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安川電機、中空スポット溶接ロボ

 安川電機(小笠原浩社長)は、中空スポット溶接ロボットの新ラインアップ機種として、最大リーチ2951ミリのロングアームタイプを追加し販売を開始した。 自動車産業において採用比率を年々高めるアルミニウムやハイテン鋼などの溶接工程で、高加圧スポット溶接へのニーズが高まっていること、同時にライン長の短縮による省スペース化や工程統合による高付加価値ラインの構築が求められていることを踏まえ、同社はスポット溶接ロボットをシリーズで強化してきた。 今回発売の新機種は、リーチを長くし、より広範囲の溶接に対応。各軸の最大速と加減速を最適化することで、スポット溶接動作のサイクルタイム短縮を実現させる。 また、スポット溶接電動ガン用のサーボモータに容量の大きなものを開発して加え(従来1.5kW、2.0kW、新たに2.5kW)、高加圧スポット溶接への対応力を「格段に向上させた」(同社)という。 新制御方式を採用したロボットコントローラー(YRC1000)との組み合わせでパフォーマンスを最大限に引き出せるという。用途は自動車ボディや部品のスポット溶接向け。価格はオープン。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

東芝機械、金属3D積層造形機発売

 東芝機械は金属3D積層造形装置「ZKシリーズ」を発表、11月1日より受注を開始した。 同社は2014年から技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)に加入し、経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発プロジェクトにて金属積層造形装置の開発を進めてきた。この開発成果をもとに、ZKシリーズとして商品化した。 ZKシリーズは材料の金属粉末を供給しながら造形する指向性エネルギー堆積方式(Directed Energy Deposition、以下DED)を採用した。同社によると「DED方式は、切削加工による製法に比較して必要とする材料が格段に少量で済むため、材料調達納期短縮、材料重量削減など生産性向上に役立つ。廃材が極めて少ないことによる環境負荷低減も期待できる」。また、DED方式の採用で、型を必要としないモノづくり、既存部品への部分的な肉盛り造形、異種粉末の併用による複層化など次世代の設計・製造に活用可能とする。 ZKシリーズでは1~6kWの高出力レーザに対応可能な自社製光学ヘッドのほか、材料の金属粉末供給量を増加し、高い収束性を実現した自社製ノズルを採用しており、高速造形、高精度な造形を実現する。 製品ラインアップは、最大造形範囲が幅200×奥行200×高さ200?_、同800×500×300?_、同1000×1000×500?_の3機種。小型から中・大型部品まで幅広い対応を可能とする。販売価格は5000万円からを予定。対応可能材料はステンレス、金型用鋼材、ニッケル合金、チタン合金など。年間10台の販売を目指す。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

ソディック、V?LINE竪型単動射出成形機「VT50」

 ソディックはV?LINE竪型単動射出成形機「VT50」(=写真)を11月1日に発売した。型締力490kN(50トン)。 独自開発の可塑化・射出装置「V?LINE」を搭載した。可塑化と射出が分業化された構造のため可塑化計量時・射出時の不安定要素が取り除かれ、安定した計量・射出が可能になるのが特徴。さらに新製品のVT50では新開発のハイブリッドトグル機構の採用により、型開閉・型締動作時間の短縮化を図り、従来比20%のサイクル短縮を実現した。同社では、「プラスチックと金属部品を一体化させるインサート成形をターゲットに型開閉を高速化できる。狭ピッチ化・低背化を極める精密コネクタなどの精密成形分野での生産性向上に貢献する」という。 また、従来機より横方向のタイバー間隔を60ミリ拡大してタイバー内面積を従来比116%とした。これにより成形品の複雑形状に伴う金型の大型化やスライドコアを有する金型などにも対応できる。 オプションとして射出高速高圧仕様や超高応答な「LDDV=リニア・ダイレクト・ダブル・バルブ」を搭載した高応答仕様も選択可能。IoT対応の新技術を搭載し、生産効率・品質向上に直結する監視・保守・分析も充実させた。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

YKK AP、家事負担軽減する宅配ボックス

 YKK AP(東京都千代田区神田和泉町1番地、フリーダイヤル0120-72-4134)は、宅配ボックスの新たなラインアップとして、同社製玄関ドア用「スマートコントロールキー」と同一のピタットKey(カードキー、シールキー)、及び暗証番号式のタッチパネルで施解錠が可能な「〔ピタットKey システム〕ルシアス 宅配ボックス1型」を10月31日に発売した。玄関ドアと宅配ボックスの鍵を兼用でき、鍵を持ち替える手間を省ける。国土交通省「次世代住宅ポイント制度」の家事負担軽減の対象設備。表札灯付きの機能ポールとしても活用できるタイプ(参考価格32万4400円)や、2段納まりもラインアップした。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

三菱マテリアル、金型加工用超硬ソリッドドリル

 三菱マテリアル(加工事業カンパニー=東京都墨田区横網1-6-1、TEL.03-5819-8770)は、金型加工用超硬ソリッドドリルWSTARドリルシリーズ「MHS」の標準在庫品を追加した。顧客要望の多い5アイテムを標準在庫化し、安定供給を図る。 同製品は独自形状と強靭な材種により35~55HRCの金型材の安定加工を実現させた超硬ソリッドドリル。大きな心厚とねじれ角を小さく設定することで、座屈強度を同社比35%向上し高強度を実現した。 標準価格は税抜1万3600~2万5500円。 (2019年11月10日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2020年11月24日

パナソニック、大阪で溶接新製品発表

 パナソニックは10月17日から2日間、FAテクニカルセンター(大阪府豊中市)で溶接機とロボットの新製品発表会を開催した。マルチマテリアル化への対応と溶接前後工程の自動化を中心に提案。ハンドリングのほか、溶接ビード検査とティーチングデータの自動生成が可能な製品(リンクウィズ製)も展示した。 受付近くに、フルデジタルCO2/MAG溶接機の高級モデル「350VZ1」を置いた。中電流域(160~240A)が得意な機種で、スパッタ発生量を従来機比で30%削減した。「農機、建機、厚めの板金用途で需要を見込んでいる」という。 高出力機も目立った。電源1台で700Aに対応する厚板構造向けの溶接機のほか、低スパッタが可能なロボットシステム「Super Active TAWERS」から450A対応機を展示した。350Aから引き上げただけでなく、最高溶接速度を50%以上高めたという。狙っている領域は板厚9~12?_の中厚板。「スパッタ発生量を60%以上減らした」点を実演して見せた。 マルチマテリアル化に向けた提案として、Super Active TAWERSのアルミ対応ソフトを紹介した。ワイヤ送給の高精度制御とパルスで入熱を抑えるというもの。水冷トーチが必要ながら、溶接開始部の溶け込み確保で自然なビード外観を可能にした。 溶接前後工程の自動化では、今年6月に発売した可搬重量26キログラムの6軸多関節ロボット「LA?1800」を使用。「中型用途は初めて。トーチとチャックを両方持たせて1台2役にもできる」とした。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

TONE、ガタつき抑えたモンキレンチ

「これ、振ってみてください。違いがわかりますから」 TONEの営業企画部 間島俊弥主任が差し出したのは、2本のモンキレンチ。一方は従来品、もう一方は今年発売した「ハイパーウォームモンキレンチ」だ。 言われるままに振り比べてみると、違いは一目瞭然。従来品は振るとカチャカチャと音が鳴るのに対し、ハイパーウォームモンキレンチは無音に近い。「それだけ精度よくガタつきを抑えているんですよ」。間島主任の言葉に、思わず頷いた。 秘密はウォームギアにある。操作性に優れた大型ウォームを採用し、ピッチの短いねじ山が最大6個噛み合うことでラックを確実に保持。2分割されたウォームが下アゴのラックをはさみ、隙間をなくすことでガタつきを「必要最低限に抑える」構造とした。 デザインにも意味をもたせた。ラウンド形状のグリップは、力を入れる位置を幅広にすることで「長時間の使用でも手が痛くなりにくい」設計に。肉抜き加工で軽量化を図るなど、作業負担の軽減に努めている。 最大口開きは36.5ミリ(MWR?250)と、46.5ミリ(MWR?300)の2タイプを用意。「従来品よりワンサイズ上まで口が開く反面、完全に閉じることもでき、薄板の曲げ加工も可能。一般家庭も含めどのユーザーにもお使いいただける製品に仕上がっている」という。 (2019年11月10日号掲載)

TONE(株)

2020年11月24日

ミツトヨ、ロックウェル硬さ試験機を一新

 ミツトヨ(沼田恵明社長)は、ロックウェル硬さ試験機「HR?600」シリーズを発売した。大型で重量のある測定物を、切断することなく、テーブルに積載して試験できる。初年度の国内販売台数は50台を見込む。 従来の試験機から一新し、同社初のヘッド移動型で、210ミリの移動範囲、10ミリ毎秒の駆動速度を実現。押し込み深さ計測機構にコンタクタ方式を採用し、試験精度を向上した。「測定物表面からのくぼみ深さを計測するため、より正確な試験が可能」(同社)。 1台でロックウェル硬さやブリネル硬さ試験など、様々な硬さ試験にも対応可能な上、プラスチック硬さ試験も実施できる。 電動X軸ステージ搭載機ではパートプログラムとの組合せにより、複数箇所・複数測定物の自動ロックウェル多点試験が実施できる。PC TYPEは搬送装置やシグナルタワーと連携すれば、ワーク搬送を含むロックウェル硬さ試験の全自動化が可能という。 そのほか、硬さスケールの直接選択や複数点の試験結果の解析に役立つ統計演算機能など、測定・解析に便利な機能を多数搭載した。「利便性がアップし、測定や解析の時間短縮などの効率化に寄与する」(同社)。 (2019年11月10日号掲載)

(株)ミツトヨ

2020年11月24日

諏訪圏工業メッセ、過去最多425社が技術アピール

 長野県内最大の工業展示会「諏訪圏工業メッセ」が諏訪湖イベントホールにて10月17日から19日にかけて開催され、過去最多となる425社・団体が出展した。台風19号によりJR中央本線、中央道、上信越道等が不通になるなど影響が懸念されたが、3日間の来場者は2万7831人(前年比4%減)と微減に収まった。「予定通り開催できてホッとしている。首都圏からは名古屋経由で迂回して来ていただいた出展者、来場者も多数いたと聞く」(諏訪圏工業メッセ実行委員会事務局)。 会場入口すぐに設けられた「加工技術ゾーン」には、超精密加工のメッカ・諏訪地域ならではの技術を誇る各社が軒を連ねた。なかでも大手工作機械メーカーの海外通が舌を巻いたのが、スギムラ精工(岡谷市)のプレス成型によるスプロケットのネットシェイプ加工。高精度のトランスファプレスでキー溝部のブローチ加工を無くし、後加工を削減。歩留まり率の向上とコスト低減を実現した。「従来必要だったボンデ処理も不要で、スラッジや重金属を含む廃液を軽減し、環境負荷も低減できる」(同社)。 自社開発のCAD/CAMやプレス機を用いた精密加工に定評のある太陽工業(諏訪市)は、プレス増肉加工による材料コスト削減を提案。従来、圧入や溶接等の接合加工が必要だった工程を冷間鍛造の要素を含めたプレス加工で作成。「生産性を4割上げ、コストを15%低減した」という。同社は茅野市に温度変化の少ない地下に生産設備を保有しており、厳密に温度管理がなされた工場内で高精度の加工を実現している。 「電気・機械・工学ゾーン」では、ロボットを活用した自動化提案が相次いだ。野村ユニソングループの販社、ナンシン機工(茅野市)のブースではバリ取りの自動化ソリューションを提案。不二越製のロボットのハンド部にグラインダーを持たせ、大型ワークのバリ取り研磨を行うデモを見せた。同社の竹澤薫社長は「工作機械にプラスアルファ、という自動化需要が現在のトレンド。それだけ県下の人手不足が深刻化している」と語った。 「企画・展示ゾーン」では航空・宇宙関連産業や医療・ヘルスケア産業への取り組みが展示されたほか、技能五輪で入賞を果たしたセイコーエプソン社員による抜き型作成や精密機器の組み立てなどの実演が行われ、会場の注目を集めた。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

マックス、充電式の防じん兼用丸のこ

 マックス(東京都中央区日本橋箱崎町6-6、TEL.03-3669-8120)は、充電式防じん兼用丸のこ「PJ-CS61CDP」を発売した。おがくずやコンクリート・石膏の粉、結露や降雨など、現場環境を想定した複合的な製品評価を行い、同社の耐環境統合防護システム「MAX IEGS」に適合させ、急な降雨などでも故障しにくい設計を実現した。 また、のこ刃径165mmに対応で、型枠パネルを桟木ごと切断することが可能なほか、ボタン一つで着脱可能なダストボックスを採用した。「防じん丸のことしても使用でき、用途に合わせて使い分けられる」(同社)という。 希望小売価格は、本体、チップソー、ソフトバッグのセットで税別5万2000円。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

岩崎電気、多様な演出ができる屋外用LEDライト

 岩崎電気(東京都中央区東日本橋1-1-7、TEL.048-554-1124)は、電源内蔵形LEDスポットライト「LEDioc UNO(レディオック ウノ)」の5000Kと2700K(標準品)を発売した。 電源装置を内蔵した小形のスポットライト。反射鏡構造を採用することでグレア(不快なまぶしさ)を抑制しつつ、同社の従来品のハロゲンランプ75W用投光器と比べて約86%の省エネルギー化を実現した。「他社製品と比べ、径が40mm小さくコンパクトな設計。道路やファサードなどの外灯のポールと一体化し、空間に馴染む」(同社)という。 5種類の光色、2つの配光角、3つの明るさタイプ、2種類の設置タイプをラインアップする。希望小売価格(税別)は3万9800~4万9800円。6500K、4000K、3000Kは11月11日から受注を開始する。 (2019年11月10日号掲載)

2020年11月24日

シチズンマシナリー、B軸にATCオプション

 シチズンマシナリーは、主軸台移動形CNC自動旋盤「Cincom L20?型」の専用オプションとして、B軸ツール向けATC(自動工具交換)装置を2020年3月より発売する。L20E?12 ATC仕様機の国内本体販売価格は税抜1535万円。 医療や精密といった分野の複雑形状部品の加工には、多くの回転工具が必要になり、通常はATC付き工具スピンドルを持った専用機が使用されてきた。だが、同社によると「従来から『自動旋盤でATC付きのモデルがあれば、より効率的かつスピーディーに複合・複雑加工が行える』との声が寄せられていた」という。  そこで今回、同社製自動旋盤で初めて、くし刃刃物台に搭載するB軸付きATC装置を開発。斜め加工を行うB軸ツールの自動交換により、更なる複合・複雑加工への対応を可能にした。  切削室内へ配置された工具マガジンからB軸付ATCツールが工具を直接受け渡しすることにより、機械を止めることなくわずか4秒でのスピーディーな工具交換を実現する。同装置により1回のツールセットで13本のB軸用ツールがセット可能となり、インプラント等の医療部品をはじめとする複雑部品加工はもちろん、数種類の部品を加工することが可能になる。また加工内容として、B軸加工のみならず、多数のクロス/端面穴加工や、スリ割り/ホブ加工など幅広い用途で活用できる。 (2019年10月25日号掲載)

シチズンマシナリー(株)

2020年11月24日

TAIYO、電源なしでパルスブローに

 TAIYO(大阪市中央区)は、既設配管に後付けするだけで、連続ブローからパルスブローへ変換できるエアセービングユニット「ASV2?25A」を発売した。ポートサイズは25A。エア消費量を使用前に比べて約50%削減できることから、大流量が必要な、洗浄後の水切り、加工後の切粉除去など向けに、自動車メーカー、自動車部品メーカーを中心に提案する。 エア消費量を抑えることで、コンプレッサの電気代とCO2排出量を削減するのが狙い。TAIYOに事業譲渡したクロダニューマティクス製品の後継機種にあたり、導入実績のある大手自動車メーカーなどの意見を参考に開発した。 本体サイズを従来機比で4分の3(高さ185×幅76×奥行126?_)まで小型化し、質量も50%軽くすることで、設置場所の制限を少なくした。INとOUTの接続口を直線上にレイアウトし、配管工事の工数を軽減した。 オプションとして、パルス周波数とエア消費削減量が分かるエアセービングモニタも開発した。ワークの異物除去具合によって決めるパルス調整に使用する。「騒音の大きい現場、複数のエアセービングユニットが同時に作動した場合、調整に必要なパルスの聞き分けが難しくなる。モニタに表示された数値を記載しておけば、交換するときにもパルスの条件が出しやすくなる」という。 メーカー希望価格は税抜9万5千円。年間3億円の販売を目指す。今後のシリーズ展開として、エンジン、ミッションなどの大型ワーク向けに大口径(32A~50A)、中型ワーク向けに20Aの市場投入も計画している。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

山善、おかゆモード搭載の1.5合炊飯器

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)家庭機器事業部は同社オリジナル調理家電としておかゆモード搭載の「1.5合マイコン炊飯器YJG-M150」を全国家電量販店、ホームセンター、山善が出店・運営するインターネット通販「くらしのeショップ」などで発売した。少量炊きは一人暮らしや年配者に人気で、おかゆを使ったダイエットは注目されている。 新製品には従来の1.5合炊き炊飯器にはなかった「おかゆモード」を搭載したほか、約20分の時短炊飯(0.5合炊飯時)、最大12時間の予約機能も付けた。幅16.7×高さ19.8cm。白と黒の2色を用意し、価格はオープン。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

ダイキン、湿度制御に優れる空調シリーズ4商品

 ダイキン工業は湿度制御に優れた空調商品のブランドライン「うるるとさららシリーズ」を新たに立ち上げ、ルームエアコンや空気清浄機など4商品を11月以降に順次発売する。夏場の暑さ対策や冬場のインフルエンザ対策などで湿度コントロールの重要性が増していることに対応した。 壁掛形ルームエアコン「うるさらX」(11月1日発売)、「うるさらmini」(12月24日発売)には同社独自の無給水加湿技術を応用し、業界で初めて最大1?gの結露水で内部のホコリを洗い流す機能を搭載。「(洗い流した後の)ストリーマ照射、送風、加熱乾燥により室内機内部のカビの成長を抑制し、年間を通して清潔な空気を届ける」と言う。 除加湿ストリーマ空気清浄機「うるるとさらら空気清浄機」(11月1日発売)は工事なしで簡単に設置できる。無線LANアダプターを内臓し、専用アプリを使ってエアコンと連動し立ち上げ時の除加湿を支援できる。店舗・オフィスエアコン「うるるとさららZEAS」(来春発売)にも無給水加湿ユニットを備え、一般的な加湿器に必要な給水の手間が不要。給水業務用施設に十分な毎時1300?_リットルの大容量加湿を実現する。本体価格は税別45万5000円。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

京セラ、世界初の粘土型リチウム電池

 京セラ(谷本秀夫社長)は10月2日、都内において世界初となるクレイ(粘土)型リチウムイオン蓄電池開発の成功と、同電池を利用した製品第一号となる住宅用蓄電システム「Enerezza(エネレッツァ)」を発表した。 従来のリチウムイオン電池は、集電体とセパレータの間に電極材料を配置し、バインダで接着し、電解液で満たす構造となっている。今回、同社が開発したクレイ型リチウムイオン電池は、電解液を練り込んだ粘土状の電極材料を採用し、製造プロセスを大幅に簡素化した。 また、集電箔やセパレータ、バインダといった部材を減らし、約30%部材コストの削減にも成功。過充電や圧壊試験でも発火することなく、「高安全性、長寿命、低コストでの量産が可能になった」(同社エネルギーシステム研究開発部・竹下良博氏)という。 同電池を活用した住宅向け蓄電システム「エネレッツァ」は、「FIT満了を前に売電型から自家消費型への市場転換を見据えた戦略商品」(同社ソーラーエネルギー事業本部・小谷野俊秀副本部長)。様々なユーザーニーズに合わせた定格容量5?`ワット、10?`ワット、15?`ワットの3タイプを用意。同社は「従来の蓄電池は10年保証が大半だったが、クレイ型リチウムイオン電池を採用したことで15年の寿命保証が可能になった」と優位性をアピールした。 2020年1月より少量限定販売を開始。同年秋の本格量産に向け、滋賀県・野洲工場に「100億円規模の設備投資を行い、年間2万台の量産を目指していく」とし、さらに将来的な展望として「いくつかの技術的ブレイクスルーが達成できれば、EVなど車載用電池にも活用できるようになる」(小谷野俊秀副本部長)という。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

ユニバーサルロボット、16キロ可搬の協働ロボット

 デンマークに本社を置く協働ロボットメーカーのユニバーサルロボット(日本支社・山根剛代表、東京都港区)は、可搬重量16キロの協働ロボット「UR16e」(=写真)を発売した。900ミリのリーチと±0.05ミリの位置繰り返し精度をもち、重量物の搬送やハンドリングなどに向く。 UR16eは可搬重量の小さい同社製品と同様、プログラミングや生産設備への統合がシンプルなことが特徴。同社は「開梱、取り付け、プログラミング、作業開始まで1時間も要さない」とする。プラグ&プレイで使える認定製品(UR+)や無料のオンライントレーニングを用意し、同社製ロボットは世界で3万7千台以上が可動しているという。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

岩崎電気、樹脂充填式LEDユニット

 岩崎電気(東京都中央区東日本橋1-1-7、TEL.048-554-1124)は、防浸形コンパクト樹脂充填LEDユニット「LEDioc RECT(レディオック レクト)」(=写真)を発売した。 照明の電源とLEDを一体にした基板を樹脂製筐体の中へ配置し、シリコーン樹脂を充填する新技術により、耐腐食性を高めた。「豪雨による冠水や台風、高潮などの塩害被害を軽減できる」(同社)。今まで必要だった防錆対策以上の厳重な表面処理や錆・腐食などに強い材料での特別注文が不要で、海岸エリアや河川エリアなど、困難または制限されていた照明設備の導入が容易になるという。希望小売価格は税別3万5000円。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

ダッソー・システムズ、「3Dエクスペリエンスフォーラム」開催

 ダッソー・システムズは10月8、9日に都内で「3Dエクスペリエンスフォーラム2019」を開催した。「インダストリー・ルネサンス」をテーマに、PLMを超えた概念として同社が提唱する「3Dエクスペリエンスプラットフォーム」の活用法や導入事例を紹介した。また、業界動向の講演なども行われ、2日間で約2千人が来場した。 3Dエクスペリエンスは、3D設計、解析、シミュレーションなどのソフトウェアが統合されたプラットフォーム。同社日本法人の山賀裕二社長は「社会のバーチャル・デジタル化が急速に進んでおり、製品企画開発の在り方も変化してきている。3Dエクスペリエンスは、様々な領域で課題解決や新製品開発などのイノベーションを提供できる」と説明する。 会場では3Dエクスペリエンスでの自動車開発の一連の流れを紹介した。「デザイナーが描いた絵の通りにバーチャル空間で再現できる。実際に走行する姿なども確認可能で試作が不要。さらに今まで個々に行っていた作業を一元管理することで、情報の共有や収集が容易になり、生産性の向上に寄与できる」(同社)。 ほか、「3Dエキサイト デルタジェン」の事例も紹介した。デルタジェンはCADデータから静止画、動画などのビジュアルデータを作成できる。VR(仮想現実)データも作成可能で様々なシミュレーションが行えるという。 「住宅であれば太陽光パネルの設置箇所・パネル数による発電率、製造業ではモックを作る前の確認や検討が可能。産業用ロボットのVRシミュレーションは、仮想空間上で軌跡や速度までほぼ100%再現でき、人との協働作業も確認しやすい」(同社)。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

CGS、部品加工用CAMを開発

 金型領域の設計製造ソフトで長年の実績を持つC&Gシステムズ(塩田聖一社長)が、新たに部品加工用CAMシステムを商品化したと発表した。 開発したのは2次元・3次元の双方に対応したハイブリッドタイプの部品加工用CAM。「Parts CAM(パーツキャム)」の名称で11月から個別限定的な先行販売を行なう。 この新CAMシステムは、2D図面のみによる加工データ作成機能と、3Dモデル認識機能の双方を持たせることで、さまざまな加工データを素早く柔軟に作成できるようにしたのが特徴。同社は、現在の部品加工に関し「設計者が寸法公差など部品形状の属性を正確に伝える手段として2D図面が多用されており、穴やポケット、2・5D形状は2次元CAMでツールパスを作成し、3D形状部は3次元CAMからパスを作成するケースが多くある」などと捉え、このような構成にしたとする。2軸~3軸を効果的に組みあわせできるモジュール構成であり「特に2~2・5D形状主体で、そこに3D幾何学形状を含んだ機械・機構部品やその試作部品などの加工に効果を発揮する」という。 11月からの先行販売では2軸機能のみのCAMを提供し、3軸機能は発売後に拡張するとの条件をつけて行なうハイブリッドCAMとしての正式販売は来年2月からを予定。価格(税別・保守料別)はモジュール構成によって変動するが、160万円からとなる。 同社は金型分野で培った技術を部品加工・量産加工市場向けに応用し、事業領域を広げる旨、宣言していた。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

ベッセル、ステンレス対応のネジはずしビット

 ベッセル(大阪市東成区深江北2-17-25、TEL.0120-999-914)は、頭がつぶれたネジの取り外しができる「ネジはずしビット」に先端の細いスリムタイプを追加した。いずれもドリルビットとネジビットのセットで、それぞれ差込六角対辺6.35mmの電動ドライバーに対応。アコーディオンカーテンのレールやサッシなど、従来品では届かない奥まった箇所に向く。 使い方はドリルビットを右回転させて下穴をつくり、ネジビットの先端を噛み込ませてゆっくりと逆回転させるだけ。ドリルビットにチタンコートコバルトハイス鋼を採用したことで、「小ネジ、木ネジ、六角穴付ボルトなど、ステンレス製のものも含めネジ硬度40HRCまで対応が可能になった」という。M3~M6ネジに対応する3種を用意。価格はオープン。 (2019年10月25日号掲載)

(株)ベッセル

2020年11月24日

ソディック、放電加工機新2機種を発売

 ソディックは10月1日、放電加工機の新2機種を発売した。 リニアモータ駆動大型形彫放電加工機「AG200L」は、バンパーやフロントグリルなど自動車関連金型の大型化・複雑化・高意匠化のニーズに応えて開発した機種。ベースとする従来機「AG100L」に比べてX軸を800?_長い2000ミリに、Y軸を550ミリ長い1200ミリにそれぞれ拡張した。最大加工物寸法(面積)は約2倍、加工タンク空間容積で約3・2倍の大型ワークに対応しつつ、機械寸法を1.5倍に抑えた。標準価格は税抜6300万円から、生産目標は年間6台。 省スペース化の成功は主に、Y軸に搭載した業界初の2重構造スライド方式によるもの。このスライド方式採用により軸ストロークを拡張しつつ移動質量を軽減し、加工軸の応答性を向上する効果も得られ、XY軸の横サーボや3軸の横寄せ加工などにおいて安定した高速加工を実現する。また、アーク不良を無くして梨地から鏡面まで幅広い加工を高速高精度に行える放電安定システム「アークレスPlus」を搭載したほか、リニアモータの高速ジャンプによる深穴・深リブ加工の高速化・加工安定化、処理性能の高い新型NC装置「LN2A2電源」搭載なども特長。 ■正方形の加工エリア 同時に発売したもう一つの新機種「AP350L(oil)」は、油加工液仕様リニアモータ駆動超精密ワイヤ放電加工機「APシリーズ」の新ラインアップ。同機発売により全4機種展開(ほかAP250L・450L・650L)になり、微細精密領域の加工ソリューションが広がった。 AP350Lでは新たに、X軸とY軸のストロークが同等(350ミリ)の軸構成を採用し、モータコア用金型の入れ子部分等に最適な正方形の加工エリアを実現した。さらに、標準搭載の超仕上げ回路「Super PIKA(ピカ) oil」などシリーズの特徴を生かしつつ、セラミックス採用部位拡大など微細放電の安定化を追求しており、「板厚80ミリの超硬合金素材の加工では面粗さRz0・4ミクロンを達成した。AP250Lと同等の面質をワンサイズ上の加工機で実現できる」(同社)と言う。標準価格は税抜3050万円~、生産目標は年間15台。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日

パナソニック ライフソリューションズ社、後付け用宅配ボックス

 パナソニック ライフソリューションズ社は後付け用宅配ボックス「COMBO?Light(コンボライト)」を発売した。 希望小売価格(税別)は同社現行品8万3500円→3万9800円(ミドルタイプ・マットブラック)と、基本的な機能を継承しつつ、価格を抑えた。「素材を見直すことで価格を抑えたが、ビールケースの構造を応用した本体を樹脂で覆う2重構造で、高い耐久性を実現した」(同社)という。 接着施工のため、ユーザー自身で簡単に既築住宅への後付け設置が行える。電動工具を使わずに接着剤で固定でき、盗難や強風などによる転倒を防げる。カラーは6色展開で、玄関の雰囲気に合わせて選択可能。 また、同社が行った実証実験では「荷物が大きくて入らなかった」「すでに荷物が入っていた」などの理由により、宅配ボックス設置後も再配達が発生する課題が判明したという。そうした課題を踏まえ、より大容量のラージタイプを新たにラインナップした。また、本体を連結して設置すれば、外出中に荷物が2回続けて届いた場合でも受け取れるという。 ミドルタイプはH590×W390×D473で3万9800円?、ラージタイプはH790×W390×D473で4万9800円?(いずれも希望小売価格、税別)。 (2019年10月25日号掲載)

2020年11月24日