次元センシング方式開発を使ったビジュアル・フィードバックを得意とし、ロボットに関連する実績としては、カメラでワークを追従し柔軟にアームを制御するソフトや、LiDAR(Light Detection And Ranging=光を利用した距離・形状計測)、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping=自己位置推定とマッピングの同時実行)を搭載したAMR向け停止位置精度改善ソフトなどを開発してきた。 そんな同社でも3次元でのセンシングは難しいという。どう克服するのか。同社はTOFカメラを3台以上使って死角をなくし、撮影した点群データをリアルタイムで合成して任意の視点から被写体を見ることを可能にした。これを応用して「人物の周辺に仮想的に設定した円柱をバーチャルフェンスと見立てて、円柱の外に身体の一部が出ると注意喚起(警報出力)することもできる」(AIソリューション部の道本泰之部長補佐)と言う。こうした成果は展示会などで披露し、顧客とさらにブラッシュアップして実用化を狙う。 また、ロボット関連で課題としてあげるのは、照明など周辺環境が変化してもミリ単位でアームを制御することで、これが実現すれば「針金状の細いワークを掴みに行ったりEVの充電口にノズルを一発で差し込んだりできる」と道本氏は考える。「得意とするAIを使えば高精度制御を実現できる可能性は高い」と自信を覗かせる。 (写真=バーチャルフェンス) (2024年5月15日号掲載)

2024年05月20日

ソディック、大型2機種を追加

 ソディックはスマートフォンやタブレット端末、自動車部品など向けの金型および部品加工で好評のリニアモーター駆動形彫放電加工機「AL」シリーズをモデルチェンジし、順次販売している。すでに発売した「AL40G+」(X軸ストローク400?_)、「AL60G+」(600?_)に続き、大型の「AL80G+」(=写真、850?_)、「AL100G+」(1200?_)を5月に発売する。 ALプラスシリーズは環境にいっそう配慮したのが特長。部品の調達から製造工程、製品の性能を決定づける企画、設計にいたるまで徹底した検討を行ったという。消費電力量は従来機比で47%低減した。なお同シリーズの生産は、太陽光発電システム導入によりエネルギー消費削減を実践している工場で行い、「性能に加え製造面でも環境対応に貢献する製品となっている」と自負する。 従来機で好評の熱変位補正機能TH COMを「AL80G+」「AL100G+」に標準搭載した。この補正機能は設置環境の温度変化、Z軸の高速ジャンプ時の熱影響、双方に対する変位を抑制する。簡易的な自動電極交換システム(シャトルATC)、多くの電極に対応する大型・中型自動電極交換装置(ATC-16/32)、ロボットを使用した本格的な自動化システムまで様々な自動化ニーズに対応可能。 (2024年5月15日号掲載)

(株)ソディック

2024年05月17日

ハセガワモビリティ、表参道に電動モビリティ旗艦店

 長谷川工業による電動モビリティ専門の関連会社ハセガワモビリティ(長谷川泰正社長)は、世界最大の電動二輪モビリティブランド「YADEA」の旗艦店「YADEA表参道」を5月3日、都内にオープンした。 YADEA社は電動二輪モビリティ業界における世界最大級の上場企業。2001年の創業以来、電動バイク・電動自転車・電動キックボードなどの開発・製造を行い、累計販売台数は7000万台を超え、6年連続で販売台数世界一を記録している。 ハセガワモビリティは日本国内における電動モビリティの安全な社会実装を目指し、かねてよりYADEA社と日本の道交法に準拠した安全な電動モビリティを共同開発している。それに伴い、全国各地での実証実験を行い、電動キックボードの新たな走行ルールづくりにも貢献している。 今回の旗艦店オープンについて同社・住田勝マネージャーは「電動キックボードは誰でも気軽に扱える一方、安全性や道交法についてはまだまだ周知されていない部分も多い。当社がYADEA社と手掛けた特定原付モデル及び一般原付(ナンバー取得モデル)は、安全に走行する上で必要な装備を充実させている。また、他社の安価なモデルに比べ走行性能が格段に違う。YADEA表参道では最新モデルの展示・販売に加え試乗も行っているのでぜひ実物を確かめてほしい」と語った。 同店舗では電動キックボードのほか、電動アシスト自転車も展示する。また近日中にロードタイプの中型電動バイクも展示される予定だ。 (2024年5月15日号掲載)

長谷川工業(株)

2024年05月17日

豊田通商、カンボジアでトヨタ車の車両組立を開始

 豊田通商のカンボジアの車両組立事業会社・豊田通商マニュファクチャリング(カンボジア)は、プノンペン経済特区内の新工場で5月2日からトヨタ自動車のピックアップトラック「ハイラックス」とSUV「フォーチュナー」のセミノックダウン生産を始めた。溶接・塗装済みの状態で輸入したボディに主要構成部品を組み付ける車両組立方法。2022年11月にカンボジア政府と豊田通商が締結した「自動車産業の発展に向けた協業に関するMOU」に基づく取り組みだ。 豊田通商グループは高品質な自動車修理・メンテナンスの提供を目的に93年にアフターサービス事業会社を設立しカンボジアに進出。以降約30年、自動車輸入販売代理店や自動車販売金融、部品メーカーの進出支援など、モビリティ産業を軸に事業を展開・拡大してきた。同国の自動車市場は経済成長に伴い引き続き安定的な拡大が見込まれる。同社は「車両組立生産事業の推進により、同国のモビリティバリューチェーンや雇用創出・人財育成にさらに深く関わる」としている。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月17日

DMG森精機、伊賀事業所に3棟目の精密加工工場

 DMG森精機は4月中旬、伊賀事業所で同社の工作機械のベッド・コラムなど大物鋳物部品の切削・研削加工を行う第3精密加工工場を稼働開始した。 これまで同事業所では2棟の精密加工工場で部品を内製しており、3棟目の精密加工工場の新設により、5軸・複合加工機の需要増による大型で高精度・高品質部品の生産を増やす。 同加工工場にはフロンテン工場(独・バイエルン州)で生産された超大型5軸マシニングセンタ「DMU1000SE」を3台導入。現在2台目の設置が完了し、5月から本格稼働する。3台目は2025年に導入予定で、研削仕様を追加する。「従来使用していた他社製の大型5面加工機5台と大型研削盤4台の合計9台を同機3台に置き換え、工程間のワーク搬送や段取り替えの時間や加工時間の短縮を図る」(同社)と工程集約を自社製機械で実現する考え。 第3精密加工工場は建築面積5698平方?b(延床面積5616平方?b)の地上1階建てで、総投資額は建物に約25億円、機械に約30億円。生産能力は年間約1万4千?d(DMU1000SEを3台導入後)としている。 DMU1000SEは垂直方向に移動可能な高性能ラム(Z軸)と、クロスビーム(W軸)を備えた門形構造。高い加工精度と剛性を備えた大型5軸加工機「DMU600P」をベースにした、テーブルを2つ配置可能な特別仕様となる。テーブル連結時は最大1万3千?_の大物鋳物の加工ができる。 「高精度な同機と蓄えてきた豊富な加工ノウハウにより、複合加工機『NTX 2500 2nd Generation』に使用するベッド加工では、従来比で加工時間が約3分の1に削減した」と大型機導入による生産性向上に力を入れる。 (2024年5月15日号掲載)

DMG森精機(株)

2024年05月16日

山善「死角ゼロ」のサーキュレーター

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は360度の全方位送風によって様々なパターンの部屋干しに適した「サーキュレーターZERO」(21W、本体質量1.8kg)を4月中旬に全国の家電量販店で発売した。同社は多くのサーキュレーターをもつが、左右に最大360度、上下に最大90度の首振りにより「死角ゼロ」としたのは初めて。 全方位に自動で首振りをすることで効率的に送風する。左右360度回転し、2列の洗濯物に真下から送風するモードなどをワンタッチで開始できる。工具不要で前面ガード・羽根・スピンナー・背面ガードが簡単に取り外せて水洗いが可能。価格はオープン。 (2024年5月15日号掲載)

2024年05月16日

三菱自動車工業、比の販売台数が過去最高に

 三菱自動車工業がフィリピンでの存在感を高めている。同社は2023年度のフィリピンでの小売販売台数が前年度比34%増の8万1473台となり、17年度以来の過去最高台数を更新したことを明らかにした。コンパクトセダン「ミラージュG4」の販売が大きく伸長。4月8日には同国での自動車販売金融の合弁会社の設立を発表しており、「成長ドライバー」と位置付ける同国でのシェア拡大に向けアクセルを踏み込む。 同国での販売台数を押し上げたのは先述のミラージュG4のほか、MPVの「エクスパンダ?」や1月に投入した新型「トライトン」など。同社のシェアは18・5%になり、前年度比で2・3ポイント増加した形だ。中村達夫副社長は「最重要市場の1つであるフィリピンでさらなる販売拡大を目指す」と意欲を見せる。 同社は現地金融機関のセキュリティバンクと、三菱自動車を専門に扱う販売金融会社を設立する合弁契約に合意。新会社は25年度の事業開始予定で、三菱自動車が51%、セキュリティバンクが49%を出資する。 同社は中期経営計画でアセアン地域を成長ドライバーに位置づけ、経営資源の集中と多数の新モデル投入を明らかにしている。なかでもフィリピンは人口の増加と経済成長に伴い自動車市場が拡大しており、さらなる販売拡大を推し進める考えだ。 (写真=調印式に臨む三菱自動車工業の中村達夫副社長(左)とセキュリティバンクのサンジブ・ボラCEO(右)) (2024年5月15日号掲載)

2024年05月16日

東日製作所、デジタルトルクメータを刷新

 東日製作所は4月22日、ボトル容器のキャップ開栓トルク測定専用測定モードを搭載したデジタルトルクメータTME3シリーズを発売した。 デジタルトルクメータは4本のクランプでワークを固定し、手でねじった時のトルク測定に使用する。密封性能や使いやすさなどをトルクとして測定・評価できるため、電子部品や化粧品容器などの製品開発や生産時の抜き取り検査などの品質管理で活用される。 TME3シリーズに搭載されたボトル容器の開栓トルク測定機能は、ペットボトル容器などのキャップをひねって樹脂がねじ切られた際のトルク値を確認できる機能。ボトルが回り始めるトルク(1次ピーク)とブリッジが切れるトルク(2次ピーク)を検出でき、ピーク検出に必要なトルクの落ち込み幅を設定できるため、不安定領域の誤検出を防ぐことができる。 4本のクランプのポール形状を見直すことで、チャック可能径を最小7?_にし(最大は190?_)、Bluetooth通信が可能なTME3-BTLシリーズも用意。Windowsやi-OS機器へのデータ自動入力や、市販の伝票電子化システムとの連携もできる。TME3とTME3-BTLそれぞれに測定範囲に応じて5機種を用意。2~2000cN・mをカバーする。 (2024年5月15日号掲載)

(株)東日製作所

2024年05月15日

エアコンの試運転しましたか?

 本格的な夏シーズンを前にエアコンの試運転をコロナが勧めている。気温が高まる時期に故障や問い合わせが集中する傾向にあるからだ。早めの試運転を心がけたい。 コロナによると試運転の方法は、運転モードを「冷房」にし、最低温度(機種によって異なるがコロナ製は17?20℃)に設定して10分程度運転する。その際、次の3点をチェックする。風がきちんと出ているか。運転中に異常を示すランプが点滅していないか。問題なければさらに30分運転を続け、室内機から水漏れがないか。 併せて以下についても確認することを呼びかけている。室内機・室外機の吸込口がふさがれていないか。エアーフィルターがほこりなどで汚れていないか。ドレンホースの排出口がふさがれていないか。電源プラグがコンセントにしっかりと差し込まれているか。リモコンが電池切れしていないか、故障していないか(リモコンの電池は1年に1回交換することを勧める)。 (2024年5月15日号掲載)

(株)コロナ

2024年05月15日

サンドビック、既存事業強化と買収で成長へ

 サンドビック(コロマントカンパニー)は4月の第二週に切削工具の販売組織の総会をオンライン形式で実施。成長戦略や注力製品を明かした。 ??宮真一カンパニープレジデントが成長の柱に挙げたのは既存事業の拡大と企業買収。「既存事業では航空宇宙産業や機械搭載事業をより強化する。ソリッド工具や自動車用アルミ加工製品、デジタル製品も強化し、旋削・フライス・ソリッド工具の新製品を投入し続け集中的なマーケティングを実行。市場シェアを獲得しながら超硬工具メーカーとして成長する」と言う。昨年第4四半期に独・esco社など3社を買収したことにも触れ「戦略的注力分野では積極的なM&Aで持続可能な会社への成長を加速する」と展望した。 同社は今年の前半に名古屋に新拠点「サンドビックコロマントセンター」を稼働予定だ。同施設はトレーニングやテストカットのほか、5軸MCでのスカイビング提案やCAMを用いた改善アイデア提案に活用。「CAMを使える人材を増やし、工具だけでなく加工プログラムを含んだより価値の高い提案をする。我々のデジタルツールを習熟いただくための新たなトレーニングコースや、コロマントセンターの活用で他社にない顧客サービスを展開する」(流通部長 田中悟史氏)と力を込める。 環境への取り組みも加速させる。そのために加工時のCO2排出量を高精度に算出する新たなツール「サステナビリティアナライザー」を投入。「CO2の排出削減効果を、各地域ごとの電力会社の炭素強度値に基づいた非常に高精度な数値で算出できる。改善後の数値の見える化で、サステナブルな社会を実現したい」(田中部長)と言う。 注力製品として高い剛性と生産性を持つ突っ切り溝入れ工具「CoroCut2」や、切削抵抗が低く、突き出しが長い状況でも高い条件で加工できる高送りカッタ「CoroMill MS60」などを紹介した。 (2024年4月25日号掲載)

サンドビック(株)

2024年05月14日

惣菜協会、惣菜盛付全工程をロボット化

 遅れている惣菜製造の自動化が進みそうだ。(一社)日本惣菜協会(東京都千代田区)は3月21日、人手のかかる惣菜盛付(容器供給、惣菜盛付、弁当盛付、品位検査、シーラー、容器蓋閉め、容器移載、番重移載)の全工程のロボット化、現場実装に世界で初めて成功したと発表した。同協会は2023年度の経済産業省の事業である「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」および農林水産省の事業である「生産工程高度化推進委託事業」に23年9月に採択され、ユーザーである小売り・惣菜製造企業9社と、ベンダー・協力企業15社とともに惣菜盛付工程のロボット化に取組んできた。 同日報道陣に公開したロボットシステムは「惣菜盛付全工程」(ユーザーはマックスバリュ東海)、「CVS(コンビニエンスストア)ベンダー向け高精度惣菜盛付」(トオカツフーズ)、「触覚ハンド活用多品種対応弁当盛付」(=写真、ヒライ、ホームデリカ)、「高速蓋閉ロボットシステム用清流機」(デリモ)、「製品移載、番重移載連動ロボット」(ジャンボリア)。半年間で開発から現場実装を実現したという。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月14日

ブラザー、九州にテクノロジーセンター

 ブラザー工業(佐々木一郎社長)が国内6番目となるショールーム併設型の拠点「テクノロジーセンター」(=TC)を去る3月、佐賀県鳥栖市内に設置した。九州一円のユーザーを対象とするプライベートショーやセミナーを連続的に開催企画し、サポート活動も強化する構えだ。 同社が、九州の交通の要衝として知られ、北九州から南九州までアクセスに優れる佐賀県鳥栖市に「テクノロジーセンター九州」を設置稼働したのは今年3月8日。1カ月を待たずして、お披露目を兼ねた展示会を連続的に開催しだした。 ショールームには、独自開発の小型30番マシン「SPEEDIO(スピーディオ)」7シリーズのうち6シリーズ6機種を常設。40番機の加工領域までほぼカバーする「小は大を兼ねる」マシンの魅力を、肌で感じてもらうおうと積極アピール中だ。 この4月4日と5日には、約170人の加工業者らを招いてプライベートショーを開催(=写真。主催は山善)し、前記6機種の能力を見せつけた。各機種は「様々な無駄を削減できる」という共通の特徴を持つ一方、それぞれ際立った個性があり、加工エリアを最大限広めたタイプ、28本マガジンによる工程集約機、高速2面APC仕様機、5軸仕様機、治具エリアを広めたタイプなど、複数の特徴を合わせ持つ機種も含め、来場者にそれぞれの導入メリットを伝えた。 この展示会には切削工具、ホルダ、ミストコレクター、測定ツールなど11社が協賛として出展。ブラザー工業では「周辺メーカーさんとのコラボで、本当に役立つ提案をしていきたい」としており、他方、会場の協賛出品メーカーからは「勢いのあるブラザー機の持ち味を最大限高められるツールで市場に貢献し、売上につなげたい」と話した。ブラザー工業では「九州地区でのスピーディオの知名度は相対的に低かった。自動車や半導体の工業集積が進むなか、この地の開拓余地は相当に大きい」(石黒秀幸国内統括マネージャー)としていた。 (写真=個展の様子) (2024年4月25日号掲載)

ブラザー工業(株)

2024年05月13日

北越工業、開発管理棟を本格活用

 北越工業が本社内に昨年11月に竣工した開発管理棟(新潟県燕市、総工費約15億円)が取引先との打合せなどに本格的に利用され始めた。老朽化が進んでいた従来の建屋は工場から離れていたが、新棟は工場に隣接し「開発部門と製造部門のコミュニケーションが密に図れる」(管理部)というメリットもある。 新棟は5階建て、延床面積3832平方?b。管理部30人、開発部70人の約100人が働く。随所に大きな窓を設置し、自然光を採光しやすい。1階の120人収容の大会議室を含め会議室・応接室を数多く用意。開発室があることもあってセキュリティーを強化した。 同社はエンジンコンプレッサーの国内最大手だが、BtoB製品のため一般的な知名度は低いと考え、「開発管理棟は会社や製品(AIRMANブランド)のPR、顧客との打合せ、株主総会、地元住人を対象にしたイベントなどに利用し、知名度を高めていきたい」としている。その一環として新潟市に昨年7月オープンした新潟県立鳥屋野潟公園スケートパーク(愛称・AIRMANスケートパーク)のネーミングライツ・パートナーとなった。 (写真=開放感のある2階の応接室) (2024年4月25日号掲載)

北越工業(株)

2024年05月13日

山善、名古屋支社も再エネ電気に

 山善は4月8日、同社の名古屋支社(名古屋市熱田区)の購入電力を再生可能エネルギー100%の電気に切り替えた。この再エネ電気は、2021年10月に基本業務提携契約を結んだDaigas エナジー(大阪市中央区、大阪ガス100%子会社)を代理店とし、大阪ガスの「D-Green RE100」を通じて調達する。 22年度にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同した山善は、50年度の実質カーボンニュートラルを目指し脱炭素への取り組みを進めている。その一環として同社のScope2(エネルギー間接排出)におけるCO2排出量削減のため順次、国内の主要拠点の電力を再エネ電気に切り替えてきた。今回の名古屋支社への再エネ導入で、年間約81?dのCO2削減を見込む。これまでに導入した他の拠点と合わせると年間約716?dの削減見込み。一般家庭約260世帯分の年間CO2排出量に相当する。 同社は今後、九州、広島支社などでも再エネ電気の切り替えを進める考え。 (2024年4月25日号掲載)

2024年05月13日