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コンテック、名刺2枚分の組込用PC拡充

 コンテック(大阪市西淀川区姫里3-9-31、TEL.06-6472-7130)は、名刺2枚ほどのファンレス組み込み用PC「ボックスコンピュータ BX-U200シリーズ」のラインナップを拡充した。現在販売しているWindows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC 64-bit/M.2 SSD 32GB(MLC)モデルなどに、MCAfeeホワイトリスト型ウィルス対策ソフトウェアをプレインストールしたもの。サイバー攻撃の多様化から産業機器が狙われるケースが増加していることから追加した。不正なプログラムの実行を阻止し、ゼロデイマルウェアの攻撃から組み込みPCを保護できる。対策方法や修正プログラムが提供される以前(ゼロデイ)の脆弱性を狙った攻撃に有効という。 (2021年4月10日号掲載)

2021年04月12日

三菱マテリアル、超耐熱合金加工用ソリッドドリル

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(東京都墨田区横網1-6-1、TEL.03-5819-8770)は、超耐熱合金加工用超硬ソリッドドリル「DSAシリーズ」(=写真)内部給油式に加工径3~12mmの48アイテムを追加した。 DSAシリーズは、一般鋼よりも加工硬化しやすく、切削熱が上がりやすい超耐熱合金加工でも、長寿命かつ優れた穴品位を実現できるのが特長だ。加工径5mm以上の内部給油式は独自のクーラント穴形状により、ドリル剛性を低下させることなくクーラント吐出量を増大させ、潤滑性、冷却性を高めた。代表型番の価格は税込1万4630~3万140円。 (2021年4月10日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2021年04月12日

育良精機、充電式磁気ボーラー発売

 育良精機(曽根栄二社長)は充電式磁気ボーラー「コードレスライトボーラー」(ISK-LB30Li)を発売した。コードレスタイプのため、電源不要で様々な現場に対応する。 バッテリーの持ちを良くするため、吸着には電力を使わない永久磁石を採用した。穴あけ作業中にバッテリーが切れても磁力が働いているため、穴位置を決めたまま安全にバッテリー交換を行える。また、縦使いや逆さ使い時の落下リスクも低減する。 「作業者の安全を最優先に考えた」(同社)と言い、磁石をオンにしないとモータースイッチを押せない構造を採用した。誤作動を防止するほか、モーターが回転中に磁石がオフになるとモーターの回転も停止する。 超高輝度LEDを搭載。穴あけ位置のポンチ・刃先・センターピンを照光し、作業性の向上に寄与する。 超小型設計のギヤヘッドにより壁際23?_メートルの位置から穴あけが可能だ。満充電時の穴あけ回数の目安は、φ18×板厚16?_で25穴、φ18×板厚6?_で70穴。 (2021年4月10日号掲載)

育良精機(株)工具事業部

2021年04月12日

大阪大東市が協定、キッチンカーを災害支援に

 機動力に長けたキッチンカーを災害時の支援活動に?。東日本大震災から10年を迎えた今年、そんな取り組みが大阪府大東市からはじまった。タッグを組んだのは関西最大規模の13台のキッチンカーを保有するエースケータリング(大東市・宮本聡社長)と大東市。3月4日に開かれた調印式では、大東市における災害発生時に同社保有のキッチンカーで炊き出しを行うという災害時協定が結ばれた。 背景にあるのは、東日本大震災などでキッチンカーによる炊き出しを行ってきた宮本社長自身の経験だ。震災発生時、味噌2?dを積んで東北に向かった宮本社長が目の当たりにしたのは、インフラが遮断されたために大量の食材が調理されることなく腐っていく光景。被災者の多くは菓子パンを食べるしかなく、精神・肉体の両面で疲弊していたという。宮本社長は被災地を巡り温かい味噌汁を提供したというが、そういった経験が大東市との協定に至る原動力になったようだ。 「被災地では、味噌1つでこんなにも喜んでもらえるのかと実感しました。スーパーの食材の大半は加熱しなければ食べられませんが、捨てるよりも引き取ってキッチンカーで調理したほうが良い。この協定をモデルケースとして各地の自治体に発信することで、他の地域でも同様の活動が広まればと期待しています」(宮本社長)。目指すは有事の際に近隣の地域から被災地へキッチンカーが駆けつけるという、「横のつながり」の構築だ。災害時にも温かい食事がとれる少し先の未来に期待がかかる。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月09日

安川電機、業界最高のモーション性能

 安川電機は3月9日、都内で記者会見を開き、ACサーボドライブ?煤\7(シグマ・セブン)シリーズの後継機種として、?煤\?](シグマ・テン)シリーズを発表した。21年3月にサーボモータ3モデル、サーボパック2モデルを受注開始以降、随時ラインアップを拡充し、22年3月までに15kWまでをラインアップ予定。 ?煤\?]シリーズは業界最高レベルのモーション性能とデジタルデータソリューションが特長だ。サーボドライブの速度応答周波数は世界最高レベルの3・5kHZを達成。サーボモータの最高回転速度は従来比約17%アップの毎分7000回転となり、装置の駆動速度を上げられる。さらにエンコーダの分解能が従来比4倍の26bit(6700万パルス/回転、業界最高レベル)に向上したことで停止精度を高め、さらに滑らかな動きを実現する。 また、装置性能を最大限に引き出すために必要なサーボ調整機能を進化させることで、今まで調整が難しかった機構も含めて、簡単に最適で安定的なサーボ調整を短時間で行うことが可能になった。 同社執行役員モーションコントロール事業部長の上山顕治氏は「サーボ製品を置き換えるだけで生産性向上のみならず、最終製品の品質向上も導きだせる。半導体製造装置や工作機械などのほか、伸長する中国市場ではリチウムイオン電池関連部品やスマホなどの生産設備への採用の期待がある」と話した。 ■データを同期して収集 Σ?7以降、同社ではサーボがセンサとして機能し、データ収集に役立つ機能を提供してきた。Σ?10ではさらに、装置の異常を事前に感知できる様々なセンシング機能、環境・寿命モニタを充実したほか、センサネットワークの?煤\LINK?Uを新たに採用することにより、エンコーダ信号線に各種センサやI/O機器などの機械側に設置される機器が接続可能になった。上山事業部長は、「サーボ以外の様々なセンサから得たデータを、時間を正確に同期した上でつなげ、上位システムにあげられる。当社入間工場のテスト導入では、解析に有効なデータの蓄積に手ごたえがある。設備の故障予兆、止まらないラインの構築、品質のさらなる向上など、ニーズによって様々なデータ活用法が想定でき、AIの活用なども検討している」と話した。  (2021年3月25日号掲載)

2021年04月09日

大阪・関西万博、インターフェースや乗り物が大きく変わる?

 2025年の大阪・関西万博はどんな技術が披露されるのだろうか。1970年大阪万博ではワイヤレステレフォン、電気自動車、動く歩道などが、2005年愛知万博ではICチップ入り入場券、AED(心停止者に用いる救命装置)、ドライミストなどが初公開された。 大阪・関西万博に向けたイベント推進組織が相次いで発足している。大阪府と大阪市などは2月16日、万博に出展する「大阪パビリオン」の企画を担う推進委員会を立ち上げた(会長=吉村洋文知事、総合プロデューサーは健康医療分野に詳しい大阪大学大学院の森下竜一教授)。大阪パビリオンのテーマは「REBORN」と決まっており、今秋にはインターネット上の仮想パビリオン「バーチャル大阪館」の開設を目指す。 民間企業も動き始めた。パナソニックやJR西日本、近畿大学など在阪を中心とする14の企業・団体は3月12日、万博に向けて各種イベントを共同開催していく「チーム関西協議会」を設立。今春の大型連休には万博記念公園(大阪府吹田市、大阪万博の跡地を整備して72年に開園)でお笑いや音楽、SDGs(国連で採択された持続可能な開発目標)の啓発を目的にしたイベントを催すという。 大阪・関西万博で披露されると考えられる技術にBMI(Brain Machine Interface)ロボットや無人・有人の小型飛行機、パワードスーツ、水素燃料の利用、次世代通信などがある。BMIロボットは頭で考えただけで操作できるもので、インターフェースのあり方が大きく変わりそうだ。ドローン(無人飛行機)は航続距離120?`の新型が昨春披露されている。エアロジーラボ(大阪府箕面市)などが試作したもので、エンジンで発電した電気を使って最大飛行時間3時間を実現する。 だが、明るいムード一色というわけではない。万博の運営主体「日本国際博覧会協会」が3月4日に開いた企業・団体向け説明会では、コロナ禍で経営悪化に苦しむ財界や企業から冷ややかな声も上がった。鉄道、ホテル、旅行業界からは「とても万博に力を振り向ける余裕はない」と苦言を呈する場面も。景気回復が急がれる。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月09日

THK、「OMNIedge」新サービス

 THK(寺町彰博社長)は、製造業向けIoTサービス「OMNIedge」のラインナップを拡充し、3月よりアクチュエータへの対応を開始する。 アクチュエータはLMガイドやボールねじとともに搬送機や組立機などの自動化装置に広く採用されており、かねてより予兆検知ニーズが高まっていた。THKでは独自技術「THK SENSING SYSTEM」を搭載したセンサをアクチュエータ本体に装着することでデータを収集し、状態の可視化を実現した。 「これまでに対応しているLMガイドやボールねじ同様、センサの後付けはアクチュエータ本体外側に装着するだけ。改造や追加工が一切不要で、稼働中の装置にも導入することが可能」(THK) 同社によると「OMNIedge」の引き合い数は年々増加しており、導入装置台数はユーザーおよび自社工場ですでに約1000台以上に上っている。「導入したユーザーからも部品の状態を見える化し、数値の収集・解析が簡単に行える点に対して、高く評価頂いている。利用料金は1装置、月額8000円と導入しやすくすぐにでも予兆検知を始めたいお客様に最適」(同) 今後は、現在無償トライアルを実施しているポンプやファンなどの回転部品にも適用範囲を広げ、その先にある、機械要素部品の予兆検知を基盤とした装置全体の「健康管理」へと発展させていくという。 (2021年3月25日号掲載)

THK(株)

2021年04月09日

パナソニック、オフィス照明器具など順次発売

 パナソニック ライフソリューションズ社は、ニューノーマル時代のオフィスにおすすめの照明器具やプロジェクターなどを4月1日より順次発売する。「オフィスの多様化にフレキシブルに対応し、Well-Being(心と身体の健康)な空間価値の提供を目指す」(同社)。 配線ダクトに取り付けられるペンダント、スポットライト、小型シーリングライト、スポットライト型プロジェクターなどを各種発売する。近年のトレンドとなっているスケルトン天井にも対応し、カジュアルな雰囲気のオフィスにも向く。コワーキングエリアはまぶしさを抑えた照明、休憩スペースにはカフェのような演出を入れるなど、シーンや場所に合わせた選択が可能だ。 6月1日に発売する「バイオシャドー」は、ダウンライトのように天井におさまる埋込型のプロジェクター。木漏れ日や水面など本物の自然をモチーフにした映像と音のあらかじめインストールされたコンテンツを空間に映し出す。 「『人間には、自然とつながりたい本能的欲求がある』というバイオフィリアと呼ばれる考え方を取り入れた。オフィスやお客様をおもてなしする場に、自然を感じる映像や音を取り入れることで、外部空間とつながっているような開放感、気分転換やリラックスしやすい空間を創り出すことが可能だ」。 ほか、天井はそのままで、省施工、短納期で埋込型ベースライトからダクト式にリニューアルできる「イージーアップ配線ダクト」も発売予定だ。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月09日

岩崎電気、小型・軽量で扱いやすく

 岩崎電気は、コンパクトLED投光器「LEDioc FLOOD NEO」(レディオック フラッド ネオ)を5月より発売する。 今回4年ぶりにモデルチェンジを行い、扱いやすいようコンパクトな設計にした。旧90クラス→新80クラスで比較すると、約42%コンパクトになったほか、約22%軽量化した。さらに、投光器の配光性能をリニューアルした。広角タイプはよりワイドに、中角・狭角タイプはよりシャープになった。 加えて耐塩塗装仕上げ、落下防止ワイヤ付きを標準仕様にした。取付角度の制限なく使用できる。器具の保護等級はIP65、耐雷サージ15?`ボルト(コモンモード)設計などは従来モデルからそのまま継承している。 明るさクラス4種、配光タイプ4種、光源色は8種、本体仕上色は2種を用意と、全240形式をラインナップ。「サイン広告照明や、景観演出照明、広場や駐車場などのエリア照明といった様々なシーンで活用いただける」(同社)。希望小売価格は税抜5万5800~9万8200円。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月07日

FOOMA JAPAN、6月に愛知で開催

 (一社)日本食品機械工業会(海内栄一会長)は6月1~4日までの4日間、愛知スカイエキスポ(愛知県国際展示場)にて「FOOMA JAPAN 2021」(国際食品工業会)を開催する。 今回展は「発想力が食の未来を変えていく。」がテーマ。2019年に開業した愛知スカイエキスポ全館(約6万平方?b)を使用し、690社を超える出展者が原料処理から包装、物流まで、食品製造プロセスの全分野の最新製品・技術を数多く展示する。 今回で44回目の開催を迎え、アジア最大の食の総合トレードショーと認知されている同展。昨年は大阪での開催を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大により中止となった。今年の6月に予定していた東京での開催は、オリンピック延長に伴い会場が使用できなくなった。展示会実行委員会の宮島昭治委員長は、「多方面から、地域を移してでもぜひ開催して欲しいとの声があり、コロナ対策を徹底して愛知県で開催する運びとなった。愛知県は製造業の事業所数・従業員数が日本第二位と、食品業が盛んな地域だ。また日本の中心部に位置しており、様々な地域からアクセスが良い。多くの方に来場していただけるよう、様々な企画を予定している」と話す。 ウィズコロナ・アフターコロナ時代の食品産業の課題を意識し、自動化・省人化、長期保存技術、新たな製造加工法などを多く提案予定。加えて、Aホール全てを使用し、食品ロボットを一堂に展示する「ロボティクスゾーン」や、愛知県や知多半島の食材やなどのBtoB商談見本市、特別セミナーの開催も予定している。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月07日

タカラスタンダード、青森支店を新装

 タカラスタンダードは青森支店(青森県青森市中央1・23・1、TEL.017-776-1121)を建て替え、3月27日に業務を開始する。青森市役所に隣接する青森支店は1975年の出張所開設から50年近く地域に根差した営業を展開。業界では唯一、県内に3カ所の営業拠点(青森、弘前、八戸)を置き、県内売上の拡大を図ってきた。 支店の外壁は同社のホーロー製。また内部には同じくホーローでできた内装材をふんだんに使用し、青森名産のりんご柄や八甲田山等の自然豊かな青森の風景を抽象的に描いたデザインを階段室 に採用したほか、独自のホーローインクジェット印刷の技術が実現した本物のジャングルのような個性的なデザインのトイレも用意した。 (2021年3月25日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2021年04月07日

CKD、耐久性高いシリンダ

 CKDは耐久性の高いシリンダ「HPシリーズ」(2019年11月発売)に今月31日に4機種を追加し、サイズ・ストロークのバリエーションを拡大する。計26機種となるHPシリーズは「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐに交換できる」をコンセプトに掲げ、自動車の電子部品、工作機械など多岐にわたる業界で使われている。2021年愛知環境賞(愛知の環境技術や環境活動のレベルの高さを発信する目的で愛知県が05年に創設)の最高位である金賞にも選ばれた。 追加したのは薄型でストロークの長いハンドや測長機能の付いたハンドなど。同社製品はもともと長寿命だが、自社の自動機械装置に使われることを想定して従来品の2倍以上に寿命を延ばした。同社機器事業本部の湯原真司副本部長は「とりわけ駆動するハンドなどは一般に交換頻度が高く、お客様はチョコ停を嫌われる。それを払拭し、HPシリーズは一般品の2倍の2千万回以上の往復運動に耐え、摺動抵抗は初期性能を維持している。設備交換の時期までメンテなしで使えることが多い」と言う。 (2021年3月25日号掲載)

CKD(株)

2021年04月05日

福井精機工業、潤滑油染み出す自由形状の樹脂部品

 機械化の宿命ともいえるのが、設備の稼働に伴うメンテナンス作業。昨今のコロナ禍で自動化・無人化を目指す動きは一層加速した感があるが、ロボットの運用1つとっても、そこには人手による様々なメンテナンス作業が必要になる。摺動部へのグリスアップ作業もその1つで、自動化を標榜するうえで避けては通れない課題ともいえる。 そんなグリスアップ作業を不要にする樹脂部品「CiBs(キッブス)」を、金型メーカーの福井精機工業(大阪市大正区)が開発し、3月から正式受注をはじめた。キッブスの素材は、これまで成形が困難とされてきた超高分子量ポリエチレン。同社では特殊な成形法を用いて超高分子量ポリエチレン内にオイルを練り込んで成形することで、オイルが少量ずつ染み出す自由形状の部品成形を可能にした。「例えば摺動部に部品として組み込むことで、グリスメンテナンスが一定期間不要になる。金型でできる範囲ならどのような形にも成形できるため、ロボットや家電など様々な機械・装置に使えると考えている」(清水一蔵社長)。 超高分子量ポリエチレンは高い滑り特性や耐摩耗性を持つものの、分子量の高さゆえに溶融流動が難しく、通常の射出成形法では成形が難しかった。福井精機工業では数年前からその成形を手がけており、材料のブレンドを含め全工程を自社で完結できるようになったことから正式受注をはじめた。キッブスには「大概の種類のオイルは練り込める」といい、食用油やアロマオイルにも対応するという。「ユーザーが現在使っているオイルをそのまま使えるため、活躍できる幅が広い。既に食品関係からの問い合わせも多くいただいている」(清水社長)。 使用環境にもよるものの、連続運転2万時間の耐用試験に合格した実績もあるという。「まずはコストをかけずに試作から始めてほしい」と清水社長。「金型も含め社内で全工程を完結できる当社なら、スピーディに試作品を提供できる」と力強く語った。なお、キッブスは4月14日から4日間、東京ビッグサイトで開かれるINTERMOLD2021にも出展予定。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月05日

広島どてらい市開催、ソフト、ハード両面で感染症対策

 展示商談会「2021広島どてらい市」(主催店14社)が3月6日?8日まで広島市総合展示館で開かれた。テーマ「未来を止めるな、輝け共に!」のもと、生産財・消費財メーカー147社が出展。3日間で1217人が来場した。 ソフト、ハード両面で感染症対策を敷いた。会場入口に除菌用ミストシャワーを設置。来場者はマスクの着用確認とサーモカメラによる体温チェックが終わり次第、受付に向かう流れとした。1時間に15分の頻度で搬入口シャッターの開放による換気を実施。屋外商談コーナーのテーブルには消毒済プレートを置いた。 「見て、触って、確かめられる」どてらい市の魅力を損なわない工夫も凝らした。カタログやサンプル品など、来場者が手に触れる箇所を適宜消毒するというもの。事務局は、出品メーカー各社に、消毒液、来場者用ビニール手袋、除菌シートなどを用意した。 会場内は移動経路を1本に絞ることで、機工製品からライフ関連商品、工作機械まで、すべての商材が見られる配置に。三密を回避すべく、従来展に比べてスペースにゆとりのあるレイアウトとした。提案内容として、熱中症や重量搬送といった身体的な負担を減らす「働き方改革」、特定化学物質障害予防規則の改正に伴う「溶接ヒューム対策」などをキーワードに挙げるブースが目立った。 工作機械は、立形マシニングセンタ、5軸加工機などの実機展示のほか、工具測定による段取り改善や既存ラインのIoT化など、データ活用を切り口にした提案も。3月から募集が始まる予定の「事業再構築補助金」の相談コーナーも設けた。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月05日

三井精機工業、コンプレッサ新製品3機種

 三井精機工業は3月9日、新型コンプレッサ3機種をお披露目した。製品発表にあたり、加藤欣一社長は、同社に対する直近の需要に対して「景色が変わった」と表現。「2月からは休日出勤して生産に当たってもらっている状況。旺盛なニーズに応えるためにもラインナップを拡充した」と語った。 水潤滑インバータオイルフリーコンプレッサ「i?14000X」は、さまざまな現場からのニーズが豊富な37?`ワットタイプ。独自のZ-screwが長寿命、低騒音、低振動を実現する。「他社からも水潤滑方式は出ているが、機構的に熱を持ちやすくエネルギーロスが生じがちだが、当社の新製品はエネルギー効率が良く、年間約24万円の電気代を削減するとともに、年間約8?dのCO2削減が可能」(同社)。 水潤滑式は半導体のクリーンルーム向けやHACCP対応が求められる食品産業からのニーズが多く、従来の油潤滑方式にミストフィルタを組み合わせていた現場から置き換える動きも少なくないという。 屋外設置モデルの37?`ワットタイプ新製品「ZgaiardX ZV37」は従来機種より設置面積を約20%削減し、省スペース化を実現した。「コンプレッサを設置したいが既存工場では設置スペースが確保しにくい、といった声から開発した。横からの風雨にも耐える設計で、防水は保護等級IP23を取得している」(同社)。 オイルフリースクロールインバータコンプレッサ「D-escal」は移動も楽に行える小型タイプながら、低騒音、低振動、クラス最大吐出空気量を実現。一般の工場から建設現場まで幅広いニーズを見込む。 (2021年3月25日号掲載)

三井精機工業(株)

2021年04月05日

山善、ジェネリック製品家電大賞を受賞

 3月5日、(一社)ジェネリック家電推進委員会(JGHEP)が主催する「第8回ジェネリック製品家電大賞」の授賞式がオンラインで行われ、山善・家庭機器事業部(中山尚律事業部長)の4製品が表彰された。同賞は国内大手家電メーカ8社以外のJGHEPが認める優秀な中小家電メーカ製品の中から、品質、デザイン、機能、コストパフォーマンスなどが優れた製品を表彰するもの。 同社が国内独占販売契約を結んでいるスウェーデンのブランドmooniの「ポータブルLEDランタンスピーカー」は、デザイン家電部門賞、カセットボンベ式インバーター発電機「EIGG-600」はアウトドア&防災家電部門賞、減煙焼き肉グリル「XGRILL」は調理家電部門賞、グラファイトヒーター「DCTS-B12」はベストコンボ賞を受賞した。 XGRILLは、プレートの裏面をXの形状に、表面を曲線形状にすることで、プレートに残りやすかった余分な油を効率的に落とせる焼肉グリル。「従来品に比べ、煙を約70%、油の飛び散りを約85%抑えられ、自宅でも快適に焼肉を楽しむことができる」(同社)という。コロナ禍の「おうち時間」を充実させるアイテムとして注目を集めている。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月05日

新東工業、位置精度±5μの電動シリンダ

 新東工業は新型電動シリンダ「CYAP-Dシリーズ」を発売した。位置精度±5ミクロン、荷重精度±0.5%FSを可能にしたほか、給油頻度を同社従来機と比較して80%低減した。 サーボモータの回転をボールねじに伝えて直線運動に変換する。油圧シリンダ、エアーシリンダに比べて、高精度な位置決め、荷重制御が可能な点を特長に挙げる。需要が高まっている二次電池の製造のなかでも、プレス、成形、拘束向けに開発した。 シリーズに、最大加圧力3kNと300kNを追加。低荷重から高荷重まで高精度制御に対応する。シリンダ、サーボドライバ、サーボコントローラ、標準ケーブル(5?b)で構成する。 同加圧力帯で「業界最小・最軽量クラス」に設計することで、搭載設備の省スペース化や高さの短縮を図った。500?`?b稼動ごとに給油する構造。保全担当者のメンテナンス工数減少と保守費用の削減を可能にした。 (2021年3月25日号掲載)

新東工業(株)

2021年04月02日

ダイヘン、建築技術性能証明を取得

 ダイヘンは、厚板溶接の高効率化を可能にした「D-Arc溶接法」で(一財)日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得した。建築鉄骨向けに適用範囲が拡大されたことで、普及に向けた提案を加速させる考えだ。 D-Arcは、半自動溶接350~500Aの電流域において、深い溶け込みと低スパッタを可能にした接合方法。従来の直流モードで6パス必要だった板厚19?_の溶接を2パスまで低減できるのが特長。高能率アーク溶接システムとして、様々な業界に提案してきた。 ただ、建築鉄骨業界では、建築工事標準仕様書(JASS6)で入熱制限や開先形状が規定されていることから、D‐Arcが適用できるのか判断できず、導入に踏み込めないケースがあった。ダイヘンはJASS6の規定範囲も含めて適用範囲を拡大し、性能証明を取得。溶接継手の狭開先化、溶接施工の効率化を図った。 性能証明取得にあたって実施した溶接確認実験では、日本鋼構造協会「標準試験マニュアル」の標準性能である吸収エネルギー27J(0℃)を満たすことを証明した。「証明用データとして、マニュアルの特別性能である吸収エネルギー70J(0℃)を上回る結果を得ている」という。 (2021年3月25日号掲載)

(株)ダイヘン

2021年04月02日

山金工業、快適な空間をカタチに

 作業現場に使われる「ワークテーブル」でお馴染みの山金工業(福井市)は様々な顔を持っている。病院や福祉施設で使われるシャトルドア、学校用間仕切り(ウォール)に代表される建材部門がそうだ。売上全体の約半数を占めるほど。前提条件である安全性を十分に確保しながら、設計事務所の意匠に対するこだわりにも応える一貫生産体制で「空間創造」に一役買っている。 1912年、山下金庫製作所として創業。サッシ、文書管理棚「アレンジャー」、ウォール、ワークテーブル、シャトルドアと、枝葉が増えるように事業領域を拡大していった。従業員数182人(2020年7月時点)。地元の福井県では「やまきんさん」の名前で親しまれている。 いずれの商材にも共通しているのは、快適な空間につながる存在であること。ストレッチャー(担架)や車いすを使う病院では、レールのような段差がなく、さらに防火性や遮音性のある上吊引戸が好まれる。ワークテーブルは、作業内容や使用者によって最適な高さや天板の広さが違う。つまり、現場の数だけ答えがあるということだ。 社長室の武蔵英樹室長は、「お客様の意図を汲み取ったうえで、安全性、意匠、快適性、納期などの付加価値を足す。『使って良かった』『依頼して良かった』と思ってもらえるように、感動をカタチにするのが当社の使命」と話す。 建材の場合、建築図面の段階で決まることが多いため、設計事務所へのPR活動が重要となっている。受注後、現場打合せにより仕様の詳細を決定する流れになっていることから、営業部とは別に、2017年に建材部門に設計部を新設。「仕様を顧客要求に合わせて仕様を細かく決めるだけでなく、施工管理への貢献も担っている」という。 山金工業では意外なモノもつくっている。郵便局(ゆうちょ銀行)に必ずと言っていいほどあるATMの間仕切りやサイン(看板)だ。東京と大阪の両支店に特販営業部を設け、全国規模で対応する。 武蔵室長も「民営化になる前から携わっている。始めた当初こそ厳しかったものの、現在は比較的に安定している。顧客からの信頼を得ている」と手応えを感じる。 ■繊細な意匠にも対応 製品は、福井市内にある森田工場で生産している。特注制作も得意としているだけに、パネルベンディングマシン、ファイバーレーザー加工機、粉体塗装ラインを数多く揃えている。 粉体焼付塗装を30年以上手がけてきただけにメニューも幅広い。有機溶剤を使用しない「ゼロVOC不燃粉体焼付塗装」、壁面や扉をホワイトボードのように利用できる「WBC粉体焼付塗装」、屋外でも経年劣化をしにくい「高耐候性粉体焼付塗装」などがそう。塗装で繊細な木目調や絵柄を再現することもできる。 「塗装とプリント技術に投資するのは、環境配慮だけでなく、意匠に対応するためでもある。設計士が特徴を出すためにこだわっている部分だからだ」(武蔵室長) 2017年、受注から出荷まで一括管理が可能なIoTシステムを導入。案件ごとに進捗管理ができるようになったことで、施工管理や顧客対応のスピードが一層増した。さらに昨年から、開発、営業も含めた横断的な取り組みとして「原価低減プロジェクト」をスタートさせた。 「時間あたりの生産性を20%上げるなど、1年ごとに目標を設けて価格競争力を高めていくのが狙い。終わりのない取り組みと考えている」 森田工場で毎年開いていた「ヤマキンフェア」がコロナ禍で開催が難しいことから、オンラインでの実施を模索しているところ。これまでは建材部門の製品を中心に展示。ラインナップと安全性をアピールする一方、切断から塗装までラインもすべて見せることで、特注にも柔軟に対応できる強みも見せてきた。 「現在は事前予約で工場見学を受け付けている。とくにゼネコン関係のお客様は、納期・品質管理に対する関心が高く、工場見学の希望も少なくない。オンラインで当社の強みをどう伝えていくか。まだ検討段階。課題は多い」 ■年功序列を廃止 2018年、人事評価の在り方も見直した。部署、役職などに合わせて行動基準と評価項目を設けて評価するというもの。年功序列を廃止し、成果と行動に見合った給与にすることでモチベーションのアップにつなげる。 「役職定年はなく、辞めるまで昇給できるシステム。お客様の要望に応え、常にお客様の視点から物事を考えられているのか。お客様とは、顧客だけでなく、取引先、社内も含めた仕事相手のこと。製造なら工程に携わる人だ。『お客様満足』は感動に、ひいては利益につながる」 評価項目は、総務部と社長室で構成する人事評価・人材育成委員会で適宜見直している。武蔵室長は「社長方針である『社員の幸せと会社の成長は両輪』」と話し、人材育成に一層力を入れる考えを示した。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月02日

イグス、垂直多関節ロボ用ギアボックスなど発表

 独・イグスは3月4日、ケルンの本社と日本、韓国の3拠点をつないだデジタルカンファレンスを開催した。カンファレンスは日本法人(北川邦彦社長・東京都墨田区)の設立30周年を機に行われたもの。ドイツ本社内の展示ブースから発表を行ったアーチャー・ぺプリンスキーCEOは、バーチャル展示会やオンラインガイドツアーなどオンラインを活用したPR活動に注力した結果、現在までに約10万人のユーザーの参加があったことを紹介。「(オンラインガイドツアーなどのこのような状況下においても、この展示ブースから我々の使命である『Tech up…Cost down』を発信していきたい」と語った。 カンファレンスでは、複数の新製品も発表された。そのうちのひとつ「モジュラー式ギアボックスキット」は、垂直多関節ロボット用のポリマー製波動歯車装置。昨年発表された軽量な波動歯車を採用したことで「総重量8?`グラム以下のロボットに適している」といい、無人輸送システムや7軸ロボット、ドローンなどでの活用が想定される。同社の垂直多関節ロボット「ReBel」の新バージョンでの使用も予定されているという。「(新しいギアボックスをReBelに採用することで)ロボットは大幅にスリム化され、パワーエレクトロニクスを搭載した統合型BLDCモータによりコスト効率が高くなる」(同社)。 その他、昨今の業績についても言及した同社。日本法人は現在「良い意味でのリバウンド状況にあり、非常に忙しくなってきている」という。同社は「日本市場は中期的には現状の売上の10倍はいく」と成長を見込んでおり、北川社長は「新型コロナウイルスの変異体が多大な悪影響を及ぼさない限りは、この忙しい状況が続くと見ている」と話した。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月02日

トクラス、人気インテリアスタイルに対応

 トクラス株式会社(小泉和弘社長)は流行のインテリアに対応できるアイテムを追加したバスルーム「YUNO(ユーノ)」、「every(エブリィ)」、「VITAR(ヴィタール)」を5月に発売する。 コロナ禍を契機に、居心地の良い空間へのニーズが高まる中、同社はインテリアとの親和性に着目。機能性や利便性にデザイン性を持たせたラインナップを展開する。 「これまでキッチンにおいてはリビングのインテリアに合わせてご提案を行って参りましたが、今回のバスルームの発売で、インテリアスタイルに合わせたキッチンとバスルームをセットでコーディネートし、ご提案することが可能となります」(同社)。 新しいバスルームは、特に近年人気の高いインテリアであるダーク基調で素材感を大切にする「ラスティック」。白基調のナチュラルな空間に?小物でアクセントを加えた「エリソンナチュラル」に注目。これら2つのスタイルに適した壁柄とブラックアイテム(水栓、ドア、収納棚)を追加する。 また、発売に合わせ同社ホームページでは さまざまなスタイルのコーディネートページを用意。「迷いがちなキッチンの扉色やバスルームの壁色、小物の組み合わせなどを好みのインテリアスタイルからお選び頂けます」(同社)。 (2021年3月25日号掲載)

2021年04月02日

ソディック、固形ゴム射出成形機を革新

 ソディックは「脱気機能付き熱硬化性ゴム射出成形機GL-LSR」(=写真)を3月8日に発売した。60?d仕様の標準価格(税別)は1420万円、年間生産目標は10台。 同社独自の新技術による「脱気機能付きスタッファボックス」を熱硬化性ゴム射出成形機「GL-LSRシリーズ」に搭載した。これにより、液状材料に比べ粘度の高い固形ゴム素材の射出成形で問題となっている「エアトラップ(金型内で空気が閉じ込められた状態)」を引き起こす空気をほぼ完全に除去できる。脱気工程と、射出成形機へ供給する圧送工程を、連続的に行うこともできる。高密度充填、加硫時間(硬化時間)の短縮、金型構造の簡素化、高含気率材料の使用が可能になり、さらに、成形品質の向上、サイクルタイム短縮、金型のコストダウンと工程能力アップ、材料ロス低減効果が期待できる。 固形ゴム素材(ミラブル型ゴム)は、素材の中に多くの空気を含んでおり、粘度が高いため液状ゴム材のような脱泡処理ができない。空気を巻き込んだ材料は成形品でエアトラップを起こしやすく、これは金型内を脱気するだけでは解決することが難しい不良であり、固形ゴム素材の射出成形において長年の課題となっていた。 同社では「GL-LSRシリーズはこれらの課題解決に役立つ。工業用ゴム製品の製造を革新する次世代の製品であり、材料ロス削減や不良品の低減により環境負荷を軽減させ、SDGsにも貢献できる」という。 (2021年3月25日号掲載)

2021年03月31日

オーエスジー、高耐久型スパイラルタップ

 オーエスジー(愛知県豊川市本野ヶ原3-22、TEL.0533-82-1111)は、一般用高耐久型スパイラルタップ「EXZ-SFT」を発売した。呼びM3×0.5mm~M16×2mmまで9品目をラインナップ。すべてのサイズがねじ側突出しセンタ除去品。特殊表面処理で耐久性を高め、刃欠けを防ぐ。完全山部の欠損を抑制し、安定加工を実現した例として、被削材SS400に対して1300穴加工した後でも、継続して使える状態だったデータを挙げている。標準価格は1280円から。 (2021年3月25日号掲載)

オーエスジー(株)

2021年03月31日

三井ハイテック、微細向け自動研削

 三井ハイテックは2018年から販売する小型CNC研削盤「R'natusシリーズ」を使った自動化を提案している。このシリーズは従来のテーブル移動式からコラム移動タイプにしたことで設置面積を4割ほど抑制。3月5日まで3日間開いた自社Web展のセミナーではシリーズの「HPR-PCNCF-R'」(=写真)を複数台つなげ、「機械間に多関節ロボットを配置することで一気通貫でモノがつくれる」と訴えた。 機上測定システムも用意し、「微細な測定用には先端径27ミクロンの自社製プローブで繰り返し精度±1ミクロン、形状精度±2ミクロンで計れる」(工作機事業部の本田敏文技術開発部長)と言う。2月に微細加工工業会(会長=戸田拓夫・キャステム社長)に入会した同社は精密加工機と位置づける5軸研削盤や、ファナック製以外の制御装置としてロボットを機械側からダイレクトに操作できる独ベッコフ製も用意したことを案内した。 (2021年3月25日号掲載)

2021年03月31日