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デンヨー、可搬形発電機に燃料電池活用

 デンヨー(白鳥昌一社長)は、主力製品の可搬形発電機において燃料電池の実証実験を5月より開始する。 同社は環境省のCO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業の採択を受け、令和元年度より技術開発を進めており、これまでトヨタと共同で燃料電池電源車を開発、実証を進めている。 今回開発した燃料電池式可搬形発電装置は、エンジン式発電機と同様、容易に移動が可能。「土木・建設工事など移動する現場、災害発生時の生活電源、テレビ中継や各種イベントなど任意の場所で電力供給が可能。発電部には豊田自動織機の燃料電池フォークリフトに使われている燃料電池システムを可搬形発電装置用に活用しており、燃料電池から出力される直流電力を交流電力に変換する燃料電池専用パワーコンディショナーを新たに開発し搭載した」(同社) 実証実験では、エンジン発電機と比べて、様々な負荷機器への影響、CO2の排出削減量など燃料電池式可搬形発電装置ならではの効果などを検証する。「燃料電池式可搬形発電装置の開発を通じて水素の需要拡大、再生可能エネルギーの利用拡大へも寄与できるものと考えている」(同社)。 (2021年4月25日号掲載)

デンヨー(株)

2021年05月14日

三菱マテリアル、高硬度鋼加工エンドミルシリーズ

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(東京都墨田区横網1-6-1、TEL.03-5819-8770)は、高硬度鋼加工用「インパクトミラクル レボリューションエンドミル」シリーズに2枚刃ロングネックボールエンドミル「VFR2XLB」(=写真)58アイテムを追加した。 同シリーズは高硬度鋼加工で耐摩耗性発揮するエンドミル。今回追加したボールエンドミルは、ボール部と外周部のつなぎ目がないシームレス化と強バックテーパにより、立壁加工で高精度な加工が可能という。代表型番の価格は税込6,292~1万2,540円。 (2021年4月25日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2021年05月12日

中村留精密工業、工場電力をCO2排出ゼロに

 中村留精密工業は4月から工作機械および光学機械を製造する12棟の工場を含む石川県白山市の敷地内全棟で使う電力を北陸電力が提供する「グリーン特約(アクアグリーン)」(水力電源100%)で賄い始めた。これにより自社の電力使用によるCO2排出量ゼロを達成し、年間約6563?dのCO2排出量を削減できる見込み。杉の木約46万8千本が1年間に吸収するCO2に相当するという。 同社はこれまで自社工場で空調機デマンドコントローラーの取付によるピーク時集中制御、照明のLED切り替え、コンプレッサーのインバータ化などに取り組んできた。自社製品ではソフトウェア「Smart X」へのエコモード機能の追加によりサーボモーターの電源オフ、自動モニターオフ、自動照明オフ、モーター加減速出力制限といった機能を追加し、製品の消費電力を削減。 また電力制御システムの改善により油圧インバータ制御、ファン停止機能を追加搭載し、消費電力を減らしてきた。 (2021年4月25日号掲載)

中村留精密工業(株)

2021年05月12日

スイデン、すぐに設置できるクーラーテント

 スイデン(大阪市天王寺区逢阪2-4-24、TEL.0120-285-240)は、スポットエアコンとの組み合わせで涼しい空間がつくれるクーラーテント「SS-TNT-1818-C」を製品化した。外気ではなく、冷やした空気を取り込む構造のため、素早くテント内を冷却できる。入口は前後2カ所。作業場の熱気対策、休憩スペース、イベント時の熱中症対策などに使える。設置方法は連結されたフレームを広げるだけ。工具を使わず組み立てられることから、緊急時でもすぐに設置できる。標準品のテントサイズは1.8×1.8m。要望に合わせて、サイズやカラーパターンも別注品で対応する。スポットエアコンは別売り。 (2021年4月25日号掲載)

(株)スイデン

2021年05月10日

ブラザー 西安工場、増築し生産能力2倍に

 増築工事を行っていたブラザー工業の中国・西安にある製造子会社ブラザーマシナリー(西安)(松尾博巳董事長兼総経理)が4月に稼働を始めた。増築部分は延べ床面積約9千平方?bの平屋建てで、総事業費は約9億円。 ブラザーマシナリー(西安)では工作機械と工業用ミシンの製造を行っているが、今後の中国国内における工作機械需要の増加に備えて増築。工作機械の製造のほか、工作機械および工業用ミシンの完成品、部品を保管するための倉庫として活用する。今回の増築により「工作機械の生産能力は以前の約2倍になり、お客様へ今まで以上に迅速な納品が可能になる」としている。 (2021年4月25日号掲載)

ブラザー工業(株)

2021年05月10日

ミツトヨ、CNC画像測定機モデルチェンジ

 ミツトヨ(沼田恵明社長)は「クイックビジョンPro」を5月に発売する。同社のCNC画像測定機の主力モデルをフルモデルチェンジした。 全機種にストロボ照明を搭載し、新開発の画像測定機能ストロボスナップにより高速測定と高精度測定を両立。従来機比約40%スループットを向上させた。 本体駆動とストロボ照明を同期させて本体を停止させずに測定するストリーム機能をオプションで用意した。特に連続的な測定に有効で、スループットを従来機比80%向上できるという。 CNC画像測定機は、半導体、電子デバイス業界や自動車産業、医療機器、精密機械部品産業など幅広い分野で導入されているが、「近年はデジタル化や5G化などにより、半導体の需要が拡大している。非接触で高速に自動測定できるため、半導体、電子デバイスの寸法測定には欠かせない存在だ」(同社)と説明する。 システム価格は税抜950万円?。初年度販売台数は国内販売のみで150台を見込む。 (2021年4月25日号掲載)

(株)ミツトヨ

2021年05月07日

岩崎電気、レディオックシリーズ2機種発売

 岩崎電気(伊藤義剛社長)はLED化、節電に貢献する「レディオックシリーズ」2機種を発売した。 「レディオック EX ヴォーノ」は、ゾーン2(第二類危険箇所)対応の安全増防爆形LED照明器具 (蛍光灯代替品)。水素ガス、アセチレンガスを含む、すべての爆発性ガスに対応し、常時50℃の高温環境で使用できる。 明るさタイプは2種類、取付方法は5タイプ、2つの耐雷サージ仕様など計72形式をラインアップ。前面ガラスは、標準のクリアタイプに加えて フロストタイプ、イエロータイプに対応可能。用途に合わせて選べる。 「安全増防爆に準拠した専用構造の採用により、低価格化を実現した」(同社)と言い、希望小売価格は、Hf32?h×2灯用(高出力形)相当、直付(EYICL1041SA9-22)で9万9800円(税抜)。 「レディオック EX ディオZ1」は、ゾーン1(第一類危険箇所)とゾーン2どちらにも使用可能な厚生労働省型式検定合格品。器具質量を従来品比で約50%軽量化し、施工性を改善した。 省エネ性能の目安である固有エネルギー消費効率は178・5ルーメンパー?hと高効率で、ランニングコストを低減できる。使用温度範囲は全ラインアップでマイナス20~+50℃に対応しており、常時50℃の高温環境でも使用可能。 明るさタイプは3種類、器具タイプは7種類、適合電線管は3種類から選ぶことができ、計39品種をラインアップする。今回、グレア対策グローブ「フロストパネル」を新開発した。施工後や運用を開始した後でもグレア対策が可能だ。 (2021年4月25日号掲載)

2021年05月07日

YKK AP、マドリモ断熱窓にマンション用発売

 YKK APは、マンションの窓の戸別改修に適した商品「マドリモ 断熱窓 マンション用」を発売した。築年数を経て経年劣化した窓を、既設の窓枠は取り外さずに、足場不要の室内施工により新しい断熱窓へ簡単にリフォームできる。マンションストックに対し一戸単位の戸別改修で窓交換が可能だ。 マンションの窓の交換は共用部分であることや修繕積立金等での費用捻出が課題になるなど、これまで窓の改修が進んでいなかった。「マンションの窓も当たり前に断熱窓へ変えられることを広く社会へ発信・浸透させ、脱炭素社会やストック循環型の持続可能な社会の実現に向け取り組んでいく」(同社)。 室内側からの施工により、足場の設置が不要。全ての部材を室内側から取付け可能なほか、シーリング作業が不要な「ノンシールカバー工法」を採用することで、身を乗り出して室外側から行うシーリング作業をなくした。一窓当たり約半日で施工が完了するという。 参考価格は引違い窓幅1700×高さ1800ミリメートル、窓本体(Low?E複層ガラス4+4?_メートル)で22万8900円(消費税・組立費・現場搬入費・取付費別)。 (2021年4月25日号掲載)

2021年05月07日

鹿島、現場ロボ工法開発

 鹿島は、超狭開先(開先角度0?5度)に対応する現場溶接ロボット工法を開発した。実工事に適用した結果、通常開先(35度)用の工法に比べ、溶接歪みを40?70%に抑制できるうえ、1日あたりの溶接箇所を約10%増やせることを確認したという。 汎用可搬型現場溶接ロボットの開先形状のセンシング機能を活用した。JFEスチール協力のもと、スパッタとヒュームの発生を抑えながら、安定した深溶け込みが得られる溶接技術「J?STAR」を採用。先端曲がりチップと組み合わせることで、ほぼ平行の開先を1層2パスで積み上げて溶接できるようにした。 通常開先と比べて、溶接断面を30?70%削減できるため、板厚が厚くなるほど溶接時間を減らせるのも特長。溶接の熱に伴う部材の縮みや変形を抑え、品質向上と溶接時の温度管理を効率化した。 首都圏で建設中のオフィスビル6フロアの梁上フランジの下向溶接358カ所に適用したところ、「品質面と溶接効率の向上を確認した」という。今後、効果が得られやすい厚板の溶接に積極的に採用する考えだ。 (2021年4月25日号掲載)

2021年05月05日

日本ユニシス・エクセリューションズ、3D計測の検査機能強化

 日本ユニシス・エクセリューションズは、ポリゴンデータ編集ソフトウエア「POLYGONALmeister」Ver6.0.0を発売した。3次元計測データの検査機能を強化したパッケージを新設。3DスキャナーやCTで得たポリゴンデータを、解析や3Dプリンターで利用するための編集機能も強化した。 元になるCADデータがない計測についても、検査領域を指示するだけで、元の形状を推定して計算する機能を開発した。検査結果は、差異立体、カラーマップ、出来形ヒートマップ、CSV、IGESなどの形式で出力する。 新パッケージ「Inspection」では、顧客ごとにフォーマットが異なるレポート作成機能を省き、数値情報を出力する基本性能に注力することで、価格を抑えた。 検査機能の利用分野として、鋼板などのインフラや構造物の腐食・孔食確認を挙げた。レーザスキャナなどで計測したプラント鋼板のポリゴンデータに対して、ユーザが指定した格子幅単位で腐食量を計算し、カラーで表示するというもの。「各格子幅の腐食量は、数値情報としてCSV形式での出力も可能」としている。 さらに、ポリゴンデータの修正編集機能も強化した。指示領域のリフトアップ、ポリゴンメッシュへの文字の刻印、計測により失われたシャープエッジの回復などを可能にしたことで、簡単な操作でオペレーターの意図を汲んだ編集ができるようにした。 光造形やバインダージェット方式の3Dプリンターにおいて、Z方向に余剰造形される量だけモデルを補正する機能も追加している。販売価格は税込55万円から。3年間で500セットの販売を見込んでいる。 (2021年4月25日号掲載)

2021年05月05日

SFA Japan、排水ピット用のグラインダーポンプ

 SFA Japan(東京都中央区日本橋箱崎町20-3、TEL.03-5623-3151)は、排水ピット用の粉砕刃付きグラインダーポンプ「Sanipump GR」(=写真)を発売した。家庭からでる雑排水や汚水を粉砕し圧送する。 ポリアミドを採用したことで本体重量13kgと軽量でコンパクトな設計。単相200Vで最大揚程10m、最大水平圧送距離110mの能力がある。VP30Aの管で最大吐出量が10?/h。耐熱温度は70℃まで対応する。 「低価格と短工期で対応できるのが最大の特長だ」(同社)と言い、希望小売価格は税込15万2900円。 (2021年4月25日号掲載)

2021年05月05日

キタムラ機械、ダブルコラムの微細加工機

 キタムラ機械は、同社初の微細加工機となる「Mycenter-SUPER MICRON」(=写真、スーパーマイクロン)を4月12日に発売した。主な仕様はテーブルサイズ400×500?_、各軸移動量X450×Y350×Z300?_、テーブル積載重量125?`?c、最高主軸回転数は毎分4万回転、工具収納本数18本。集塵機や防塵構造を備え、グラファイト加工や微細加工時の細かい切粉にも対応する。「精密金型、医療、光学、電子・半導体製造装置用機器の部品加工分野の旺盛な需要増に対応する」(同社)。 最大の特長は、クロスレールと一体鋳造のダブルコラム構造を採用し、コラムには独自開発の温度制御媒体を封入したことだ。加工中の温度変化の影響を抑制し、姿勢変位影響を極限まで抑えることのできる左右対称構造となっている。優れた剛性と振動減衰性能を併せ持ち、安定した高精度加工を可能にする。 全軸オーバーハングの無い独自の角形摺動面とテーブル低重心構造により、加減速の激しい高速加工時の振動を抑制できる。クラス最大径で最小リードの駆動ボールネジを採用して追従性を高め、超高精度・高分解能光学式リニアフィードバックスケールにより、実測値で位置決め精度±0.5ミクロン/フルストローク、直角度4ミクロン、真円度1.5ミクロンを達成し、従来比50%以上の高精度加工を可能にした。 主軸回転毎分4万回転の連続運転を可能とした高性能セラミック軸受主軸は、工具最大長さで先端の振れが1.・7ミクロン(実績値)。±0.1℃制御の高精度オイルコントローラーによる主軸内部とジャケット冷却により、暖機運転を必要としないコールドスタートからの連続加工においても熱変位の影響を抑え、1ミクロン単位の安定した加工精度を実現した。 世界初(08年)のアイコン制御式CNC装置「Arumatik-Mi」を搭載。高解像度CCDカメラ、マイク、スピーカーを標準搭載しており、IoTアプリによるメール通知、リアルタイムのモニタリングや生産管理システムの連携まで幅広く対応。製造現場のDX推進をサポートする。 (2021年4月25日号掲載)

キタムラ機械(株)

2021年05月03日

オーエスジー、AM用エンドミル拡充

 オーエスジーは、アディティブ・マニュファクチャリング(AM、金属積層造形)用エンドミルを拡充した。深い切込みにも耐える3次元ネガ形状の刃先仕様を採用。高硬度鋼加工に最適化した「DUROREYコーティング」と組み合わせたことで、荒から仕上げまで高能率に安定した切削を可能にした。 ボールタイプ「AM-EBT」(R1?10)、ラジアスタイプ「AE-CRE」(6×R1?20×R3)に加えて、高送りラジアスタイプ「AM-HFC」(4×R0・5?12×R1・5)を追加した。底刃のチッピングを抑制し、良好な加工面品位を実現するさらい刃を取り入れている。 対応する被削材は、▽プリハードン鋼▽調質鋼(?70HRC)▽ステンレス鋼▽コバルトクロム基▽チタン合金▽ニッケル基合金など。切削代の大きな変動にも対応可能なことから、「肉盛り溶接面の加工にも有効」という。AM向け製品として、高送りラジアス形状のヘッド交換式エンドミル「PXHF-AM」(オイルホール付き・Φ10?20)も発売した。 (2021年4月25日号掲載)

オーエスジー(株)

2021年05月03日

コロナ、エアコン花粉対策

 コロナ(小林一芳社長)は、エアコン本格使用シーズンに向けて、エアコンの花粉対策とメンテナンス方法を紹介している。 エアコンは室内の空気を吸い込み、その空気を冷たくしたり温かくしたりした後に室内に戻すことで快適な環境を作るゆえ、室外から花粉を取り込むことはないが、室内の空気には花粉が混じっていることもあるため、エアコン内部にも花粉がたまっている可能性がある。  エアコンで花粉がたまりやすい場所は、エアフィルターとフィルター奥。エアフィルターは掃除機で吸い取るか、軽く叩いて汚れを取り除き、汚れがひどいときは中性洗剤を溶かした40度以下のぬるま湯か水で洗い、洗った後はよくすすいで水気を十分ふきとり、日陰で乾かす。 フィルター奥には熱交換器などがあるが、「故障の原因になるので エアコン内部の清掃を行う場合は販売店や当社のお客様相談窓口に相談してほしい」(同社)という。また、熱交換器を洗浄する機能が搭載されているエアコンの場合は、その機能を使うことでより清潔な環境を保てるという。 同社が4月発売したエアコンReLaLa「Zシリーズ」は、最大約3?gの結露水を発生させ熱交換器を洗浄する「アクアドロップ洗浄機能」 が搭載されている。 (2021年4月25日号掲載)

(株)コロナ

2021年05月03日

FUJI、基板組立ロボセル

 FUJI(愛知県知立市山町茶碓山19、TEL.0566-81-2111)は、基板組立ロボセル「SW-BA」の受注を開始した。小型多関節ロボット「SmartWing」のアドバンスロボセルシリーズとして開発。スカラロボットを搭載させた。必要な機能をパッケージ化して提供することで、低コスト化と短納期化を図った。産業用ロボットの経験や知識がなくても操作できる専用ツールも特長。新たに開発したワークカメラとハンドカメラで挿入位置を補正することで、高精度挿入を可能にした。バラ部品とトレイ部品は、そのまま供給できる。ロボセル内で配膳と挿入の工程を集約した。初年度30台、次年度60台の出荷を目指す。 (2021年4月25日号掲載)

2021年04月30日

村田機械、機能強化した平行2軸

 村田機械は、平行2軸型CNC旋盤「MW100?U」の受注を開始した。チャックサイズはφ165?_(6インチ)。MW100の後継機として開発したもので、剛性と搬送能力を強化し、より高精度な加工とサイクルタイム短縮を可能にした。 MWシリーズは平行に配置された2主軸・2タレットの正面型旋盤。素材の搬入から加工品の搬出まで自動化するガントリーローダを搭載した主力機として、「自動車部品の量産加工ラインにおいて、内外に数多くの納入実績がある」という。 新機種は、左右のベッドを分離して主軸の振動の伝播を防ぐ完全分離構造を採用した。MW100に比べ、横幅を165?_狭めてコンパクトにした。 軸ストロークは、X軸130?_(早送り速度=毎分24?b)、Z軸110?_(同)に設計。CFRP(炭素繊維強化プラスチック)などで高速化した改良型のガントリーローダを搭載し、さらなるサイクルタイムの短縮を図った。標準価格は税抜1290万円。 (2021年4月25日号掲載)

2021年04月30日

タカラスタンダード、AGFと自動倉庫を導入

 タカラスタンダードは滋賀物流センター(滋賀県甲賀市)と福岡物流センター(福岡県鞍手郡)に自動倉庫などを導入した。滋賀物流センターでは4人分の作業削減ができたという。 同社はドライバー不足などの課題を解決する物流改革の一環として、2017年に福岡物流センターを完成。3面に設置したトラックバース(接車したトラックが荷物の積み降ろしに使うスペース)や垂直搬送機と連結した自動倉庫、デジタルピッキングシステムなどを導入し、同社の目指す物流センターのモデルケースとなった。 この自動倉庫は上階でピッキングされた商品を垂直搬送機に積み込むとそのまま自動で1階の倉庫に格納され、格納場所が自動で管理される。商品取り出しがスムーズになることに加え、上階の作業者が仮置きスペースが空くのを待つ時間もなくなった。そこで滋賀物流センターにも同様の設備を導入。仮置き可能な量が従来の約2倍になり、上階の作業者の手待ち時間を大幅に短縮した。 福岡物流センターには一部の出庫作業用に4500万円を投じてAGF(無人搬送フォークリフト)を導入。自動倉庫・垂直搬送機・AGFを連携させることで、夜間、物流センターが無人になる時間帯に作業を完結させ、リフトマン2人分と補助者1人分の作業時間を2時間短縮した。同社は他の出庫作業にも展開を検討し、「さらなる場内作業の終了時間短縮に繋げるとともに、他物流センターへの展開も視野に入れる」としている。 (2021年4月25日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2021年04月30日

DMG森精機、「全オペを完璧に制御」

 DMG森精機は同社の自動化システムを制御するソフトウェア「LPS 4th Generation」を開発した。複数の工作機械、ロボット、計測、洗浄などで構成する自動化システムの全オペレーションを完璧にコントロールするという。 開発したソフトは生産計画の作成、管理だけでなく、工具管理システムの制御など生産の自動化をサポートする拡張性のある機能を搭載する。新デザインのタッチパネル式の自動化システム専用操作盤に搭載し、耐防塵・耐水性に優れ、さまざまな工場の環境に対応する。標準ソフトの販売価格は税別770万円。 同社の受注において自動化システムの搭載比率は20%強を占め、「2030年にはその比率が80%程度まで高まると予測しており、今後さらに自動化システムの効率的な運用、管理が必要になる」と言う。 (2021年4月25日号掲載)

2021年04月28日

ユニオンツール、小径工具「Vシリーズ」

 ユニオンツールは5月1日、従来品と精度や機能は同等で、価格を半額に抑えた小径のエンドミル「Vシリーズ」を発売する。コスト要求が厳しい金型メーカーなどの価格競争力の向上をサポートする。 Vシリーズは、超硬エンドミル「ユニマックスシリーズ」と同じコーティング「HARDMAX」を採用し、精度や機能はユニマックスと同等でありつつも、価格を半分に抑えた。 ロングネックのボール、ラジアス、スクエアエンドミル3機種、約100種類をラインナップした。 サイズはボールがR0・05~R1・5、ラジアスがφ0・2~2、スクエアがφ0・1~φ2まで。全てφ3シャンク、h4公差にそろえた。 精度や機能が従来品と同等のままで、価格半減を可能にしたのは、これまで培ってきたPCBドリルの生産ノウハウを活用したためだ。同社は、電子回路基板の穴あけなどで使われるPCBドリルを国内外で月3000万本製造し、高いコスト競争力を持つ。新シリーズではブランク材の加工など前工程でPCBドリルの生産ラインを活用したほか、全てφ3シャンクにそろえるなどして、コストを抑えた。 同社では、精密加工が得意な金型メーカー及び、精密部品加工ユーザーに提案していく考えで、「今後はニーズに合わせてサイズなどシリーズ拡充も考えたい」としている。 (2021年4月25日号掲載)

2021年04月28日

フジ矢、本社工場にレーザ加工機導入

 フジ矢の動きがこのところ活発だ。昨年末に小ロットの限定工具などを販売するECサイト「KOHGU」を立ち上げたほか、製品開発にクラウドファンディングを活用するなど新たな取組みを矢継ぎ早に開始している。さらに今年3月には本社工場(東大阪市)内の倉庫機能を外部移管し、空いたスペースに三菱電機のレーザ加工機「ML2512HV2-R-32XP」を導入するなど、数千万円の設備投資も行った。 一見別個のものにも思えるこれらの取組みにはその実、深い関連性があるようだ。野?ア恭伸社長は導入したレーザ加工機について「最大の狙いは新製品開発のスピードアップ」と話す。「通常のペンチ・ニッパは金型を用いて鍛造し、熱処理や機械加工を行って製作するが、レーザ加工機なら金型を起こさず試験的に製品を製作できる。そうして新製品を小ロットかつスピーディに製作し、KOHGUやクラウドファンディングで市場の反応を探りながら量産化に持っていくというのが一番の目的だ」。 一方で、レーザ加工機の導入には長期目線の狙いもあるという。「鍛造品の場合は強度を高めるために機械加工後に熱処理を行うが、そうすると製品に細かな歪みが発生し、人手での修正工程が必要になる」と野?ア社長。「その点レーザならば熱処理後の部材を加工することで歪みの発生を抑制でき、鍛造品よりも安定した精度が出しやすいためロボットによる自動化にも有利にはたらくのではないか。今はまだ色々と試している段階だが、仮にこれが機能すれば現在の専用機中心のモノづくりを根本から変えられる」と展望を語る。 新型肺炎が猛威を振るった昨年度においても19年度比でほぼ横ばいの売上高を堅持し、利益率ベースでは大きく数字を伸ばしたフジ矢。黒地に金のワンポイントを施すことで腰周りをお洒落に統一したい職人のニーズに応えた「KUROKIN(黒金)」シリーズの昨年度の売上も19年度比2倍に伸長するなど、ブランディングによる他社との差別化戦略も実を結びつつあるようだ。 「年内にはレーザ加工機による新製品の量産化をスタートしたい」(野?ア社長)。2年後に控えた創業100周年に向け、老舗メーカーが更なる飛躍を果たそうとしている。 (2021年4月25日号掲載)

フジ矢(株)

2021年04月28日

山善、スッキリ収納できるハイリビング扇

 山善は簡単に組み立てられ、オフシーズンはすっきり収納可能な「DCモーター30cmハイリビング扇風機YHX-FGD30」を全国の家電量販店、ホームセンターおよび同社が出店・運営するインターネット通販「くらしのeショップ」などで4月上旬から順次発売している。 ハイポジション使用時(高さ92?a)は4工程、ローポジション使用時(高さ64?a)は3工程で組み立てられ、収納時は同等サイズのハイポジション扇の約3分の1のサイズに折りたためる。収納時はベース底面に支柱2本、リモコン、電源アダプターを収納し、その上にガード・羽根・本体を重ねられる(=写真)。外箱に収納しても約38×38×28?aに収まる。 扇風機の操作は本体のヘッド部分で行う上部操作仕様のため、かがみこむ必要がない(付属リモコンで離れたところから操作も)。DCモーターの採用で8段階の細かな風量設定が可能。価格はオープン。 (2021年4月25日号掲載)

2021年04月26日

岡?ア精工、一般鋼から難削材対応の超硬ソリッドドリル

 岡?ア精工(大阪市東淀川区瑞光3-5-32、TEL.06-6328-5561)はSDシリーズの超硬ソリッドリーディングドリル「SDLA」を発売した。一般鋼から難削材加工に対応し、ステンレス鋼やHRC60までの焼入鋼の加工も可能。 先端角2段形状により刃先中心部強度を高めた独自の刃型で切れ味と耐欠損性を両立した。OK-Aコート採用で耐磨耗、耐熱、耐溶着性がアップ。加工用途は多彩で(1)穴の面取り加工(2)センタリング加工(3)V溝加工(4)横送りC面加工?などに向く。先端角度90度、刃径3?12mmの6品番。標準価格3900?1万3600円。 (2021年4月10日号掲載)

岡﨑精工(株)

2021年04月26日

日東工器、HHVカプラ

 日東工器(小方明誠社長)は、高圧水素充填用迅速流体継ぎ手「HHVカプラ」が、トヨタ自動車の二代目となる燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」に採用されたことを発表した。同社の流体継ぎ手は初代ミライや量産型燃料電池バス「SORA(ソラ)」にも採用されている 採用されたHHVカプラは水素ステーションからの高圧水素ガスをミライに充填するための接続口。独自構造により水素ガスの逆流や異物の混入を防ぐ機能を備えている。また、水素ステーション側の充填ノズルにも同社のHHVカプラのシリーズ品が採用されている。 「これまで流体継ぎ手で培った技術を基に、性能向上や小型・軽量化を実現したのがHHVカプラ。水素利用の拡大によるCO2削減をはじめ、持続可能な社会の実現に貢献していきたい」(同社) (2021年4月10日号掲載)

日東工器(株)

2021年04月26日

安川電機、小型塗装ロボット発売

 安川電機(小笠原浩社長)は、塗装用途ロボット「MOTOMAN-MPX」シリーズの新製品、小型塗装ロボット「MOTOMAN-MPX1400」を発売した。可搬質量は5?`グラム、最大リーチは1256?_メートルで、「家電製品や自動車のヘッドランプといった樹脂成形部品など、様々な小型製品の塗装に最適」(同社)という。 従来機種「MOTOMAN-EPX1250」よりも手首軸の許容負荷を向上させ、重量のある塗装ガンを搭載できるようになった。複数色での塗装が可能な多連スプレー塗装ガンや塗料の微粒子化ができる小型ベルガンなどの搭載が可能だ。 壁掛設置でのロボット旋回軸動作領域を拡大し、狭いエリア内でもロボット待機姿勢がとりやすくなった。「姿勢自由度が向上したことで、メンテナンス作業も効率化できる。お客様からご要望の多かった機能を強化し、使いやすさを追求した」。 従来機EPX1250と同様の軸配置、リーチ長などを採用したことで、現行設備を有効活用したロボット更新が可能。設備改修費用の削減に寄与する。価格はオープン。 (2021年4月10日号掲載)

2021年04月26日