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タック技研、小型NCタッピング機

 「卓上」と分類される小型NCタッピングマシンでM38まで加工できる機種が登場した。一般的な卓上機ではM4~12なのでこの加工能力は圧巻だ。高出力のスピンドルモーターやドリルユニット、メカトロシリンダーなどを製造するタック技研工業(福岡県北九州市)が開発した「リジッドドリルタップスタンドRDTLS」だ。 RDTLSは回転・送りの両機構にサーボモーターを搭載。コントローラーで2軸制御し、タップだけでなく穴あけもできる。ユーザーニーズに応じてコラム高さや主軸モーター出力などの仕様は変えられる。スピンドルモーターで培った小型で高出力が出せるモーター製造技術がカギとなったよう。同社の森田弘社長は「油圧の世界だったものをサーボモーターで勝負する。油圧は低価格だが調整が難しいのに対し、サーボモーターは自由自在に動かせる」と話す。価格はタップ能力M30の加工が可能な「RDTLS-30」(主軸定格回転は毎分160回、主軸ストローク200ミリ)で約250万円。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月26日

日立建機、東南アジアの部品再生強化へ

 日立建機は東南アジアの部品再生事業を強化する。P.T.日立建機インドネシア(ジャカルタ)の第1工場敷地内に、中・大型油圧ショベル向けの部品生産工場を今年6月に操業させる。使用部品の回収と再生だけでなく、供給網も構築することで、短納期で低価格な再生部品を販売できるようにする。 部品再生事業は、使用済みの純正部品(油圧シリンダ・油圧ポンプ・走行装置など)を修理や定期交換時に回収して分解・整備した後、新品同等の機能保証付き部品としてリユースすることが目的。東南アジアは、マイニング(採掘)製品を中心に、インドネシア市場向けに部品の再生と供給を展開していた。 ただ、インドネシア以外の地域に、中・大型ショベルの再生部品を供給するには、日本を経由する必要があったため、輸送コストや納期が課題になっていたという。 新設する工場は、東南アジアの再生部品供給拠点として位置付けた。同エリアの再生部品取扱量も含めて、2022年度に日立建機グループ全体で、CO2排出量2万3800tの抑制、産業廃棄物発生量9500?dの削減を目指す。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月26日

新コスモス電機、CO2センサー販売実績千台超

 2020年11月に販売を開始した新コスモス電機のCO2センサー「コネクトCO2センサ」が、発売から約4カ月で初年度販売目標に掲げていた1000台を突破した。 新型コロナウイルス感染症対策として、CO2センサーの需要が急増しているためだ。4月5日に大阪府などで初めて適用された「まん延防止等重点措置」では、換気の徹底、CO2センサーの設置が呼びかけられた。新コスモス電機は、新たな目標として合計3千台を掲げ、飲食店を中心に、学校、オフィス、病院、介護施設などへ提案を強めている。 コネクトCO2センサは、CO2濃度を測定し、数値と4段階の色で機器上に表示する製品。換気にあたって1000ppmが目安の一つとされていることから、表示を確認して、窓を開けたり、換気扇を回したりといった適切な対策が実行できる。 別売の「コネクトセルラー」を使えば、センサーで測定したデータをクラウドに蓄積し、スマートフォンへ換気のタイミングをプッシュ通知で知らせたり、モニターなどの大画面で表示したりといったことも可能に。半径7?b以内にあるスマートフォンのWiFi電波を拾い、空間の混雑状況を見える化することもできる。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月26日

ベッセル、クッションリング効果のドリルビットセット

 ベッセル(大阪市東成区深江北2-17-25、TEL.06-6976-7773)は4月2日、ロングセラー商品のクッションドリルを6本セットにした「クッションドリル(鉄工用)6本組」を発売した。 ラインナップはφ2.5/3.0/3.2/3.3/4.0と、現場作業の穴あけでよく使われるサイズに対応(φ3.5は既発売)。触れやガタツキを低減するクッションリング効果を備え、電動ドライバーのチャックの中でクッションリングが突っ張ることでビットのガタツキを抑制し、芯ブレを防ぐ。X形シンニング刃先により食いつきがよく、センターポンチが不要。ドリルとビット軸をプレス絞りで一体化したことで、接着したドリルビットのように抜けたり回ったりしない仕様とした。 主な用途はアルミフレームや鉄部材への貫通穴あけ、ネジ切用のタップ下穴あけなど。ドリルを錆や汚れから防ぐパックジップ包装とした。価格はいずれもオープン。  (2021年5月15日号掲載)

(株)ベッセル

2021年05月24日

ピカコーポレイション、トラック昇降ステップ

 ピカコーポレイション(大阪府東大阪市長田中4-4-10、TEL.06-6747-6856)は、トラック昇降ステップ「DXF-TE」を発売した。トラックのあおりに取り付けることで、荷台への昇降をサポートする。最大使用質量は150kg。天場の高さ1.02~1.45mの「DXF-14TE」と1.47~1.90mの「DXF-18TF」をラインナップした。 操作レバーで脚部をワンタッチで伸縮できる。脚の長さは25mmピッチで調整可能(最大約43cm)。折りたたみ式でコンパクトに収納できるのも売り。回転スライド収納式手すりを標準装備しており、「手すりは裏表どちらでも設置できる」という。手すりは指1本でロックできる。 (2021年5月15日号掲載)

(株)ピカコーポレイション

2021年05月24日

キャプテンインダストリーズ、「安全柵ショールーム」をオープン

 キャプテンインダストリーズ(山下宏社長)は、各種安全規格を網羅した高い安全性とレイアウト自由度の高いマシンガード「X-Guard(エックス・ガード)」と周辺オプションを網羅した日本初のショールームを5月10日、本社内にオープンした。 「当社作業場として使用している現場を活用しお客様がイメージを膨らますことができるようX-Guard(エックス・ガード)をはじめとした各種セーフティ商品をレイアウトし、実際に作動させて使い勝手などをご確認いただくことができます」(同社)。 現在は感染拡大防止の観点からオンラインでの案内が主となるが、万全の感染症対策や密を避けた上で、実際に来場でしての見学も可能。来場予約は同社ホームページより受け付けている (2021年5月15日号掲載)

2021年05月24日

ダイヘン、AGV充電の特設サイトオープン

 ダイヘンは、AGV用ワイヤレス充電システムの特設サイトを開設した。「産業分野で世界初」の磁界共鳴方式を採用したワイヤレス充電システム「D-Broad」の特長を、6つのカテゴリーに分けて紹介している。AGVメーカーの採用事例を掲載しているほか、ダウンロード可能なカタログも用意している。工場や物流倉庫でAGVによる搬送の自動化が進んでいるものの、AGVの充電については「人手を必要とするケースが多く、生産性向上の課題になっている」という。目的、用途、ラインナップに応じて、AGVや充電システムなどを選ぶ必要があることから、特設サイトを通じて課題解決につながる情報発信を展開する。 (2021年5月15日号掲載)

(株)ダイヘン

2021年05月24日

ワルタージャパン、突き出しの長いミーリング加工に

 ワルタージャパン(名古屋市中村区名駅2-45-7、TEL.052-533-6135)は、防振工具「Accure-tec」にミーリング工具アダプター対応のヘッドねじ込み式ScrewFitインターフェース仕様「AC060」を追加した。金型加工における突き出しの長いミーリング加工に最適という。さらに旋削向けとして、QuadFit Large中間アダプターに使用するモジュール式A3001アダプターを加えた。工具径60~100mmで最大10×Dの内径加工に対応する。最大1mの突き出し長さに対して、油圧シリンダーや大型バブル部品をビビりなしで加工できる。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月24日

タカラスタンダードのホーローキッチン、TBSドラマ「リコカツ」に採用

 タカラスタンダードのホーローシステムキッチン「トレーシア」が4月16日に始まったTBS系ドラマ「リコカツ」の劇中に北川景子さん演じる水口咲と永山瑛太さん演じる緒原紘一の2人の新居のセットとして採用された。トレーシア(昨年2月発売)は幅広い世代のニーズに応えるキッチンとして、手入れのしやすさや自己流にアレンジできる収納、調理のしやすさなどが特徴。 このドラマは出版社に勤務する編集者・北川景子さんと自衛官一家の長男・永山瑛太さんが、現代ならではの価値観と普遍的な男女のもめ事を描き出す「離婚するかもエンターテインメント」。対面式の白色のホーローキッチンはセットの雰囲気にマッチしているとのことで採用されたという。 (2021年5月15日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2021年05月24日

OKK、芯出し省力化機能を開発

 OKKは、ワークの芯出し作業の省力化が可能な機能「3Dマイスター」を開発した。機内カメラで撮影したワークの形状を3Dモデルにデータ化。機械座標系との紐づけで位置や寸法データを持たせることで、タッチセンサシステムとの連動から芯出しに必要な自動計測プログラムの実行まで可能にした。 ワーク設置後、加工プログラムのサーチを含めたほどんどの操作をタブレット端末で実行できる。主軸近くに、防水構造のボックスで保護したTOF(Time Of Flight)カメラを設置。Z軸原点位置で撮影することから、「対象物に接近する必要がない」という。 撮影したデータは3Dモデルに自動変換され、タブレット端末上で確認できる。画面左側に通常カメラモードでの撮影画像、右側にモデリング形状が表示される。撮影するおおよその位置を事前に設定することで、より正確なモデリングが可能に。連続撮影を指定すれば、さらに精度の向上を図れる。 計測パターンをイラストで確認して指定できるようにしたことで、計測プログラムの選択を容易にした。計測位置の指定では、モデリングで得られたおおよその寸法を表示。ワーク座標系、シフト量の設定なども指定できる。 設定した内容は「設定内容が記載されたカード」として一括して機械に送信する。送信するまで何度でも設定内容の変更・確認が可能。計測動作指令と同様に、加工プログラムサーチができる。 手動モードでの機械操作、NC画面での数値設定なども不要だ。OKKは、オペレータ作業の標準化、マニュアル化の推進、ワーク違いによる作業ミス防止の機能としても提案する。 管理用PCは、1台で複数の機械に接続(複数のカメラとの同時接続は不可)できる。「WiFi通信を用いているものの、ローカルネットワーク環境のため、情報流出の危険はない」としている。 対象機種は立形マシニングセンタ「VM-Rシリーズ」と「VB53α」。制御装置はFANUC製「30iシリーズ」と三菱電機製「N700/N800シリーズ」に対応する。販売予定価格は税抜200万円(2台目以降130万円)に設定した。 (2021年5月15日号掲載)

ニデックオーケーケー(株)

2021年05月21日

淀川製鋼所、コールマンとコラボ

 淀川製鋼所は、ヨド物置発売50周年記念の限定モデルとして、アウトドア用品メーカーのコールマンジャパンとコラボレーションした物置「LMD?2215 Colemanモデル」を発売した。一般型と積雪型に、それぞれグリーンとレッドの2色を用意した。販売価格はオープン。4月8日から予約を開始しており、5月下旬から順次出荷する予定だ。 アウトドア需要の高まりと、コロナ禍で「おうちキャンプ」や「自宅バーベキュー」の需要が増加していることを受けて企画した。2千棟の限定販売。アウトドア用品の収納場所としてPRする。 本体寸法は間口2213×奥行1512×高さ2120ミリ。「ヨド物置エルモ」をベースにした製品で、砂詰まりがなく、開閉がスムーズな上吊扉を採用した。寒冷地でみられる「凍上」対策としても効果があるという。 鍵がなくても、大きなボタンを押すだけで仮ロックができる機能を追加。風などの外力により、思いがけず扉が開いてしまうことを防ぐ。扉の開け閉めが楽な大きな取っ手「握りん棒」、丈夫で長持ちする高耐久性表面処理鋼板「ガルバリウム鋼板」も特長に挙げている。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月21日

THK、起業家支援サービス開始

 THK(寺町彰博社長)は、スタートアップ企業向けの技術支援サービス「EntSherpa(アントシェルパ)」を2021 年4 月12 日よりスタートした 「アントシェルパ」は、「起業家」を意味するアントレプレナーとヒマラヤ登山のガイドとして知られるシェルパを掛け合わせた造語。「理想という高い山に挑むスタートアップ企業の道先案内人として、THKがアイデアの具現方法でお悩みの起業家に、最短ルートでモノづくりを実現するためのサポートを提供する」(同社) 「アントシェルパ」では、専門チームによるWEB問い合わせへの即時対応、対面やオンラインによる技術相談、製品選定のアドバイス、製品の無償サンプル提供などのサービスを提供する。「すでに複数の企業様にサービスをご活用いただいており、アイデアの具現化の過程を経て、製品化・量産化に向けた開発支援を進めている」(同社)。同サービスは日本国内からスタートするが、いずれは全世界のスタートアップ企業の支援へと順次発展させていく構えだ。 「今年4月10日に創立50周年を迎えた当社において、創立期を象徴する『技術者の駆け込み寺』の精神を令和の時代に即して体現したものがアントシェルパ。当社が半世紀のいて培ってきた技術・事業運営の専門知識とノウハウを活かし、共にイノベーションを起こすお手伝いをしたい」(同社)。 (2021年5月15日号掲載)

THK(株)

2021年05月21日

中西金属工業、UVC照射する自律走行除菌ロボ

 中西金属工業(大阪市北区)は、自律走行式でUVC照射による除菌が可能な除菌ロボット「R?Paca」を4月に発売した。紫外線の波長域の中でも除菌効果が高いとされるUV-C254ナノ?bを照射するユニットを搭載。さらに消毒剤噴霧と組み合わせることで、高い除菌効果が期待できるという。 走行ルートや除菌ポイントの設定は、搭載したマッピング機能により、タブレット上で行うことが可能。走行ルートや紫外線照射・消毒剤噴霧のサイクルなどをあらかじめ設定しておくことで、夜間などの人がいない時間帯に無人稼働させることもできる。「高度な障害物検知機能と障害物回避技術を兼ね備えた完全自律走行を実現しており、除菌・消毒作業をする人の感染リスクにも配慮した完全な除菌作業を行える」(同社)。なお、医療・福祉関連施設についてはエア・ウォーター(大阪市中央区)と独占販売契約を締結し、営業活動を行うという。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月21日

三菱ケミカル、伊でCFRP増産へ

 三菱ケミカルは、イタリアにあるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製部品製造販売会社のC.P.C.SRL社に、5千?d容量大型プレス成形機の増設を含めた設備投資を決定した。グループ会社のMitsubishi Chemical Advanced Materials AGが投資し、2023年の設備稼働を目指す。 CPC社は、CFRPの成形から加工、塗装、組立まで対応する生産能力を持っている。設計・シミュレーション技術を活用した部品・車両の軽量化ノウハウもあることから、「主に高級自動車向けのCFRP成形品メーカーとして事業を拡大してきた」(三菱ケミカル)という。 今回の投資は大型プレス成形機を増強する。複雑形状のシャーシーに代表される成形の難しい大型構造物の成形能力を3倍に引き上げる。さらに、最新鋭のCFRP加工機、自動塗装ラインを備えた塗装工場や組立ラインの増強も実施。欧州のサプライチェーンを強化し、電気自動車や次世代モビリティ用途でさらに高まるCFRP製品に対する需要に対応する。 三菱ケミカルは、ドイツのプリプレグ(炭素繊維中間基材)メーカーc?m?p社、炭素繊維リサイクル企業CarboNXT社を買収。CPC社隣接地にはCF?SMC(CFRP中間基材)製造設備を建設するなど、欧州で材料のサプライチェーン確立も進めている。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月21日

ユニフロー、高速シートシャッター「スムーザー」

 ユニフロー(東京都品川区西五反田2-30-4、TEL.03-5719-6700)は、高速シートシャッター「スムーザー」の耐風圧仕様「RXシリーズ」(=写真)を発売した。スムーザーは鋼製シャッターの15倍以上の高速開閉、高気密性による建物内の環境保持、省エネ性能に寄与するシートシャッター。 今回発売したRXシリーズは、耐風圧性能を高め、降下時は従来機種1.5倍の高速可能風速17m/秒、全閉時はより高い38m/秒を実現した。「近年、強風での建物被害が増えており、耐風圧性能へのニーズが高まっている」(同社)。制御基盤の刷新により高度な機能設定が可能になったのも特長。センサが複数台必要だったインターロック運転が1台で可能になったほか、利用者の駆け込みを防ぐ下降前カウントダウン表示機能(オプション)にも対応する。 (2021年5月15日号掲載)

(株)ユニフロー

2021年05月21日

山善、熱中症警戒機能付きDCサーキュレーター

 山善は暑さ指数(WBGT値)に基づいて室温センサーで風量を自動コントロールする「DCエアーサーキュレーター熱中症警戒機能付YAR-WED18」(高さ325?_、2.3?`グラム)を全国の家電量販店、ホームセンターならびに同社が出店・運営するインターネット通販「くらしのeショップ」などで4月下旬から順次販売している。 このサーキュレーターは暑さ指数を「ほぼ安全」「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の5段階に分け、風量を自動調整する。同時に暑さ指数の段階が上がると警告するランプの色を変えるほか、「厳重警戒」「危険」レベル時にはアラート音で熱中症の危険を知らせる。価格はオープン。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月21日

オークマ、ベストセラー横形MCが進化

 オークマは、長時間の無人稼働と環境負荷低減が可能な横形マシニングセンタ「MA?600H?V」を発売した。パレットの積載寸法は最大φ1050×1200mm(2面APC仕様/最大質量1200?`グラム)。半導体、インフラ、エネルギー、自動車市場を中心に提案する。  累計3千台の出荷実績があるベストセラー機を進化させた。加工サイズ(体積)を従来機比で1.3倍に拡大。機内カバー構造を最適化したことで、機内に堆積する切粉を最小限にした。残留する切粉を的確に洗い流す機能も強化しており、クーラントを使わないドライ加工にも対応する。 特別仕様のスラッジレスタンクは、クーラントタンク内に滞留する微小な鉄粉などを自動的に回収する。被削材が鋳物だった場合の回収率は99%。クーラントの長寿命化を図るとともに、人手に頼っているタンク清掃の手間を大幅に減らす。 自動化対応を強めるために、ワークを自動でクランプする治具類へ油空圧を供給するポート数を増やした。段取りステーション側で16ポート、加工室側で7ポート設置したことで、治具の単独動作を増やせるだけでなく、「ロボットによるワーク着脱にも柔軟に対応できる」という。 幅広い材種に対応する広域主軸(特別仕様)も開発した。最高回転速度1万回転、トルク652/349N・m、出力45/30キロワット(短時間/連続)に設計。S45Cを正面フライスで削った場合の切粉量は最大1240立方cmに達する。 脱炭素社会への貢献に向けて、環境負荷低減と精度安定性による高生産性を両立させた。経時熱変位は従来機比13%向上の7ミクロンに。さらに消費エネルギーを見える化した新世代省エネルギーシステム「ECO suite」を搭載している。 (2021年5月15日号掲載)

オークマ(株)

2021年05月19日

ABB、6軸ロボットの保護機能を強化

 ABBは昨年発売した6軸産業用ロボット「IRB 1300」の保護機能を強化し、「IP67」「Foundry Plus2」「クリーンルームISO4」の3つのバージョンを追加した。 IP67版は、高レベルの液体や粉塵のある過酷な環境でも使用できる。電気部品を密閉することで粉塵などの侵入を防ぐ。電子機器製造、自動車、金属加工などのさまざまな環境に対応する。 金型鋳造、砂型鋳造、鍛造、機械加工などの金属用途での保護機能を強化するために、Foundry Plus2版ではエンドエフェクタにステンレス鋼を採用した。これにより粉塵や金属の破片を洗い流すために液体を塗布した場合に発生する錆を防げるという。早期摩耗を防止することで、ロボットの寿命を延ばし、ダウンタイムや予定外の修理による混乱を最小限に抑えられるのも特長だ。 クリーンルームISO4版は、耐薬品性に優れた外壁塗装を採用し、細菌を防ぐ洗浄剤を使用しても塗装が劣化しないようにした。ロボットの設計は、バクテリアが形成される可能性のある隙間の数を最小限に抑え、保護のレベルを高めた。粒子フィルタと完全密閉構造により、グリース、オイル、粒子が処理中の製品に接触するのを防ぐ。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月19日

ゼネテック、FlexSim新版リリース

 ゼネテック(上野憲二社長)は離散事象(待ち行列やシステムの状態変化が起こす事象を検証する事の総称)シミュレーションソフト「FlexSim」の2021年日本語版を5月21日にリリースする。 同ソフトは製造ラインや物流倉庫、マテハンなど機械やヒト、モノの流れを計算し最適化。設備の性能を最大限に活かす。同社では2018年より国内向けに日本語版のリリースを開始。すでに多くのユーザーに導入、活用支援をおこない大きな成果を上げている。 「昨今ではコロナ禍における人流コントロールを可視化する目的で、民間、自治体からの引き合いも増えている」(同社)。 最新版ではUIを改善し操作性や設定の視認性が大幅に向上した。同ソフトの強みであるAIを使用した「オプティマイザー」が強化され、指定範囲内での機械や作業者の最大稼働率や導入指標を求める事が容易になった。さらに倉庫管理の概念が新たに導入され既存の倉庫管理システム(WMS)と接続し、アドレス指定方式とWMSを組み合わせることを可能にした。 その他にもChromeやEdgeといったブラウザ経由でのモデル検証や移動経路を検証する機能の強化など様々な改善、強化が行われている。また同社では同ソフトを利用した検証サービスも行っている。 (2021年5月15日号掲載)

(株)ゼネテック

2021年05月19日

エンジニア、工具の合体でネジトラブルの解消へ

 デジタルトランスフォーメーションに向けた取組みが急速に進む昨今、エンジニア(大阪市東成区・高崎充弘社長)が、デジタルならぬ『ネジタル』トランスフォーメーションを推進している。 ねじ(をはずし)たる=ネジタルとネーミングされたこの取組みのコンセプトは、工具の合体・融合によって新たな機能を生み出すというもの。例えば今春発売された「貫通エクステンション(DR-22/23)」に「GTドライヴ(DZ-70/71)」、「ネジキャッチ(DR-19)」、「ネジザウルスバズーカ(DBZ-51/21)」を組み合わせれば奥まった箇所の潰れたネジを取り外すという難易度の高い作業が可能になるなど、単体の工具では難しかった「かゆい所に手が届く」機能を提案したい考えだ。 同社は「プロの職人はもとより、巣ごもり需要を背景にした一般のDIY愛好家にも、便利で楽しい工具の世界を提供したい」とアピールを強める。 (2021年5月15日号掲載)

(株)エンジニア

2021年05月19日

AGC、材料管理自動化

 AGCは、原燃材料の自動管理システム「Smart Inventory System」を開発した。在庫確認、調達計画の立案、発注などの調達業務に、DXを導入することで、作業者の技能伝承を進める。作業時間の削減効果は年間1000時間。今年4月から関西工場高砂事業所と尼崎事業所に導入しており、今後は国内ガラス工場を中心に、他拠点への展開も検討している。 原料データの保管・使用履歴をリアルタイムで把握することを目的に開発した。すべての原料容器に原料データが紐づけられたRFIDタグを取り付け、建屋出入口に設置したセンサーからタグ情報を収集する。 目視で在庫管理していた苛性ソーダなどのタンクは、残量をデジタルデータ化し、専用の計測装置を設置することで、タンクの在庫を遠隔監視でき、自動で発注できるシステムとした。 クラウドベースのタンク在庫管理システムはコンテックと共同開発した。ダッシュボードでの残量表示、在庫管理表の自動更新、サプライヤーへの自動発注ができる。タンクに取り付けたセンサーとゲートウェイ機器からモバイル回線を通じて、遠隔地でもタンク残量をリアルタイムに把握するIoTの仕組みを構築した。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月19日

北部九州どて市、マリンメッセ福岡で開催

 展示商談会「どてらい市」がコロナ禍にあっても着実に成果を上げている。3月の広島どてらい市に続き、新年度最初の2021北部九州どてらい市(地域商社26社が主催)が4月19日までの3日間、福岡市のマリンメッセ福岡で開かれた。2年ぶりとなった第8回展に生産財メーカーを中心に前回より1割少ない211社が出展、1666人が来場した。主催店数が同3割減ったこともあり受注額は21億9486万円と前回の半減となったが、目標を1割上回った。 運営サイドは運営にあたる全社員に事前にPCR検査を実施するなど感染症対策を徹底して実施。来場者は会場入り口で除菌ミストシャワーゲートを通過すると同時にサーモグラフィーで検温し、手の除菌は会場の至るところで行われた。展示エリアの通路は3?b幅を確保し、換気を十分に行い、場内での食事提供を取りやめるなどして感染リスクを排除した。 実物の商品を見ながら商談するという本来のスタイルにこだわった。恒例の開会式は開かず、事務局の山善の佐々木公久・専務執行役員は「リアルに行わせていただける感謝の思いを形にしたい。商売はお客様の顔を見て行うもの。ウェブ展では受注につながらない」と開幕時に話し、森元・九州支社長は「感謝の気持ちを忘れずに、例年のどてらい市と何ら変わらないことを肝に銘じたい。商売は商売として緊張感をもってできることを1つひとつ確実に取り組んでもらいたい」と運営サイドに呼びかけた。 ■中国・高精度ニーズがけん引  出展した生産財メーカーの多くが景気回復を実感している様子だった。主軸30番の小型複合加工機「M300X3」を出品したブラザー工業は「中国市場が引っ張り、今年に入って当社の出荷台数は回復傾向にある」と話した。ワイヤ放電加工機のワイヤを回転させて均一な加工とワイヤ消費の低減につなげる世界初の機能「i groove」を紹介したソディックは「金型だけでなく部品加工にも使われるワイヤ放電は高精度が求められ、引き合いが増している。今年の売上は昨年に比べプラスになってきた」と言う。片持ちに比べて剛性を増した門形平面研削盤「PSG-CHシリーズ」を展示した岡本工作機械製作所は「モーターコア金型などワークは大きく高精度になる傾向があり、本機は同じクラスの研削盤に比べて1千万円ほど高くなるが選んでいただけている」と自信を見せた。 人手不足が広がるなか職人の技能を補える機能をアピールするメーカーも見られた。澁谷工業は来場者を限定して3月に開いた自社展で初披露したハンディートーチ仕様のファイバーレーザー溶接機「FLW1000SH」(発振器出力を従来の2倍の1000?hにアップ)を出品。ビームを最大5?_幅で左右に揺らせるスイング機構を付けたことで、「ギャップ(材料間の隙間)が0.3?_程度あっても溶接できる。従来苦手だったアルミ溶接も可能で、誰でもうまく作業できる」と言う。北川鉄工所は把握精度0.01?_TIR以下の標準チャック「BRシリーズ」にオプションで付けられるTナットプラスを紹介し、「ジョー脱着後も再現精度0.01?_TIR以下で段取り替え時のジョーの再成形が不要。誰でも簡単に扱える」と訴えた。 ■巣ごもり需要を獲得  コロナ禍の新たなニーズをうまく取り込むメーカーも。家庭用エアコンで唯一、換気機能をもつ「うるさらX」を販売するダイキンHVACソリューション九州は「昨年6月から爆発的に売れ始め、冬には例年の2倍の売上を記録した」と明かす(6畳用エアコン8機種のうち3機種に換気機能を搭載)。アルインコのホームフィットネス商品の売上は緊急事態宣言が発出された昨年4月から前年比30~40%増で推移していると言う。「とりわけフィットネスバイクが好調。夏になると外での運動は熱中症の危険が伴うのでさらなる売上拡大が期待できる」。日本製紙クレシアの「消毒ウェットタオル64120」(100枚入り)は「病院向けを中心に工場などでも使っていただき、半年ほど前から売れ行きは前年の3倍で推移している」そうだ。一般的なウェットタオルのエタノール濃度は30%前後なのに対し、本品は79%で高い消毒効果を発揮できることが売上増につながったと言う。 (2021年5月15日号掲載)

2021年05月19日

クリナップ、日本限定の高級オーダーキッチン

 クリナップ(竹内宏社長)はイタリアのキッチバルクッチーネと共同開発した日本限定モデルの高級オーダーキッチン「iaponica」(イアポニカ)を発売した。クリナップとバルクッチーネは、2017年より取引契約を結んでおり、バルクッチーネの日本市場に対応した高級キッチンをクリナップが輸入販売している。 今回発売したイアポニカは、バルクッチーネがデザインを監修し、クリナップが国内の自社工場で生産する。イタリアから輸入する場合は6カ月かかるが、イアポニカは3カ月と納期短縮できるほか、コスト低減にもつながるという。 バルクッチーネの軽量感や平行ラインのデザインと、クリナップの強みであるステンレス加工技術を掛け合わせた。キッチンワークトップの下にデザインされたカラーステンレスの帯板を配置した。シャープなスクエア型シンクには汚れにくく静音性に優れる「美・サイレントシンク」を採用。デザイン性と機能性を両立させた。 「両社の強みを掛け合わせ、高付加価値型のビジネスモデルを確立し、富裕層の獲得を目指す。国内の住宅着工数は年々縮小傾向にあるため、高級オーダーキッチンという新しい市場を開拓していく」(竹内社長) イアポニカはバルクッチーネ東京の南青山ショールーム(東京都港区南青山4-1-12)に展示されている。同ショールームは事前予約制。 (2021年4月25日号掲載)

2021年05月17日

三菱重工工作、ロボット歯車向けギヤシェーパ

 三菱重工工作機械(若林謙一社長)はロボットに使われる高精度な小モジュール歯車を加工するギヤシェーパ「SE25FR Plus」(=写真)を開発した。この加工機に対応した専用の切削工具も同時開発し、3月から本格販売を始めた。同社は「高精度歯車加工機と切削工具のワンストップサポートにより、世界的に拡大するロボット市場で必要とされる減速機構の高精度化ニーズに応える」としている。 SE25FR Plusは昨年8月に発売した歯車加工機FRシリーズを波動歯車装置向けに進化させたハイエンドモデル。基幹部品であるテーブルとカッターヘッドにダイレクト・ドライブ駆動方式のモーターや精密軸受を採用したことで、高い回転精度を実現した。これにより歯車加工の精度クラスをISO3級とし、ISO6級のSE25FRよりも高精度な切削が可能。 切削工具には新規開発の工具材と微細加工用のコーティング「Mighty Shield μ(マイティ・シールド・ミクロス)」を使用し、コーティングは歯形誤差に影響を与えない2ミクロン以下の薄膜で、「難削材でも良好な加工面形状とサブミクロンレベルの歯形要求を実現する」と言う。 (2021年4月25日号掲載)

日本電産マシンツール株式会社

2021年05月14日