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NTTデータES、クラウド型解析ソリューション

 NTTデータエンジニアリングシステムズはクラウド型解析ソリューション「Simulation-Space」のサービスを11月に始める。クラウド型にすることで初期投資や運用管理が不要となり、同社は「どこでも使える解析環境が柔軟な働き方を促進し、解析業務の効率化につながるだけでなく製造業の生産性向上に貢献する」とする。 この解析ソリューションは同社が構築した製造業向けアプリケーション共通プラットフォームを基盤とし、エムエスシーソフトウェア(Hexagonに属する米MSC Softwareの日本法人)の解析ソリューションをクラウドライセンスで利用できるサービス。自動車、航空、電気、建築・建設、土木、機械、造船など幅広い業界で利用実績のあるMSCの解析ソリューションの中から熱流体解析や汎用構造解析などの4つをラインアップした(契約時に選択するのでなく4つを自由に利用できる)。モデル作成と並行して計算処理を実行できる。月額の基本料にソフトウェアや解析環境を利用した時間だけ料金を加算する形式を採用。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月09日

リンナイ、即湯ユニット内蔵ガス給湯暖房用熱源機

 リンナイは12月22日に、「業界初」となる即湯ユニット内蔵ガス給湯暖房用熱源機を発売する。従来はオプションで別途即湯ユニットの設置が必要だったが、即湯ユニットを内蔵したガス給湯暖房用熱源機により、家じゅうどこでもすぐに湯が出る。 「即湯ユニットを熱源機に内蔵するのは業界初。また、ガス給湯暖房用熱源機に内蔵しても本体サイズは変わらない。スッキリした外観で、新たに即湯ユニットを設置する手間を省け、施工性も向上する」(同社) 即湯ユニットのタイマー運転を設定しておくことで、家じゅうどこでもお湯が出る。湯になるまでの「捨て水」の削減や、冬場の湯待ちの時間を解消できる。 また、専用線でガス給湯暖房用熱源機を2台まで連結可能。これにより、24号以上の大流量、大浴槽の自動湯はりにも対応する。 価格は価格はRUFH-EQシリーズが64万6580円から、RUFH-EQPシリーズ(集合住宅新築用)が70万5430円から(いずれも税込)。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月09日

ブラック・アンド・デッカー、リサイクル材採用の電動工具

 ブラック・アンド・デッカー(米国コネチカット州ニューブリテン、TEL.03-3288-3010)は10月上旬、プラスチック部材の50%にリサイクル素材を採用した「reviva(リビーバ)」シリーズから、DIY電動工具「振動ドリルドライバー」と「オシレーティングマルチツール」を発売した。 通常の穴あけやネジ締めだけでなく、コンクリートや金属の穴あけ作業にも対応可能な振動ドリルドライバーは500mlペットボトル8本分に相当するリサイクル素材を採用。毎分1万回以上の微細な振動を先端アクセサリーに伝えることで様々な作業ができるオシレーティングマルチツールは同じく12本分相当の材料を採用。マルチツールにはワンタッチ交換可能なアクセサリーが5種類付属する。価格はどちらもオープン。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月09日

日本電産マシンツール、金属3DP中型機を追加

 日本電産マシンツールは、パウダDED方式の金属3Dプリンタ「LAMDA」シリーズに中型機の「LAMDA500」を開発。9月より販売を開始した。 航空・宇宙、自動車、建設機械などに用いられる金属部品に適した大きさとして、最大造形サイズを横500×縦500×高さ500?_とし、かつ5軸形状の造形ができるよう2軸テーブルを標準搭載した。 「母機には、高精度・高剛性で定評のあるニデックオーケーケー(旧OKK)の5軸MCを活用し、金属3Dプリンタに必要な機能を追加することで、複雑な形状の金属部品の積層造形に適した信頼性の高い装置を早期開発と商品化を実現した」(同社)。 LAMDAシリーズの特長である、不活性ガスシールドにより高品質な金属造形を可能にするローカルシールドノズルは、ノズルの改良によりシールドエリアを従来比45倍に拡大させ、造形スピードと造形金属品質を向上させた。 インプロセスで造形条件を最適コントロールして、高精度かつ長時間・安定造形を可能にするモニタリングフィードバックシステムやAIを取り入れた積層状態の判定機能も追加し、積層時に発生する異常をいち早く検出、積層ミスを未然に防ぐ。これらの機能により真空チャンバー等の周辺装置を追加せずとも、量産や実用に適した積層造形物の高効率生産を実現する。 「昨今、DED方式の金属3Dプリンタは複数の異材料で形成される複層材料部品や、徐々に金属材料の組成を変化させながら造形する傾斜機能材料の開発にも活用が進んでいる。こうした将来が期待される分野に、当社のLAMDAシリーズを提案していく」(同)。 なお、実機は11月8日から開催されるJIMTOF2022でお披露目する。 (2022年10月25日号掲載)

日本電産マシンツール株式会社

2022年11月07日

ジェイテクト、中型円筒研削盤の新シリーズ

 ジェイテクトは10月13日、主力の円筒研削盤から中型機の「G3シリーズ」を発表した。同社は今年2月に円筒研削盤のリニューアルを発表しており、小型機の「G1シリーズ」を4月に発売している。G3シリーズはそれに続く第2弾で、量産に向く「タイプR」や、高精度な単品加工に対応する「タイプL」など用途に合わせた5つの機種を用意。5タイプ合わせて年間300台の販売を目指し、11月8日から開かれる「JIMTOF2022」でタイプLの実機を出展する。 G3シリーズのうち、タイプLはシャフトやスピンドルなどの単品研削に向く。熟練作業者の減少を受け、「誰でも簡単、熟練加工」をコンセプトに開発。変形と熱変位の複合解析で設計を最適化したベッドを採用し、変形や熱変位、振動を極限まで低減した。同社製の低振動軸受を採用し、寸法変化を従来機種比30%低減。サーマルマネジメントシステムを搭載し、熱対策に加え砥石の摩耗量を正確に把握することで寸法変化を±1.5マイクロm/8hに抑える。 一方で操作性も高めた。独自の「らくらく自動決定機能」を搭載し、剛性、取り代、狙い寸法を入力すれば最適な研削条件を自動で決定できる。これによりプログラムの作成時間を従来比4分の1に短縮。また、切り込みの感覚を手に伝える「ステアバイワイヤハンドル」をオプションで実装。これはステアリングメーカーとしての技術を応用したもので、世界初という。「ドライバーがハンドルから伝わる感覚で路面の状態を把握するように、研削盤でも1ミクロン台の精度を確実に実現する」(同社)。 G3シリーズの共通性能として省エネも追求。インバータ付きの省エネ油圧ユニットを採用したほか、「スリープIN・ウェイクUP」機能を搭載した。昼休みや直間の電力消費を抑え、必要なタイミングで自動的にクーラントやといし軸をONにし、非加工時間の消費電力を最大75%削減する。 G3シリーズの販売価格はタイプLが1800万円(税込み)からで、最も価格の低いタイプGが1200万円から、最も価格の高いタイプRが3280万円から。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月07日

山善と大阪ガス子会社、日本製紙クレシア工場でPPA

 山善と大阪ガス100%子会社のDaigasエナジーは10月12日、日本製紙クレシアの開成工場(=写真、神奈川県足柄上郡)でPPA(発電事業者と需要家との間の電力購入契約)モデル事業を始めると発表した。開成工場に太陽光発電設備を設置・保有・維持管理をしながら、そこで発電された太陽光由来の再生可能エネルギー100%の電気を20年間にわたり日本製紙クレシアに供給・販売するもので、2023年3月末までに開始する予定。 山善とDaigasエナジーは昨年10月にPPAモデル事業における基本業務提携契約を締結し、両社で共同の事業ブランド「DayZpower(デイズパワー)」を立ち上げた。今回の開成工場への導入は山善のDayZpower第1号案件となる。山善が開成工場に太陽光パネルを設置し、Daigasエナジーが太陽光パネルの保守・メンテナンスを行う予定。発電設備能力は439?`ワット、年間の発電量は約50万?`ワット時、開成工場は年間でCO2約197?d削減する見込みという。 日本製紙クレシアは山善の仕入先企業であり、山善にとってはGHGプロトコル(温室効果ガス排出量の算定と報告の国際基準)のScope3「カテゴリ1:原材料(仕入商品)」の排出量削減につながる。山善は「流通商社の当社としては、Scope3の排出量が最も多いことから、今後も取引先企業を中心にPPAモデル事業を提案することで、当社の上流・下流、サプライチェーンとの協働によりCO2排出量削減に寄与していく」としている。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月07日

DMG森精機、ポータルサイトに新サービス

 DMG森精機は10月4日、購入者専用のポータルサイト「my DMG MORI」の新サービス「パーツセレクター」「チャットボット」の提供を開始した。 my DMG MORIでは、機械のマニュアルや電気図面、過去の修理履歴・パーツ購入履歴の掲載や、デジタルデータを連携して問い合わせできる「サービスリクエスト」機能が利用できる。パーツセレクターは、スペアパーツや消耗品、DMQP(DMG森精機認定周辺機器)品を顧客自身で選定し、注文できるサービスリクエストの追加機能。デジタル上の図面から直接選択でき、過去の購入履歴からもカンタンに依頼できる。在庫状況や定価を確認できるため、注文時の検討にも便利。「WEB上のパーツリストから直接注文できるサービスは工作機械業界初。今後は、機械の利用状況により消耗品の交換時期を知らせるアラート機能などを加えていきたい」(同社) 一方、チャットボットは機械操作や不具合に関する質問をチャットで入力でき、AIによる解析で自動回答が届く。電話による問い合わせに代わって、タイムレスで回答が確認できる。スマートフォン、タブレットでも操作できるため、必要な時に必要な場所で利用可能。 過去の不具合や修理履歴データを蓄積し、不具合の原因を推定する機能も実装している。不具合原因が不明の場合も、機械の稼働状況により、想定される不具合箇所が提示される。 出張修理が必要な場合は、チャットへの入力内容や回答がmy DMG MORIで連携され、同社の修理復旧センタへスムーズに問い合わせが可能。 (2022年10月25日号掲載)

DMG森精機(株)

2022年11月04日

ナガセインテグレックス、同時6軸ナノマシン「NIC-74S6-N6」

 「同時6軸ナノマシン『NIC-74S6-N6』は、従来機と比べ10分の1の設置スペースです」。10月6日にナガセインテグレックスが開いたJIMTOF2022新製品発表会。担当者の口から出たのは驚きの数字だった。 同社は昨今、「IGTARPデザイン」という新たな設計手法を推進している。既存の発想にとらわれず機械の理想構造をイチから追求するもので、曲線を多用し剛性や省スペース性を飛躍させたマシンをすでに複数上市している。同社が今回のJIMTOFに出展する7機種のうち、6機種はこのIGTARPデザインを採用したもの。冒頭のNIC-74S6-N6もその1台だ。 「今回は4年ぶりのリアルJIMTOF。4年前とフェイズが変わりました」と長瀬幸泰社長は言う。「我々が提案してきた『超精密』は業界に定着し、それ自体に真新しさはありません。今回展で我々が重視するのは、超精密研削でいかにお客様に利益を上げていただくかです」 出展コンセプトは「異次元・異空間・異形態」。超精密研削を高効率に、非熟練者でも行えるようにすることでこれまでと次元の違う研削、すなわち「超越精密」を実現するという。出展機はIGTARPデザインなどで剛性や熱変位耐性を高めており、いずれも超精密研削と高生産性を両立する核となるマシンだ。 なかでも同時6軸制御ナノマシン「NIC-74S6-N6」は、同社がフラッグシップ機に位置付ける新機種。刃先の位置が変化しない独自の旋回工具軸(特許出願中)を採用し、複雑な自由曲面上にサブミクロン以下の形状精度、シングルナノ以下の面粗さの微細加工を施せる。IGTARPデザインにより、アンモナイトのような楕円形となり動剛性は従来機比2・25倍に。従来機で必要だった恒温室の代わりに機械本体を温調カバーで覆い、設置面積は2.7×1.9mと、従来機(同10×7.5m)と比べ約7%程度まで抑えた。 他にも、チャックサイズ1200×600ミリの中型クラス高精度平面研削盤「SGX-126」を披露。IGTARPデザインを採用し、曲線を取り入れ剛性を上げつつ省スペース化した。大型イメージが強い門形機ながら、設置面積をシングルコラムの従来機と比べ半分に。ベッドを3点支持構造とし、加工点の静剛性を従来機比2倍、動剛性を1・25倍に向上させ、このクラスで一般的な砥石軸モータ出力(7.5kW)の倍となる15kWの高出力モータを標準搭載して生産性を高めている。 機械以外に「業界初」という研削支援アプリ「GRINDROID」も披露。加工要求仕様を入力すると推奨加工システムを推奨順に複数提示するもので、こうしたソフト提案にも力を入れる。 (2022年10月25日号掲載)

(株)ナガセインテグレックス

2022年11月04日

LIXIL、非接触・除菌機能付きINAX住宅トイレ

 LIXIL(東京都江東区大島2-1-1、TEL.03-3638-8111)は非接触・除菌機能などを搭載したINAX住宅トイレ「アメージュシャワートイレ」を10月3日に発売した。コロナ禍で在宅時間が増えるなか、スマホなどを見てトイレで過ごす時間が増えていることを想定した。 新商品はプラズマクラスターイオンが見えないところまでまるごと除菌し、トイレのにおいを消臭する鉢内除菌を搭載する。おしり洗浄の吐水量は従来品の約1.2倍に増やした。最上位グレードにはセンサーが人を感知して自動で便フタが開閉するフルオート便座、便フタが閉じてから便器洗浄をするモードなど非接触の機能を備える。メーカー希望小売価格は20万6000?33万8000円(税別・工事費抜き)。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月04日

東亜精機工業、日本ダイカスト会議・展示会

 東亜精機工業は11月10日から12日にかけてパシフィコ横浜で開催される「日本ダイカスト会議・展示会(J-DEC)」(主催:〔一社〕日本ダイカスト協会)に最新治具を出展する。 「自動段替えシステム治具」は各種工作機械内で子治具を自動で段替えでき、ワークの機内加工自動化をカンタンに実現するもの。 「高額なロボットを導入しても、ワークが変わる都度にティーチングを行う必要がある。だが当社の『自動段替えシステム』はワークの変更も子治具のみの新規作成で加工が可能。多品種少量生産に対応し、トータルでの導入コスト削減に貢献する。MC機向けの新たな自動化として多数の引き合いを頂いている」(同社)。 このほか、インライン検査を可能にするワーク検査装置などを出展する。 (2022年10月25日号掲載)

東亜精機工業(株)

2022年11月02日

スガツネ工業、国内最細のLEDテープライト

 スガツネ工業(東京都千代田区岩本町2-9-13、TEL.03-3864-1122)は10月3日から、独Hera社の家具・店舗計器用のLEDテープライト「LED-TAPE-COB-4型」を販売する。 幅4mm・薄さ2mmと国内最細(2022年9月時点同社調べ)で、光源にLED特有のドットがないタイプを使用し、貼り付けるだけで細くシャープなアクセントライトになる。テープライトの使用法として一般的な棚やカウンター下の間接照明としてだけでなく、キャビネットの目地に設置するスリット照明や什器の小口に設置して空間を演出するライン照明、薄い棚板に埋め込む棚照明など、家具デザインの一部にも適する。目印線にあわせて50mmごとにカットできるため、現場での施工性も高い。価格(税抜)は色温度2700K、電球色、長さ250mmで2750円から。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月02日

スギノマシン、バリ取り自動化機器がグッドデザイン賞

 スギノマシンは10月7日、バリ取り自動化機器「BARRIQUAN(バリカン)シリーズ」が2022年度グッドデザイン賞(〈公財〉日本デザイン振興会)を受賞したと発表した。 BARRIQUANは「バリ取りをカンタンに」を合言葉に、ロボットや工作機械でのバリ取りを自動化するため、4月にフルモデルチェンジした機器(ツールホルダやスピンドルモータ)。独自のフローティング機構によって高精度のバリ取り自動化を可能にし、先端工具の交換もワンタッチ交換機能によって付け替えを3秒(従来比90%減)にした。 同賞の審査員は「拡張性高い多種にわたる先端?具は、上質なカラーリングでまとめられ、高い機能を精緻な形状で美しく仕上げられた素晴らしいデザイン」と評したのに加えて、「使?感を徹底的に突き詰めたこだわりを感じる」とコメントした。 11月8日からのJIMTOFにも出展する。 (2022年10月25日号掲載)

2022年11月02日

ジェービーエムエンジニアリング、AM用CAMを積層造型機に採用

 ジェービーエムエンジニアリングが手がける積層造型専用エンジンを搭載したCAM「ADDITIVE MASTER LUNA」が、高精度レーザクラッディングシステム「ALPION IM」に標準搭載される。 ALPION IMは大阪大学及び石川県工業試験場、村谷機械製作所が共同開発した小型・精密部品へのレーザクラッディング(肉盛溶接)を可能にするシステム。レーザ光により粉末原料を吹き付けながら溶融・凝固させ、製品表面に異種材料の皮膜を形成する。 「複数本のレーザーを使用する独自の特許技術により必要最低限の入熱で皮膜を形成し、小型・精密な部品への対応はもちろん、製品の一部分の耐摩耗性・耐腐食性などの向上や、皮膜を多層に重ねることで金型・部品などの補修にも利用できる」(同社) 同システムに標準搭載されるADDITIVE MASTER LUNAはワイヤとパウダの双方に対応するCAM。薄壁処理をはじめとする積層に特化した機能や、自動生成された個々のパスに対して細かな調整を可能にする強力なパス編集機能を有しており、二次加工に必要な最低限の切削パス生成を実現する。また各種制御装置に幅広く対応する柔軟なポストプロセッサを有している。 同システム及びCAMはJIMTOF2022のAMエリア(東京ビッグサイト南展示棟)に出展、実演加工も行う。 (2022年10月25日号掲載)

ジェービーエムエンジニアリング(株)

2022年10月31日

三菱マテリアル、低送り突切り加工用の溝入れバイト

 三菱マテリアル(加工事業カンパニー=東京都千代田区丸の内3-2-3、TEL.03-5252-5200)は溝入れ用バイトGYシリーズに低送り突切り加工用「GSブレーカインサート リード角8°/15°」(計24アイテム)を追加し、9月に発売した。 GYシリーズは多彩なホルダとインサートの組み合わせで外径、内径、端面の溝入れ加工に対応し、高い評価を得てきた。新製品は寸法精度向上により芯残りの量を大幅に減少。低抵抗設計により良好な仕上げ面精度を実現する。標準価格は代表型番で税込2277円から2783円。 (2022年10月25日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2022年10月31日

シチズンマシナリー、JIMTOFに自動化・LFV

 シチズンマシナリーは10月7日、CNC自動旋盤ベストセラー機L20の最上位機種Cincom「L20XIIB5」と協働ロボットを組み合わせた自動化システムを発表した。加工後には機内アンローダーからロボットでワークをハンドリングし、簡易洗浄、エアーブローの後、カート上に搭載したカメラの画像認識による外観検査も行える。機械本体のオプション機能としてはATCに加え、段取り時間を削減する「チャック力自動調整機能」「チャック力表示機能」などを用意した。これらにより「高機能・複雑加工が可能な機械本体から排出される複雑形状のワークの品質管理に対応する」と言う。標準価格2760万円(税別)で11月に発売する。 搭載機累計出荷4500台を9月に達成したLFV(低周波振動切削)技術については、同社はこれまでCincom機(転がりガイド)に採用してきたが、主軸台固定形のMiyano機(すべりスライド)「BNA42SY」にも搭載する。タレット刃物台にLFVを搭載したことで「インコネルや難削ステンレスなどの加工機に剛性が求められるような被削材においても切りくずの課題が解決できる」と言う。1145万円で12月に発売する。 これらは来月のJIMTOF2022に出展する。同日、軽井沢本社で会見した中島圭一社長は「相反すると思われた『個』の『量産』に挑む。JIMTOFでは自動化機能などを加えたトータルソリューションを体感していただきたい」とし、長期目標として売上高1000億円(2021年度実績は810億円)を目指す。 (2022年10月25日号掲載)

シチズンマシナリー(株)

2022年10月31日

山善、3通りに密閉できるフードシーラー

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は食品などを密封して保存できる「フードシーラーYVE-095」を同社が出店・運営するインターネット通販サイト「くらしのeショップ」や「山善ビズコム」、全国の家電量販店やホームセンターなどで10月上旬から順次発売している。 肉や魚、野菜、汁気が多い食品などに合わせて「脱気して密封(真空パック)」「脱気の途中で密封」「脱気しないで密封」の3通りの方法で密封できる。また菓子袋をそのまま再度密封する機能もつけた。同社は「衣類や日用品を密封して湿気や虫などから守ったり、アウトドアや旅行の持ち運びにも活用いただける」と言う。電子レンジや湯煎で加熱できる専用保存袋付き。シール可能幅280mmで価格はオープン。 (2022年10月25日号掲載)

2022年10月31日

オークマ、新世代CNC開発

 オークマは新CNC装置「OSP-P500」を開発。デジタル技術を駆使した加工の高速・高精度化や知能化、デジタルツインの構築や持続可能な生産システム構築を後押しする。 同社は、1963年に独自のNC装置「OSP」を手掛け、モータ、位置検出器、サーボ制御からソフトウェアに至るNC装置全体を開発。1990年代後半からはエンジニアリングチェーンとサプライチェーンの最適化を目指し、3Dデータを活用した加工準備時間の短縮や、機械稼働状況の見える化による生産効率向上などの取り組みを推進してきた。 また、「サーモフレンドリーコンセプト」「アンチクラッシュシステム」「AI加工診断」をはじめとする知能化技術開発にも注力している。 新たに開発したOSP-P500はCNC上で 加工時間を超高速(実加工時間の1000分の1)、超高精度(誤差1%以下)で見積可能にし、ユーザーの生産計画を支援する。 「OSP-P500内 のデジタル空間にリアルと同等のNC制御、サーボ制御、機械制御を持ち、最新の実機データと3Dモデルを活用して、仮想機械を忠実に再現。正確な加工時間見積により、加工スケジュールの策定や、迅速で正確な納期とコスト見積に寄与する」(同社) さらに機械の加工動作作成から、加工前の段取り作業、加工、加工後の検査まで、一連の部品加工作業を1つの画面で操作でき、目的に合わせて作業手順をガイダンスするなど、初心者をアシストする機能も充実。NCプログラム言語を全く知らない初心者でも迅速な加工準備を可能にするなど、操作性も大きく向上させている。 超高性能CNCハードウェアとソフトウェア制御の最適化により、一般部品加工における 加工中の非切削時間を削減。従来モデルに比べて5~15%のサイクルタイム短縮を実現。さらにはAIを活用した加工中の工具折損の事前検知 、主軸や送り軸の異常検知にも対応する。 「環境負荷低減に向け仮想のマシンによるCO2排出量を見積もり、加工条件の変更による排出量の変化も事前に把握できるほか、サイバーレジリエンスを高める強固なセキュリティ機能も搭載している」(同社) (2022年10月25日号掲載)

オークマ(株)

2022年10月28日

コトヒラ工業、短納期・低価格の溶接ヒュームコレクター

 環境衛生機器メーカーのコトヒラ工業(長野県東御市滋野乙1320、TEL.0268-63-0120)は可動式の「溶接ヒュームコレクター・Light(型式KSC-WL200T)」を10月18日に発売した。昨今の電子部品不足による長納期化が課題となっているが、機能を絞り込んだ本製品は長納期化している電子部品を用いず短納期・低価格を実現した。 昨年4月の特定化学物質障害予測規則の一部改正に伴い溶接ヒュームが規制対象になったため、溶接ヒュームコレクターの需要は今もなお高止まりしている。本製品はスパッタ吸引による火災対策として、3枚の衝突板に加え、金属フィルターとフィルター保護板を搭載する。小型でキャスター付きのため移動が容易。希望小売価格は税別39万円。年間300台の販売を目指す。 (2022年10月25日号掲載)

2022年10月28日

ABB、溶接システムのポートフォリオ強化

 ABBは10月15日、米国の新興企業Scalable Robotics社と戦略的パートナーシップを結び、使いやすいロボット溶接システムのポートフォリオを強化すると発表した。 この技術は3Dビジョンと組込型プロセスの理解により、ユーザーがコーディングなしに簡単に溶接ロボットをプログラムすることを可能にする。ロボットアーム先端のツールに取り付けられた保護ボックス内に3Dカメラを搭載し、タッチスクリーンインターフェースを使ってスキャン、ティーチ、検証、チューニングの各ステップで溶接機をガイドするのが特徴。ABBのロボティクスディビジョンプレジデントであるマーク・セグーラ氏は「米国だけでも2024年までに40万人の溶接工が不足すると言われている。使いやすくプログラムしやすい技術を提供することで、ロボットの採用を支援する必要がある」と言う。 (2022年10月25日号掲載)

2022年10月28日

ダイキン、本社移転で交流活性化

 ダイキン工業は11月24日、本社を大阪梅田ツインタワーズ・サウスへ移転する。 新本社では、応接室やプロジェクトルームを充実させ、顧客との交流活性化につなげる。また、壁を取り払ったオープンなオフィス空間により、部門を越えた活発なコミュニケーションを促進。アイデアやイノベーションを生み出しやすい環境を作る。作業に集中出来るスペースやオンライン会議に対応した会議室を多く設け、従業員の生産性や働きの質向上を実現する。 「2024年の創業100周年に向けて、多様な人材が活躍できる環境づくりを推進し、次の100年の成長と発展につなげていく」(同社) (2022年10月25日号掲載)

2022年10月28日

長谷川工業、ベストセラー脚立「脚軽」

 はしご・脚立のパイオニアメーカー、長谷川工業(長谷川泰正社長)の大ヒット脚立「脚軽」が販売10周年を迎えた。2012年の発売以来、軽くて使いやすい脚立として人気を博し、現在では「10秒に1台売れる脚立」として同社の看板商品のひとつとなっている。 「2012年当時、脚立は『重い脚立ほど丈夫、丈夫な脚立ほど重い』という概念が浸透していました。そんな中、ある職人さんの『とにかく軽くて丈夫な脚立が欲しい』の一言から開発がスタートしました」(同社) こうして誕生した脚軽は、丈夫さはそのままに、従来品に比べ最大30%軽量化、伸縮脚立も最大21%の軽量化を実現。シリーズの全てがJIS適合品で、十分な安全性も確保した。 使い勝手にもこだわった。開き止めの役割を持つ「ワンタッチバー」は、片手で持ち上げるだけでロック解除でき、荷物で片手が塞がっていても持ち運べるため、ワンタッチでの移動を可能にする。 また本体の支柱部分や踏ざん(ステップ)裏は丸みを帯びており、持った時の握りやすさや、担いだ際の肩あたりが柔らかで身体に負担をかけにくい設計となっている。こうした細部の各パーツから使い方までを徹底的に突き詰められた脚軽は、これまでに販売累計43万台を突破。プロの職人から一般家庭まで幅広いシーンで活用されている。 11月1日には、伸縮タイプを足先まで黒にこだわり、金具も含めて黒くした「脚軽伸縮×ブラック」タイプを新たに発売する。「道具や作業着にファッション性を求める職人も多い現在、使いやすさとファッション性を兼ね備えた脚立になっています」 また、脚軽発売10周年を記念して、インスタグラムにて脚軽脚立や非売品のノベルティが当たる写真投稿キャンペーンを11月1日から実施する。 「長年大切にしてきた物や大切な人をキャンペーンのハッシュタグ『#脚軽10周年』を付けて投稿してもらうことでキャンペーンに応募でき、当選者には本製品をはじめ、非売品のジャンパーやステッカーなどをプレゼントします」 詳細はキャンペーンサイトに記載されている。 (2022年10月25日号掲載)

長谷川工業(株)

2022年10月26日

コロナ「SLばんえつ物語」モデルのストーブ

 コロナは10月11日、新潟と福島を結ぶ「SLばんえつ物語」をモチーフにデザインした対流形ポータブル石油ストーブ「SL型」を1000台限定で公式オンラインストア「コロナストア」およびJR東日本公式ショッピングモール「JRE MALL」で販売を始めた。「鉄道の日」にあたる10月14日から順次出荷する。 SL型には列車と同じ「C57180」のナンバープレートや素材にこだわった煙室扉ハンドル、ヘッドマークなど列車の顔と呼ばれる部分を忠実に再現した。収納に便利な付属の専用バッグやSLばんえつ物語のイラストを施した黒い外装箱も用意した。 今回の商品化は、新潟県を支えてきた列車へのエールに加え、社内の鉄道好き社員の声がきっかけだった。価格は税込5万7180円。 (2022年10月25日号掲載)

(株)コロナ

2022年10月26日

ダイヘン「撮って選ぶ」だけでプログラム自動生成

 ダイヘンは9月、タブレットで溶接箇所を撮影し、画面タッチだけでロボットを動かすことなくプログラムを生成する世界初の教示レスシステムを開発、販売開始した。 タブレット(iPad Pro)でARマーカと溶接対象物を同時に撮影することで相対位置を取得し、撮影データから溶接箇所の候補となるポイントを抽出する。一度に撮影しきれない対象は、複数画像を合成することで対応が可能。溶接したい箇所のタグをタッチし、溶接開始・終了点や補間種別をリストから選択する。タブレットにティーチペンダント画面を表示できるため、転送したプログラムを確認、編集することも可能。 市販品であるiPad ProのLiDAR(ライダー)カメラとiPadアプリを活用することで、専用視覚センサが不要となり、大幅なコストダウンを実現した。 開発の背景について、同社は「ロボット教示作業の習熟に長期間を要することに由来する『ロボット操作は複雑』というイメージや、少量多品種生産が多い中小企業の場合、頻繁に発生するプログラム作成(ロボット教示)による作業者の負担増が、ロボット導入のハードルとなっている。また、教示支援機能は価格面や必要とされる技量などにおいて敷居が高い。ロボット導入のカギは価格と、教示の負担軽減にあると考えた」と語る。 タブレットによる教示レスシステムにより、ロボットプログラム作成時間を「最大60%まで削減可能」(同社)。非熟練者だけでなく、教示熟練者においても半減以上の縮減効果を期待できるという。 「制御装置FD19を用いたアーク溶接用途のダイヘンロボットに適用でき、ロボット教示の代替として、工数低減と脱技能化を実現する」(同社) 販売予定台数は年間350台で、標準価格は52万円(税別)。 (2022年10月10日号掲載)

(株)ダイヘン

2022年10月24日

「国際物流総合展2022」プレイバック

 9月13日からの4日間、東京ビッグサイトで開催され6万人を超える来場者で賑わった「国際物流総合展2022」。前号に続き、注目を集めた展示を振り返る。 全体的に盛況を博した今回展だが、さすがに人垣でで近づけないのはここだけではないか。そう感じたのは知能ロボットコントローラーを提供するMujinのブース。今回展では出荷や梱包ラインを模した4つのソリューションを披露し、ロボットやAGV、コンベヤなど周辺機器までを「Mujinコントローラー」で統括。すべてをシームレスに動かして見せた。 見どころは初披露の混載ケースの積み付けラインだ。コンベヤで流れてきた様々な種類の段ボールをロボットが次々掴み、台の上に広げるように置いていく。ロボットの不思議な行動の意図をはかりかねていると、マーケティング&コミュニケーション部の石原優月部長が説明してくれた。「ロボットが箱を散らかしているみたいで驚きますよね。実はこれ、ロボット単体で順立てとパレタイズを行っているんです」。 従来、様々な種類の混ざったケースをロボットでパレタイズするには、シャトルシステムなどの順立て設備を別途設置する必要があった。しかし今回展示したパレタイズロボットには自動順立て機能を搭載。流れてきたワークを一度台に広げ、積み付け計算を自動で行うことでロボット単体での順立てとパレタイズを可能にしている。 「これはあくまで提案の一つの形ですが…」と石原部長。「何が流れてくるかわからない状況でリアルタイムに積み付け順を計算し、自動でパレタイズできるのはモーションプランニングを得意とする我々ならでは」。同社は他にも複数の自動ラインを披露。レンゴーと連携したEC向け梱包ラインでは、順立てなしで流れる高さの異なる段ボールをカゴ車に自動で積み付けるデモも見せた。 一方、今回展では海外メーカーのGTP(定点ピッキング)も目立った。フランスに本社を置くEXOTECの日本法人 EXOTEC NIHONはピッキングシステム「Skypod」を披露。同製品はインテグレータ?パートナーであるIHI物流産業システムとオークラ輸送機のブースでも展示され、目にする機会も多かったはずだ。ブースでは搬送ロボット群がラックの内外を三次元的かつ高速で走行し、ケースをステーションへ搬送するデモを見せた。 今回展で国内初披露されたのが多関節ロボットによるピッキングシステム「Skypicker」だ。自社開発の3Dビジョンで対象物を検知し自動でピッキングを行うもの。「Skypickerは100%の自動ピッキングは目指しません。ソフトウェアにAIを搭載しており、学習の結果、ロボットアームで掴めないものは人が待つピッキングステーションに送るなど、システム全体の効率を重視します」(同社)という。 EXOTEC NIHONが国内初披露したSkypicker (2022年10月10日号掲載)

オークラ輸送機(株)

2022年10月24日