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日本アイ・エス・ケイ、少量危険物保管庫の新需要を開拓

投稿日時
2026/07/07 09:00
更新日時
2026/07/07 09:00
日本アイ・エス・ケイの少量危険物保管庫は1坪タイプで設置がしやすい 

わずか1坪、条例対応・簡易施工でハードル低く

金庫製造のパイオニアとして知られる日本アイ・エス・ケイ(茨城県つくば市)が、機能性収納庫の総合メーカーとしての側面を強めている。企業の人手不足やコンプライアンス意識の高まりに対し、金庫製造で培った物品の保管・管理ノウハウをソリューションとして展開する。

同社はもともと耐火金庫を主力に、オフィス向け保管機器を長年手掛けてきた。転機となったのは病院から寄せられた「履歴の取れる麻薬保管庫が欲しい」という問い合わせだ。特注対応を重ねる中で薬剤部や手術室向けなどラインナップを拡充してきた。この経験を原点に、顧客の困りごとに粘り強く応え、形にした製品を水平展開するスタイルを確立。2022年末には半導体工場向けに計測器の校正期限と貸出管理を両立した「校正管理保管庫」を納入したことを機にモノづくり現場への提案を本格化してきた。

■需要高まる少量危険物管理

そうした現場密着の取り組みの中から生まれ、中東情勢の悪化によるナフサ供給不安によって注目を集めているのが「少量危険物保管庫」だ。

消防法ではシンナーなど引火性の高い液体を「危険物」として厳しく規制しており、ガソリンなどの第1石油類(非水溶性)の指定数量は200㍑。その5分の1に当たる40㍑以上200㍑未満を保管する場合は「少量危険物」として、消防署への届出や消火器の設置に加えて、構造基準に適合した保管場所の確保が義務付けられている。ガソリンなら20㍑缶わずか2缶分で届け出が必要になる計算で、実態として基準を超えているケースは少なくない。

同製品は軽量鉄骨構造にガルバリウム鋼板仕上げの外装を採用し、強固で高耐久な造りとなっている。可燃性蒸気を屋外に排出する非回転式の自然換気ベンチレーターや、液体漏れに備えた溜枡、強風時も安心なドアクローザー付きスチールドアなどを標準装備する。

1坪タイプ(3.3平方メートル)のユニット式で、建築基準法上10平㍍未満は建築申請が不要のため、建ぺい率の問題で増設できない工場にも最大3台まで設置できる。ユニック(クレーン付きトラック)で搬入しアンカーを打つだけで施工が完了し移設も容易だ。防爆型LED照明や強制換気ベンチレーター(φ200)、自動換気式ガラリ、消火器など豊富なオプションにより、各市町村の条例にも対応できる。

問い合わせは工場のほか建設系リース会社や文具メーカーなど多岐にわたり、展示会では特に注目を集めるという。ただ「今まで問題なく過ごしてきた」という意識が導入ハードルとなっている。同社・鋼製品事業部長の土井洋取締役は「コンプライアンスの観点から早期導入を勧めている。何か起きてから備えるより、今のうちに対応してほしい」と話す。



(日本物流新聞2026625日号掲載)