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山善がSaaSプラットフォーム提供

 山善は2月21日、生産財商社初となるモノづくり企業向け複合型SaaSプラットフォーム「ゲンバト」(https://genbato.jp/)のサービス提供を始めた。図面管理や不良記録、設備管理などの機能を利用者が選択・追加して低価格で利用できるもので、同社の岸田貢司社長は「モノづくり大国日本をもう一度復活させるために中小企業の生産性向上に寄与し、成長を後押しする」と同日都内で開いた発表会で話した。 製造業の現場でITを活用した労働生産性の向上が求められているが、とりわけ中小企業ではデジタル人材やノウハウ、かけられる費用が限られるという課題がある。そこで山善は「製造現場にちょうどいいデジタルを『使いたいものだけ』『すぐに始められる』『安価で手軽な』サービスとして提供する」(藤川浩一・営業企画部副部長)と言う。人材確保、M&A、写真・動画活用の分野に強いそれぞれ2社、計6社と連携したサービスも提供する。 現時点で10のサービスを山善は提供するが、「これですべてではない。第2、第3弾の追加を計画している」(藤川副部長)とし、導入支援も行うという。オリジナルサービスはサービス同士を連携させられることと、各サービスが月々1万?2万円で始められるサブスクリプション(定期課金)が特長で、今年12月末まで無料で提供する(一部の機能・オプションは有料)。5年目となる2028年度に契約数7千件、サービス利用額10億円を目指す。 (2024年3月10日号掲載)

2024年03月22日

伊東電機、自社展「id?Fair」開催

 伊東電機は2月29日と3月1日の2日間、愛知県の刈谷市産業振興センター(あいおいホール)にて「id-Fair~POWER MOLLER 運び方改革展~」を開催し、約500人が訪れた。 同社の主力製品であるパワーモーラー(MDR)を駆動源とした機能別モジュールのプラットフォーム「idPAC」をはじめ、自動化、省人化の様々なソリューションを提案。2024年問題への対応が急務になっており、装置を見学しながら熱心に質問する来場者の姿が各所で見られた。 担当者は「従来の仕分けシステムは能力を求めるとその分機械サイズが大きくなってしまい、価格や設置場所、工期の問題から、導入のハードルが上がってしまう」と説明。「idPACであれば、モジュールを自由に組み合わせられるので、現場のスペースに合わせて導入することができる。自社で物流倉庫を建てるのではなく、テナントを借りられる企業様も増えてきており、限られたスペースで能力を発揮できる同システムで手軽に自動化・省人化ができることを知ってもらいたい」と話した。 5月には同社の技術を体感できるショールーム「イノベーションセンター」(兵庫)のリニューアルオープンを控えており、こけら落としとして「id-Fair」を開催する予定だ。その後も福岡、関東と開催する。 (2024年3月25日号掲載)

2024年03月22日

スイデン、新スポットエアコン今春発売

 スイデンは今春、高い冷房能力とスリム化を実現したスポットエアコン「SS-25EL-1」を発売する。 冷房COP(使用電力に対して冷房効果がどの位かの運転効率を示す値)が従来品の約1.5倍となり、冷房効率が良く省エネ性能が高くなる。 またエコ冷媒「R32」を使用することで、広く使用されている冷媒「R410A」の地球温暖化係数(GWP)が2090に対し、「R32」は675と大きく環境負荷低減に貢献する。 製品サイズは、従来品40?`に対し32?`と20%減、設置面積も6%減とスリム化を実現した。キャスター付で設置や移動が簡単で電源100Vで設置場所を選ばない。 「一般的なエアコンと同じ冷房構造なので、しっかり冷えた風を提供することができ局所的に冷風を送るので無駄が少なくなっている」(同社)とする。 (2024年3月25日号掲載)

2024年03月22日

ロブテックス、新シリーズ「J?CRAFT99」堂々始動

 エビ印ブランドに裏打ちされた高い品質と信頼。これを余さずつぎ込み、「日本を代表する工具」を目指したのが、ロブテックスの高品質工具「J-CRAFT」シリーズだ。そのクオリティとユーザーが求めるデザインを融合させることで、新たなシリーズ「J-CRAFT99(ツーナインズ)」が誕生した。常に百を目指し歩みを止めない強い覚悟を、工具に刻まれた“99”の2文字が静かに物語っている。 なぜシリーズを立ち上げたのか。背景にはプロの職人を取り巻く趣向の変化がある。昨今の電気工事士や配管工事士たちはファッショナブルな作業着や安全靴を颯爽と着こなし、腰袋にも気を緩めず全力でこだわる傾向が強い。しかし腰袋に入れる工具はというと、グリップの色も様々で統一感を出しづらいのが現状だった。「コーディネートを妨げず、かつ単体でもカッコいい、所有欲を満たす工具が欲しいという声がプロの方々から届いていました」とモノづくり事業本部営業統括部営業企画チーム渡邉達哉チームリーダーは明かす。「しかも、それを『エビの品質』で作ってほしいというリクエストを数多くいただいたんです」 第一弾として発売された工具たちは黒をまとった高級感ただようシックな姿だった。ボディにブランドロゴが配され、いわゆる「テカリ」を抑えた落ち着いた見た目は確かに自然と腰袋へ収まるだろう。モンキレンチなど磨きの入る工具への均一な着色は難しいが、試行錯誤で各工具に適した方法を導き出して形にした。やがて塗装が剥がれてゆくと、その傷もまた良い味を滲ませ格好良いのだという。 黒を選んだ理由は「今のベスト」を捉えた結果だと渡邉氏は語る。黒は一昔前までは敬遠されがちな色。しかし昨今は重厚感や高級感のイメージに転じ、車や家電、日用品まで徹底して黒一色に染める例も多いからだ。とはいえ黒だけの展開に留まるつもりはない。「現時点でユーザーが支持する黒からスタートしましたが、常に市場を調査し、使い手がそのタイミングで最も価値を感じるベストな色やデザインを展開します。J-CRAFT99が目指すのは使い手のモチベーション向上。だからこそユーザーが求める『ドンピシャ』を形にし続けます」 ■ちょっと惜しいをゼロにしたい  使い手が求める工具を提供し続けるため開発手法も変える。職人が集まる場に足を運ぶなど生の声を可能な限り集め、「確実なニーズ」を最短距離で商品化するのだ。「評価いただいている品質は変わらず大切にしつつ、新たな領域へ挑戦したい。具体的には電気・空調・水道など業種ごとのプロに満足いただける専用工具の展開も考えています。そのために開発のアクセルも踏み込みます。社内の流れを見直し、開発サイクルにおいても従来より短縮を図ります」(渡邉氏) まずは代名詞のモンキレンチや圧着工具、ペンチ・ニッパ、プライヤなど汎用性の高い工具から展開。追って特定の層に刺さる工具開発に着手する。これまで同社が持たなかったドライバーやラチェットコンビネーションレンチもすでに投入済みだ。ドライバーは腰袋の中で2本が干渉しにくいスリムボディが特長。ラチェットコンビネーションレンチはギア数72で細かな作業と本締め可能な耐久性を兼ね備え、どちらにもエビ印の品質と工夫が光る。 「J-CRAFT99で工具の『ちょっと惜しい』をゼロにしたい」と渡邉氏は展望した。「デザインは良いが機能はいまひとつ、またその逆もダメで、ユーザーに本当に求められているスペックを追求すると同時に、今の流行だけでなく次はこれが欲しいと思えるデザインもこちらから提案できるようなシリーズにしたいと思っています。使うことを自慢したくなる、品質もデザインもワンランク上の工具を目指したい。良い工具を使って高いモチベーションで仕事をすれば、施工の完成度も自ずと高まると思うんです」 すでに一部商品が欠品するなど滑り出しは上々。初のラチェットコンビネーションレンチもクルマ向け展示会で「大好評だった」(渡邉氏)そうで、ユーザーの「欲しい」にリンクしている手ごたえがある。 「今後は意外性のある工具の登場も楽しみにしていただければ」と渡邉氏は語った。来期は創業136年目。老舗工具メーカーの挑戦はここからますます加速する。 (写真=代表商品のモンキレンチ以外に、同社として初のラチェットコンビネーションレンチなどもラインアップする) (2024年3月10日号掲載)

(株)ロブテックス

2024年03月21日

MOLDINO、高密着性ダイヤコートのエンドミル

 MOLDINO(東京都墨田区両国4-31-11、TEL.03-6890-5101)はグラファイト電極や高Siアルミニウム合金の切削加工に適した高密着性ダイヤモンドコーティング「エポックHDコーティングディープエンドミルD-EPDB・D-EPDR」を2月20日に発売した。2008年に開発したHDコーティングシリーズのエンドミルをアイテム数を大幅に増やし、価格体系を一新した。 HDコーティングは高純度なダイヤモンドからなる被膜で、80GPa以上の高硬度を達成し耐摩耗性に優れる。このコーティング専用超硬母材を採用したことで密着性を向上させ、優れた耐剥離性を示す。D-EPDB(ボール)はボール半径0.2?5mmの44アイテム、D-EPDR(ラジアス)は刃径0.5?10mmの46アイテム。価格は税別1万2770?5万1900円。 (2024年3月10日号掲載)

2024年03月20日

山善、再春館製薬バドミントン部と契約

 山善は2月6日、再春館製薬所(熊本県上益城郡)が運営する「くまもと再春館製薬所バドミントン部」とオフィシャルスポンサー契約を締結したと発表した。2015年に創部されたこの女子バドミントンチームは、世界ランキング女子シングルス4位の山口茜選手(=写真中)、女子ダブルス4位の志田千陽選手(同左)・松山奈未選手(同右)ら世界で活躍する選手が所属する。 契約期間は2024年から26年。同部について山善は「『強く、愛されるチーム』の理念のもと、常に高みを目指し、常に周囲の方々への感謝の気持ちをもって全力でプレーしている姿勢に共感した」とし、「熊本から全国、そして世界へと羽ばたくバドミントン部を応援し、ともに未来を切拓いていく」としている。 (2024年3月10日号掲載)

2024年03月20日

前田シェルサービス、高性能圧縮空気フィルター改良

 前田シェルサービスは3月15日、圧縮空気用フィルター「3in1・エコ×ドライフィルター」を発売する。3つの性能別エレメントで段階的にろ過し清浄な空気をつくり出すドライフィルターに改良を加え、CO2排出量とコスト低減を実現した。 エネルギーの使用効率を向上させ、従来品に比べ圧力損失を約59%まで大幅に減少。CO2排出量軽減にも寄与する。さらに、本体コストを低減するとともに、効率性向上により電気代もカットできる。 水滴・油滴を分離する第1エレメントではエアーの流れを改良し、除水性能99%を達成した。オイルミストや2ミクロン以上の固形粒子を除去する活性炭入り多孔質体の第2エレメントでは圧力損失の低減とエレメントの寿命を2倍伸長。交換頻度を下げメンテナンスの手間を減らす。シンプル構造のため工具不要でカンタンにエレメントの交換が行える。 レーザー加工機やショットブラスト、塗装、小型コンプレッサなど幅広い用途で使え、生産設備の安定稼働や塗装の品質向上をかなえる。 (2024年3月10日号掲載)

(株)前田シェルサービス

2024年03月19日

タカラスタンダード、家事らくリフォームコンテスト開催

 タカラスタンダードは2月27日、リフォーム需要の掘り起こしを目的に実施している「家事らくリフォーム作品コンテスト」の全国表彰式をホテルモントレ大阪で開催した。 昨年新設された新たな壁装材として人気のホーロー内装材「エマウォール部門」を含めた 3部門合計で過去最高の1462点の応募作があった。その中から「全国最優秀賞」「全国優秀賞」が選出された。 表彰式で野口俊明専務執行役員営業本部長は「第一回は400件の応募だったが今回は1400件を超え1・8倍になった。応募作はユーザー様の声をしっかり拾っていただいたリフォームになっている」とあいさつした。 ■過去最高の1462点応募  キッチン&リビング部門の「全国最優秀賞」は、ナチュラルシックテイストなLDKを実現したベストホームが受賞。キッチンは「レミュー」、カップボードは「リフィット」と異なるシリーズをうまく組み合わせることでインテリア性を高めた点が評価された。 浴室&サニタリー部門では、ユーザー自慢の庭を生かした提案が評価され、タカラ産業が「全国最優秀賞」に。ベンチ付きの浴槽でゆっくり庭が見られるなど、ユーザーの要望にとことん応えた点が評価された。エマウォール部門では、玄関に「エマウォール」を設置し、ユーザーの要望であったデザイン性と機能性の両方を実現したことが評価されシーエムシー一級建築士事務所が「全国最優秀賞」に選ばれた。 ベストホームの藤本誠二代表取締役は自宅でも同社製品を使っているとし「ここ数年、会社の理念などに共感しタカラスタンダードとの関係が強まっている。ユーザー様が納得される製品が多い。価格勝負ではなく質の良さを訴求出来、会社の方針も価格から価値訴求にシフトしている」と話す。リフォーム事業をスタートさせてから、何とか賞を取りたいと毎年応募を続けた。昨年一年、2カ月に一回ペースでタカラスタンダードのショールームを使いイベントを開催したり、研修会や勉強会を通じ製品理解を深めて、今回の受賞となった。 なお全国優秀賞はシーエムシー一級建築士事務所・樋渡建設(キッチン&リビング部門)、ジャスト・松田住宅機器(浴室&サニタリー部門)、光テック・静岡ガスリビング(エマウォール部門)となった。 (2024年3月10日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2024年03月19日

フジ産業、門形加工機の新機種

 オーダーメイドの長尺加工機を手掛けるフジ産業は3月、門形加工機の新機種「FZ6000×2000-16ATC」を販売開始する。 同社はこれまでにも1500?_~8000?_の長尺ワーク加工に適した門形加工機を開発。数多くの現場に採用されている。高トルクタイプやノコ付きパネルタイプ、3面加工タイプ、ノコ付きガントリータイプなど、加工ワークに合わせたカスタマイズにも対応する。 新機種のFZ6000×2000-16ATCは6000?_×2000?_の大物ワークに対応。アルミや鉄の板モノ加工、幅広の鋼板など大型サイズの鋼材加工に向く。 「新製品はATC16本仕様だが、当社はユーザーに合わせた一品一様の機械作りをしているので様々なオーダーに対応できる。さらに必要な機能にフォーカスし不要な機能は削いでいるので、コストパフォーマンスにも優れる。機械の納入後も問い合わせやトラブルにも当社サービス部門が迅速に対応し、現場を止めない運用ができるようバックアップしている」(同社) また好評を博している同社オリジナルの操作盤も標準搭載。機械言語を使用しない簡単対話メニューや丁寧な使い方研修・マニュアルなどにより、経験の少ない働き手でもすぐに使いこなせる。 (2024年3月10日号掲載)

2024年03月18日

花粉対策の基本は吸わない・触らない・近寄らない

 今年は暖冬の影響もあり、例年よりも早く飛散する花粉に既に悩まされている人も多いのではないか。リンナイがこのほど耳鼻咽頭科専門医の石井正則氏の監修のもと行った「花粉に関する意識調査」(全国男女1千人対象)によれば、春に悩む身体不調の原因の4割超が「花粉症」だという。そのうちの2人に1人が年々症状の悪化を感じており、肌トラブルなどに発展することも多いという。 約4割の人が1日の内で花粉症の症状に悩まされる時間は1~3時間。症状が出やすい2~4月の90日間だけでも約270時間も悩まされている計算になる。特に花粉の飛散は日中に多いため、石井氏は「社会的損失が大きい症状とも言える」と話す。 花粉症対策として重要なことを石井氏は「吸わない」「触らない」「近寄らない」の3点とし、「マスクやメガネを着用が特に有効である」とする。また、「洗濯物を天日干しをしないというのが大原則」であるため、室内干しや衣類乾燥機の使用を勧める。室内ニーズが高まる中、リンナイのガス衣類乾燥機「乾太くん」は累計販売台数100万台を突破した人気商品。天日干しをしないため花粉対策になるのはもちろん、衣類に付着した花粉中のアレル物質も軽減できる点も好評だ。 それでも花粉症の症状が出てしまって、目の疲れや鼻詰まりの症状がつらい場合は、石井氏監修の「考える人ねじり」(上図)がおすすめ。 「上半身にある筋膜刺激エリア・頭と首の境目に頭の重みで圧をかけることで、上半身の交感神経が優位になり、目の疲れはもちろん、鼻詰まりもすっきりする」(石井氏) (2024年3月10日号掲載)

2024年03月18日

明治機械製作所、創業100周年祝い盛大にパーティ

 エアコンプレッサやスプレーガンなど圧縮空気技術に特化した事業を行う明治機械製作所(本社大阪市、佐伯直泰社長)が、今年1月創業100周年の佳節を迎え、翌月2月20日に帝国ホテル大阪で盛大に記念式典を行った。取引先の代表者など約170名が参加した。 「感謝の軌跡、未来への展望」と銘打った式典では、冒頭、同社100年の歴史を伝え、創業当初、当時高値だったエア仕様の外国製塗装機に代わる国産塗装機第一号機を開発し、これを機にエアとともに歩む100年の歴史が始まったなどと紹介。登壇した佐伯社長は参加者に感謝の意を示しつつ、「100年の歴史には山も谷もあったが、社是である自主創造・開発一路で乗り越えてきた。今後も明治のDNAを引き継ぎ、時代のニーズにあった、従来にない優れたエア機器を創り出していく」と宣言。「(社員全員が)オレがやる、の精神で次なる100年に臨みたい」と力を込めた。 次いで祝辞を述べた山善の岸田貢司社長は「なぜでしょうか佐伯社長とは日本のいたるところでお会いする。新幹線で空港で。あ、またお会いしましたねとなるんです」と切り出し、エピソードを加えながら「よくお会いするのは社長自ら果敢に行動されているから」と敬意を込めた。「開発一路の取り組みとともに、明治さんのフレキシブルな対応力、またSNSの活用などで若い人のセンスを十分に引き出されている経営も、未来につながると思います」とエールを送った。 続いて登壇した鋳造業などを手掛けるイノテックの岡崎浩会長は、明治機械製作所との取引関係はもう半世紀近いとし「明治さんの個性豊かな歴代の社長からは数多くのことを学ばせてもらった」と述懐。 その後、次なる100年を展望し、三和コンプレッサー工業所・中島宏一郎社長が乾杯の音頭をとった。元タカラジェンヌの華麗なショーなどを交えながら、参加一同、懇親した。 同社は過去から国内中心の事業だが、ここ独自仕様のスプレーガンに海外から引き合いが来ており、佐伯社長は懇親の場で「今後、海外向けの飛躍も狙いたい」と抱負を語っていた。 (2024年3月10日号掲載)

(株)明治機械製作所

2024年03月15日

コロナ、部屋干しに有効な衣類乾燥除湿機

 コロナは58分と業界トップクラスの衣類乾燥時間の「WHシリーズ」、業界初の除湿機本体とサーキュレーターを分離できる「CDSCタイプ」を含む衣類乾燥除湿機5シリーズ・7機種を3月中旬から全国の家電量販店で順次発売する。価格はオープン。 スギ花粉は今年も多く飛散すると予想されており、部屋干しが有効だが、生乾き臭の発生が課題となっていた。新製品は洗濯物を早く乾かし、乾きムラを抑えることで生乾き臭を軽減する。WHシリーズはメインとサブのルーバーから成る「速乾W(ダブル)ルーバー」を搭載し、高さ200、幅120、奥行き230?aまで乾いた風を送る。CDSCタイプは除湿機本体とサーキュレーターを分離でき、ライフステージに伴って変化する洗濯物の量や干し方に対応することができる。 (2024年3月10日号掲載)

(株)コロナ

2024年03月15日

ナカトミ、R32冷媒採用のスポットクーラー

 ナカトミが環境配慮を強めている。幕張どてらい市で紹介したスポットクーラーのうち冷房能力3~6・8?`ワットの6アイテム(4月発売予定、能力は60Hz時)の冷媒はR32を採用した。この冷媒は従来のR410Aに比べ地球温暖化係数が約3分の1と小さい。 展示した小型の「SAC-30S」(=写真、3?`ワット、単相100V)は幅400×奥行430×高さ805?_で首振り機能付き。冷房能力は従来機から2割高めた。同社は「無駄なく効率的に冷やせる。冷媒による地球温暖化を防ぐためR32を採用していく」と言う。 (2024年3月10日号掲載)

2024年03月14日

マックス、工具サブスク4月から

 マックスは社内コンテストで生まれた新事業・工具サブスクリプション・レンタルサービス「レンツール」を、子会社・レンツールを通じて4月1日より関東1都6県で開始する。 レンツールは「若手大工の離職率が高い」「新たな大工のなり手が不足している」という建設業界の課題解消に向けて、ユーザーの状況に応じてサブスクリプションまたはレンタルで工具を提供するサービス。初期導入費用を抑えることで若年層の入職ハードルを下げ、大工人口減少に歯止めをかけたい考えだ。 サブスクリプションは「必要な工具を初期にそろえたい」ニーズに対応し、最短12~36カ月の長期利用サービス。満期を経過すると利用者に所有権が譲渡する。これに対しレンタルは「この現場だけ必要」「新製品を試してみたい」などのニーズに対応。最短2週間~6カ月のスポット利用サービス。WEBサイトで必要な工具を検索し、簡単に予約・受け取り・返却が可能で、木造住宅建築用途のエア工具や18V充電工具、墨出し器など30種類をラインアップする。 既に多摩エリア限定でサービス提供を開始しており、ユーザーからは「最新の工具を安価で持つことができる」「いろいろな工具を若手に使用させることでスキルアップに繋げられる」など好評を博している。 (2024年3月10日号掲載)

2024年03月14日

北越工業のコンプレッサー、リモート監視機能を付加

 北越工業のスクリューコンプレッサーにリモート監視機能がオプションで付加できるようになった。幕張どてらい市出展を機に始めた「Modbus通信機能」でパソコン、スマートフォン、タブレットなどの端末からコンプレッサーの画面を監視できる。 この通信機能の対象機種はSAS/SMS22?75のタッチパネル仕様。Ethernet回線を使うことで設置現場まで行かずに運転状況などを確認できるほか、複数台のコンプレッサーを効率よく制御する「台数制御盤」にも対応する。 (2024年3月10日号掲載)

北越工業(株)

2024年03月13日

幕張どてらい市、5年ぶりフルスペックで4660人来場

 今年初めての展示商談会・どてらい市となった「2024幕張どてらい市」(販売店48社が主催)が2月22、23の両日、千葉市の幕張メッセで開かれ、4660人が訪れた。生産財・消費財メーカー273社が出展し、2日間で目標を3割強上回る68億円近くの売上を記録した。 制限のないこの時期での開催は2019年以来、実に5年ぶり。商談を盛り上げるチアリーダー「どて市シスターズ」はパンツスタイルに装いを変えて復活し、「5年ぶりにフルスペックのどてらい市が帰ってきた」(販売店)と喜びの声が聞こえた。部品・資材・エネルギー価格の高騰や人手不足を受けて省エネ・自動化を切り口にした提案が多く見られ、生産財では半導体・医療分野を睨んだ樹脂加工に適した小型マシニングセンタやリモート監視機能を付加できるコンプレッサーなどが提案された。消費財では換気しながら加湿・暖房できる空調や薄型の壁掛けタイプの電気自動車用急速充電器などが紹介された。 初日の開会式では主催店を代表して都機工の長橋初社長が挨拶した。「幕張どてらい市は34年前、1990年3月に第1回が開催された。その後、毎年開かれたがコロナ禍に伴う2回の中止と東日本大震災直後の一度の中止を除くと、今回が30回目の節目。我が家の11歳になるミニチュアダックスフント『クッキー』を飼うことになったのは、当初は家族が飼うことに猛反対するもペットショップで抱っこしたことがきっかけだった。今では毎晩いっしょに寝るほど」とリアルのもつ力を紹介し、「ぜひ来場のお客様と積極的に交流していただき、ネットでは伝わらない商品のすばらしさの体験を提供してもらいたい」と呼びかけた。出品メーカーを代表して日東工器の小形明誠社長は「長橋社長のクッキーちゃんほど可愛くはないかもしれませんが、お客様の省人化、省力化に役立つような製品をメーカー273社は出展していると思う。見て触って確かめてもらい、お客様の課題解決になるようメーカー一同がんばって提案したい」と決意を込めた。どてらい市本部代表挨拶として山善の岸田貢司社長は「この3、4年コロナ禍に悩まされながらも皆様のサポートがあってようやくここでどてらい市を開催することができた」と感慨深く話した。「年頭のメッセージにも込めたが、当社はひたすら現場にこだわる。4月1日から私が営業本部長を兼務することに決めたのもその一つ。昨年10月末から1カ月前倒しで準備を始めていただいた皆様を当社は全力でサポートするので、長橋社長の愛犬クッキーちゃん効果をこの幕張どてらい市で見せよう」と呼びかけた。 (写真=開会式で挨拶する都機工の長橋初社長(左)、日東工器の小形明誠社長(中央)、山善の岸田貢司社長(右)) (2024年3月10日号掲載)

2024年03月13日

花岡車輌が店舗向けワゴン

 花岡車輌が店舗や家庭で使える製品を扱う第5の事業「LIFE&INTERIOR」を強化している。幕張どてらい市で参考出品したのは折りたたみ式ワゴン「シャリエワゴン」(=写真、2024年3月1日発売)。「115?_前後の厚みに薄く折りたためるのでカフェやパン屋にフィットする。ジョイントを使って足を長くすれば展示会などでも使いやすい」と言う。落ち着いた黒色で高さは726~856?_(想定)の範囲で調整できる。 (写真=ワンタッチで薄くなる) (2024年3月10日号掲載)

花岡車輌(株)

2024年03月12日

京都ビジネス交流フェア

 京都ビジネス交流フェアが2月15・16日、京都パルスプラザ(京都市伏見区)で開催され、過去最大の186社20団体が出展。5600人が来場した。BtoBに特化し、府内のモノづくりや情報関連の中小企業と、発注側の大企業をマッチングする。主催する京都産業21の清水優作主任は「次世代産業ソリューション展のコーナーを昨年から設け充実を図っている。また今回から学生見学ツアーを実施し企業の魅力を発信している」とした。 井上は「Deep i」を出展。同製品はこれまで人が行っていた検査工程や数量カウントを速く正確に行える高精度なAI画像検査システムだ。同社の林航平氏は「せんべいの割れや袋の圧着の?みこみのチェックなどの検査で活用頂いている。金属加工での導入事例もある。当社のシステムは写真ベースではなく動画で判断しているので、光の影響などでNG品を見過ごす可能性が低い。またソフトの販売だけでなく工事も行い、工場の生産ラインに落とし込むところまでお手伝いできる」とアピールしていた。 ■大小把握、きれいに積む  ロボットSIer事業などを行うOMKSは、カメラを複数台配置することでダイナミックに動くパレットなどを三次元で把握して仕分けするシステムを展示していた。太田龍一代表取締役は「一番大きなパレットはどれかを判断し自動のフォークリフトなどを活用し、決まった位置に収納していく。サイズを把握できるので最も効率的な積み方が可能だ。次に配送するものや、次にどうキレイに積むか、をロジカルに組み立てることができる」と話した。 長島精工は超精密CNC成形平面研削盤「WAZA-520EVOLUTION」や超精密高効率円筒研削盤「NOG-2HF」などを展示。担当者は「WAZAE-VOLUTIONは左右軸の位置決め機能を搭載した。NOG-2HFは従来の円筒研削とは全く違う、あえて言うと旋削に近いような加工法を採用。これまでだと外周加工とテーパーなどの形状加工は機械や工程を分けていたが、無垢の材料から一気に仕上げることが可能だ。なおかつ砥石を2枚使う特殊なやり方で荒加工と仕上げ加工を同時に行い、工程集約できる。また自動ローディングにも対応しており省人化にも貢献する」とした。 「立体搬送コンベアモジュール」を展示したのはNKE。1駆動で水平→上下→水平の搬送が可能。下から上、上から下、どちらの搬送方向でも対応。「上下の水平部でのアキュムレートも出来る」(岡友也氏)とした。 (写真=カメラを用いたシステムを説明する太田龍一OMKS代表取締役) (2024年3月10日号掲載)

2024年03月12日

オーエスジー、株主総会で欧米の航空機産業に期待

 オーエスジーは2月中旬、第111回定時株主総会を豊橋市内のホテルで開催。石川則男会長と大沢伸朗社長が、株主とマスコミに向け業況を説明した。 2023年11月期の売上高は1477億円300万円(前期比3.6%増)、営業利益は198億円(前期比9.6%減)と欧米の牽引により過去最高の売上高を達成した一方、中華圏の停滞が続き減益となった。経済活動の正常化に伴って景気は緩やかに持ち直し傾向となったが内需は力強さに欠けた。北米は個人消費や設備投資が堅調を維持。欧州は昨年並みに推移し、航空機関連で回復傾向が顕著となった。厳しい状況の中国は業種によって回復の兆しが見られ、その他アジア諸国は国により強弱のある結果となった。 同社を取り巻く環境について大沢社長は「世界的にEV需要に対する一服感が生まれ、キャビズム(深い溝)に差し掛かっている。補助金停止による減速や寒冷地の充電ステーションといったインフラ環境の課題をどう乗り越えるかがカギ。ハイブリッド車巻き返しの潮流もある。強い回復トレンドにある航空機産業は、欧米を中心として獲得に向け積極的に取り組む」と話した。 直近の動向については「事業効率を高め利益につなげるためには、工場・設備だけでなく人的リソースをどう活かすかが重要。昨年12月にリソースマネジメントセンターという経営資源の人やモノ、資金、時間、情報の分配を効率的に管理する組織を再編した。また、昨年8月に切削工具メーカーで世界初のグリーンボンドを発行した。調達資金は省エネ、環境を重視した生産体制を目指す大池工場リニューアルに充てる」と説明した。 (2024年3月10日号掲載)

オーエスジー(株)

2024年03月11日

ジェイテクト、耐熱リチウムイオンキャパシタ

 ジェイテクトは2月7日、高耐熱リチウムイオンキャパシタの商標「Libuddy(リバディー)」が日本で登録されたと発表した。 高耐熱リチウムイオンキャパシタは二次電池に分類される蓄電デバイス。高耐熱・高出力・長寿命といった特長により、当初の電動パワーステアリング向けの補助電源に限らず、様々な産業に向け2019年に量産を始めた。「Libuddyには様々な産業領域の既存電源やリチウムイオン電池、燃料電池と言った他の蓄電デバイスの相棒(buddy)として世の中に貢献するという思いを込めた」(同社)と話す。 繰り返し充放電による性能劣化が少なく、電池寿命が長い点が特長で、独自技術により従来のキャパシタの動作温度範囲を超えたマイナス40度~85度を実現する。 また、正極に活性炭を用いており、リチウムイオン二次電池で懸念される熱暴走反応を誘発する酸素を含有しないため発火リスクが低く、安全な材料構成となっている。 「採用実績としてコンピューター機器の停電や落雷などの電源トラブル発生時の電力供給装置であるUPSや、水素燃料電池ドローンの運動性能を高める補助電源用としての検討も進んでいる」(同社) (2024年2月25日号掲載)

2024年03月08日

クリナップ、神戸ショールーム10年ぶり刷新

 クリナップは神戸ショールーム(兵庫県神戸市)を10年ぶりに全面改装し、3月1日にグランドオープンした。2月下旬にはオープンに先駆け、報道関係者向け内覧会を開催した。 新しくなった神戸ショールームの改装ポイントは、入口から奥のサニタリースペースまで見渡せる開放感のある空間。展示内容としては空間提案コーナーを拡充した。キッチンは3セットから6セットへ、以前なかったサニタリーは3セット展示し、導入後の暮らしを体感できる共感型のショールームと生まれ変わった。 一新したキッチンスタジオは、最新システムキッチンの体験スペースとしても様々なイベントの場としても対応する。 先月にブランド刷新したシステムバスルーム「SELEVIA〈セレヴィア〉」、「rakuvia〈ラクヴィア〉」と洗面化粧台を併せて提案したバスギャラリーでは、実際に通水し機能を体感できる。リビングフロアと意匠性を連続させられる加飾フロアは、人気が高い木目仕様を採用しインテリア性の高さを訴求する。 竹内宏社長は「クリナップと言えばキッチンというイメージを持っていただいているが、2月に20年ぶりにシステムバスルームを全体的に刷新した。今年からサニタリーにも注力していく」と意気込みを語った。 (写真=神戸ショールームはサニタリー展示スペースをゆったりと配した) (2024年3月10日号掲載)

2024年03月08日

三和シヤッター工業、高速かつ高断熱なシートシャッター

 シャッター商品の国内トップシェアを誇る三和シヤッター工業は、20239月に発売した高速シートシャッター「断熱クイックセーバーTR」の拡販に努めている。高速・高頻度開閉が可能なシートシャッターでありながら、サッシ断熱性能等級H-5相当(熱貫流率:2.15〔W/(2m・K)〕)の高い断熱性が大きな特長。工場や倉庫における職場環境改善やCO2排出量削減ニーズの取り込みを狙う。 同社はこれまでにもCO2削減・省エネルギーに寄与する高断熱商品・サービスを「Re-carbo(リカーボ)」シリーズとして展開してきた。今回ラインナップに加えた断熱クイックセーバーTRは、アルミ箔を張り付けた2層のエアキャップ(断熱空気層)からなる断熱材を互い違いに組み込むことで、断熱性の確保とシート巻き上げ性能を両立。解放速度:毎秒0.8m、閉鎖速度:同0.5m、使用頻度:毎時60回の高速高頻度性能と設計耐用回数50万回の高い耐久性を実現した 断熱材だけでなく、シートを骨材のないフラットな構造とすることでレールとシートのすき間を少なくし、商品上部のすき間にもシートを組み込み密閉性を向上。外部からの空気の流入を防ぎ断熱性を確保する。従来品(クイックセーバーGR-S)使用時と比較して電力消費量とCO2排出量を約30%削減できる。また、開口部の断熱性能が向上することで、職場環境改善などにも期待ができる。 同社は東日本大震災以降、防災やBCPに寄与する商品づくりに力を入れてきた。重量シャッターには地震対策仕様を標準搭載し、業界に先駆けて地下への浸水を防ぐ防水シャッターを開発。風災害から建物内部を守る高耐風シャッターは、EC需要の拡大と共に物流施設の高層階での採用が増えているという。断熱クイックセーバーTRをラインナップに追加することで、安心・安全な商品づくりに加えて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速させていく。 (2024年2月25日号掲載)

2024年03月07日

ジェイテクト、スポーツ振興で大阪柏原市と連携協定

 ジェイテクトは2月1日、大阪府柏原市とスポーツに関する連携協定を結んだ。軸受の生産拠点である国分工場が所在する柏原市と連携し、スポーツを通じ地域振興と市民の健康増進に貢献する。 「今回の締結により2月にVリーグ、4月には甲子園でプロ野球の試合観戦の無料招待が予定されており、市民の喜びに繋がる」と冨宅正浩柏原市長は感謝を述べた。同社の鈴木理絵社会貢献推進部長は「スポーツを通じて青少年の育成に貢献したい。これまでも取り組んできたアスリートを招いてのスポーツ教室の開催や、女子レスリングやゴルフ選手などアスリート支援などで企業としてスポーツ活動を支援する」と話す。 同日に、奈良県橿原市ともスポーツに関する連携協定を締結。「ステアリング部品の工場拠点がある橿原市とは以前からVリーグの『ジェイテクトSTINGS』に係る連携協力に関する包括協定を結んでおり、今回の連携協定ではバレーボールに留まらず多様なスポーツを通じて地域振興に力を入れていく」(同社)という。 (2024年2月25日号掲載)

2024年03月06日

山善、CDP「気候変動レポート」でBスコアに

 山善は2月6日、CDP(2000年に英国で発足した国際的な環境非政府組織)が公表した「気候変動レポート2023」で「B」スコアと評価されたと発表した。CDPは世界中の企業や自治体から収集した環境に関する情報開示を集計・分析し、その取り組みを8段階で評価している。Bスコアはマネジメントレベルとされ、「自社の環境リスクやその影響を認識し、行動している」と評価されたことを示す。 山善は自社のScope2(エネルギー間接排出)の排出量削減のため、2022年度に大阪本社第1、第2、第3ビルおよびロジス大阪(大東市)、23年度に仙台支店の電力を、大阪ガスから調達する再エネ電気「D-Green RE100」に切り替えた。「今後も順次、自社所有となる主要拠点(名古屋、九州、広島など)の再エネ電気への切り替えを進めていく」としている。 (2024年2月25日号掲載)

2024年03月06日