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日本工業大学の工業技術博物館で収蔵蒸気機関車資料展

 登録有形文化財、近代化産業遺産への認定を受けた機体を多く含んだ、270台もの工作機械を収蔵・展示する日本工業大学工業技術博物館(埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1)。その約7割は動態保存されており、実際に動く姿を見ることができる。 3月24日から、同館が所有・管理をしている英国ダブス社製の蒸気機関車「2100形-2109号」が130歳を迎えたことを祝した、写真・資料展を開催している。この機関車は旧国鉄の東北本線や中央本線で活躍の後、西濃鉄道に移籍。1970年に廃車が決まったが、その歴史的価値を保存するため大井川鉄道で動態・静態管理されていた。92年に同大学に寄贈され、翌年から同大学に敷設された約120?bのレール上で有火運転が定期的に行われるなど親しまれている。 同館では昨年12月に新収蔵されたオークマ製のパラレルリンク形マシニングセンタ(2002年製)も見ることができる。同製品はその名の通り6軸からなるパラレルリンク機構を持つ。高速・高精密な動作が可能である反面、剛性がないため加工精度が出にくいことを理由に日本ではあまり普及しなかった。一方で、時代を反映する1台としての歴史的価値は高く、オークマからの寄贈により同館が収蔵するにいたった。  併設する「工作機械専門図書・資料室」の整備も進み、工作機械技術史を多角的に学べる環境作りを更に強化していく考えだ。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月11日

LIXIL、内装機能建材に意匠性高めた3商品

 LIXIL(東京都江東区大島2-1-1、TEL.03-3638-8111)は調湿機能に加えニオイやホルムアルデヒドなどの有害物質を低減するINAXブランドの内装機能建材「エコカラットプラス」に意匠性を高めた3商品を追加し、4月1日に発売する。 新柄「リネエ」(=写真)はミラノを拠点にインテリア業界で家具を中心に活躍する世界的に有名なプロダクトデザイナー大城健作氏がデザイン。海外のトレンドタイルデザインである和紙・木質をモチーフとした「和細工」、インダストリアル感あふれる「ラフセメント」も用意した。メーカー希望小売価格は工事費・税別1万3900円/?u。リネエには1~5?uのパッケージ品も。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月11日

ゼネテック、防災・見守りアプリ売上金を寄付

 ゼネテックは災害時位置情報受信アプリ「ココダヨ」の売上の一部を東日本大震災の復興支援に寄付する。 同社では阪神・淡路大震災や東日本大震災をきっかけに、「災害時、一人でも多くの方を守りたい」との思いから、防災・見守りに適したスマホアプリ「ココダヨ」を開発した。 同アプリは災害時の警報に連動、スマホによる通信が困難になる前に、登録メンバーの位置情報を自動で共有する。また平常時には子供や高齢者の見守りアプリとしても活用できる。2015年9月のリリース以来、継続的なユーザビリティの向上に取り組んできた結果、NTTドコモ「スゴ得コンテンツ」ランキングにおいて、200以上のアプリのなかで第3位を獲得したほか、2018年度の総務省「異能(Inno)vationプログラム ジェネレーションアワード部門」分野賞を受賞している。 2022年3月時点での累計ダウンロード数は72万件を突破。利用継続率は98%と、ユーザーからも高い支持を得ている。 「ココダヨ事業は着実に成長し、昨年、初めて通期黒字化を果たした。ユーザーの皆様の利用料は、大切な人の安心への『想い』であり、その一部を寄付することで、少しでも復興支援活動に貢献できればと考えている」(同社) 寄付額は売り上げの約1%。寄贈先は東日本大震災の復興支援を行う非営利団体としており、現在寄贈先を選定中としている。 (2022年3月25日号掲載)

(株)ゼネテック

2022年04月08日

プロロジス、足立区に都市型物流施設竣工

 プロロジス(日本法人:山田御酒社長)はこのほど、 東京都足立区の都市型賃貸用物流施設「プロロジスアーバン東京足立2」の竣工式を行った。 延床面積約6400平方mの3階建て都市型物流施設として開発。日暮里・舎人ライナー見沼代親水公園駅と舎人駅からいずれも2キロメートル圏内と交通の便に優れ、東京北部や埼玉などの消費地をカバーするECやラストワンマイル拠点として機能する。小型施設ながら4トントラックが直接2階へアクセスできるスロープも併設した。 同社は「城北エリアは物流施設の新規供給が少なく、高機能な新築物流施設は非常に希少。プロロジスアーバン東京足立2は、都市型物流施設ならではの多様なニーズにお応えする」としている。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月08日

ダイキン工業、空調機向けAI開発

 ダイキン工業とJDSCは、空調機の不具合監視・運転異常予兆検出を可能にするAIを共同開発した。試験運用を通じて、業務効率化、製品対応・改善のPDCAサイクル高速化の効果を確認。今後、業務への本格適用とさらなる高度化を目指す。 両社は2020年10月の資本提携以降、IoTデータとAIを用いた空調事業のアップグレードと顧客体験の向上に取り組んできた。共同開発したAIは、21年夏から実際の業務で試験運用を開始。不具合監視AIはPDCAサイクルを従来比で1年以上短縮することに成功しており、家庭用だけでなく、業務用空調にも適用を開始しているという。 ダイキン工業によれば、「大量の投入製品に対する様々な発生事象や顧客の声の分析は、これまで人の手で行われており、ビッグデータの統計解析や学習には基づいていなかったため、的確な判断に莫大な時間を要していた」という。 運転異常予兆検知AIは、従来検出できなかった故障要因や予兆の検出について、有効性と効果を確認できた。顧客への対応をより効果的に行えるほか、業務効率の改善も期待できるという。今後も機能拡張に加えて、22年春から現場での検証も実施する予定だ。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月08日

三井精機、埼玉で工場見学会

 三井精機工業は3月11日までの3日間、埼玉県比企郡の本社工場で工作機械新製品などを紹介する工場見学会を開いた。感染防止対策のため各日とも午前、午後に分けた予約制とし、約140人が訪れた。同社の工作機械は航空機向けが4割前後と多いため、コロナ禍の影響をもろに受け、加藤欣一社長は「2020年受注は日工会の数字以上に落ち込んだ」と話す。だが、昨年5月あたりから回復しており、「米国航空機向け需要はかなり戻ってきた。国内向けはこれから回復する」と見通す。20±0・4℃に調温された工場には出荷を控えた5軸制御立形マシニングセンタ(MC)Vertexシリーズや大型トラニオンテーブルなどが並んでいた。 同社は今回、テーマとして「高精度の自動化」「重切削から仕上げまで」を掲げた。昨年発売した高精度5軸MC「PJ303X」(テーブル径180?_、主軸は毎分5万回転)は、20年以上前に発売したリニアモーター駆動の3軸制御のVL30(2万5000~5万回転の3タイプ)の後継機にあたる。「EVシフトに伴い変わる部品や高精度加工が求められる医療・航空機・金型向けに力を発揮する」とし、大阪で4月20日開幕のインターモールドにも出品すると言う。この延長線上にあるプレシジョンプロファイルセンタと呼ぶ3軸制御の「PJ812」(テーブル1200×800?_、3万回転)は一層の工程集約を図り、「精度はジグボーラーと変わらず、空間精度はむしろ上かもしれない」と自信を見せた。 カーボンニュートラルにも取り組む同社は、コンプレッサーを含めインバータを使った省エネ、油圧レス化を進めるほか、オーバーホールビジネスにも注力している。加藤社長は「鋳物の塊である工作機械を5、10年で更新するのは無駄が多い。自分の首を絞めるようだが、お客様のトータルコストが最小となるよう長持ちする機械づくりを目指す」と話す。 (2022年3月25日号掲載)

三井精機工業(株)

2022年04月06日

川崎重工、ヘリコプターWeb手配サービスを開発

 国産ヘリコプターメーカーの川崎重工は簡単な手続きで快適な空の移動を提供する「ヘリコプターWeb手配サービス」(仮称)の開発を始めた。 現在、国内でヘリコプター運航会社が運航するヘリコプターは約400機あるが、電車やジェット機と違い、簡単に利用できない。利用の際に機体やパイロットの予約、関係当局への申請、ヘリポートからの移動手段の確保など、準備に数週間から1カ月ほどかかるためだ。 本サービスでは、同社が長年培ってきたヘリコプター運行会社との関係や運行申請のノウハウをベースに、スマートフォンなどで出発地と目的地を入力するだけで、ヘリコプターの手配を「いつでも」「どこでも」「だれでも」簡単に行えることを目指す。オンラインでのヘリコプターの手配に加え、搭乗前後の周辺サービスも含めた提案・手配をすることで、時刻表や渋滞にとらわれない新しいモビリティサービスを構築する。 2022年度中のサービス開始を目指しており、将来的にはヘリコプター以外のエアモビリティへの展開も視野に入れる。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月06日

長谷川工業「SUMRiDE」

 駅から歩くには距離がある、クルマで行くにも道路状況や駐車場の問題が??。こうしたラストワンマイルの課題解消を図るべく、電動自転車や電動キックボードのシェアリングサービス実証実験が行われている。 かねてより電動モビリティの普及に取り組むはしご・脚立のパイオニアメーカー長谷川工業は昨年より経済産業省の新事業特例制度に基づき、大阪市西区を中心に電動キックボード「SUMRiDE」のポートを設置。シェアリングサービスの実証実験を行っている。 利用できるのは、18歳以上の小型特殊自動車免許(普通自動車免許含む)保持者。利用方法はLINEアプリから公式アカウントを追加し、注意事項の確認とテストを受け、利用者情報を登録するだけ。登録後はポートに駐車してある電動キックボードに付いている二次元コードを読み取り、ロック解除すれば利用可能になる。実証実験におけるトライアル料金は初乗り10分100円。以降1分につき15円となる。利用料金はクレジットカードによる決済となる。 今回、編集部から徒歩2分の場所にあるSUMRiDEのポートから取材先のマイドームおおさかまで約1・8?`、およそワンマイルの行程を電動キックボードに頼ってみた。 車体は「小型特殊車両」扱いで公道走行可能なナンバープレート付き。バッテリーやモータを搭載している分、人力に頼るキックボードに比べ重たさを感じるが、取り回しは原付より数段ラク。歩道は走行できないため、まずは車道まで手押しで移動する。 車道に出たら地面を蹴って勢いをつけ、右手親指でアクセルを開けると徐々にスピードに乗ってくる。マイルドな加速なので車体がブレることもない。小径タイヤゆえハンドリングもスムーズで、小回りも利きやすい。街行く人や車線を走るクルマからの物珍しげな視線を感じながら、なにわ筋を北上、靭公園を右折する。右折の際は一旦キックボードから降りて手押しで交差点を渡り、方向転換を行う。 またルール上は、一方通行の逆走も可能だが、今回は原付感覚で運用。一方通行の多い本町、備後町を交通ルールに従って通り抜け、松屋町筋のマイドームおおさかに到着。 編集部を出てから要した時間はおよそ18分。本来なら編集部から中央線本町駅まで約10分、電車で堺筋本町駅まで3分、マイドームおおさかへ徒歩12分、最短でも25分かかると考えると若干の時間短縮となった。 道中感じたのは制限時速15キロの壁。車道を走る上でクルマの流れに乗るにはいささか物足りなく感じたが、二輪車特有の自由度や爽快感を十分感じることができた。 (2022年3月25日号掲載)

長谷川工業(株)

2022年04月06日

コロナなど3社、北国の省エネ・新エネ大賞 受賞

 コロナはリンナイ、エア・ウォーター北海道と共同で2021年度「北国の省エネ・新エネ大賞」(経済産業省北海道経済産業局主催)で優秀賞を受賞した。3社が共同で開発した「寒冷地向けハイブリッド冷暖房・給湯システム」の省エネ性とレジリエンス強化を実現する点が高く評価された。 この賞は北海道における省エネルギー・新エネルギーに関する有効利用、開発、普及に係る取組において、他の模範となる組織や個人を表彰するもの。受賞したシステムはヒートポンプユニットとガス給湯暖房熱源機で構成され、家庭内全室の温水式暖房とリビングルームなど2?3部屋の冷房、給湯や風呂への湯はりまでを1つのシステムで対応する。21年度省エネ大賞で「省エネルギーセンター会長賞」を受賞してもいる。 (2022年3月25日号掲載)

(株)コロナ

2022年04月06日

ハイオス、電動ドライバー新モデル

 ハイオスは電動ドライバー「熟練工シリーズ」に新製品「BLG-7000BC2-GT」を追加。2月21日より販売を開始した。 新製品はシリーズ最大となる出力トルク5N・mの高トルクタイプ。無負荷回転速度は600rpmとより早く、確実なねじ締めを実現する。また衝撃を最小限まで緩和するスライドアームやハンドルによって、締結時に生じる衝撃をほぼ無負荷にする。 「ねじ締めでは数十kgの衝撃が発生し、一日数千本とねじ締結を行う製造現場において作業者に大きな疲労と肉体的負荷を与える。BLG-7000BC2-GTは締結時の衝撃を極限まで低減し、ハイパワーで高回転ながら作業者に優しい電動ドライバー。熟練工シリーズの高精度・高品質な締結性能も受け継いでいる」(同社) 締め付けネジの目安は4.0~6.0ミリ(小ねじ/タッピンねじ)。車載関連や電器、電子部品のネジ締めに向く。価格は10万5100円(税別)。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月04日

アマダスクール、優秀板金作品を選出

 職業訓練法人アマダスクール(神奈川県伊勢原市、伊藤克英理事長)は「第34回優秀板金製品技能フェア」で優れた板金作品を選出した。選考は日本塑性加工学会会員、シートメタル工業会役員や各審査委員のほか、選考期間中にアマダ・ソリューションセンター(伊勢原市)を訪れた来場者やウェブ投票で行われ、応募総数193点(国内118点、海外75点)の中から技能賞以上の優秀作品50点が選ばれた。 アマダグループは毎年開催されるこの「優秀板金製品技能フェア」を支援することで、「金属加工機械の総合メーカーとして板金加工業界の発展と活性化を推進していく」としている。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月04日

リンナイ、高効率ハイブリッド給湯・暖房システム

 リンナイはカーボンニュートラルへのひとつの目安となっている2030年に、「ECO ONE」の年間販売台数30万台を目指し、販売を加速させている。卒FIT後の太陽光発電で得た余剰電力の活用に対応できることもウリとなる。 ECO ONEは給湯と風呂、温水暖房機能を兼ね備えたハイブリッド給湯・暖房システム。家庭での消費エネルギーの約65%が給湯と暖房によるものである中で、従来のガス給湯器に比べCO2の排出量を年間約50%削減できる(平成28年省エネルギー基準に準拠した「エネルギー消費性能計算プログラム(住宅版)」より算出。給湯使用時のCO2排出量を従来型ガス給湯器と比較)ことは、家庭内の低炭素化実現への大きな強みだ。 これまでの給湯器はガスまたは電気など1つのエネルギーでお湯を沸かしてきたが、ECO ONEは両方をエネルギー源として賢く給湯・暖房を行う。ヒートポンプを利用することで高い熱効率での湯沸しを実現しつつ、お湯をたくさん使う時などにはガス給湯器で急速にお湯を沸かすことができる。そのため、湯切れの心配や大容量のタンクが必要なくなる。 こうした自動制御の技術を支えるのが、リンナイが最適な給湯サイクルを生み出すマイクロチップ。使用者の生活のリズムを学習することで、必要な時間帯に向けてお湯の準備をするため、一般的な貯湯式給湯器のように高い温度域で沸き上げる必要がなく、実使用温度域である45℃前後で沸き上げることが可能。消費エネルギーの最小化を実現する。 加えて、PV(太陽光発電)活用モードを使用すれば、昼間の余剰電力の自家消費を効率的に行えるため、従来のガス給湯器と比べて年間約65%ものCO2排出量を削減可能。ECO ONEの通常運転時よりもさらに環境保全に貢献することができる。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月04日

三菱電機、ワイヤ・レーザ3Dプリンタ

 三菱電機は溶接用ワイヤをレーザで溶融し、三次元構造を高品質に造形するワイヤ・レーザ金属3Dプリンタ「AZ600」2機種を3月より発売する。 金属加工現場でもCO2排出量削減ニーズを背景に、加工時のエネルギー削減や省資源での高効率なモノづくりが求められる昨今。金属3Dプリンタは、従来の製造工程を大幅に短縮し、製造工程における廃棄材料を削減でき、さらに複数の部品の一体化や軽量化が容易で設計の自由度が向上するという利点から、需要拡大が見込まれている。 一方、材料に粉末を利用する金属3Dプリンタは、材料管理や作業性、安全性など課題も少なくない。同社はそれらの課題の解決に向け新たなワイヤ・レーザ式の金属3DプリンタAZ600を開発した。 従来のワイヤ方式の金属3Dプリンタは熱源にアーク放電を用いる場合が多く、素材の熱ひずみや熱影響層が大きく造形精度に難があった。AZ600は熱源にレーザ光を採用することで精度を大幅に向上。「世界で初めてワイヤ送給やレーザ出力などの加工条件と軸移動をCNCで協調制御することで、三次元構造の高精度な造形を可能にした」(同社)。 専用CAMで生成した造形経路ごとのレーザ光の照射と、ワイヤ送給を制御するデジタル造形技術は、点状の造形から線状の造形に至るまでの三次元構造に応じた最適な造形条件を導き出す。また品質が安定しているワイヤ材を用いることで、高い材料緻密度で空孔の少ない高品位な金属造形を実現する。さらに独自のきめ細かな入熱制御により、アーク熱源では実現困難な三次元構造も高精度に造形し、切削加工では原理的に不可能な中空球などの造形も可能にする。 「金型やタービンブレードなど過酷な環境で使用される高額な消耗部品は、欠損部分の補修が課題となっているが、積層造形で修繕して使用することで長寿命化やランニングコストの削減につながる。熟練者による手作業が中心となっている肉盛溶接や開先溶接も自動化が可能となり、作業者に依存しない溶接品質の安定化や溶接時間の短縮、省人化に貢献する」(同社) 発振器出力2kWと4kWの2タイプを用意。年間100台の販売を目指す。また同製品による受託造形サービスも行っていくとしている。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月01日

CGS、CAM-TOOL4月に新版

 C&Gシステムズ(塩田聖一社長)は、金型5軸制御マシニングセンタに対応するCAMシステム「CAM?TOOL(キャムツール)」の新バージョン(V18.1)を4月からリリースする。 新版では工程設計の操作性を向上するなど、57項目に及ぶ機能を開発し加えた。 このうち工程設計の操作に関しては、CAMでの各種工程設計データの一連の操作を集約して表示する「ツリー」と、各プロファイルの演算工程をテーブル化して表示する「演算工定表」のプロファイル選択操作を同期させ、素早く対象工程を特定できるように操作を改善。選択したプロファイルは容易にテンプレートとして取り込めるため、「加工工程の標準化を後押しすることにもなる」という。加えて工具軌跡データの分割(CL分割)を演算工定表で自動実行できるようにするなど、オペレーターの工数を削減した。 他の機能として「取り残し加工の改善」や「5軸変換オート」機能の改良(=写真)もポイント。 製品は3軸仕様と同時5軸仕様の2種があり、同時5軸仕様で640万円、3軸仕様で520万円(税別・保守料別、価格はモジュール構成により変動)。 (2022年3月25日号掲載)

(株)C&Gシステムズ

2022年04月01日

電機工業会、IoT家電紹介サイト公開

 (一社)日本電機工業会(JEMA)は2月24日、IoT家電を紹介する生活者向けウェブサイト「家電はスマホにつなげる時代 IoT家電・スマート家電のススメ」を公開した。昨今の環境問題、共働き世帯や在宅勤務の機会増加といった社会の変化に合わせて、より暮らしやすく豊かな生活の実現を支援する。 このサイトでは家電をスマホにつなげることによって体験できる新たな生活シーンなどを紹介。「主婦の方の場合」「社会人の方の場合」「在宅ワークの場合」のケース毎に困りごとと生活の変化をわかりやすく伝え、「生活の質や利便性向上への気づきにつなげていく」としている。 (2022年3月25日号掲載)

2022年04月01日

ノーリツ、熱源分離型ハイブリッド給湯器

 ノーリツは、熱源分離型のハイブリッド給湯器「ユコアHYBRID?C」のバックアップ熱源機として、ふろ給湯タイプ「GT?C2462?HY?2シリーズ」とスリム型の暖房付ふろ給湯タイプ「GTH?C2463シリーズ」を追加した。 ユコアHYBRID?Cは、ヒートポンプユニットと貯湯ユニット(給湯器内蔵)の2ピースからなるハイブリッド給湯・暖房システムを、給湯器(熱源機)と貯湯ユニットを分離し、3ピース構成に変えることで、省エネ性とコンパクト化を両立させた。今回、バックアップ熱源機の追加に合わせてヒートポンプユニットの仕様変更を実施した。 最小設置必要奥行寸法を500ミリにしたことで、狭小地などの戸建て住宅での設置対応が可能となった。戸建て住宅での取替設置がしやすいように、基礎工事が不要で一人施工ができるうえ、狭小設置でのメンテナンス性も改善した。 従来型給湯器に比べて、CO2排出量が約35%削減できる省エネ性の高さから、国土交通省の補助金「こどもみらい住宅支援事業」の対象になる予定。卒FITを迎える対象者は、買い取りが終了した太陽光発電での余剰電気をハイブリッド給湯機に使用することで、給湯費用をより多く削減できる。 (2022年3月25日号掲載)

(株)ノーリツ

2022年04月01日

赤松電機製作所、シンプルな100Vコレクター

 赤松電機製作所は、狭い通路にも置ける縦長デザインが特徴的なヒュームコレクター「オニカゼ ヒュームスモーカー」を発売した。単相100V(消費電力200?h)ながら、最大風力毎分10立方mを可能にした。特定化学物質障害予防規則の改正で、対策に苦慮する中・小規模事業者を想定して開発した。 「処理能力を下げずに、邪魔にならないコンパクトなモデルがほしい」との声を受けて製品化した。溶接ロボットで実績がある乾湿複合型集塵機「FM?220」のノウハウを生かしながら、乾式でも安全性を高めるため、本体内に十分な風路長と金属デミスターを設け、難燃性フィルターへの負担を減らした。 本体寸法は幅571×奥行713×高さ937ミリ。腰の高さほどの縦長に設計することで、シンプルかつ狭い通路にも置けるコンパクトなデザインに仕上げた。前面の扉を開くだけで簡単に掃除ができるようメンテナンス性にもこだわっており、内部状態が見える「窓」を採用し、燃え上がる前の煙などの初期異常を発見しやすくした。 ホースの接続部を本体内に配置し、本体、天板の2カ所でホースを支える新構造を採用した。あえてバンドで固定しないことで、360度回転を可能にしている。 天板はマスクや工具などの小物置きに、取っ手は運搬や工具などの引っかけに、といったようにシンプルなデザインのなかに「道具箱」をイメージした様々な工夫も盛り込んだ。設計課の担当者は、「一線を画す凹凸のないシンプルなデザインにすることに苦心した。使うシーンを想定し、ちょうどいい高さに設計した。商談、展示会などで実際に見ていただける機会を積極的に設けていきたい」と話した。 (2022年3月25日号掲載)

(株)赤松電機製作所

2022年03月30日

澁谷工業、レーザ加工機の自社展開催

 澁谷工業は3月10、11日の2日間、メカトロ事業部工場(金沢市)でレーザ加工機の自社展「インハウスショー」を開催した。ファイバレーザ加工機とCO2レーザ加工機を中心に、ファイバレーザ溶接機も交えた多数の機種を展示。なかでも見どころとなったのは、初披露の超コンパクト型ファイバレーザ加工機「SPF4112型 FALCON-S ファイバ」(3月発売)だった。 同機はこれまでCO2レーザ加工機のラインだった「FALCON-S」シリーズに、はじめて加わったファイバレーザ加工機。1250×1250?_の加工範囲を持ちながら、機械寸法を2425×2425×1950?_に抑えたことで、スペースに制約を抱える現場にも導入できる。 「これまでのファイバレーザ加工機の多くは、4×8.5×10材クラスの大型機か微細精密加工に特化した機械。するとどうしてもハイエンドなマシンになり、価格も少なくとも5000万円以上と小~中規模の板金事業者が手を出しづらい状況だった」。執行役員 メカトロ事業部サイラス本部副本部長の勝田宏也氏はそう話す。「FALCON-S ファイバは、極端に言えば従来のFALCON-S(CO2ガスレーザ機)からの入替提案が可能な機種。サイズは同等で、販売希望価格は税別4000万円に抑えた」(勝田副本部長) 出力2kWのファイバレーザ発振器を搭載し、軟鋼は板厚12?_、ステンレスは同6?_までの切断が可能と、従来のFALCON-S(CO2ガスレーザ機)の加工領域をカバー。そのうえでアルミは板厚6?_、銅は同4?_までが切断可能になるなど、CO2レーザ加工機では難しかった材質にも対応した。加工速度も向上し、CO2レーザ加工機と比べ消費電力が低くランニングコストが安い。「シブヤの機械らしく微細加工も得意。ファイバレーザのメリットを理解しながらも、価格やスペースがネックでこれまで導入を躊躇っていた企業に導入いただき、事業領域を拡げてほしい」という。 会場ではほかに、昨年3月に発表したスイング式ファイバレーザ溶接機「FWL1000SH」の実演も披露。TIG溶接と比べ熱ひずみが少なく、習熟度に左右されない安定した溶接が可能な点を来場者にPRした。 「従来のファイバレーザ溶接の弱点は、ビーム径が細いため突き合わせ溶接時に材料同士に隙間があると不良になってしまう点だった」と勝田副本部長。「しかしFWL1000SHはビームを最大5?_スイングすることでこの点を改良。0.3?_までの隙間なら溶接できる。スイングによる副次効果として、高品質なアルミ溶接も可能」という。 1kWの発振器を搭載し、ステンレス・アルミなら厚さ3?_まで溶接可能だ。「とはいえこのFWL1000SHの一番大きな利点は、誰でもTIG溶接の熟練工並みのキレイな溶接が行えることにある。さらに熱ひずみを圧倒的に抑制できるメリットもある。ひずみがほぼ発生せず、溶接後のひずみ取りという後加工が不要になるので、TIGと比べ大幅に生産性を上げられる」(勝田副本部長)と話した。 (2022年3月25日号掲載)

澁谷工業(株)

2022年03月30日

タカラスタンダード、最高級システムキッチン

 タカラスタンダードは3月14日よりJR品川駅構内・中央改札前に、最高級ホーローシステムキッチン「レミュー」の展示を開始した。 レミューは、「この居心地は自分史上、最高」をコンセプトとした、同社システムキッチンのフラッグシップモデル。昨年8月には新たな扉柄8種類を追加。なかでも陶器をイメージした「灰緑」は、従来ホーローが持つ光沢を抑えたマットな仕上がりで、工芸品のような美しさが引き立つデザイン。 「マット調のホーローを使ったキッチンは世界初。発売後、ショールームで 商品 をご覧になって購入を決められる方も多い」(同社)。 同社ではショールームで実物に「見て・触れて・納得」してからユーザーに購入してもらうことにこだわっている。その導線として品川駅構内での展示に踏み切った。 「写真では伝わりきらない当社キッチンのデザイン性の高さを知っていただき、 ショールームに足を運ぶきっかけづくりにしていただきたい」(同社) (2022年3月25日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2022年03月30日

三協アルミ、ミニマルな形材フェンス

 三協アルミ(富山県高岡市早川70、TEL.0120-53-7899)は、ミニマルなデザインの形材フェンス「ハイブリッドT・T」を発売した。アルミ製笠木とスチール製メッシュパネルの異種材料を組み合わせた。色選択で15通りの組み合わせができる。支柱の柱キャップを兼ねたT型デザインが特徴。ロングタイプとなる長さ4000mmの笠木は、つなぎ目の少ないすっきりした意匠に。風速42m(毎秒)相当の耐風圧性能を確保している。 (2022年3月25日号掲載)

2022年03月30日

キャプテンインダストリーズ、機械連動型の録画・判別ソフト

 産業用機械部品輸入販売のキャプテンインダストリーズ(東京都江戸川区船堀4-8-8、TEL.03-5674-1161)は、工作機械の機内専用カメラ「ロトクリアカメラ」(ドイツ製)を使って自動で録画し、ワークの判別をするソフトウエア「ディヴィーノ(DIVINO)Ver.1.0」を2月25日に販売を始めた。「工作機械と連動させ『機械の眼』とも言える画期的な録画、画像判定システム」とする自社開発品で特許出願中。 一般的なカメラは内部を可視化するだけで、クーラントや切り粉の影響を受けやすく主軸近くへの設置が難しい。ディヴィーノはロトクリアカメラを主軸横に取付け、加工プログラムのスタートと同時に自動で録画を始める。高精度に画像認識させるためレンズの歪を独自キャリブレーションで補正。初年度100システムの販売を目指す。 (2022年3月10日号掲載)

2022年03月28日

川崎重工業、物流分野向け混載対応デバンニングロボ

 川崎重工業(東京都港区海岸1-14-5、TEL.03-3435-2130)は3月1日、物流分野向けのデバンニング(荷降ろし)用ロボット「Vambo」を発売した。 Eコマース市場の拡大に伴う流通物量の増加や慢性的な人手不足を背景とした、物流業界での自動化ニーズに向けて開発。 同社製の中型汎用ロボット「RS080N」に無人搬送車(AGV)を組み合わせたもの。設置工事が不要で、コンテナ内に自動で進入し、大小様々な重量物(ケース)の荷降ろしをする。最大30kgのケースが搬送可能。そのため、人による重量物搬送が不要になる。 同社の3次元ビジョンシステム「K-VStereo」にAI機能を搭載した新システムが、ケース側面から大きさ・位置ずれ・傾きを即座に自動認識。混載荷降ろしにも対応する。加えて、独自のケース取出しハンドによって、直置きや寸法が違うケースの同時取出しなどあらゆる条件での荷降ろしが可能。1時間に最大600個の荷降ろしができる。 3月12日まで開催されている国際ロボット展の同社ブースで実機展示を予定している。 (2022年3月10日号掲載)

2022年03月25日

スギノマシン、独研究所と共同研究契約

 スギノマシン(富山県魚津市)は、欧州最?の科学技術分野における応用研究機関のひとつであるドイツのフラウンホーファー・?産技術・オートメーション研究所(IPA) と共同研究契約を締結し、先端材料等の研究開発を進めている。契約期間は2021 年9?1?から24年12 ?末まで。 共同実験室はシュツットガルトのIPA 分散技術研究センター内に設置し、同社の湿式粉砕・分散加?装置「STAR BURST」を使用する。同製品は、超?圧に加圧した?流と原料同?を超?速(マッハ4の相対速度)で衝突させることで、微粒化(分散・乳化・粉砕・へき開等)を行うもの。粉砕媒体を使?しないクリーンな?法で、電?部品材料、電池材料、半導体、顔料・塗料、医薬・化粧品原料など、幅広い?途で導?されている。 同社の有するコーティング材料、電?部品ペースト・スラリー、バイオポリマーなどの製造・加?に関する優れた経験と技術が、フラウンホーファーIPA分散技術センターと粒?技術センターの表?技術ノウハウと融合することで、新たな先端材料開発とその製造技術確立を狙う。21年12月に設立した同社現地法人Sugino Europe GmbHとも連携し、欧州における微粒化装置事業を強化する考え。 (2022年3月10日号掲載)

2022年03月25日

ヤマザキマザック、中厚板の高速・高品質加工に

 ヤマザキマザックはこのほど、2次元ファイバーレーザ加工機「OPTIPLEX 3015 NEO」を発売した。半導体関連業界における厚板部品の加工需要や、建機・農機業界における中板部品の高速加工需要に応える形で開発。ビームの径と形状をコントロールする機能を搭載したことで炭酸ガスレーザよりも広い焦点面積を実現し、さらに15キロワットの発振器を採用することで中厚板の高速・高品質加工を可能にする。 軟鋼の切断速度は従来機と比べ最大76%向上。32ミリまでの厚さの軟鋼が切断できるようになるなど、能力が向上している(従来機は最大25ミリまで)。消費電力も同サイズの炭酸ガスレーザ機と比べ約60%削減しており、切断時の窒素ガス消費量も従来機(ファイバーレーザ)と比べ最大85%削減した。 新型CNC装置「MAZATROL Smooth Lx」を搭載。視認性に優れるワイドスクリーンを採用し、直感的な操作を可能にしている。デュアルモニタ(オプション)を使えば、生産支援ソフトや機内カメラ映像を表示し、段取りの効率を上げることも可能だ。価格は1億6440万円(税別)から。 (2022年3月10日号掲載)

ヤマザキ マザック(株)

2022年03月23日