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コロナ「Maxとき」モデル衣類乾燥除湿機

 コロナが4月14日から先行予約を始めた、上越新幹線E4系「Maxとき」をモデルにした衣類乾燥除湿機「E453-112」が完売した(8両編成時の座席数と同じ817台を用意していた)。Maxときは2021年秋に定期運行を終了した世界最大級の高速列車。 この除湿機の背面には1台1台に座席表示をモチーフにしたシリアルナンバーが貼られ、除湿機の運転開始時には上越新幹線のJR新潟駅の発車ベル、運転停止時には車内チャイムが流れる。5月22日から公式オンラインストア「コロナストア」とJR東日本公式ショッピングモール「JRE MALL」で一般販売を始めた。価格は税込6万6000円。 (2023年5月25日号掲載)

(株)コロナ

2023年05月29日

シチズンマシナリー、レーザーで微細加工できる自動盤

 直径6?_、長さ1?aにも満たない範囲に6千もの穴あけを1台の旋盤で加工できる??。そんな複合加工機能をシチズンマシナリーが4月21日までの3日間、東京ビッグサイトで開かれた医療機器の製造・設計展「Medtec Japan」に約10年ぶりに出展して初披露した。 ミーリング機能をもつ主軸台移動形CNC自動旋盤「Cincom L20」(最大加工径20?_)にファイバーレーザー加工機能を付加した。マルチモードの発振器を使ったレーザー加工は以前から自動旋盤に搭載してきたがビーム照射径が0・15?_ほどあった。今回はシングルモードにしてビーム照射径を50ミクロンに縮めたことで微細な加工ができる。ステント(管を内部から広げる医療機器)の需要が高まっておりそれにはレーザー加工が欠かせないことが同社が出展した背景にある。すでに1台だけだが国内での販売実績があるという。 (2023年5月15日号掲載)

シチズンマシナリー(株)

2023年05月26日

中国CIMTに15万人

 中国・北京市で4月15日までの6日間開かれた「CIMT2023(第18回中国国際工作機械博覧会)」に15万4957人(入場者数)が訪れた。2年前の前回より27.0%多く、昨年開かれたJIMTOF(11万4158人、会期を通して1人1回のカウント)、IMTS(8万6307人、入場登録者数)、SIMTOS(7万9610人、延べ人数)をいずれも上回った。 CIEC(新館)の展示場面積14万平方?bを使い、世界30カ国・地域から1600社以上が出展。日本企業は前回より2社多い52社(うち日本工作機械工業会会員は46社)が参加した。視察した日工会によると、主催のCMTBA(中国工作機械工具工業協会)の毛会長は開会あいさつとして「中国は世界最大の工作機械生産国であり輸入国、消費国である。依然として中国市場の潜在性は非常に大きく将来にわたって大きな可能性をもっている。我々は中国を近代化された産業システム、高い対外開放性、質の高い製造強国にするためにDXを推進していく」と話した。 中国経済の全体的な回復に伴い、今年の工作機械・工具産業は回復し続けるとCMTBAは見る。大きな「ブラックスワンイベント」(マーケットにおいて事前にほとんど予想できず、起きたときの衝撃が大きい事象)がなければ、年間の成長率は5%になると予想する。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月26日

老舗工具箱メーカーのリングスターが海洋プラごみ再利用製品を開発

 国内自社製造の工具箱を販売するリングスターは、再生困難な海洋プラスチックごみ(オーシャンプラスチック)を耐久消費財として使用する「対馬オーシャンプラスチックバスケット」、「対馬オーシャンプラスチックボックス」として製品化。4月中旬よりオンライン販売をスタートした。 島の形状、潮流などの影響で大量の漂着物が打ち寄せられ、「海ごみの防波堤」ともいわれる長崎県の対馬。その漂着量は年間約2万?3万平方?bにも上る。なかでも波に揉まれ紫外線を浴び、汚れや破損がひどいプラスチックごみ「オーシャンプラスチック」は回収からリサイクルに至るまでに膨大なコストがかかり、再利用は困難を極める。 そのオーシャンプラスチックの活用に乗り出したリングスターは、プロの職人向けやアウトドア、フィッシング向けに耐久性の高い収納ボックスを開発、販売してきた創業136年の老舗工具箱メーカー。 「対馬の環境保護に対し、『プラスチックのプロ』である当社のノウハウがお役に立てるのではないか、と思い開発・製品化に着手しました。皆様に購入していただき、当社で生産・販売を行うサイクルが確立できれば、対馬のオーシャンプラスチック削減に大きく寄与できると考えています」(同社) 製品の耐久性やコスト面から、製品におけるオーシャンプラスチックの配合率はおよそ10%。「津島オーシャンプラスチックボックス」5個で漂着したポリタンク1個分のリサイクルに繋がるという。 なお、「対馬オーシャンプラスチックバスケット」1個販売につき100円、「対馬オーシャンプラスチックボックス」1個販売につき200円を、長崎県対馬市へ寄付するという。製品は同社ホームページ上のオンラインストアから購入できる。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月26日

リンナイ、新製品発表会を開催

 リンナイは4月14日までの2日間、今年発表する予定の新製品を紹介する展示場や会社方針説明会、補助金活用セミナーなどの複合イベント「Go to meet Rinnai2023」を都内で開催した。久しぶりのリアル開催であったこともあり、代理店やガス事業者、工務店・ビルダーなど1千人以上が来場した。 ギャラリーには6月に刷新予定のホームランドリー「乾太くん デラックスシリーズ」(乾太くん)や9月に発売予定の集合マンション用ハイブリッド給湯器「ECO ONE X5」(エコワン)などの新製品を含み展示した。10年ぶりのモデルチェンジとなる乾太くんには乾燥容量6?`と9?`を用意。インテリアに凝った空間でも違和感のないデザインを追求した。デザイン性だけでなく、これまでドラムの最奥についていたゴミフィルターを入り口近くに持ってくるなど、作業性も見直した。エコワンはベランダと玄関前への設置を想定した展示を行った。エコジョーズやエコキュートよりさらに高い省エネ性能(従来型ガス給湯器比一次エネルギー消費量を約45%削減)から、戸建て用では採用が増えている。マンション向けでカギとなる設置面積もハイブリッドとすることで小型化に成功。環境配慮型マンションなどでの採用増加を期待する。 方針説明会に登壇した同社執行役員で営業本部の穂谷野弘幸関東支社長は昨年度の供給の混乱に対し陳謝するとともに、「コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行した段階で、当社は感染対策をしっかりした上で、前へ出ていくスタートを切る。『Rinnai Hot.Lab浜松町』といった製品体験施設を活用したリアルでの提案会などもこれから各地で行っていくので、ご活用いただければと思う」と力を込めて話した。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月26日

山善、食品の自動化に注力

 機械商社『山善』は、食品工場の自動化に力を入れている。IoTやAIシステム、ロボットを生産工程に導入することで、人の手で行っていた作業を自動化するFAに強みを持つ同社は、食品業界でも知見やノウハウを活かしたい考えだ。 ところが食品業界での知名度が高いとは言えず「『山善って家電か、扇風機の会社でしょ?』と言われる場合もある」(担当者)と話す。 「今後『ロボット、AI、画像選別などコア技術があれば、こんなコトができそうだな?』『自動化できそうだな』とイメージしてもらえ『そうだ山善へ相談してみようか?』と言ってもらえる存在になっていきたい」(同)と意気込む。 食品業界でのプレゼンス向上を目指しFOOMA JAPAN 2023(東京ビッグサイト、6月6日~9日)に出展する。 ブースでは「多品種盛り付けオートメーションライン」などを展示。トレイ供給、充填(2品種)、ピック&プレイス(2品種)、検査の自動化工程をデモンストレーションする。コア技術となるのは、包装機からの投入信号と同期し毎分120個(最大)投入できる『トレイ切り出し』、透明で柔らかい皮膚と小型カメラで構成され、ロボットハンドなどの指先に搭載する『視接触センサ』、切り出しにくい素材(粘性材など)の充填技術や少量・手盛り付けの自動化を行う『多目的充填機』、オーダーメイド対応で築き上げた撮像技術を用いた『AI画像検査』などだ。多品種かつ日替わりで食材が変わる食品業界のボトルネックをこうしたコア技術を用いた自動化ソリューションで解決に導く。 また、「こうしたトレイへの惣菜の自動投入や充填技術については今後ますます需要が高まってくるであろう、MAP包装の前工程として提案可能である」(同社)とする。MAP包装とはパッケージの中の空気を、食品の保存に適した精製された食品ガスに置換し包装する方法だ。より遠くの地域に届けられるほか、生産効率があがりコストが下がるメリットがある。また家庭内や販売店での食品ロスの削減にもつながり、山善は、自動化ソリューションとMAP包装技術で食品業界のトレンドであるSDGsに貢献したい考えだ。 (2023年5月25日号掲載)

2023年05月26日

寺岡精工、SAS・RFID連携の種まき式ピッキングシステム

 寺岡精工はインテックス大阪で4月に開かれた「関西物流展2023」で、同社のはかりの技術を応用したピッキングシステムや新製品を公開した。 種まき式仕分けシステム「重量検品アソートシステム」は、「重量減算式ピッキングカート」と「シャッターアソートシステム」をRFIDで連携。品物を積載したカートがシャッターアソートシステムに近づくと、RFIDを介して品物の関連情報を連携し、商品を投入するシャッターの間口が自動で開く。カートに表示された品物を指定数だけ間口に投入して完了ボタンを押せば仕分けが完了する。 「製品の誤投入をシャッターの開閉により防ぎ、内蔵したはかりが数量間違いを防止する。今回新たにシステムとカートを連携運用したことで、ヒューマンエラーを徹底的に防ぎ作業の効率化と精度向上につなげた」(ロジスティクスソリューション事業部営業部??村みなみ主任) また、4月に発売した高機能カウンティングスケール「DC?450」も披露した。物流センターや製造工程での部品の高精度計数に対応し、高性能CPUと大容量メモリー、大型タッチパネルを採用。サンプリング処理時間を短縮し作業時間を約20%短縮(従来モデル比)、PCとのデータ連携によりトレーサビリティも実現する。 「スケール本体と表示部、プリンターを分離できるセパレートタイプで、モニターを壁掛けとしたり、計数前後の付帯作業に合わせてさまざまな作業環境にアレンジできる」(??村主任) (2023年5月15日号掲載)

2023年05月24日

シャープ、インドネシアのエアコン工場稼働

 シャープは4月12日、インドネシアに完成していたエアコン新工場での出荷を開始した。現地の生産販売会社がカラワン県カラワン工業団地に建設していたもので、投資額は約40億円。年間90万台の生産能力を備え、標準的なエアコンのほか、省エネ性能に優れるインバータエアコンなどを生産する。 約2億7000万人の人口を擁するインドネシアはASEAN諸国のなかでも最も人口が多く、また同国を含むASEAN諸国では経済発展に伴う家庭用エアコンの市場が拡大傾向にある。さらに都市部にとどまらず、地方でもさらなる需要の増加が今後見込まれている。 新工場はインドネシア国内やASEAN諸国の高い需要に対応する生産・輸出拠点に位置付けられる。ASEAN地域全体へ安定的に製品を供給する体制を築くとともに、将来的にはAIoT(AIとIoT)を搭載した付加価値の高いモデルも新工場で生産し、ASEAN市場でのシェア拡大を目指す。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月24日

SCGとトヨタがタイ脱炭素化に向け基本合意書を締結

 サイアムセメントグループ(以下SCG)とトヨタ、コマーシャルジャパンパートナーシップテクノロジーズ(以下CJPT)は、タイにおけるカーボンニュートラルの実現に向けた協業を進めるべく、基本合意書を締結した。 SCGとトヨタは1987年、エンジン製造会社サイアムトヨタマニュファクチャリングを共同で設立。翌1988年にはSCGがトヨタのタイ現法に資本参加するなど、両社は長年に渡って強固な信頼関係を深めてきた。 タイに支えられ、育てられてきた両社が、CJPTとともに「想いを同じくする仲間とみんなで、今すぐできることをする」を合言葉に、タイにおける脱炭素社会実現を検討。太陽光や水力発電による電力活用や、カーボンニュートラルモビリティ試乗会を開催するとともに協業範囲を広げ、エネルギー、データ、モビリティの3領域で、タイの資源を活かし、タイならではのカーボンニュートラルへの取り組みを進めていくことで合意した。 エネルギーの領域では、水素をはじめとする再生可能エネルギーの活用、エネルギーマネジメント、バイオマスや廃棄食料など、これまで見過ごされてきた資源を活用した水素製造や、他国に先行する太陽光や水力を活用した発電などタイの豊富な資源を活用することで、タイならではの再生エネルギーの利活用を目指す。 データの領域ではコネクティッド技術の活用による、積載効率向上や配送ルートの最適化を通じた、物流・人流の効率化や発展著しいタイの通信基盤と、SCGとCJPTが有するビッグデータを活用することでモノの流れや人の流れを効率化し、「今すぐできるCO2低減」を実現する。 モビリティはタイのエネルギー事情や経済状況、走行距離や積載量といったユーザーの使用状況に応じて様々な電動車を提供し、より低燃費な車両への置換を含め、多様なニーズに対応しながらCO2低減に結び付ける。 トヨタの佐藤恒治社長は、「長年、パートナーとして多大なるご協力をいただいているSCGと協業を進められることとなり、大変心強い。私たちのタイ事業を支えてくださっているタイに恩返しができるよう、カーボンニュートラルに向けた歩みを加速していく」と語った。 今回の合意書締結に加わったCJPTにはトヨタのほか、いすゞ、スズキ、ダイハツが資本出資しており、物流効率化と電動化を軸とした取り組みを推進している。また今回の協業には、日野自動車も参画し検討を進めていくとしている。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月24日

パナソニックコネクト、アーク溶接機すべて直流機へ

 パナソニックコネクトは4月19日に、生産するアーク溶接機を交流式から直流アーク溶接機へ置き換えると発表した。同社は3月にインバータ制御の直流アーク溶接機の新製品「DS2」シリーズを発売しており、これを機に環境負荷が低い直流機への置き換えを推進し「パナソニックグループの環境コンセプト『Panasonic GREEN IMPACT』を実現していく」(同社)としている。 国内におけるアーク溶接は、構造がシンプルで比較的安価で耐久性に優れる交流アーク溶接機が主流だが、アークが不安定で電撃リスクも高いという課題がある。一方、直流機は海外では多く使われており、インバータ制御による消費電力の削減や、長い延長ケーブルでも電流ドロップが少なく安定的に使えるというメリットがある。 最新インバータ制御回路を搭載するDS2は、従来型交流アーク溶接機と比べ消費電力を27%削減し、省エネ回路により待機時も節電できるなど、高い省エネ性能を発揮する。 交流機の受注終了は2023年9月末、生産終了は24年3月末の予定。生産終了については早まる可能性があるが、パナソニックブランドの製品についてのサービス対応は継続する。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月24日

JTEKT、ADAS対応可能にする商用車用操舵アクチュエータ

 ジェイテクトは4月24日、自社の電動パワーステアリング(EPS)技術を応用し、小型トラックの高度運転支援システム(ADAS)対応に寄与する「C-EPSタイプ操舵アクチュエータ」を開発したと発表。主に商用車に搭載される油圧式パワーステアリング(HPS)とC-EPS操舵アクチュエータを組み合わせることで、ふらつき運転や車線逸脱による事故を抑制し、商用車のADAS対応に貢献する。いすゞ自動車の新型「ELF」と「ELF EV」で採用される。 コラム部に操舵アクチュエータを搭載する構造は同社が独自に開発・量産したもので、量産の商用車に採用されたのは今回が「世界初」(同社)。 「ステアリングホイール付近で搭載するため、低床の商用車でも床面との干渉が発生せず、小規模な改造で搭載可能。既存量販のEPS技術を応用していることからコストを低くできる」(同社)と言う。 また、トルクセンサや回転角度センサを操舵アクチュエータに内蔵。操舵トルクおよび舵角情報を用いた独自開発の各種操舵力のアシスト制御やハンドル戻し制御が可能になり、操舵感の向上につなげた。自動運転レベル2に相当するレーンキープアシストに対応しておりトラック運転者の負荷軽減を実現する。 同社は今後の展望について「中型トラックをターゲットに拡販予定で、更に省スペース化と高出力化を両立したタイプを開発し、小型~大型商用車の自動運転レベル4への対応を目指す」としている。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月22日

牧野フライス製作所、武漢の新工場で工作機械生産開始

 牧野フライス製作所は4月7日、中国・湖北省武漢市の新工場を開所、自動車関連メーカー用工作機械の生産と供給を開始した。「中国でのEV生産増加を見越し、関連部品を生産する工作機械を供給していく」(同社)としている。 自動化と効率化した生産システムを採用し、高精度な立形マシニングセンタ、横形マシニングセンタなどの加工生産設備を生産する。2025年までに年間生産1500台を見込む。 また、4月18日には韓国・龍仁市にIoTセンタ(Makino Korea Co., Ltd. Giheung IoT Center)を開所した。 遠隔サポート機能の活用を見据えたコールセンタと、新たな部品管理システムを備えたパーツセンタの2つの機能を有する。 「これまでは烏山市の本社にて韓国国内向けに販売、サービスサポートを行っていたが、さらなるサービス体制の強化を目的に設立した。これまで以上に顧客へ迅速なサポートの提供を行っていく」(同社) (2023年5月15日号掲載)

(株)牧野フライス製作所

2023年05月22日

CKD、マレーシアで子会社・工場設立

 CKDは5月8日、マレーシアのケダ州で子会社を設立し、工場の土地・建物の不動産の取得を決定した。 子会社の名称は「CKD Malaysia Sdn. Bhd.」で、敷地面積は約8万7400平方?b、建屋面積は約1万5800平方?b。稼働開始は2024年末を予定しており、総投資額は約40億円。 機器製品の需要拡大を見据え「アジア地域における生産体制を強化し、将来的な事業基盤を築くことが目的」(同社)としている。 なお、今回の不動産取得や現地での投資計画はマレーシア投資開発庁(MIDA)の協力の下で推進している。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月22日

フクシマガリレイ、CO2冷媒採用フリーザー

 フクシマガリレイおよびタカハシガリレイは4月18日、「トンネルフリーザー」と「冷凍冷蔵倉庫」向けのCO2冷凍システム「NOBRAC」の本格展開を開始したと発表した。 ガリレイグループは創業100周年となる2051年を見据えてサスティナブルビジョン「Dramatic Future 2050」を策定し、30年までの環境アクションとしてグリーン冷媒への転換を進めている。今回開発したトンネルフリーザー・大型冷凍冷蔵倉庫向け CO2冷凍システムには、現行のフロン冷媒(R404A)と比べて環境負荷が大幅に小さいCO2冷媒を採用。加えて、CO2冷凍機とフリーザーの統合制御する独自のシステムで、負荷変動に応じた冷却追従性やフリーザー膨張弁制御の最適化、冷凍機予知に対するフリーザー制御の連動など運転の適正化を図ることで、同社の試験機に比べて最大約20%の省エネを実現した。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月22日

YKKAP、大阪展示場をリフォーム向けに刷新

 YKK APは4月29日、「YKK AP ショールーム大阪」(大阪市北区)をリニューアルオープンした。「窓とドアのリフォームをわかりやすく知ってもらう」をコンセプトに、リフォーム検討初期段階や情報収集段階のユーザーに向けた窓とドアのリフォーム商品の提案やリフォームの情報発信を強化した。年間1万2千組の来場数を見込む。 新設したビフォーアフターコーナーやマンションリフォームコーナーでは、LDK・浴室・玄関周りの施工前後の比較や、マンションの戸別リフォームに対応した商品を展示する。加えて、3 省(国土交通省・経済産業省・環境省)連携による住宅省エネ化支援事業「住宅省エネキャンペーン2023」の対象商品を展示する窓リフォームコーナーも新設。窓リフォームがもたらす断熱や防音、節電などのさまざまな効果を紹介する。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月22日

マーポス、透明円筒材の厚みを測定

 マーポスは透明な円筒材の内径や厚みを非接触で同時に測定できる内外径厚み測定ベンチ「STILクロマティックコンフォーカルセンサー」(=写真)を開発した。4月21日までの3日間、東京ビッグサイトで開かれた医療機器の製造・設計展「Medtec Japan」に出展して披露した。 レーザー式では透明材の厚みを計るのは難しく、白色光のセンサーを採用した。白色光のセンサー自体は珍しくないが、これを円筒材の測定機に応用した例は「おそらく世の中にない」(営業開発部の北本行秀バイオメディカルインダストリアルマネージャ)と言う。容器やシリンジメーカーなど向けに受注生産で販売する。出品したのは手動式で価格は数百万円。素材に合わせたセンサーを35種以上用意し、自動機仕様にすることもできるという。 マーポスは医療機器分野では後発で、同展にはこの5年ほど毎年出展している。 (2023年5月15日号掲載)

マーポス(株)

2023年05月19日

京セラ、鋼・鋳鉄用ミーリング材種

 京セラ(京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地 TEL.075-604-3651)は、自動車産業などを中心に加工現場で幅広く使用される鋼やステンレス鋼、鋳鉄加工用のミーリング材種「PR18シリーズ」を3月中旬より順次発売する。 PR18シリーズは、耐摩耗性に優れたAlCr(アルミニウムクロム)系層と耐熱性に優れたAlTi(アルミニウムチタン)系層を主に構成する独自のPVDコーティング技術を採用。AlCr系とAlTi系のコーティング層は特殊ナノ積層が施され、被膜の硬度と靭性を高次元で両立した。被膜のクラック進展の抑制と内部応力の適正化によって、高い耐チッピング性を確保。従来品に比べ2.5倍の加工寿命を実現している。 (2023年5月15日号掲載)

京セラ(株)

2023年05月19日

リモートでつなぐDXソリューション

 製造や測定の現場をデータでつなぐソリューションが相次いで登場している。海外工場の生産品質を高めたり、人材育成に役立てたりすることができそうだ。 アマダが5月9日に販売を始めたのは製造現場を支援するDXソリューション「LIVLOTS(リブロッツ)」。同社の新しいCAD・CAM「VPSS 4ie」、NC装置「AMNC 4ie・3i」と連携し、板金加工製品を製造するために必要な情報を必要な時に確認できる。ユーザーの事務所やプログラム室、加工マシン、製造現場をシームレスにつなげ、「工場全体で製品ごとに進捗や作業時間などをより正確に把握するなど、製造現場のデジタル化を加速し現場を支援する」としている。工場の製造状況や負荷状況を全体的な視点で分析・可視化し、工程や設備ごとに作業量の把握や着手、完了情報から工場全体の進捗管理も可能になる。 オリンパスから分社化したエビデントは世界で唯一というARマイクロスコープ「SZX?AR1」を提案する。一見、一般的な顕微鏡のように見えるが、対象物の様子以外に情報を付加して見せることができる。デモ機のレンズを記者が覗くと拡大された対象物の各所に説明文が付記されていた。指示や説明を対象物に重ねて付けることができ、ウェブを利用してその様子を離れたところにいる人と共有できる。同社は「海外の検査場での観察の様子を日本と共有できる。また、ココが不良だと印をつけて指導したり動画を付けたりもでき、検査作業の教育にも役立つ」と言う。 拡大された対象物の各所に説明を付記できるエビデントのARマイクロスコープ「SZX-AR1」。レンズから覗いたこの様子はリモートで共有できる。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月19日

Mujin、名古屋ものづくりワールドでQRグリッド式AGV展示

 4月15日までの3日間、ポートメッセなごやで開かれた第8回 名古屋ものづくりワールド。ブースを構えたMujinは、産業用ロボットによる自動化ではなく、AGVに特化した展示を行っていた。 工場における搬送はそれ自体では価値を生まないため、製造工程と比べ自動化が進まず人手に頼る部分が大きいとされる。しかしMujinの担当者は「特に中部地区ではここ1、2年で潮目が変わりつつある」と話し、足元でも自動車メーカーや部品メーカーからのAGVの引き合いが好調に推移する。同社は昨年に名古屋営業所を移転・拡張しており、これも引き合いが増えているAGVのサポート体制の強化を睨んだものだ。「現場をスピーディに支援する体制が整った」(担当者)と、満を持して中部地区での拡販に力を入れる。 同社のAGVは床面のQRを認識して走行するQRグリッド方式を採用している。レイアウト変更が容易で、フリーロケーションの在庫管理により限られた面積を有効活用できるのが特長だ。90度の旋回も可能で、弧を描くように曲がるAMRと比べて狭いスペースで走行できる。35?_までの溝も乗り越えられるといい、会場では8?_の段差を越えながら棚の下に潜り込んで棚を搬送するデモを披露。「悪路に強く、Wi-Fi環境があればエレベータにも乗り込める」と柔軟さをPRした。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月19日

ABB、ノビア社キッチン工場にロボット提供

 ABBは4月3日、スウェーデンのヨンショーピングにあるノビア社の最新鋭工場向けに各種ロボットを供給する契約を獲得したと発表した。この工場は北欧の消費者向けにサステナブルなキッチンを生産しており、欧州で最も近代的で先進的なキッチン工場のひとつとなるという。 対象となるロボットは重量物に最適な「IRB 7600」(=写真)、汎用ロボット「IRB 4600」、150~300?`可搬クラス。これらの導入で工場は、自動化されていない工程と比較して75~80%の効率(時間)でカスタマイズされたキャビネットを生産できるようになる。ABBロボティクス一般産業担当マネージングディレクターのアンドレア・カッソーニ氏は「ノビア社との協業により当社のロボットソリューションはカスタマイズされたキッチンの迅速な大量生産を可能にし、オーダーメイドでパーソナライズされた製品選択に対する消費者の需要の高まりに応えることができる」としている。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月19日

山善、手元に置けるテレビ用スピーカー

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)はQriom(キュリオム)ブランドから「テレビ用お手元スピーカーYTR-D500」を4月上旬に発売した。同社が運営するインターネット通販サイト「山善ビズコム」やECモールの店舗「くらしのeショップ」、全国の家電量販店、ホームセンターなどで販売する。 YTR-D500(直径52mm)はテレビの音が聞こえづらく、音量が大きくなってしまいがちな高齢者を支援する。テレビの音声をスピーカー本体に届ける送信機は、テレビのUSB端子とイヤホン端子に挿すだけの簡単接続(テレビにUSB端子がない場合は付属のACアダプターを使用して家庭用コンセントに接続)。スピーカー本体の操作は、電源を入れるだけで送信機と繋がるため、音量を「+」「?」ボタンで調整するだけ。生活防水機能(IPX4相当)付きでキッチンなどの水回りでも使える。価格はオープン。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月17日

新聴覚「軟骨伝導」製品化へ弾み

 奈良県立医科大学の細井裕司学長が2004年に発見した「軟骨伝導」。骨伝導以来、500年ぶりに発見された第3の聴覚だ。論文は多く発表され学会では認められるものの当初は、外耳道閉鎖症患者向けの補聴器などに用途が限られていた。19年に立ち上がったベンチャー企業「CCHサウンド」が軟骨伝導専用の小型振動子を開発したことで普及に弾みがつく。 「骨伝導の市場がおよそ3000億円。骨伝導は振動子による圧迫・固定などが必要であり痛みを伴うことも。多くの点で軟骨伝導に優位性がある。骨伝導がやがて軟骨伝導に置き換わる可能性が高い。それ以外の製品はほとんど空気を伝って鼓膜を振動させる気導だが、3割程度の使用環境では軟骨伝導に優位性がある。スマホもやがて軟骨伝導に代わるかもしれない」と細井裕司学長は、市場性から話し始めた。 その背景には「論文をいくら書いても世界の人々に届かなければ役に立たない。製品化して誰でも市場で簡単に購入できないと意味がない」(同)との思いがある。 耳の周辺の軟骨に振動を与えると、外耳道軟骨がスピーカーのダイアフラム(振動板)の役割を果たし音が生まれる。以後は気導と同様に鼓膜から中耳を通り蝸牛で音を感じ取る。補聴器の研究などをしていた細井学長が04年に振動装置を耳の周辺にあてていて突如、発見した。なお、軟骨は「骨」という字が含まれているが骨とも皮膚とも異なる組織である。 当初、バランスドアーマチュアという方式の高価な振動子を使っていた。医療機器の補聴器ならコストが高くとも製品化できるが、コンシューマー向けの製品を作るには安価な振動子の開発が必要だった。 ■オーディオテクニカが初製品化  19年には軟骨伝導に関連する特許の独占実施権を取得した「CCHサウンド」(京都府)が誕生。音響・聴覚機器に使用できる専用音響デバイスの研究開発を進め、21年には安価なダイナミック型による小型の振動子を開発した。 初の製品化は昨年10月、ライセンス契約を結んだオーディオテクニカが「ながら聴き」の常識を変える、世界初のワイヤレス軟骨伝導ヘッドホン「ATH-CC500BT」を上市した。 耳の穴をふさがないので、周囲の音が聞き取れ、かつ音漏れも少なく音質も優れていることから今後はヘッドホンだけでなくスマホ、スマートグラス、スマートウォッチなどへの応用も期待できる。 「今、ぜひ製品化してほしいのがインカムだ。現在は片耳で無線通信を聞いて、片耳で周囲の音を聞いている。片耳では方向感覚が十分得られない。軟骨伝導なら両耳で無線の通信と周りの音を聞き取れる。警察や消防などからビアホールなどの飲食店まで活用の可能性はある。われわれが直接製品を作れるわけではないので、興味を持たれたメーカーに参入してほしい」(同)と話す。 現在は「CCHサウンド」の開発した振動子を開発メーカーへ販売することで市場の創出を目指しており、今後はいかにより多くのプレイヤーを巻き込んでいけるかが普及のカギとなりそうだ。 「ほとんどすべてのメーカーは気導を前提にすべての製品開発を行っている。もし開発の前提に『軟骨伝導』という選択肢が加われば、メーカーの蓄積したノウハウと掛け合わされ、新たなイノベーションが起こるかもしれない」と、細井学長は将来を見据える。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月17日

アマノ、菌捕集機の実証論文が学術誌掲載

 工作機械用オイルミストコレクターなどを手掛けるアマノは4月18日、東北大学病院・総合感染症科と共同で実施した実証実験に関する論文が、感染症・微生物関連分野の主要雑誌であるWEB公開形式学術誌「Microorganisms」に掲載されたと発表した。 感染症の拡大を抑えるには、空気中のウイルス挙動を迅速に調査し、適切に予防策を提案することが不可欠。本研究は同社が開発した電気集塵式エアサンプラーを使い、公共施設などで空気中に浮遊する新型コロナウイルスの濃度を調査したもの。同エアサンプラーはフィルター式と異なり空気中のウイルスを直接溶液中に捕集するため、分析工程へ移行しやすく、捕集したウイルスの不活化や分解を防げる。加えて、電気集塵方式を採用することで低圧損・低騒音のエアサンプラーを構築できる。 病室での実証実験では、すべての病室から新型コロナウイルスのRNAの検出に成功。その濃度は感染からの経過日数、患者の容態、年齢などに影響を受けることを明らかにした。同社は「ヒトや動物の様々な呼吸器感染症の感染経路特定や、適切な予防レベルの設定、モニタリングなどへの活用が期待できる」と説明する。 (2023年5月15日号掲載)

2023年05月17日

安田工業、5年ぶり自社展開催

 安田工業は4月19、20日にかけてプライベートショーを岡山県の本社工場で開催した。2018年以来、5年ぶりとなる自社展には2日間で約700人が来場した。従来の顧客に加え、これまで同社製加工機を未導入のユーザーにも門戸を拡げ、昨年のJIMTOF2022で披露した機種を中心とした展示が行われた。 多くの来場客が足を止めたのは、高精度のプレス金型やプラスチック金型向けのベストセラー機「YBM Vi40」をサイズアップした「YBM Vi50」。新たに専用設計された機体には同社の独自のダイレクトドライブやプリロード自己調整型スピンドルを採用。Y軸にはサドル方式を導入し、主軸ヘッドのコンパクト化とサドルを軽量化し、低重心化を実現した。 また加工時の熱変異対策として、テーブルユニットに室温に対して±0.2度に同調させたクーラントを循環させ、温度変化に左右されない高精度加工を可能にする。 同社の安田拓人社長は、「昨今、自動車業界ではEV化で求められる車体の軽量化に伴い、パーツの一体化を目指した大型かつ高精度の金型需要が増加傾向にある。そうしたニーズに応えるのが『YBM Vi50』。大型機でも精度を最優先した作り込みを行っており、昨秋のJIMTOF以来、多くの引き合いを頂いている」と自信を見せる。 筐体を一新し2022年のグッドデザイン賞を受賞した「YBM640V」にも注目が集まった。「デザインだけではなく、従来機よりメンテナンス性を大幅に向上したのもポイント。長時間の安定した高精度加工を実現するとともに、現場オペレータの負担を軽減する」(同社)。 その他、大容量ATCとAPCによって長時間の連続加工、多数個・多品種部品生産に特化した5軸MC「PX30i」や、ニーズが急増している高精度歯車加工に最適なCNC歯車成形研削盤「GT30」なども展示された。 「YBM Vi50」によるダイカスト金型(軽自動車用シリンダーブロック) (2023年5月15日号掲載)

安田工業(株)

2023年05月17日