ヤマザキマザック、ABEJAとフィジカルAIで提携
- 投稿日時
- 2026/10/22 13:21
- 更新日時
- 2026/10/22 13:22
AIエージェントで工程設計最適化
ヤマザキマザックはAI事業のABEJAとフィジカルAI分野で業務提携する。ABEJAのAI運用基盤を活用し、加工工程設計や生産スケジュールを最適化するAIエージェントを開発。ロボットが周辺作業を自律的に行う行動学習環境も構築し、2028年度の提供を目指す。AI技術が急速に発展する中、強いセキュリティを備えた運用基盤の活用で開発期間を短縮する狙いだ。
開発するAIエージェントは加工工程設計を支援する。従来は熟練者が暗黙知に従って何をどう加工するかを決めるが、ヤマザキマザックが保有する「マザトロールプログラム」を出荷前に学習させ、図面からAIが的確な工程設計を提案する。納入後は顧客の現場で追加学習を行い固有のAIモデルへ育てる。ヤマザキマザックの澤田洋祐上席執行役員は「対話式のマザトロールプログラムは『工作機械に何をさせたいか』を構造化して保持する。大規模言語モデル(LLM)と親和性が高い」と説明する。
あわせて生産スケジュールを最適化するAIエージェントも開発。特急対応など人の判断を納入後に追加学習する。ロボットの行動学習環境も構築し、データ収集からAIモデルの学習、実機の動作検証までを一貫して行うことでロボットや搬送装置の自律動作を目指す。
ヤマザキマザックの山崎高嗣社長はABEJAを提携先に選んだ理由を「開発スピードの向上とセキュリティ。製造現場では生産データを守るセキュリティ環境の確保が欠かせない」と述べた。ABEJAの運用基盤を活用し自社はコア分野の開発に注力することで「開発リードタイムが劇的に短くなると判断した」とする。
ABEJAの岡田陽介CEOは「我々が重視するのはデータを守り運用を継続的に管理できること。これがミッションクリティカルな製造現場でAIを実用化する上で欠かせない」と力を込めた。
(日本物流新聞2026年10月25日号掲載)