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山善、大風量セラミックファンヒーターに3製品追加

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は強い温風で部屋をすばやく暖められる「大風量セラミックファンヒーターシリーズ」に、ムダなく暖めるセンサーを搭載した取っ手付きの3製品を加えた。同社が出店・運営するインターネット通販サイト「くらしのeショップ」や「山善ビズコム」、全国の量販店などで9月中旬から順次発売している。 セラミックファンヒーターは電源を入れてすぐに温風が出ることが特長。人感センサー・温度センサー搭載タイプは設定温度(16、19、22、25、28℃)を保つよう自動運転する。リビングや脱衣所などに移動させて使用されるケースが多いことから本体上部に掴める取っ手を取り付けた。いずれも幅260×奥行133×高さ400mmで質量2.8kg。価格はオープン。 (2022年10月10日号掲載)

2022年10月10日

ゼネテック、3DCAD/CAM「Mastercam 2023」

 ゼネテック(DX本部=東京都新宿区西新宿6-5-1、TEL.03-6258-5620)は3DCAD/CAMシステム「Mastercam」の日本語最新版「Mastercam 2023」の提供を9月1日に始めた。 世界で最も普及するMastercamは28万ライセンス以上のインストール実績を誇る。最新バージョンでは機能統合によりインターフェースが見直され、より直感的な操作と操作スピードの向上、作業者の負荷の軽減を実現した。特に多軸加工のオペレーションを改善したことでツールパスの直感的なトライ&エラーが容易になり、思い通りの加工データがより簡単に作れるようになったという。このほかメッシュデータのモデリング機能や複合旋盤専用のツールパス追加などにも対応する。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月07日

C&Gシステムズ、AM・部品加工向けCAMにも注力

 金型CAD/CAMシステムの国内販売でトップシェアをもつC&GシステムズのAM(積層造形加工)と切削加工のハイブリッドCAMシステム「CAM-TOOL AM」の販売が広がっている。8月26日にウェブで開いた2022年12月期第2四半期決算説明会で塩田聖一社長が明らかにした。このCAMシステムは同時5軸加工に対応し、金型修理、複合部品加工など様々な用途を1システムでこなす。塩田社長は「AM市場はハード、ソフトとも研究段階で市場拡大には時間がかかる」と前置きしたうえで、「CAM-TOOL AMの発売当初は研究機関が主な納入先だったが、一部製造業でも導入する動きが出始めている。市場拡大に向け引き続きAM複合加工機メーカーと協力し働きかけていく」と言う。 一方で同社は得意の金型分野に加え、対象領域を拡大する。部品加工市場向け「Parts CAM」の拡販だ。「部品加工市場は金型市場の数倍あり、次世代収益源の1つになり得る。引き続き販売網を整備していく」と塩田社長は話した。 (2022年9月25日号掲載)

(株)C&Gシステムズ

2022年10月07日

ベッセル、角エアーインパクトレンチから改良型

 ベッセル(大阪市東成区深江北2-17-25、TEL.06-6976-7773)は9月2日、タイヤ交換などに使われる「25.4mm 角エアーインパクトレンチ」を発売した。 このタイプのインパクトレンチは大型車などの冬用タイヤへの履き替えの際に多く使用されるが、自動車の整備工場から「重量バランスが悪い」「トルクが弱い」「故障が早い」などの声が寄せられていたことから既発売品を改良。アンビルの長さを従来より2インチ短くし、中空化するなどバランス性を強化した。内部部品の素材や表面処理を見直すことで焼き付きを防ぎ、回転を円滑にすることでトルクも向上させている。 打撃機構にはシンプルなツインドックハンマーを採用。修理が容易で、打撃部を常にオイルで潤滑することで静音性を高め摩擦による焼き付きを低減する。標準価格は21万3000円(税別)。 (2022年9月25日号掲載)

(株)ベッセル

2022年10月05日

中村留、単体で使えるパレタイジングストッカー

 中村留精密工業は9月8日に、従来製品である多段積みパレタイジングストッカー「箱兵衛」を、単体でも稼働できるよう開発した「箱兵衛Link」を発売した。 箱兵衛Linkは、ワークの整列やストック作業を自動で行う箱兵衛従来の機能をそのままに、様々な装置に繋げることができる、汎用性の高いストッカー。 従来と同様にNC機に接続できるだけでなく、洗浄機やエアブロー装置などのユニットにも接続できる。ガントリーローダー、ロボット搭載のNC旋盤などと接続すれば、素材の供給から加工、完成品の箱詰めまで全工程の自動化を実現する。生産に応じて「単体」でも「繋げて」でも使うことができ、幅広い用途に対応する。 グリッパータイプのハンドにより、傷をつけずにワークを掴める。また、ストッカーに格納するトレーを2種類(9段/4段仕様)から選べ、ワークのサイズに合わせた仕様の選択が可能。 「分野の垣根を越えて幅広く使ってもらいたいという思いから、単体としても使える箱兵衛Linkを開発した。弊社の旋盤との組み合わせ以外にも、他社製品やロボット、バリ取り装置、さらに工作機械以外の機械といった様々な組み合わせができ、可能性が広がる製品」(同社) 価格は504万円(税抜き)で、販売台数は月10台を目指す。 (2022年9月25日号掲載)

中村留精密工業(株)

2022年10月05日

ESR、神奈川県に4件目の物流施設

 ESRは9月1日、神奈川県川崎市川崎区にマルチテナント型物流施設「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター(川崎浮島 DC)」を8月31日に竣工したと発表した。免震鉄骨構造の4階建てで、敷地面積は3万2227平方m・延床面積6万9550平方m、総投資額は約240億円。同社の竣工プロジェクトとしては全国で27件目、神奈川県内では4件目となる。 京浜工業地帯の中心部に位置する川崎浮島 DCは、首都高速湾岸線・東京湾アクアライン「浮島IC」より300mの至近距離にあり、東京都心・横浜市中心部へのアクセスに優れる。 また、川崎港コンテナターミナルより7.5?`メートル、横浜港大黒ふ頭より18?`メートル、東京湾大井コンテナふ頭より15?`メートルという立地で、陸海空による輸送インフラが整っており、幅広い物流ニーズに対応する。 BCP対策として、非常用自家発電設備を設置し、トラックバースは手動で開放できるオーバースライダー、停電時でも作動できるシャッターを導入。停電時でも荷捌き等オペレーションを継続できる仕様となっている。 スチュアート・ギブソン代表取締役は「川崎浮島 DCはESR初の『鉄骨免振構造』を採用し、様々なBCP対策を講じた安心して利用いただける施設。加えて、近隣には21年4月に竣工した『川崎夜光 DC』、23年3月に竣工予定の弊社最大規模のプロジェクト『東扇島DC1』がある。この3プロジェクトを通じ、川崎市・近隣地域の雇用と経済の発展に貢献する」と述べた。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月05日

コロナ、エアコン付ヒートポンプ式床暖房

 コロナ(新潟県三条市東新保7-7、TEL.0256-32-2111)は長谷工コーポレーションとの共同企画でエアコン付ヒートポンプ式床暖房「コロナエコ暖クールエアコン」の小部屋用を新たに加え、9月1日に発売した。 小部屋用は室外ユニット1台で夏はエアコン冷房(定格能力2.8kW)、冬はエアコン暖房(3.6kW)と温水床暖房(3.0kW)を使用することができ、集合住宅にも採用しやすい。10畳程度の広さに対応し、暖房運転時にエアコンと床暖房を連動させる場合、個別に運転する場合と比べて積算消費電力量を26%削減するという。本体の希望小売価格は税込48万4000円で、別売りの床暖房リモコン(3万250円)が必要。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月05日

ジェイテクト、電気自動車向け超小型デフ

 ジェイテクトは8月31日、BEV(電気自動車)市場拡大を見据えて、従来のデファレンシャル(デフ)から超小型化した「JTEKT Ultra Compact Diff.」(JUCD)の開発を発表した。 「電動化が進む自動車業界では、インバータ、モータ、デフを含む減速機を一体化した電動駆動システム(eAxle)の開発・採用が急激に拡大している。良質なBEV実現のためにはeAxleの小型化・高出力密度化は必要不可欠な要素。その市場ニーズに応えるべく、超小型かつ高耐久性を併せ持つJUCDを開発した」(同社) 高出力4WD車やスポーツ車向け高機能デフとして実績のあるトルセンLSD技術に、歯車設計・加工技術のノウハウを組み合わせ、複合プラネットギヤを小モジュール化。幅・径方向の小型化に成功した。 さらに差動ギヤ構造を一新し、従来のベベルギヤ式デフと比較して差動ギヤの各かみ合い歯幅と出力ギヤとのかみ合い数を増やすことで、差動ギヤ機能部の容積が同等ならデフ強度は2倍以上、デフ強度が同等であるなら必要容積が半分以下、という高トルク密度化を図った。デフケースと出力ギヤ間のトルク伝達を行うピニオンギヤの差動摺動支持部の各負荷を、ベベルギヤ式デフより低減することで高耐久性も確保した。 「JUCDのマイルドな差動制限特性は、滑りやすい路面での発進や登坂などでの摩擦ブレーキの負荷を軽減し、減速時の車両挙動を安定させ、回生ブレーキ適用領域を拡大する。これによる電費向上も期待できる。また、差動制限特性は直進安定性の向上にも寄与し、ドライバーの疲労低減と乗り心地の向上にもつながる」(同社)という。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月03日

ソディック、電動式射出成形機

 ソディックは電動式射出成形機「MSシリーズ」の後継モデルとなる「MS G2シリーズ」(4機種で構成)を8月に発売した(うち1機種は10月発売予定)。MSシリーズに搭載のeV-LINERシステムは、正確で再現性の高いV-LINER方式の射出・可塑化装置をサーボモーター駆動にしたもの。可塑化・計量・射出の高度な繰り返し安定性を実現する。各装置の電動化により油圧式に比べ電力消費量の大幅削減と動作音の静粛性を向上した。 MS G2シリーズは従来シリーズの繰り返し安定性やIoT対応を継承するとともに、新たに国際安全規格ISO20430(JIS B 6711)準拠、新コントローラの搭載や新操作画面の採用で、制御精度をいっそう向上した。標準価格は100?d仕様のMS100G2で税別1060万円から。新シリーズで年産250台を目指す。 同社は加賀事業所に加えてアモイ工場、タイ工場でも電動式射出成形機の生産を強化する。2026年には射出成形機全体の売上高目標240億円の40%を電動式とすることを目指す。現在の主力である(電動・油圧)ハイブリッド機は引き続き精密、微細成形を中心に販売する考え。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月03日

ABB、EV充電器の米新工場に投資

 電気自動車(EV)充電インフラを手がけるABB E-モビリティは9月14日、米サウスカロライナ州コロンビアでの新しい製造拠点に数百万?j投資し、世界および米国の製造拠点を継続的に拡大すると発表した。 新工場は高速道路、公共充電、スクールバス、フリートなどに最適な出力20?`~180?`ワットの充電器を年間最大1万基製造可能。100人以上の雇用が創出される予定という。同社北米のバイスプレジデントであるBob Stojanovic氏は2030年までに1800万台のEVが米国の道路を走行すると予想され、米国のEV関連分野への投資の必要性はかつてないほど高まっていると言う。 「サウスカロライナ州の施設は持続可能な輸送エコシステムのニーズを満たす高品質で信頼性の高いEV充電ソリューションにより、当社が米国のe-モビリティ経済を前進させていることを示すもう1つの例だ」 2010年以降、ABB(40以上の製造・流通施設に約2万人の従業員を擁する)は米国に140億?jを投資し、工場拡張、業務改善、最先端機器、製品、人材を提供し、ABBにとって米国は最大の市場となっている。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月03日

立川ブラインド工業、新質感・カラーの調光ロールスクリーン

 立川ブラインド工業(東京都港区三田3-1-12、TEL.0120-937-958)は10月3日より、調光ロールスクリーン「デュオレ」「デュオレスリム」の生地ラインナップを拡充する。遮光生地とレースを交互に組み合わせたボーダー状の生地を前後に配置し、スライドによって重なり具合を調整することで採光・眺望をスマートにコントロールできるのが特長。 昨今の生活用式の変化によって、自分の価値観に合ったものを追求するニーズやプライバシー・防犯性を重視するニーズが高まっていることから、生地ラインナップを計24種類まで拡充し、透け感を抑えた遮光生地を加えた。 非防炎生地を廃止し、トレンドの黒色部品を追加するなど、安全性や細部にもこだわる。参考価格(税別)はデュオレ(180×180cm、単色部品、生地:クエンテ)が5万6500円。 (2022年9月25日号掲載)

2022年10月03日

岩崎電気、鳴子ダムライトアップが日本夜景遺産に

 岩崎電気は照明設計ならびに演出プログラム作成に協力した「鳴子ダム」(宮城県大崎市)が第17回「日本夜景遺産」に認定されたと発表した。 日本夜景遺産は(一社)夜景観光コンベンション・ビューローが夜景資源による地域活性化や観光支援を目的に行うプロジェクト。今年は全国100カ所以上の候補地の中から11カ所が新たに認定された。 鳴子ダムで夜間点検用に使用された水銀ランプを21年にフルカラーLED投光器に置き換えた。それによって、夜間点検用照明の役割だけでなく、イベント時のライトアップによる地域活性化にも貢献している。イベント時には点滅のほか、色の変化・明暗、その速さも調節する制御機構を活用することで、多彩で動きのある演出を可能にした。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月30日

ソフトバンクロボ、AI・ロボ活用事業に参入

 ソフトバンクロボティクス(東京都港区)は様々な物流自動化ソリューションを体験できる施設「SoftBank Robotics Logistics Innovation Lab」(千葉県市川市)を9月13日に開所した。先駆けて12日に報道陣に向けて公開し、同社が持つビジネスネットワークと、物流に関わる世界中の様々なAI・ロボット技術を活用して物流の最適化を提案する物流自動化事業に参入することも伝えた。 ヒューマノイドロボのPepper(ペッパーくん)などの業務用屋内サービスロボット売上高で世界1位の同社は、本事業のほかにロジスティクス事業も進めてきた。得られた知見をもとに、2026年には約1兆円(21年は約6千億円)にもなるという国内の次世代物流システム・サービス市場への参入を決めた。 同社の常務執行役員兼CPOロジスティクス事業本部長の坂田大氏は「当社がこれまで行なってきたサービスロボとロジスティクス事業の知見が相当たまっている。様々な環境にロボットを導入してきた経験を生かして、物流自動化のキープレーヤーを目指す」と話す。 21年4月にソフトバンクグループが株式の40%を取得したAutoStore(ノルウェー)の自動倉庫システムを核に、世界中の最新自動化設備をピックアップし、スピード感を持って提供していく。体験施設にも実際の倉庫そのものを再現し、AutoStoreに加えて日本初の技術(独picaviのARスマートグラスや中XYZRoboticsのパレタイジングロボなど)をいち早く体験・検証を行える。9月20日よりオンライン受付を開始した。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月30日

スガツネ工業、コンパクト・低トルクの1方向蝶番

 スガツネ工業(東京都千代田区岩本町2-17-9、TEL.03-3851-1122)は8月1日、ワンウェイトルクヒンジ3タイプを発売した。1方向のみにトルクが発生する同製品は逆方向への操作の際にはトルクが発生しないため、蓋や扉の操作をスムーズに行えることが特長。 従来品は小さく軽い蓋を取付けた場合、トルク値が高すぎることから蓋がしっかりと閉まらないことがあった。本製品はトルク値を1.5N・m(従来品4~10N・m)に設定することで、医療機器や検査装置の蓋など、軽くて小さなものでもスムーズに操作ができるようになる。 一般的な平蝶番タイプと蓋や扉の裏側に取り付けられる裏蝶番タイプ、裏蝶番の広角度開きタイプの計3 タイプ、トルク発生方向の違いで各タイプ2 品番を用意。価格(税抜)は平蝶番タイプ(HG-TQS15 型)で1つ2600円。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月30日

LIXIL、アール・ブリュットの調湿タイル

 LIXILは調湿と有害物質を低減する機能をもつタイル「エコカラットプラスデザインパネルキット」と「エコカラットセルフ」に、アール・ブリュット(障害のあるアーティストによって描かれた作品)デザインを投入し、10月3日に発売する。福祉領域の事業を展開するヘラルボニーが契約するアーティストが描いたデザインで、LIXILが優先して取り組む「多様性の尊重」活動の一環と位置づける。 本商品では知的障害のあるアーティストとライセンス契約を結ぶ。彼らが描くアート作品をさまざまな事業に展開し、福祉を起点に新たな文化の創造を目指すヘラルボニーとコラボレーションする。LIXILはヘラルボニーを通じて得られた利益の一部をアーティストに還元することで、誰もが一緒に歩める社会を追求。「『障害』というイメージの変容を社会に浸透させることで、新たな豊かさ・快適さを創出することに繋がると考え、素材が生み出す快適さだけではなく、多様性が生み出す心の豊かさにより、より良い住まいづくりの可能性を探求していく」としている。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月30日

京セラ、新コーティング採用フラットドリル

 京セラはソリッドツールの新製品として、座ぐり加工など多様な加工用途に対応するフラットドリル「KDZ」を開発し、9月7日に発売した。 KDZは、特殊溝形状により良好な切りくず排出性と高い剛性を両立。さらに、新コーティング「MEGACOAT NANO EX」を採用し、多様な被削材における長寿命・高精度・安定加工を可能にした。ソリッドツール用に開発したMEGACOAT NANO EXは、薄膜蓄層させた2種のコーティング層をさらに交互に多層化した、特殊ナノ積層コーティング。高い靭性を有し、コーティングのクラック進展を抑制、刃先の耐摩耗性と対溶着性、耐チッピング性を高いレベルで実現している。 「『K-series』はニーズのベストバランスを追求するソリッドツールの新シリーズ。KDZはその新たなラインナップとして高い性能とコストを両立しており、生産性向上に貢献する」(同社) ショートとレギュラーの二種類を取り揃え、ショートの加工径は直径1.0?_メートル~12?_メートル、レギュラーは直径3.0?_メートル~12?_メートルに対応している。標準価格はショートが5480円から、レギュラーが5580円から。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月28日

最上インクス、薄板伝熱フィン 品揃え充実

 精密薄板試作・量産プレス加工を受託する最上インクス(京都市右京区、鈴木滋朗社長)は今春、薄板フィン「スタンダードフィン」(2020年12月発売)にパイプ・配管外側巻き付けフィンとパイプ・配管・流路内側挿入フィンを追加した。この薄板フィンは部品に後づけして効率よく放熱できるのが特長。サイズ展開が豊富で1個から量産まで対応する(ECサイトは10個から)。 用途として多いのは工場で熱を発する配管などで、大手自動車メーカーからの問合せもあるという。鈴木社長は「エネルギーの再利用、循環型社会を目指すなかで自社の工場の環境負荷を減らそうとして注目されるようになったのでは」と見る。 同社は昨年12月までの1年半にわたり三重大学とスタンダードフィンの性能向上のための共同研究を実施。今年7月からは内側挿入フィンの共同研究を始めた。また放熱した熱を電気に変換するための研究を数社と共同で行う予定という。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月28日

パナソニックコネクト、溶接機2機種

 パナソニックコネクトは9月6日、過去に発売した溶接機2機種が、国立科学博物館の「令和4年度 重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に認定されたことを発表した。認定されたのは1985年発売の「トランジスタインバータ制御CO2/MAG溶接機(YD-350HF)」と、2000年に発売した「フルデジタル直流TIG溶接機(YC-300BM1)」。 YD-350HFは、世界で初めてトランジスタインバータ制御方式を採用したCO2/MAG溶接機。溶接電流波形を高速制御することで、アークスタート性能を大幅に向上させるとともに、シールドガスに活性ガスを用いるCO2溶接の課題であった多量の大粒スパッタの大幅な低減を実現。薄型溶接の高品位化へのニーズに応えるインバータ制御方式の普及の端緒となった溶接機として、このたび認定に至った。 YC-00BM1は最初期のフルデジタル設定・制御方式の溶接機。それまで主流だったアナログ方式では最適な設定条件の再現性が低いという課題があったが、フルデジタル方式により、溶接施工条件を正確かつ詳細に再現することが可能となった。現在では国内外において多くの溶接機メーカーがフルデジタル方式を採用している。 「溶接施工条件を正確かつ詳細に再現できるフルデジタル化の流れを創出した製品としての重要性を認められ、未来に引き継ぐべき重要科学技術史資料として登録された」(同社) 「未来技術遺産」は国立科学博物館が、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的に、平成20年度より実施している重要科学技術資料の登録制度。 パナソニックグループとしては、令和4年度に認められた3件を含め、計14件が登録されている。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月28日

タカラスタンダード、意匠性高めたホーロー内装材

 タカラスタンダードは8月24日、ホーロー内装材「エマウォール インテリアタイプ」にデザイナーの近藤順氏を起用した。駅やオフィスなどのグラフィックデザイナーとして多くの実績を持つ同氏デザインの新柄を9月1日に発売し、オリジナルデザインについても受注を開始する。 ホーロー内装材「エマウォール インテリアタイプ」は、同社独自の「高品位ホーロー」の高い清潔性と丈夫さの特性を持つパブリックスペースに適した建材。2015年に開発したインクジェット印刷技術により多様な色や柄を表現できるようになり、大学やオフィス、駅構内での採用実績を伸ばしてきた。この度、JR東京駅北通路の光天井の模様デザインや、様々な企業オフィスのグラフィックデザインを手がけた近藤氏を起用することでより高いデザイン性を追求する。 今回は新柄として、時代を感じさせる金属調の「FENTAGE?chigiri?(フェンテージ チギリ)」や、磨りガラスのようなテクスチャと光と影を表現したグラデーションが奥行を感じさせる「隙?スキ?」を始め、5種類の絵柄をデザイン。施主の要望に合わせて、近藤氏デザインのオリジナル柄で世界に一つだけのパネルを製作することも可能。 近藤氏は「丈夫で安心感のあるホーローパネルで上質な空間を作り上げるため、より魅力的なものとして映るよう『高級感』を共通テーマとして制作した」と語った。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月28日

山善、伸縮式グリーンフェンス

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は縦横に伸縮し、サイズ合わせが簡単な伸縮式グリーンフェンス「Leaf Decoration Expand(リーフデコレーションエクスパンド)シリーズ」を全国の量販店および同社が運営するインターネット通販サイト「くらしのeショップ」や「山善ビズコム」などで9月中旬から順次発売している。 グリーンフェンスやリーフラティスは、外構フェンスやベランダなどに取り付けて目隠しや日よけに使用したり装飾したりするのに人気だが、サイズが決まっていることが多く目当ての商品を探すのが大変だった。この新製品は梱包時のおよそ縦120×横40cmのサイズから縦90×横180cm/縦80×横200cm/縦22×横250cmなどに伸縮できる。価格はオープン。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月28日

堀川団地(京都市)、アートと交流が紡ぐ自然体のまちづくり

 高度経済成長期における住宅不足を支えた「団地」が、再生の時を迎えている。多くが建てられて半世紀の節目を迎え、躯体の老朽化は頭の痛い課題だ。住宅事情も様変わりするなか、どのように団地を次代につなぐべきか。日本で最初期の下駄履き住宅(1階が店舗で上が住居の集合住宅)として知られ、10年以上にわたりゆるやかな再生を続ける「堀川団地」にその答えを探った。 堀川団地は京都市上京区にある、全6棟(うち1棟は解体済み、1棟は閉鎖)の団地の総称だ。区を南北に貫く堀川通沿い、約600?bにわたって下駄履き住宅が連なる光景はどこか懐かしく、新旧の店舗が混ざる商店街には買い物客が行き交う。 堀川団地が建設されたのは1950年から53年。運営管理を行う京都府住宅供給公社(以下公社)は「下駄履き構造は当時では非常に斬新。全国から視察が訪れ、商店街としても住宅としても華やかな時代でした」と往時を語る。 しかし時が流れ昭和末期、堀川団地も老朽化が取り沙汰されはじめた。03年には耐震性不足も判明し、建替え問題が浮上。解体か再生か??岐路に立った堀川団地だが、議論の末、11年には6棟のうち中4棟を改修、南北2棟を建替える方針が策定される。そして文化の町、西陣の玄関口ならではの「アートと交流」というテーマで再生の道を歩みはじめた。 実は堀川団地は、京町屋を立体化したような独特の空間構成をもつ。居室には漆喰仕上げの土壁など伝統技法が散りばめられ、その独創性が高く評価されているのだ。公社はこの趣を残しつつ大規模改修を実施。創作を行いやすい土間の広い部屋を作り、クリエイターを対象に居住者を募った。 中4棟の改修が終わったいま、団地の居住者の約4割をクリエイターやアートを軸にした交流に賛同する新たな住人が占めるという。活動内容も職人や音楽家、文筆家など様々。もちろん改修前からの居住者もおり、幅広い世代、職業の人々がゆるやかに交流する独自の暮らしが生まれている。 クリエイター向けの居室は土間を広く取って作業が行いやすいように改修 ■今ある暮らしを尊重  堀川団地のリノベーションを詳しく見たい。改修では耐震補強の一方、エレベータの新設やバリアフリー化など高齢者が快適に暮らせる環境も整えられた。元々は小さい部屋が多かったが、子育て世代向けに2戸を1つにつなげた「ニコイチ物件」も整備。先述のクリエイター向けの部屋や住人の希望で未改修の部屋もあり、同じ棟の中で様々な居住空間を混在させた。 さらに2階には一続きの開放的なウッドデッキを整備し、住人の交流の場に。また商店街には多目的スペース「堀川会議室」を設置し、イベントや展示に活用してもらうなど世代も背景も様々な住人同士のつながりを育てている。 こうした一連の取組みが極めて自然体で進むのが堀川団地の特徴だ。「無理に押し付けるのではなく、今ある暮らしを大切にしながら10年かけて再生を続けてきました」と公社の担当者は言う。 「ある方は親子3代で住み続けられ、ある方は他の地域から移住し『堀川を元気づけたい』と頑張っておられます。仮に全棟を取り壊し新規開発すれば、今ほど地域の方々の気持ちがひとつの方向に向くことはなかったのでは」(公社) 10年続く優しい再生。岐路に立つ団地の、ひとつの答えかもしれない。 堀川通から見て裏手側、団地の2階に整備された開放的なウッドデッキ。ベンチも設けられており、様々な世代・背景をもつ住人たちの自然な交流を後押しする (2022年9月25日号掲載)

2022年09月28日

YKK AP、ハイブリッド化で施工性も向上

 YKK APは10月3日発売の住宅用樹脂窓「APW 331」ハイブリッドスライディングの記者発表会を都内で行なった。高断熱と大開口の両立を目指して開発され、W12尺(幅3510?_)×H24(高さ2430?_)という大開口でありながら、10月1日に新設される断熱等級6・7に対応できる。 会見で同社の堀秀充代表取締役社長は「近年、断熱性能は高めた上で開口部を大きくしたいというニーズが高まっている。また、10月から断熱等級6・7の運用が始まる。当社は断熱等級6・7対応の最大サイズ窓の確保を常に目指していく」と話す。 大開口と高断熱を両立できたのは樹脂とアルミのハイブリッドである点だ。オール樹脂であると完成品での搬入が必須となるため、窓サイズを大きくすればするほど搬入時や施行時に問題が出てくる。ハイブリッド化することで、窓枠をノックダウン方式(部品・半部品で輸送し、現場で組み立てる方式)をとることが出来るようになり、オール樹脂窓では実現が難しい大開口を可能にした。 室外から見た窓枠の太さ(見付寸法)も15?_と既存の樹脂窓枠の3分の1程度にスリム化することで意匠性と採光面積を向上させた。また、最大開口品はフルハイト(床から天井まで全て窓化)も可能であるため、建物全体の外観にもよりこだわることができる。 引き違いテラス戸の最大サイズ(幅3510?_×高さ2430?_)の価格(税別)が46万8800円。 (2022年9月25日号掲載)

2022年09月26日

オークマ、5軸MC新モデルを発表

 オークマは脱炭素、工程集約の需要が高い欧米市場を意識した、φ500ミリ?bテーブルの5軸マシニングセンタ新機種「GENOS M560V?5AX」を発表した。 人手不足や脱炭素化の推進、エネルギー価格の高騰を背景に、モノづくり現場に「高精度と脱炭素を両立」できる工作機械が求められる昨今。知能化技術や省エネ技術を標準搭載し、初めて5軸加工で工程集約を行う顧客も導入しやすいMCとして「GENOS M560V?5AX」は開発された。 同機種は、「GENOS」シリーズの使いやすさを維持しつつ、同クラスの5軸MCよりコンパクトながら、多種多様なワークに対応する広い加工エリアを確保。高能率生産を可能にする高い加工能力と高剛性機械構造や作業者負担を最小限にする使いやすさを徹底追求した。 「機械が自律的に高精度を安定維持する知能化技術 『サーモフレンドリーコンセプト』や省エネ技術『ECO suite plus』 を標準搭載し、精度維持のための機体冷却装置や過度な空調管理を必要とせずとも高い安定性を発揮するとともに、暖機運転や寸法補正に必要な動作時間を大幅に削減します」(同社) クーラントタンクの清掃頻度を激減させる「スラッジレスタンク(特別仕様)」はタンク内の切削液の流れをコントロールし、澱みを無くすことで切削液に含まれるスラッジをタンク内に効率よく回収。従来、機械を止めて、人手に頼っていたタンク清掃の手間を激減する。 幅広い材種の重切削に対応する高剛性の門形構造を採用し、1万5000回転/毎分の主軸を標準搭載。加工中もワークが見やすい良好な視認性のトラニオンテーブルは、無理のない姿勢での段取り作業を実現する。 (2022年9月25日号掲載)

オークマ(株)

2022年09月26日

THK、内外輪一体形のクロスローラーリング

 THKは8月24日、内外輪一体形の安定構造により組付けの大幅な時短化に貢献するクロスローラーリング「RBU形」を新たに追加すると発表した。産業用ロボット、工作機械、減速機をはじめ、高剛性、高精度な回転運動を必要とする装置の旋回用軸受として広く利用される。 クロスローラーリングは高精度な回転運動が得られる一方でシビアな組付作業が要求されるため、作業効率を上げることが難しかった。RBU形は内外輪一体形の安定構造を有し、なおかつ性能面でも安定した回転精度・回転トルクを併せもち、組付けの時短化に貢献するという。軸径20~190?_の全24形番を展開。既存形番のRB形とは寸法に互換性があり、設計変更を伴わずにRBU形への簡単な置換えが可能。 (2022年9月10日号掲載)

THK(株)

2022年09月21日