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牧野フライス製作所、5軸横MC「T1」に旋削仕様

 牧野フライス製作所は5軸制御横形マシニングセンタ「T1」に旋削仕様を加え、6月21日に受注を始めた。活況な半導体装置産業を睨み、マシニング工程と旋削加工工程の統合による生産性向上をアピールする。 ミーリング加工能力やワークサイズ、工具制限は従来のT1と同等。高速ロータリーテーブルの回転速度は毎分1?3000回転。販売価格は旋削機能オプション(税別の国内定価3500万円)がT1(同1億1840万円)に加わる。来年2月に出荷を始め、年間販売20台の計画。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月26日

MOLDINO、超深穴加工対応の40~50Dタイプ

 MOLDINO(東京都墨田区両国4-31-11ヒューリック両国ビル8F、TEL.03-6890-5102)は穴加工用工具「超硬OH ノンステップボーラーシリーズ」に、穴深さが直径の40~50 倍に対応した超深穴加工40~50D タイプを追加し発売する。 金型には穴深さが直径の30 倍を超える深穴があり、これまで加工には主にガンドリルやハイスドリルが使用されていたが、低寿命、低能率が課題だった。これらの解決を図るのが「超硬OH ノンステップボーラー」40~50D タイプ。高強度の外周コーナ形状を採用し、加工時の欠損を抑制する。また高剛性の心厚、切りくず排出性の良い溝形状にし、深穴加工における折損を防ぐ。これにより従来のガンドリルに比べて3 倍の加工能率、10倍以上の寿命を達成している。 (2021年7月10日号掲載)

(株)MOLDINO

2021年07月26日

日本無機、室内用空気清浄機からプル型

 日本無機(東京都台東区東上野5-1-5、TEL.03-6860-7500)は、抗ウイルスHEPAフィルター搭載の室内用薄型空気清浄機「ヘパウォール」からプル型(吸引タイプ)を発売した。クリーンな空気を供給するプッシュ型と、汚染された空気を吸い込むプル型を対面で使うことで、プッシュプル方式の換気を可能にした。薄型・可動式の利点を生かし、壁際に設置したり、パーテーションとして使ったりでできる。オフィス、応接室、医療機関、商業施設、レストラン、店舗などに提案する。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月26日

エー・アンド・デイ、卓上型引張圧縮試験機から新モデル

 エー・アンド・デイ(東京都豊島区東池袋3-23-14、TEL.03-5391-6123 )は、卓上型引張圧縮試験機「フォーステスターMCTシリーズ」から、高性能・低試験力型の新モデル「MCT-2150W」を発売した。ロードセル500N・50Nを標準付属。試験力表示分解能は50Nロードセル使用時で0.001Nに設計した。スイッチの押し込み強さ、ヒートシールの剥離強度、電子部品の引張強度などの試験に使用する。MCTシリーズの特長であるカラータッチパネルや高精度なロードセルを踏襲しており、「電源を入れればすぐに使用できる」という。標準価格は税抜65万円。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月26日

リンナイ、彩色控えたウォールインオーブン

 リンナイは2017年から展開する厨房商品のフラッグシップカテゴリー「G:(ジー)」ラインに、ウォールインオーブンG:201を追加し、8月2日に発売する。ドミノ式ビルトインコンロG:101に続くこのカテゴリー第2弾となる。 G:ラインは上質感と高級感を追求した従来の厨房商品とは一線を画す商品ラインアップ。新製品は彩色を控えたスタイリッシュなフロントフェイスが特徴で、直感的なインターフェースとオーブン・スチーム・電子レンジの3つの調理機能をもつ。希望小売価格は税込49万1700円。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月26日

スイデン、片手で運べるスポット

 スイデンは、片手で運べる小型スポットエアコン「ハンディークーラー」を発売した。本体重量は8.4キログラム。寸法は幅202×奥行451×高さ253?_と、工具箱のようなサイズに設計した。 取っ手も折りたたんで収納できるので、飛び出した部分が邪魔にならない構造に設計した。車にもすっきり収まる点も売りにする。自動で首振りしない冷風1口型を採用。現場の電源環境に左右されない100V仕様にした。現場作業、倉庫のほか、キャンプやガレージの使用も想定する。 冷房能力は0.33キロワット。冷風は「パワフル・強・弱・静」の4段階から選択できる。送風に切り替えて扇風機のように使ったり、タイマー(1・2・4時間)で切り忘れを防いだりといった機能も盛り込んだ。 内気循環できる構造も特長に挙げる。本体前方に冷風用、後方に排気用の吸込口を設けることで、周囲の排熱を取り込みにくくした。「テントのように閉じられた空間であれば、冷風口をテントのなかに、排気口を外に向ければルームエアコンと同じ構造で効果が一層高まる」という。 オプションとして、ダクトも用意した。冷風用は可動範囲内で自在に曲げられる仕様に。排気用は0.4~1.5mまで伸縮可能にすることで、排熱を室外や離れた場所に放出できるようにした。 (2021年7月10日号掲載)

(株)スイデン

2021年07月23日

太陽工業、紙と布でできた間仕切り

 太陽工業は、紙と布でできた間仕切り「簡易マク・パーテーション」を発売した。工具を使わず、誰でも簡単に組み立てられるうえ、不要になった場合も容易に廃棄できる。 パーテーションの使いまわしに衛生上の不安を感じる場合や、緊急的な臨時施設での運用に対応する製品として開発した。金属のフレームにボードを用いた従来品に対して、新製品は高強度な紙管をフレームに採用。樹脂製のジョイント部分とマジックテープで固定する間仕切り布(抗菌加工済み)を使用した。 本体重量は標準タイプ(1800×1800ミリ)で約2.6?`グラム。自由に増設し、組み合わせることもできる。不要なときは保管できることから「災害備蓄品としても最適」とした。 フレームは段ボールなどを手がけるマツダ紙工業が製造し、すべてのパーツを国内生産とすることで、安定供給を可能にした。ワクチン接種会場や災害避難所など、様々なシーンでの活用を期待しているという。 販売価格は、標準タイプで税込1万3200円、追加用タイプ(900×1800?_)で7150円に設定した。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月23日

コンテック、IoT Edgeが電源断運用に対応

 コンテック(大阪市西淀川区姫里3-9-31、TEL.06-6472-7130)は、IoT Edgeコントローラ「CPS-BXC200シリーズ」に、シャットダウン不要の電源断運用に対応する「電断プロテクト」機能搭載モデルを追加した。手の平サイズで拡張に優れたシリーズとして、McAfeeホワイトリスト型ウィルス対策ソフトウェアをプレインストールしたモデル、Edgecrossプラットフォームで活用できるモデルなどを展開してきた。今回、OSがないモデル「CPS-BXC200-NA01M05」、W10IoTE搭載モデル「CPS-BXC200-W10M01M05B」を加えたことで、シリーズラインナップを10モデルまで増やした。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月23日

山善がスマートウォッチ

 扇風機でよく知られる山善だが、健康管理機器でも存在感を現しつつある。6月上旬にQriom(キュリオム)ブランドで発売したのはスマートウォッチ「CHRONOWEAR Lite(クロノウェアライト)QSW-01L(B)」。同社が出店・運営するインターネット通販「くらしのe ショップ」で販売し、全国のホームセンター・家電量販店でも順次発売する。 近年人気のスマートウォッチは一般に歩数計や心拍測定などの機能をもつほか、スマートフォンのアプリと連動し各種データをスマートフォンで記録・管理できる。新製品には歩数・距離・消費カロリーなどの運動記録、睡眠状態モニター、定期的な水分補給や服薬の通知を行うアラームなどの機能に加え、従来品は「Apple Healthcare」のみだった外部の健康アプリとの連携が、8月初旬から「Google fit」や「fitbit」でも可能になる。 デザインにも配慮した。文字盤のデザインが30種類以上から選択可能。「『着せ替え』ができるほか、お好みの画像をスマートフォンから取り込んで文字盤画面をカスタマイズできる」と言う。重量約50?c(ベルトを含む)。約3時間の充電で約7日間連続動作する。価格はオープン。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月23日

イノフィス、マッスルスーツにOP

 イノフィスは「マッスルスーツEvery」のオプションパーツとして、持ち上げ作業時の腕の負担を補助する「LIFT」を発売した。希望小売価格は2本1セットで税込5980円。7月上旬からオンラインショップでも取り扱いを開始した。 マッスルスーツEveryは、圧縮空気を利用した人工筋肉により最大25・5kgfの補助力で腰にかかる負担を軽減する製品。2019年11月の発売以降、重量物を長時間持ち続けることが多い農業や製造業などで販売実績を伸ばしている。 今回投入したLIFTは、コンテナなどの重量物を持ち上げ・保持する作業向けに開発した。取り付けは、LIFTのカラビナをマッスルスーツEveryの胸ベルト部テープに通して固定するだけ。LIFTアルミ部のフックを、コンテナなどにかけて使用する。安全のため、手を添える必要がある。未使用時はフックをカラビナに通して収納する。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月21日

三菱電機、放電加工機新機種

 三菱電機は形彫放電加工機「SGシリーズ」の中型機種「SG28」を7月1日に発売した。同機種はEV化や自動車部品の複雑・多様化により、バッテリーケースやヒートシンク、エンジンに使用されるアルミダイカスト金型などの需要増を背景に開発された。「中大物ワークでの大面積加工に加え、切削困難な補強リブなどの小面積の多数個加工が増加するなど、多種多様なアプリケーションに対応できる機械ニーズが高まっている。また加工時間のみならず、複雑化する段取りや寸法確認時間の削減、機械の稼働率向上など工程全体での生産性向上、低消費電力化も求められている」(同社)。 「SG28」はAIによる加工状態に合わせたリアルタイムの最適制御とヘッド部の鋳物形状・剛性の改良など機械構造の最適化により、小物から中大物ワーク加工の安定化と高速化を実現した。 従来機から電極とテーブル間の最小面間距離を約150?_縮小。Z軸の移動距離を50?_拡大し、多種多様なワークに対応する。また数値制御装置の新機能により、座標数値からワーク寸法の計算を可能にし、「従来の手作業での確認・計算が不要になり、段取り作業の効率化を実現できる。また新機能『加工槽高さ自動調整機能』により、ワークごとの加工液面の高さ設定が要らなくなる」(同社)。 価格は税込み2390万円。年間100台の販売を見込む。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月21日

THK、IoT予兆検知サービス「OMNIedge」中国展開へ

 THK(寺町彰博社長)は、製造業向け予兆保全サービス「OMNIedge(オムニエッジ)」の中国での正式サービスを7月より開始した。 オムニエッジは機械要素部品の状態を数値化し、予兆検知を実現する製造業向けIoTサービス。2020年1月に日本国内でLMガイドの予兆検知からスタートし、現在はボールねじ、アクチュエータといった同社主力の機械要素部品に対応している。 中国でのサービスは「中国移動(チャイナモバイル)」、「アリババクラウド」といった大手ベンダーのインフラを活用。「暗号化通信での安全かつ安定したインターネット通信網の確保とクラウドでの可用性に優れたサービスを提供する」(同社)。 同サービスは、中国で生産活動を展開しているグローバル企業にとどまらず、中国ローカル企業での採用も目指す。「自動車部品、食品、電子部品など多くの業界で採用いただいている日本での実績をもとに、中国のマシンユーザー需要も取り込みたい。販売網はTHK中国ならびに中国の代理店ネットワークを最大限に活用するとともに、オムエッジ取扱認定代理店制度を新設し、新たなパートナーとの連携も図っていく」(同社)。 契約プランはサブスクリプション方式、ハードウェア購入方式等を用意。契約方法も、中国の商習慣に合わせフレキシブルに対応する構えだ。 (2021年7月10日号掲載)

THK(株)

2021年07月21日

コロナ、寒冷地仕様のF輻射式石油暖房機

 コロナ(小林一芳社長)は、寒冷地向けFF輻射式石油暖房機「AgRatio(アグレシオ)」と「FIRNEO(フィルネオ)」の2021年モデルを、7月中旬より北海道・北東北より順次発売する。 「アグレシオ」は同社FF式石油暖房機の最上位機種。2007年の発売から15年間で累計販売台数10万台を突破した。「暮らしをデザインする暖房」をコンセプトに、デザイン性と遠赤外線の暖かさを両立。「大型遠赤外線パネルの採用で、当社史上ナンバーワンの遠赤外線輻射量を実現した。これにより、身体の芯から温まり、ぬくもりが長続きする」(同社)。 「フィルネオ」は薄型スタイルと充実した暖房機能や節約機能が特徴。ストーブ前面に効率よく熱を集める独自の「遠赤外線ドーム」構造により、従来製品に比べ遠赤外線の輻射面積を約30%拡大し、遠赤外線輻射量を大幅に高めた。またエネルギー消費効率も87%に向上させている。 FF式(強制給排気)暖房機は、燃焼に必要な空気を屋外から給気し、屋外へ排気するため、部屋の空気が汚れず定期的な換気が不要なため、高気密住宅が多い寒冷地での需要が高い。 (2021年7月10日号掲載)

(株)コロナ

2021年07月21日

Z型ショベルで身体負担軽く

 豪雨災害などの復興作業の負担を軽減するショベルが製品化された。室蘭工業大学の吉成哲教授を中心に、北海道立総合研究機構工業試験場が試作品使用時の身体負担評価、浅香工業が試作と製造を担当した。 「Z型ショベルパンチャー角」は、軽量で握りやすい樹脂グリップを採用。穴あき形状と薄肉仕様により、重量を1.5?`グラムに抑えたうえ、土ささり性、土離れ性もアップした。 柄の曲げ加工が作業姿勢を改善し、腰への負担を軽減する効果も。土砂を想定した5?`グラムの砂袋をすくい部に乗せて、すくい上げを繰り返す動作で検証したところ、作業強度の指標となる酸素摂取量が通常のショベルに比べて約13%減少したという。 災害現場の土や泥などの除去、土木・建設工事の移動や清掃作業向けに製品化した。とくに土砂災害の現場は、泥でぬかるんだ道路、がれき、流木によって重機の持ち込みが難しく、人海戦術による復旧作業が求められることから、浅香工業は災害時の救急対応に備えて在庫生産を予定している。ただ、災害時は流通の分断が予想され、より迅速な現場供給を行うために、自治体などに備蓄を働きかけていく考えだ。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月19日

ASPINA、電動3爪ロボハンド

 ASPINA(シナノケンシ/金子元昭社長)は、自社電動3爪ロボットハンド関連製品のラインナップを拡充。エアアタッチメントや固定爪、平行リンク爪、幅広爪等、把持できるワークを拡大し、自社ロボットハンドの拡張性を充実させた。 エアアタッチメントは同社ロボットハンドの大きな特?である中空構造を生かし、ロボットハンド本体を貫通して取り付けられる。「エアアタッチメントと3 爪を同時に使用することができる。例えばエアで吸引把持したワークを爪で保持するので、爪が侵入するスペースがなく、つかむことができないワークに対して、エアで吸引して持ち上げた後に爪で把持するような使い方もできる。エアブローが必要なワークに対しては、エアブローと把持搬送を同じロボットで行うことが可能になる」(同社)。 そのほか2爪把持の固定爪は四角形状ワーク、幅広爪は不定形ワーク、平行リンク爪は円筒形ワークの把持にそれぞれ威力を発揮する。 「金属加工や精密部品組立、食品・化粧品・医薬品や物流分野などで、ひとつのハンドでさまざまなものを把持することを目指してきた。今後は製造・物流業界での開梱・梱包・出荷工程、スーパーコンビニ業界での商品出し・陳列作業、飲料業界でのペットボトル搬送、製造現場での搬送・組立作業、樹脂成型メーカーの材料供給などさまざまなシーンでご活用頂きたい」(同社) (2021年7月10日号掲載)

2021年07月19日

ワルター、航空宇宙加工ソリューション開発へ

 ワルターは、航空宇宙産業向けの加工ソリューションを開発する新たなプロジェクトを開始した。ランディングギアに代表される安全を担保する部品に焦点を当てる。 ランディングギア部品を例に挙げたのは、離陸・降着に極めて大きな力が作用するうえ、製造に「金属切削加工アプリケーションのほぼすべての手法が用いられる」ため。素材からの金属除去量は約80%、ニアネットシェイプ素材でも約60%に達することから、工作機械、切削工具の両面で信頼性の高い提案が求められている。 取り組みの一つとして、最新の複合加工機(WFL社製)を使用したランディングギアシリンダーの全加工工程を開発。溝入れから横引き旋削、内径旋削、ポケット、中仕上げ、ランピング、深穴、チェーンドリング加工まで、最適な工具を選定したうえで、「まったく新しい加工手順を開発した」という。わずか2回のクランプ段取り替えで加工が完了できるというもので、「高い切削条件、最高の表面品質、最高の精度を達成しながら、非加工時間を大きく短縮した」としている。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月19日

ロブテックス、ミニチュアモンキレンチ「with モンキ」

 ロブテックスは7月5日、クラウドファンディングサイトの「Makuake」で手のひらサイズのミニチュアモンキレンチ「with モンキ」の先行販売をはじめた。受付期間は9月29日までを予定しており、従来のモンキレンチと同様に鍛造技術を用いて製作。直径13?_までのナットの締結が可能で、ガタツキの少なさや高い耐久性など小さいながらも「本物」の品質を備えるという。 そのサイズ感を活かしてファションアイテムとしても活躍しそうだ。インテリアの一部にしたり、バッグなどにチャームとして付けるなど使い方は人それぞれ。さらに柄部分にアルファベット(英数字、コンマ)14文字までの刻印も入れることができ、贈り物としても活用できる。 withモンキについて同社は「長年培ってきた技を込めた。小さいながらも本物の品質をお届けする」としている。 (2021年7月10日号掲載)

(株)ロブテックス

2021年07月19日

関西物流展に1.7万人超

 西日本最大級の物流総合展「第2回関西物流展」(関西物流展実行委員会主催)が6月16日からの3日間、インテックス大阪で開催された。感染症の影響で約1年の延期開催となった同展だが、3日間で延べ1万7497人(速報)が来場。旺盛なEC需要に対応する自動化ソリューションや、生産性向上を導く省人・省力化提案に注目が集まった。 AIを用いた物流施設統合管理・最適化システム「GWES」をアピールしたのがGROUNDだ。同社は多くの物流施設が「全体最適」ではなく、マテハン設備の導入による「部分最適化」にとどまっていると指摘。GWESの導入により、物流施設全体をデジタルによる管理下に置くことの重要性を訴えた。 GWESは「物流施設内状況の可視化・分析」「業務自動化・リソース最適化」「物流施設内ハードウェア・ソフトウェアの統合管理」「物流施設内地図のデジタル化」の4分野を実現する7つのAIモジュール群で構成される。企業は同システムを導入することで、AMRなどのハードウェアと、WMS(在庫管理システム)をはじめとする様々なソフトウェアを統合的に管理できるようになる。担当者は「将来型の物流施設の場合、最適化のためには上位システムが最重要。GWESによって施設全体の状態を可視化し、全体最適の実現につなげてほしい」と話した。 一方、タニックスは+Automationの取り扱うロボットソーター「t?Sort」を出展。自動梱包ラインのコンベヤからt?Sortが直にワークを受け取り、走行シート上を縦横無尽に走りながら自動で出荷シュートへ仕分けるという一連の流れをデモで見せた。 同システムの特長は省スペースの自動仕分システムをスピーディに立ち上げられる点だ。15坪から導入が可能といい、レイアウトや台車の台数変更も容易。実際に展示したデモ機も、樹脂パレットを重ねた上に専用の走行シートを敷くことで約半日で立ち上げたという。「シミュレーションから導入までにかかる期間が非常に短く、今すぐ自動化したいというユーザーにも対応できる」と担当者。「近年増えている『仕分け工程を省スペースで無人化したい』というニーズに応えていきたい」と展望した。 会場内でも目立つ大型のAGF(自動走行フォークリフト)に、アームロボットを組み合わせた展示を行ったのが中西金属工業だ。披露したのは無軌道自走パレタイジングロボットの「ROBO2Fork(ロボスクエアフォーク)」。アームロボットとAGFが一体になった構造で、画像認識で識別したワークをロボットでパレットへ積み付けつつ、自ら搬送も行える。「40キログラムまでの大型の箱を移動しながらパレタイズできる」という。発売時期は未定だが、「体積が大きい重量物を扱うメーカーに需要があるのでは」(担当者)と話していた。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月19日

山善、電源コード収納できる卓上IH調理器

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は卓上IH調理器本体に電源コードが収納できる「卓上IH調理器YEP-CS140」を6月上旬に同社が出店・運営するインターネット通販「くらしのe ショップ」で発売した。全国の家電量販店・ホームセンターでも順次販売する。 電源コードが収納できる一体型タイプの卓上IH調理器は業界で初めて。他の家電製品の電源コードと混ざり紛失するのを防げるという。使用できる鍋底サイズは最大26cm。加熱調理を行う際の火加減は5段階(弱・中弱・中・中強・強)で調節でき、ワンタッチで火力を強に変更することも可能。オープン価格。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月19日

岐阜プラスチック工業、吸音パネルにR材配合

 岐阜プラスチック工業は、ハニカム製吸音パネル「テクセルSAINT」のコア層に家電リサイクル材を配合した製品を市場投入した。大手リサイクル業者の平林金属の協力を得て開発。騒音対策として産業界全体に提案する計画だ。 テクセルSAINTは、軽量・高剛性の樹脂製ハニカムパネル「テクセル」の表層に、微細な穴加工を施すことで吸音効果を発揮する。 少子高齢化が進む国内で働き方改革が浸透するなか、工場の騒音対策として、2017年の発売以来、4年間で販売実績が800件に達した。 廃家電の解体・破砕選別工程の防音対策として積極的に提案してきたことから、今後は家電リサイクル材(ポリプロピレン)配合の新製品を労働環境改善と環境負荷を低減する吸音パネルとして、家電リサイクル業界などに普及させるという。 リサイクルプラントで回収・粉砕した材料を使用し、岐阜プラスチック工業で成形加工する流れ。リサイクル材はパネル中間のコア層に配合するため、パネル外観への影響はなく、価格を維持したまま強度も保てることから「今後すべての吸音パネルに配合する」としている。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月16日

チームクロスFA「R&F南相馬工場」開所

 製造業のDXから生産ラインの開発・実装を支援するコンソーシアム「チームクロスFA」の幹事企業ロボコム・アンド・エフエイコム(天野眞也社代表・飯野英城代表/以下R&F)は6月28日、福島県南相馬市に次世代型デジタルファクトリー「R&F南相馬工場」を開所した。 総工費約40億円にも及ぶ同工場には、コーポレートカラーの赤に統一された最新の工作機械や周辺機器、ロボット、セキュリティシステムが揃う。これに加えてAIを活用した自動見積もりから生産設備まで連動したシステムを実現。変種変量・短納期生産に対応する。 また生産管理システムや最新のCAD/CAMシステム及び、デジタル上に構築された仮想生産ラインによるシミュレーション、統合MES(製造実行システム)が生産設備とシームレスにつながるなど、製造業のDXを具現化した工場となる。 「生産設備や製造製品の情報がシステムにフィードバックされることでデジタルツインを実現し、自律制御された完全無人エリアを含む、全体最適化された工場を実現した。セキュリティ面は基幹システムのコアネットワークレベルと工場内の生産ネットワークレベルの二段階でネットワークセキュリティを構成した。さらに工場内のネットワークは各加工ゾーンをセルとして分け、それぞれにエッジ側ファイアウォールを設置することで、外部だけではなく、内部からの攻撃に対してもセキュアな環境を構築した」(飯野代表)。 さらにはカーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、自家消費型太陽光発電システムや産業廃棄物計量システムを導入。製品単位での原単位管理によって、CO2排出量年間約3000?dの削減を実現する。 同工場では、加工部品の変種変量・短納期生産や、ロボットによる工程の自動化をスムーズに行える半完成品「ロボットシステムパッケージ」も開発・生産する。 「大手企業でしか導入できなかった自動システムの導入コストや維持管理コストを下げ、中小企業でも導入可能なパッケージとして提供できるようにするとともに、ロボットSIerの後方支援も行っていきたい」(天野代表) (2021年7月10日号掲載)

2021年07月16日

三菱重工工作、スマートグラス使って遠隔支援

 三菱重工工作機械は6月、工作機械のサービス工事などに拡張現実(AR)対応の遠隔支援アプリ(PTC社製「Vuforia Chalk」)とハンズフリーのスマートグラス(RealWear社製「HMT-1」)の利用を始めた。「工事の効率化・迅速なトラブル解決で、お客様に貢献する」としている。 工作機械のサービス工事の遠隔支援はこれまで電話に頼っていた。Vuforia Chalkを使えば顧客工場にいるサービス員から三菱重工工作のカスタマーサポートの熟練技術者へスマートフォンやタブレットで視界を共有できる。熟練技術者がARマーク(AR空間に描いたマーク)で正確に作業指示を行うことで工事の効率化を目指す。これら遠隔支援ツールは海外でも活用していくという。 (2021年7月10日号掲載)

日本電産マシンツール株式会社

2021年07月16日

THE 解決展in静岡

 製造業における難題を解決する「THE解決展in富士」が6月25~26日に静岡県静岡市のツインメッセ静岡で開催された。来場者の事前登録、簡易PCR検査、当日の検温、消毒など万全のコロナ対策を講じた同展には125社が出展。2日間で1030人が来場した。 地元・静岡の芝浦機械は自社加工機によるFSW(摩擦攪拌接合)で加工したワークを複数展示した。FSWは摩擦熱で被接合材料を軟化させ、攪拌し接合する技術。従来の溶接に比べ強度が高く、異なる材質の素材を接合することも可能だ。 「高強度と軽量化の両立が実現可能なので、需要が高まるEVのバッテリーケースをはじめ、多分野での活用を見込んでいる」(同社工作機械カンパニー・冨田佳一部長) 自動車関連の工程自動化に強みを持つエンシュウは5軸マシニングセンタ「WE30Ve」の実機を出展。マシニングセンタから操作可能なワーク自動搬送装置「E?Loader」は多くの注目を集めた。「自動車関連はもちろんだが、当社が長年培ってきた自動化は他の製造業でもご活用いただける」(同社営業・開発本部・加藤猛部長)。 ナカトミは酷暑現場で稼動するフォークリフト向けに、新製品の小型DCクーラー「Builzzard」を発表。電源はフォークリフトのバッテリーを利用、マグネットや豊富なアタッチメントで多くのメーカーの車両に簡単に設置できる。 「天井からの吊り下げタイプの空調機器と違い、安全性が高い。すでにお使いいただいている現場からは『蒸し暑い倉庫内でも作業が快適。逆に冷えすぎるくらい』とかなりの高評価を頂いている」(同社・吉永実課長)。 環境対応ニーズが高まる中、天然繊維の高性能油吸着材が高評価を得ているカクイは、抗ウイルス性に優れた「Etakマスク」を出展した。「Etakは広島大学大学院・二川浩樹教授の研究により商品化された抗菌成分。これをマスク表面の不織布部分に塗布することで、マスクに付着したウイルスを減少させる」(同社エコサプライユニット・南勝久課長)。高い安全性に加えて、国産でありながらリーズナブルな価格で提供できる点もアピールした。 また、多くの出展者から「リアルな展示会ならではの真剣な引き合いも多い」といった声も多数聞かれた。 (2021年7月10日号掲載)

2021年07月16日

ノーリツ、中級ガスビルトインコンロに2口タイプ

 ノーリツ(神戸市中央区江戸町93、TEL.078-391-3361)はデザイン性と実用性を兼ね備えた人気の中級価格帯ガスビルトインコンロ「piatto(ピアット)」シリーズの新製品として、2口コンロ「2口 piatto」を8月1日に発売する。 「piatto」シリーズは、近年増加している「リビングと一体化したキッチン空間」になじむようなフラットデザインが特徴で、2018年にはグッドデザイン賞を受賞している。2口コンロは後バーナーがないため、天板後部がフラットで手入れが容易。平均世帯人数の減少に伴い、2口で十分だがデザイン性にはこだわりたいというニーズに応えた。天板サイズ60cm、希望小売価格は税込19万8000円。 (2021年7月10日号掲載)

(株)ノーリツ

2021年07月16日