ニュース一覧

ソディック、アモイに新工場建設

 ソディックは6月30日、連結子会社の沙迪克(厦門)有限公司(以下、アモイ工場)において、産業機械事業と食品機械事業の世界的な市場競争力の強化に向けた、新工場の建設を開始した。 アモイ工場は、海外生産拠点として 2006年に中国・アモイ市に設立。放電加工機、リニアモータ等の産業機器、製麺機の製造を行っている。直近では産業機械事業において、中華圏での5GやEV等をはじめとするものづくりの高精度化・高精密化の進展によって、同社の射出成形機のニーズが急増している。 「食品機械事業においても、海外向けの製麺機や米飯製造装置など食品機械の需要が拡大しており生産能力の増強が事業拡大に不可欠な状況」(同社)。 引き続き増加が見込まれる両事業の需要に対し、十分な供給能力を確保すること、また、長期経営計画「Next Stage 2026~Toward Further Growth~」の達成に向けた事業拡大を目的とし、厦門工場の隣接地に新工場を建設することとなった。 新工場の生産品目としては、産業機械事業の電動射出成形機のエントリーモデルを月産 100台以上生産するほか、食品機械事業の製麺機・米飯製造装置用の茹で窯や反転窯など大型製缶製品を生産する計画で、以後、順次生産品目、数量を拡大していく 新工場の建物面積は1万2149平米、建設費用は約14億円。竣工は2022年6月を予定している。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月23日

村田機械、多品種小ロットの管理容易に

 村田機械は、仕事管理システム搭載ストレージ「IG Work Manager」を、ムラテック販売を通じて今年10月から市場投入する。多品種小ロットが多い小規模製造業向けに開発した。従来のワークフローを生かして、仕事の進捗管理を簡単にWeb画面で見える化できる仕事管理システムと、冗長性が高く保存データのアンチウイルス機能も搭載したネットワークストレージを一体化した。 案件・工程ごとに一元管理し、Web画面でリアルタイムに状況把握することで、問い合わせの確認にかかる時間を大幅に短縮する。認識違いによるミスを防げるのも特長。現場担当者の経験頼み、ホワイトボードに手書きで進捗管理する現場の作業負担軽減と納期・数量ミス防止を目的に開発した。 村田機械がポイントに挙げたのは「今までの手順を変えずに導入できる」ということ。システムに仕事の手順を合わせようとして、馴染まずに頓挫するケースがあるためだ。IG Work Managerは、図面や指示書などの書類にバーコードを貼付することで、「案件」として管理。作業の着完はバーコード読み取りで記録していくだけで、システムに反映される。 4TBの大容量ネットワークストレージを装備。HDDは熱や振動に強いNAS向け「Western Digital RED」を搭載した。保存データは顧客名や案件番号で検索できるので、過去のデータもすぐに探し出せる。専用のクラウドストレージにアップロードして、社外の取引先と安全に共有もできるようにした。 ストレージ内保存データのアンチウイルス機能も標準搭載した。BCP対策として、ストレージ保存データをクラウドにバックアップ保存も可能にしたことで、事業継続性を高めた。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月20日

オークラ輸送機、加古川市に新本社ビル

 オークラ輸送機は、兵庫県加古川市の本社工場敷地内に新本社ビルを竣工した。総工費は21億円。旧社屋が手狭になっていたことに加えて、老朽化が進んでいたことから建て替えた。 前面が総ガラス張りの外観は、コンベヤやマテハン機器の象徴である「流れ」を曲線で表現した現代的なデザインを採用した。内部は吹き抜けにすることで、人・風・光が調和する快適な空間を演出した。2027年の創業100周年に向けて、「創造性にあふれた社内風土の醸成と地域に寄り添う市民企業を目指す『シンボルタワー』としての役割を担っている」という。 4階建て鉄骨造りで、延床面積は4310平方?bとした。2階と4階に執務フロアを設けたほか、1階にはグループ会社が手がける農園栽培の無農薬野菜を食材に使った社員食堂を設置することで、社員の健康増進に配慮した健康経営に取り組む。 120人が収納できる研修室、さらにエントランスホールにはインフォメーションスペース「オークラミュージアム」を配置した。ミュージアムは「新社屋の顔」として位置付けており、高さ4.5mの巨大パネルを中心に、デジタル機器と映像を駆使し、最新製品、オークラグループの活動・歴史、加古川市の観光情報などを広く紹介する。 (2021年8月10日号掲載)

オークラ輸送機(株)

2021年08月20日

キャプテンインダストリーズ、工作機械を常時映像モニタリング

 キャプテンインダストリーズ(山下宏社長)は、工作機械内を特殊カメラでリアルタイムでモニタリングしながら、機械エラー・人的エラーを可視化する画期的な診断ソフトウェア「ディヴィーノ」の開発モニターを募集する。 加工機内の様子を録画することでアラーム時の異常やエラーの原因究明が即座に行えるほか、静止画像の比較でワークの配置ズレ、取り違いによる加工不良を防ぐことが可能。 「両者ともリアルタイム画像で判断するため、加工時に必要なセンシング工程が不要になる。しかし今後も多くの改善点が見込まれるため、開発にご協力いただける企業様にベータ版のモニター評価をしていただきたい」(同社)。 募集は8月2日開始で、30社を予定。モニター期間は8月中旬からの約3か月間を想定している。応募条件は工作機械の制御装置にLAN ポートがあることと、映像処理用PC が必須となる。詳細な必要要スペック等は同社ホームページの募集要綱に記載されている。 なお、モニター評価結果をフィードバックした「ディヴィーノ初版」は2021年末の発売を予定している。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月20日

永大産業、容量と意匠性を両立した壁面収納

 永大産業は、キッチンの背面に設置する収納製品「Cave's」を発売した。木目柄(単色も用意)の大型引き戸と、用途に応じて自由に設計できる収納ユニットで構成。収納の大容量化と意匠性を両立させた。 「空間を整える収納」をコンセプトに開発した。従来の壁面に設置するカップボードのような収納とは「一線を画した」新製品として、キッチンを含めたLDK空間をゲストルームとして使うことを想定している。色は主力ブランド「スキスムS」7柄と「スキスムT」6柄を取り揃えた。 客が来訪したとき、大型引き戸を閉じればアクセントウォールのようになるため、「LDK空間に開放的で一体感のある印象を与えられる」という。他のスキスムブランド製品とのカラーコーディネートも可能にしたことで、より一層統一感のある空間に仕上げられるようにした。 インテリアに合わせやすいグレー単色の収納ユニットは、食器類からストック品、キッチン家電、ゴミ箱まで、生活感の出やすいキッチンまわりのモノをすべて収納できる。標準セット価格は、3本引き戸カウンタータイプで42万8500円から。幅広い層をターゲットに、初年度600セット、2年後に年間3300セット販売する。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月20日

DMG森精機、モジュール式大容量工具マガジン

 DMG森精機は7月21日、モジュール式の大容量工具マガジン「CTS(Central Tool Storage)」を開発したと発表した。搬送ロボットが各工作機械の工具マガジンへ工具の搬入出を行う自動化システムで、1モジュールあたり最大400本の工具が収容可能。工具マガジンの数やシステム構成など、ユーザーの生産形態に合わせ柔軟にレイアウト設計・変更できる。ガントリ構造の採用で、フロア設置方式と比べ約22%の省スペース化も果たした。 多品種生産の自動化需要が高まるなか、工具交換の段取り作業や工具寿命の管理などの課題をCTSで解決したい考えだ。工具情報の一元管理も可能で、加工計画と連携し工具を搬送することで寿命切れなく計画通りの生産を実現。使用する工具をツールセットアップステーションに搬入するとロボットが自動で工作機械のマガジンに搬送するため、加工を止めずに工具の段取り作業を行える。 CTSについて同社は、「自動化システムの需要の高まりにより今後さらに効率的な運用・管理が必要になるが、工具を搬送するツールハンドリングでさらなる生産性向上を強く支援する」としている。 (2021年8月10日号掲載)

DMG森精機(株)

2021年08月18日

イグス、3Dプリンタフィラメントに食品用

 イグス(日本法人:東京都墨田区)は7月21日、食品業界向けに青色の3Dプリンタ用フィラメント「イグリデュール I151」を開発したと発表した。2017年から販売している3Dプリンタ用フィラメント「イグリデュール I150」と同等の安定性や靭性を備え、社内の磨耗試験ではABSやナイロンなど標準的なプラスチックの50倍の耐用年数を記録。目視で発見しやすい青色パーツを使用したことで製造工程での混入を防止できる。 イグリデュール I151には固体潤滑剤が含まれており、追加の潤滑剤は不要。ノズル温度を250℃に設定できる3Dプリンタで使用でき、食品のほか、包装業界や化粧品業界に向くという。同社のオンラインショップで購入できるほか、3Dプリントサービスからカスタム部品の製造依頼にも応える。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月18日

ノーリツ、給湯器リモコンと遠隔監視ユニットを一体化

 ノーリツ(神戸市中央区江戸町93、TEL.078-391-3361)は、業務用ガス給湯器リモコンと遠隔監視ユニットが一体となった「RC-9008M-NAU-3」を9月1日に発売する。給湯器の故障発生を検知し、ノーリツコンタクトセンターにエラー情報を自動送信する遠隔監視機能を搭載。保守契約を結ぶことで、エラー情報を確認したサービスマンから施設の管理者へ故障を連絡して訪問・修理するため、施設管理者が故障の状況説明や修理手配を行う必要がない。 有線LANだけでなく、「業界で初めて」無線LAN接続にも対応した。介護老人保健施設、宿泊施設、飲食店などの非住宅施設がサービスの質を落とさず、運営工数削減を図るための提案として展開する。希望小売価格は2万7000円(税・工事費別)。 (2021年8月10日号掲載)

(株)ノーリツ

2021年08月18日

新東工業、大型H形鋼対応のブラスト機

 新東工業は、大型H形鋼のブラスト処理が可能な鉄骨用ショットブラスト「KACX??W」を発売した。最大対応サイズは高さ1300×幅500?_。近年大型化が進むH形鋼の処理に対応する。 H形鋼は建築工事標準仕様書(JASS6)において、接合摩擦面のすべり係数が0・45以上となるように処理する必要がある。これまで大型H形鋼は、作業者がサンダー処理した後、赤さびを発生させて、すべり係数を確保していた。 新機種は、大型のH形鋼でも全面処理や穴処理部分などのブラスト処理を可能にしたのが特長。Rz50ミクロン以上の表面粗さを創出して摩擦力を高め、JASS6規定のすべり係数を確保する。 反転作業を不要にしたことで、1度にすべての処理が可能に。処理後にフランジ面に残留した投射材を払い落とす機能も搭載している。処理時間はサンダー処理に比べて10分の1以下に削減。作業の効率化や作業者の負担軽減を図った。「ブラストによる処理は、その他の工法と比較してすべり係数が高くなるため、高品質な処理ができる」という。 H形鋼のサイズに合わせて処理機構の稼働を最適化することで、電力消費量を抑え、ランニングコストを低減したのもポイント。「ピット施工工事が不要なため、工事費用も抑えられる」としている。 (2021年8月10日号掲載)

新東工業(株)

2021年08月16日

コマツ産機と日鉄溶接工業、鉄骨溶接ロボの型式認証取得

 コマツ産機と日鉄溶接工業は7月14日、コマツ製建築鉄骨溶接ロボット「RAL20」シリーズと日鉄溶接工業製の建築鉄骨・一般構造向けCO2用SXワイヤ「SX-26・SX-55」の組み合わせで、400N/ミリ?u~490N/?u級冷間成形角形鋼管と通しダイアフラムの溶接による建築鉄骨溶接ロボットの型式認証を取得したと発表した。コマツ産機によると、フラックス入りワイヤを適用した同認証は国内初だという。 これまで溶接ロボットでフラックス入りワイヤを使用する場合には、案件ごとに溶接部の性能確認を実施する必要があった。今回の認証取得によりRAL20シリーズは、認証対象の400~490N/?uの冷間成形角形鋼管へのSXワイヤ使用時の性能確認が不要に。施工案件におけるスムーズな使用が可能になる。 (2021年8月10日号掲載)

コマツ産機(株) 

2021年08月16日

カクイ、吸着力と強度に優れた天然素材のオイル吸着マット

 天然繊維によるオイル吸着材を開発・販売するカクイは、毛羽対策とシート強度を大幅アップさせたオイル吸着マットの新製品「SB-PRO」の販売を開始した。 同製品は表面を毛羽立ち防止加工し、中心層に天然中空マイクロ繊維を使用した三層構造となっており、鉱物油や動植物油に対して自重の約28倍の油を吸着できる。素材の高い保持力によって、拭き取り後のシートから油が滴り落ちるのを最小限に抑制する。 また天然素材を使用しているため焼却時の発熱が少なく、シート素材からの有毒ガス発生も少ない。 「工作機械をはじめ、あらゆる油を扱う製造現場での拭き取り作業に役立ち、作業改善に貢献する」(同社エコサプライユニット・南勝久氏) 処理できる液体は鉱物油、動植物油全般、油性塗料。アルコール、アセトン、ベンゼン、トルエンなどの溶剤にも対応する。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月16日

タカラスタンダード、玄関横に設置しやすい「セカンド洗面」

 タカラスタンダードは、玄関横などのスペースにも設置できる「コンパクト手洗い」を8月30日に発売する。新型コロナウイルス感染症を契機に「すぐに手洗いとうがいがしたい」といったニーズや、来客時の利便性向上などによる「セカンド洗面」への強い需要を受けて販売が決定した。 カウンターに製品上のウイルスの数を、24時間以内に99%以上減少させる抗ウイルスメラミンを採用。消毒液を使用した拭き掃除にも強さを発揮し、高い抗ウイルス性能を長く保つ。SIAAマークも取得しており、抗ウイルスに加えて、抗菌の機能も備えている。 ホーロー製ボウルはエッジタイプとラウンドタイプを用意。限られた空間でコンパクトな奥行ながら、キャビネット収納タイプも選べる。扉デザインはホワイトや木目調など4種類。希望小売価格は75?aメートル間口カウンタータイプで税抜9万2500円から。 (2021年8月10日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2021年08月16日

安川電機、自動車ボディーの塗装支援に

 安川電機は、塗装用途オープナーロボット「MOTOMAN?MPO40」を発売した。塗装ブース内で塗装ロボットと協調しながら、エンジンフードなどを開閉する。可搬質量40キログラム、最大リーチ4550ミリに設計した。 自動車ボディーの塗装工程に使用する。壁掛設置方式を採用したことで、ブース側面、上方へのロボット設置を可能にした。塗装ロボットの近くで動作しつつ、塗装ロボットの作業領域に入らないことで、作業効率の向上と高密度配置を図った。塗装ブースのコンパクト化やラインの短縮につなげる。 自動車ボディー前後にあるエンジンフードから、テールゲートまでアクセスできる。ライン上に留まっている、ライン上に移動しているボディーに対して、走行機構なしで開閉動作できるのも特長。上下ストローク2000ミリ以上を確保していることから、近年販売台数を伸ばしているSUVタイプの車両など、テールゲートの開口可動式が広いボディーであっても、高い位置までテールゲートを引きあげることで、内側の塗装を容易にした。 販売価格はオープン。日本国内での防爆仕様の認証を得ているうえ、「要望に応じて、欧州、米国、アジアなどの海外防爆仕様の認証を行っていく」という。 (2021年7月25日号掲載)

2021年08月13日

住友電工、焼入鋼用CBN材種

 住友電気工業(兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1、TEL.072-772-4531)は、焼入鋼加工用CBN新材種「コーテッドスミボロンBNC2115/BNC2125」を発売した。BNC2115(168型番)は、独自のPVD多層成膜技術を応用して、高硬度なTiAlSiN系超多層膜と耐熱性に優れるTiCN膜を複合させた。前切れ刃境界部の摩耗を抑制し、仕上げ面粗度を改善する。耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れる新開発のCBN焼結体を適用することで、焼入鋼の高速・高精度加工を可能にした。 BNC2125(192型番)は、高純度結合材を適用した強靭CBN焼結体を用いることで、高能率加工で問題となる突発的な欠損を抑える。高硬度、高強度なTiAlBN系超多層膜を搭載。高速加工での耐摩耗性と安定性も向上した。汎用性が高いことから、焼入加工の第一推奨材種に位置付けている。 (2021年7月25日号掲載)

住友電気工業(株)

2021年08月13日

スギノマシン、CNF用途開発の技術資料公開

 自然由来のセルロースを原料としたナノファイバー(商品名BiNFi-s)の開発を進めているスギノマシンは7月末、用途開発に関する技術資料を公開した。セルロースナノファイバー(CNF)の乾燥体について解説し、ポリプロピレン(PP)や合わせ硝子の中間膜へ添加した際の効果について自社ウェブサイトで紹介している。これにあわせたウェブセミナーも8月5日に開いた。 植物などからとれる自然由来のセルロースをナノサイズに細かく解したCNFは、プラスチックやゴムなどに混ぜた際に強度を向上させながら樹脂の使用量を減らすことができる。環境負荷の低い商品を造るための素材として注目されている。CNFは一般に水に分散したゲル状態(スラリー)で販売提供されているが、疎水性の樹脂やゴムなどの材料への複合化には、脱水や乾燥など多くのノウハウが必要になる。スギノマシンは独自技術で粉末化した商品を開発しており、「樹脂とドライブレンドして効果的に使用することができる」としている。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月13日

パナソニック、アプリ連携で現場最適化へ

 パナソニックは、SaaS型業務アプリケーション「現場最適化ソリューション」を発表した。製造・物流・流通の各工程業務を効率的に連携させるサービスとして、必要なアプリケーションを組み合わせる仕様とした。 想定する工程は▽シフト作成▽入庫▽仕分け▽ピッキング▽在庫管理▽品出しなどで、サプライチェーンの最終工程を総合的に可視化・最適化できるところまで支援する。現場の課題をネットワークカメラなどのエッジデバイスを通じて可視化した後、コンサルタントが分析して業務プロセスの標準・基準値を決める仕組みとなっている。 標準値に比べて、長い作業時間・工数・滞在時間などを割り出し、ギャップを取り除いたうえで、AIが支援する新たな計画に基づいて最適なプロセスを実行することで、現場の業務効率化を図る。 パナソニックによれば、「流通の現場においては、1カ月のシフトの作成を熟練した人間が数十時間かけて行っているが、シフト最適化アプリケーションを使うことで、作成時間を70%削減できる」という。 AIは、パナソニックが製造現場で行ってきたプロセスの定義とオペレーションに関する蓄積を「教師データ」として学習。自動でカメラ映像から作業内容を読み取ったり、人が理解しやすいグラフなどの情報に変換したりといったことを可能にした。 業務に必要な情報に変換し、ほかのシステムに連携することで、「これまで不可能だった現場のタイムリーな可視化ができる」とした。輸配送、シフト作成、配送見える化の各アプリケーションを連携させて、荷量の予測から荷役作業に必要なシフト、積み込み作業と同期した輸送計画の作成、運行実績の可視化までつなげることもできるという。 月額利用料は、登録人数、拠点数、カメラ台数、ライセンス数に応じて用意し、「要望に合わせて提示する」としている。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月13日

アライドマテリアル、核融合実験炉の部品受注

 アライドマテリアルは、量子科学技術研究開発機構から核融合実験炉イーター(ITER)で使用する部品を受注した。フランスで建設中のITERで使われる重要構成部品「タングステンモノブロック」で、受注金額は35億円となっている。 同社が開発・製造したタングステンモノブロックは、「ダイバーダ」と呼ばれる機器の重要構成部品。2千℃以上の熱負荷に耐えるうえ、ITER設計要求運転サイクル数の3倍以上の期間でも割れないことから、「世界に先駆けた『割れないタングステン』」として耐熱衝撃性が高く評価されている。 核融合反応は1億℃を超えるプラズマのなかで起こる。このプラズマを維持するうえで不要な不純物を排出・除去する機能を担うダイバーダの表面温度は最高2300℃。部材には極めて優れた特性が要求されるため、金属のなかで最も融点の高いタングステンが採用されている。 量子科学技術研究開発機構が保有する装置で評価したところ、耐熱衝撃性に加えて、「変形による顕著な表面隆起もなく、優れた熱的安定性も確認できた」という。この良好な結果をもとに、実機同様のスケールでダイバーダのプロトタイプを使った評価を実施している。 今後について、アライドマテリアルは、酒井製作所で新たな建屋を建設し、量産ラインを敷設する。IoTを活用した生産効率化を徹底し、従来比8倍以上の能力増強を実現したうえで、今年9月から稼働を開始する予定だ。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月13日

山善、隙間を収納スペースに

 山善は、ちょっとした隙間を収納スペースとして有効活用できる家庭用狭小空間連結平台車「スキマ忍車 SNJ?30」を、一部ホームエンターで7月下旬から先行発売した。インターネット通販「くらしのeショップ」や全国のホームセンター・家電量販店などでも8月中旬から順次販売する。 冷蔵庫とシンクの間、食器棚など、幅14?a以上の隙間に入れられるのが特長。複数台を縦にも横にも自由に連結できるため、収納したいモノの幅や奥行に合わせてサイズを調整できる。 1台あたり30?`グラムまで積載可能。すでに隙間収納を実施している場合でも、収納ごとスキマ忍車に載せることで、隙間空間の掃除が楽に。工業用のエラストマー製キャスターを採用したことで、床を傷つけにくく、軽い力で出し入れできるようになっている。 大きな荷物を移動したいときも活躍するそうで、「『スキマ忍車』2台を運搬物の両端の底面に配置することで、台車代わりとして利用できる」という。天板には、移動中の運搬物のズレを防ぐ滑り止めシートが付いている。家庭用連結平台車「スマートフロア NST?50」と連結できる点も特長に挙げている。 (2021年8月10日号掲載)

2021年08月13日

ホクショー、白山工場でPPAモデルの太陽光発電

 ホクショー(金沢市)は7月9日、白山工場(石川県白山市)でPPA(電力販売契約)モデルで設置した太陽光発電システムの運転を開始した。  白山第1・第3工場屋根上に太陽光パネル2888枚を設置。4万~14万kWh/月の発電量を確保し、白山工場における電力使用量の約3分の1をカバーできる見込み。これによるCO2削減効果は年間474?dで、白山工場のCO2排出を22%削減できるという。 同社はSDGsの一環として再生可能エネルギーの活用推進を掲げており、今後も脱炭素社会の実現に向けた取組みを推進するとしている。 (2021年8月10日号掲載)

ホクショー(株)

2021年08月11日

厚地鉄工、ロボットで表面処理安定へ

 厚地鉄工は、ロボット1台で研掃から搬送まで可能にしたシステム「ABSシリーズ」の間口を広げる。要望に応じてロボットとブラストマシンを組み合わせる特注仕様に近い受注が増えていることから、ティーチングも含めた多品種対応が可能な点を改めてアピールする。 ABSシリーズは、研掃から研削材回収・選別・供給、集塵、搬送まで対応するシステム。ワークの種類や寸法に合わせて設計する。作業に必要な操作はすべて自動制御。ブラスト、エアーブロー、扉の開閉まで制御盤で操作できる。 担当者によれば、「インデックステーブルで量産加工に対応することもできる。いずれにしても時間短縮や省人化というより、内製化や品質の安定化を目的に導入するケースが多い」という。 ワークの最大高さは実績値で約2?bながら、「さらに大きな場合でもロボットとブラストマシン次第で対応できる。底面や凹凸のある箇所などワークの形状に応じて、治具やテーブルも都度設計している」(担当者)。使用後の研削材はロータリースクリーンと風で選別。回収タンクに貯蔵し、レベルセンサーの信号で定量をブラストマシンに供給する。 担当者は、「ロボットによるブラストの自動化自体は珍しくない。要求精度に沿った試験結果からシステムをつくり込むところに違いがある。30年前の製品化からようやく芽が出てきた。1台で多品種に対応できる汎用性を、ティーチングでさらに高める提案も進めていきたい」と話していた。 (2021年7月25日号掲載)

厚地鉄工(株)

2021年08月11日

DMG森精機、PCR検査装置を伊賀事業所に導入

 DMG森精機は同社最大の拠点である伊賀事業所(三重県)にPCR検査装置4台を導入した。1日あたり最大48人分の検査を行い、当日中に結果を入手することができるようになったという。 検査装置導入にあたり三重県にCOVID-19に特化した臨時衛生検査所の登録をし、PCR検査室を開設した。同社はこれまで顧客や取引先の対応業務の多い社員については、外部機関に委託して定期的にPCR検査を受けてきたが、今回の装置導入でより迅速かつ適切なタイミングで受検することが可能になった。 導入したPCR検査装置は島津製作所製の遺伝子解析装置AutoAmp。企業内診療所を持たない民間企業での導入は国内初という。 (2021年7月25日号掲載)

DMG森精機(株)

2021年08月11日

YKK AP、埼玉工場の主力生産ラインを増強

 YKK APは、2021年7月で操業10年を迎える「埼玉窓工場」(埼玉県久喜市)において、首都圏の樹脂窓需要増加に対応するべく新ラインを増設する。 約13億円の設備投資を行った新ラインでは、主力商品の高断熱樹脂窓「APW330」を生産する。自社製の独自の生産設備により、樹脂フレームの切断加工、溶着・部品付工程、さらにライン内搬送を自動化した高効率な生産を行う。「埼玉窓工場では断熱性能に優れた窓ガラス『Low-E複層ガラス』や防火/準防火地域で使用される耐熱強化ガラスの製造も行っている。『APW330』の生産ラインでは、家一棟単位での生産を行うことで、首都圏を中心とした関東エリアの住宅建築現場にタイムリーに窓を供給可能にする」 同社は、今年度スタートした第6次中期経営計画において「モノづくり改革の実現」を事業方針に掲げ、技術力強化やスマートファクトリー化によるモノづくり改革に取り組んでいる。今回増設する新ラインでも、省人化と高効率化を実現し、樹脂窓生産能力を従来の1.4倍に向上させる見込みだ。 (2021年7月25日号掲載)

2021年08月11日

山善、ガラス仕様のLEDガーデンランプ

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)はソーラーパネルが見えにくい耐衝撃ガラス仕様のLEDガーデンライト「LEDガーデンブリックソーラーライトpiccolo(ピッコロ)WLL-1026/WLL-1027」を7 月上旬に発売した。同社が出店・運営するインターネット通販「くらしのeショップ」で販売し、全国の家電量販店・ホームセンター・カタログ通販でも順次発売する。 ソーラーパネルを目立たない底面に配置したことで、「電気を点灯しない明るい時間にもおしゃれでワンランク上の空間を演出する」と言う。本体表面には氷のような繊細な凹凸を施した。自動点灯機能を付け連続で約6?8 時間光る。サイズは幅70×奥行70mmと幅100×奥行100mmの2種(高さはともに50mm)。オープン価格。 (2021年7月25日号掲載)

2021年08月11日

キャプテンインダストリーズ、安全柵用ドアシステム

 キャプテンインダストリーズ(山下宏社長)は、安全柵向けに取り外し可能なドアシステム「モバイル・ヒンジドアD13シリーズ」を7月5日より販売開始した。 銅製品は通常は安全柵用のヒンジドアだが、大物ワークなどの搬出入時には簡単に取り外しが可能。最小約2m、最大5.6mの開口部を確保できる。ドア下部にはキャスターがついており、移動も簡単に行えるほか、ヒンジドアには様々なロックが取り付けできる。 ドアシステムを含む安全柵は、同社ホームページからアクセス可能なレイアウト作成支援ソフト「スナッパーワークス」で実際の設置イメージを把握することも可能。「お客様自身でレイアウトの作成からCADデータ、パーツリストの入手、見積依頼、ご注文まで簡単にできる」(同社)。 自動車メーカー、産業機械、ロボット、食品、梱包、物流などをターゲットに本年度100セットの販売を目指す。 (2021年7月25日号掲載)

2021年08月09日