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ルネサスエレクトロニクス、甲府工場のパワー半導体生産ライン稼働再開

 ルネサスエレクトロニクスは、2014年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)に900億円規模の設備投資を行い、300?_ウェーハ対応のパワー半導体生産ラインとして、24年の稼働再開を目指す。 電力の供給や制御を担うパワー半導体の需要増を見込み、特にEV向けの需要の急拡大を見据えて、同社はIGBTなどのパワー半導体の生産能力を増強する。甲府工場での本格的な量産を開始することで、同社のパワー半導体の生産能力は現在の2倍となる見通し。 ルネサスの子会社であるルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリングの傘下である甲府工場で、現存する建屋を有効活用することで生産能力増強を目指す。 柴田英利代表取締役社長兼CEOは「今回の投資により、自社最大のパワー半導体生産ラインを構築し、脱炭素社会の実現に貢献する。必要に応じて自社生産能力の充実のために適正規模の設備投資を実施していく。中長期的な拡大が見込まれる半導体需要に対して、必要十分な供給能力を確保していく所存だ」と述べた。 (2022年5月25日号掲載)

2022年06月03日

シーメット、中国製3Dプリンター2機種目

 ナブテスコグループで産業用レーザー方式光造形装置(液体樹脂を用いた3Dプリンター)を製造・販売するシーメット(神奈川県横浜市)は、光造形装置メーカーで中国最大手のUnionTech社の「Lite600 2.0」の販売を3月に始めたのに続き、「RSPro600」(=写真)をラインナップに加えた。同社はUnionTech社と日本における販売代理店契約を締結しており、「販売だけでなく、装置導入サービス、導入後の保守サポートなどを自社製品同様に行える」(荒井誠営業部長)のがウリだ。 レーザー方式のRSPro600は造形サイズ600×600×500ミリ、積層ピッチは標準で0.1ミリ。世界で7千台以上の販売実績をもつUnionTech機にシーメットが開発した液体樹脂をセットで販売する考え。 (2022年5月25日号掲載)

2022年06月01日

MCCコーポレーション、特殊コートエンビカッタに新サイズ

 MCCコーポレーション(大阪府東大阪市本庄西2-3-46、TEL.06-6747-6921)は、特殊コーティングを施したエンビカッタにコンパクトな新サイズ「VC-34ED/VC-42ED」を追加した。ともに刃に施されたコーティングによる、「切り終わりまで続く軽く滑らかな切れ味」が特長。ワンタッチオープン機構を搭載し、硬質ポリ塩ビ管、ポリエチレン管、ポリブテン管などをVC-34EDが最大直径34mmまで、VC-42EDが42mmまで片手で楽に切断できる。 刃はボルトとバネを外すだけで交換可能。床際、壁際の作業も可能なコンパクト設計ながら、ダイキャスト製の軽量かつ強靭な本体に仕上げた。なお、VC-42EDは刃に面取り機能を搭載。付属の電線モール用アタッチメントを取り付けることで、モールの切断にも対応する。 (2022年5月25日号掲載)

(株)MCCコーポレーション

2022年06月01日

山善、オフィス・店舗向けECサイト「山善ビズコム」開設

 山善は5月10日、オフィス・店舗向けのECサイト「山善ビズコム」(https://yamazenbizcom.jp/)をグランドオープンした。オフィスや店舗に必要な商品を取り揃え、数十個から数百個単位の「まとめ買い」でおトクに買い求められるほか、「法人特別割引」や「掛け払い対応」も利用できる。 取り扱い商品のうち約90%は12時までの注文で当日出荷に対応する。2?3個からでも購入でき、一般客も利用できる。同社はこれまで一般消費者向けのECサイト「くらしのe ショップ」「山善家電」などを運営してきたが、法人・個人事業主の要望に応えた。「楽天市場内で運営する『くらしのeショップ』は史上2店舗目となる、15年連続で『楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー』を受賞するなど、ご評価をいただいている。今回その当社のノウハウを活かして展開する」としている。 (2022年5月25日号掲載)

2022年06月01日

シーメンス、工場セキュリティ課題を5社協業で対策

 シーメンス日本法人 (堀田邦彦CEO)は、日本の製造業の工場セキュリティに関する課題に対応するために、AGEST、アイデン、ネットワークバリューコンポネンツ(NVC)、Nozomiネットワークスの4社と協業。日本国内にDX工場ネットワークというサイバーセキュリティのモデルラインを構築、実証ラインにおける提供を開始した。 シーメンスは産業用ネットワーク機器Scalanceを提供。「工場で求められるサイバーセキュリティは、ITに使われている技術や知見を活用する一方で、可用性が第一優先という特性がある。そこで設備ネットワークをセル化した上でセキュリティレベルを決定し、そのレベルに準じた対策を行うセルコンセプトを採用した」(シーメンス) このセル多層化によりセキュリティインシデントが生産に及ぼす影響を低減し、ゼロトラストを考慮したセキュリティにも対応する。アイデンはDXセキュリティ制御盤の設計製作を担い、NVCは工場セキュリティ対策製品「Nozomi Networks Guardian」を国内販売代理店として提供。またAGESTと連携してサイバーセキュリティ対策で重要となる 工場セキュリティのインシデント監視・運用サービスを行う。 「ものづくりのDXを進める上で、工場におけるサイバーセキュリティは必要不可欠であり、大企業から中小企業に至るまで共通の課題としてその重要度は高まっている。日本においてまだ具体的なネットワーク構築事例が少ない中、当社と4社の技術、運用、サービスを統合することで、工場に対するセキュリティリスクを継続的に監視すると同時に、セキュアなリモートアクセスおよび社内設備のアセット管理から制御通信プロトコル監視まで可能にする」(シーメンス) シーメンスによるこれらの取り組みは、今後さらに多くの企業と協業を拡大し、ソリューションの一層の拡張、深化を図り、日本の製造業の工場セキュリティの課題に対応していくという。 (2022年5月25日号掲載)

2022年06月01日

アマダ、ファイバーレーザーのハンディ溶接機

 アマダは作業者を選ばずにワイドレンジな溶接が可能なファイバーレーザーハンディ溶接機「FLW-1500MT」(定格レーザー出力1500W、空冷式)の販売を5月に始めた。「熟練の技術を必要とするTIG溶接から誰にでも使いやすいファイバーレーザー溶接への変革を行うことのできるスタンダードモデル」と言う。 光の周期、振幅を自由に可変できる「ウォブリング機能」を新たに搭載し、板厚・材質・求める加工品質によって溶接の幅を変えられる。細く鋭いビームを揺動させることで従来は難しかったR面溶接や隙間への溶接範囲の拡大。ステンレスや軟鋼だけでなくアルミも板厚4ミリまで溶接できる。 対象業種は半導体、医療機器、食品加工器具などステンレスを中心とした精密機械業から、パイプやアルミの溶接を必要とする装置カバー、筐体などの金属部品業まで幅広く対応する。一体型でキャスター付き。販売価格は税別1860万円で年間販売200台を目指す。 (2022年5月25日号掲載)

2022年05月30日

前田シェルサービス、ドライフィルター用空気品質モニター

 前田シェルサービス(愛知県岡崎市池金町字金山76-4、TEL.0120-31-2158)は圧縮空気用フィルター3in1マルチ・ドライフィルター専用の圧縮空気品質モニター「AIR-MO」を、3in1マルチ・ドライフィルターとセットで5月27日より発売する。 「AIR-MO」は3in1マルチ・ドライフィルターのエレメント状況を、従来の差圧や時間での管理に加え、エア品質を常時モニタリング。不純物がフィルター二次側に流出するなど、エア品質が著しく低下した場合、赤色ランプ点灯で知らせて製品や設備への影響を低減する。 使用温度は0~60度、使用流量範囲は300~1500L/min。使用圧力範囲は0.3~0.7MPa。警告ランプは1SO8573-1、JIS8392-1、粒子等級2以下相当で点灯する。 (2022年5月25日号掲載)

(株)前田シェルサービス

2022年05月30日

タカラスタンダード、マンション改修特化型拠点を都内に

 タカラスタンダードは5月14日、墨田ショールーム(東京都墨田区)をマンションリフォーム特化した「東京MRe.墨田ショールーム」としてリニューアルオープンした。「ここに来ればタカラのマンションリフォームの全てが分かる」と同社は述べる。 一般に、マンションリフォームは新築や戸建てよりも、既存の構造物や外部環境など現場ごとに異なる制約に対して柔軟な対応力が求められる。加えて、ホーロー素材が特徴の同社製品は、現場で造作しやすい木材製品よりも取り回しが難しいのではと忌避される向きがあった。 そうした悩みや現状を解決するため、日本のマンション事情に即した提案を随所に取り入れた。キッチン下部のディスポーザーを避ける形で造作した収納の提案や壁付き型キッチンをペニンシュラ型に変更する際の換気扇ダクト処理の提案など、リフォーム後を具体的にイメージしやすい。 新たに併設されたマンションリフォーム専用研修施設「東京MRe.墨田テクニカルベース」では、普段目にすることのない床下や壁の構造や配管状況の可視化だけでなく、現場で問題となりやすい箇所を「トラップ」として散りばめている。特に同社には現場対応力が強みの製品もあり、間違いのない知識や現場調査が重要となる。より現場に近い知識や施工技術を提供することで、流通店や工事店の提案力向上を狙う。 (2022年5月25日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2022年05月30日

三協アルミ、FIX窓透明ガラス発売

 三協アルミは、高性能省エネサッシシステム「AMR-S C-Series」に国土交通大臣認可防火設備を取得した透明ガラス仕様を追加発売する。 「AMR-S」は、デザインと性能を両立させることを目指して開発した高性能省エネアルミサッシシステム。安全性の配慮などから高性能カーテンウォールの防火設備対応の需要増を受けて、仕様を拡大する。防火設備に対応し、業界最大級の高さ(3060?_メートル)を設定したFIX窓の透明ガラス仕様を追加し、眺望を損なわずにクリアな視界を提供する。 従来の網入りガラスに加え、耐熱強化ガラスと耐熱結晶化ガラスの2種類の透明ガラスを追加し、3種類の中からデザインに合わせて選べる。また、防火設備でありながら「AMR-S」シリーズの特長であるスリムでシャープな印象をそのままに、透明ガラスに対応しており、シリーズ共通の高いデザイン性を実現した。 (2022年5月25日号掲載)

2022年05月30日

スマートロボティクス、コンパクトなAMR開発

 スマートロボティクス(東京都千代田区)は、横46?a、縦65?a、高さ35?aのコンパクトな自律走行型搬送ロボット「SR-AMR150」を開発し、販売を開始した。最大150?`の重量物を搬送できる。一回の充電で最長8時間走行、最高速度は毎秒1.4?b。 専用の走行路確保が難しい中小工場、物流倉庫、医療機関、福祉施設など向けに開発。タブレットによる指示が可能で、専門知識が無くても簡単に経路設定を操作できる。 床のライントレース無しで走行し、レイアウトの変更時にはロボットが自ら経路設定を行い、自動で搬送する。移動先の位置を複数登録することができ、既存設備やロボットアームとの連携、荷台などのカスタマイズにも対応できる。 「タブレットでシンプルな運用」「既存設備との連携や、仕様の変化に対応できる拡張性」などテストマーケティングで寄せられたニーズをもとに、人手不足・省人化に役立つ自律走行型搬送ロボットを実現した。 (2022年5月15日号掲載)

2022年05月27日

アマダマシナリー、大型コラム材切断バンドソー

 アマダマシナリー(神奈川県伊勢原市)は大型コラム材切断バンドソー「HK-1000W」の販売を9月に始める。鋼材加工業界と鉄骨ファブリケーターのニーズに応え、1000?_角サイズの大型コラム材切断に対応する。 HK-1000Wは従来とは反対の逆仰角(右上がり)の角度のブレードで材料を切断する方式を採用し、切断面のバリの発生を大幅に低減する。加工品質の向上のほか、切断後のバリ取り工程を大幅に削減できるため、加工全体の生産性向上につながる。同社は「長年蓄積した加工技術データを基にした独自制御により加工時間を従来比で約35%削減する」と言う。 材料切断長さを自動で測る装置も搭載し、安定した定寸切断が可能。機械幅4704×奥行2144×高さ3954?_メートル。販売価格は税別5800万円で年間販売6台を目指す。5月27・28日にアマダ土岐事業所テクニカルセンターでユーザー向け発表会を開く。参加希望はアマダマシナリー切削構機営業(TEL.0463・96・3351)まで。 (2022年5月15日号掲載)

(株)アマダマシナリー

2022年05月27日

ブラザー工業、コンパクトMC新機種発表

 ブラザー工業は5月17日、新製品となるユニバーサルコンパクトマシニングセンタ「U500Xd1」を刈谷工場内テクニカルセンターでお披露目した。 部品点数の減少に伴うパーツの一体化や加工ワークの複雑化が顕著なEV向け部品加工などを視野に入れて開発された同機種は、1560×2026?_メートルとコンパクトな筐体ながら、加工および治具エリアを広く確保。φ500傾斜ロータリーテーブルはA軸及びC軸ローラーギアカムを採用。高い保持力とバックラッシレスによる高速・高精度割り出しを実現する。また傾斜軸であるA軸はマイナス30度から120度まで旋回可能なため、幅広い加工に対応する。 新開発のドラム式ATCは最大28本の工具を収納。高速工具交換を継承しつつ、従来の14本マガジンと同じ機械幅を実現した。円テーブル上面から主軸端面まで445ミリメートルとZ軸方向に広く加工エリアを設けたほか、Y軸移動範囲を傾斜軸中心からずらすことで傾斜軸が90度に割り出したときの加工エリアも十分に確保した。 新制御装置「CNC-D00」は操作盤をタッチパネル式にし、新たなユーザーインタフェースを採用。段取りや加工における関連機能を集約し、視覚的に分かりやすいサポートアプリを搭載、オペレータの使い勝手を向上させた。 「機電一体開発による高生産性はもちろん、加工不良を未然に防ぐ保守機能、低エア消費、低電力消費などトータルで『地球に優しい機械』に仕上げている」(同社) 同日行われた同社事業説明会にはマシナリー事業部・産機事業担当の星真常務が登壇。2021年に565億円だった売上高を24年までに1000億円にまで拡大する、という野心的な目標を掲げた。 「メインとなる市場は中国、インドをはじめとしたアジア圏と国内市場。脱炭素化に取り組むお客様に、当社の強みでもある高生産性と省エネ性能を両立した製品を訴求していきたい。顧客基盤の拡大としては、EV化に伴う自動車産業の加工ワークの変化を好機と捉え、部品加工ソリューションとして提案し本格攻勢をかける。また非自動車用途への開拓も進めていきたい。そのためには商社・販売店の皆様の協力は必要不可欠。よりいっそう連携を深めて拡販に取り組んでいきたい」(星常務) (2022年5月25日号掲載)

ブラザー工業(株)

2022年05月27日

山善、日本で珍しいツールベンディング装置

 地理的な理由から納入業者が訪問や在庫補充がしづらい海外で見られるも日本では珍しいツールベンディングユニットが、人手不足を追い風に広がりそうだ。山善が昨年10月のメカトロテックジャパン(MECT)への出展を機に発売した「エニスト」は自動販売機の感覚で切削工具やハンマー、ペンチなどの工場設備用品を管理できる。 設備用品は工場併設の工具室で管理されることが一般的だが、無人で運用している場合は在庫管理がしづらい。また設備用品は高価な割に在庫管理が不十分で補充が遅れることもある。「エニスト」を設置すれば棚卸レスで、オート在庫管理で省人化が実現でき、生産ラインの停止も防げる。在庫の補充は納入業者に任せるかユーザーが自ら行うか等して運用する。 「MECT出展時のユーザーの反応を見ると、皆さん設備用品の管理で困られているのは確か。やや高価なユニットになるが長い目で見ていただければ投資回収できる」(機工第1営業部)と話す。山善は6月22日から3日間東京ビッグサイトで開かれる「工場設備・備品展」にもエニストを出品する。 (2022年5月25日号掲載)

2022年05月27日

山善、木目調のコンパクトクーラー

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は冷風・送風・ドライの3つの機能を搭載した木目調の「コンパクトクーラーYEC-M03」(タンク容量約1.7リットル、圧縮機はレシプロ式)を全国の家電量販店、ホームセンター並びに同社が出店・運営するインターネット通販サイト「くらしのeショップ」などで5月下旬から順次発売している。 コンセントがあれば家中どこでも使用でき、電源を入れるとすぐに-7℃の冷風でパーソナルに涼める。本体外観をマットな質感に仕上げ、取っ手・吹出口のフレーム・脚は木目調としたことで部屋のインテリアに調和する。ホワイトとブラックの2色を用意し、価格はオープン。 (2022年5月25日号掲載)

2022年05月27日

静岡製機、エコでクリーンな気化式冷風機

 熱中症対策と節電を両立するのは静岡製機がラインナップを充実させている気化式冷風機RKFシリーズだ。電気使用量とCO2排出量を大幅に下げるほか、大風量で室内換気を促しコロナ感染リスクも低減する。 気化式冷風機は水が蒸発する際の気化熱によって冷たくなった空気をファンで送り出す仕組み。これにより周囲温度よりマイナス5度涼しい風を広範囲に送り届けることができる。小型の「RKF306」から涼風到達距離30?bの大型「RKF723」(=写真)まで使用現場に合わせた5機種をラインナップ。他社製との大きな違いはメンテナンスがラクで衛生的に使用できること。「タンクを本体から取り出して簡単に掃除できる。工具無しで交換できる冷却エレメントは自動乾燥機能付きで、カビや雑菌の繁殖を抑制する。ニオイの発生を抑える消臭パックはタンクに付属の水フィルターに入れるだけ」と多くの利点をもつ。 フロン排出抑制法の対象外機種であり、電気代はスポットエアコンの約7分の1に抑えられる。 (2022年5月25日号掲載)

静岡製機(株)

2022年05月27日

松浦機械製作所、リニアモータ機を11年ぶり刷新

 松浦機械製作所は4月26日、5軸制御の立形ハイプレシジョンリニアモータ機「LF?160」を発売した。超精密加工や金型の磨きレスを求めるユーザー向けに主軸を新規開発。高速・高精度が特長の立形リニアモータ機「LXシリーズ」の11年ぶりのモデルチェンジ機で、ベース仕様のリニアモータ機「LX-160(5軸)/LM-500(3軸)」と、3軸制御のハイプレシジョンリニアモータ機「LV-500」も同時発売した。 LF?160は主軸を新規開発することで、超高速領域での主軸振動を従来比65%低減。超高速領域での切削面の粗さをRa0・1マイクロ?b以下(実績値)に抑え、工具回転振れを低減して小径工具を長寿命化できる。オプションで工具を最大338本、パレットを最大91枚搭載でき、長時間無人運転や変種変量生産にも対応。標準搭載の熱変異補正機能で無人運転時も精度を安定化する。 15インチタッチパネル式の「Matsuura L-Tech 31i」を標準搭載。画面の視認性や操作性を向上させた。これまで外部PCが必要だった衝突防止機能をNC画面に標準搭載したほか、加工完了後に自動で機器をオフにする自動電源遮断機能も採用している。遠隔地から稼働監視やパレットスケジュール編集ができる機能や、クーラントを自動で管理・補充するシステムもオプションで選べる。価格はLF?160が3500万円、LV-500が2950万円(いずれも税抜き)。 (2022年5月15日号掲載)

(株)松浦機械製作所

2022年05月25日

ベッセル、電ドラボールにスパナ掛け可能なアダプタ

 ベッセル(大阪市東成区深江北2-17-25、TEL.06-6976-7773)は4月4日、電動による早締めと手動による本締めを両立できる「電ドラボール」のユーザー向けにスパナ掛けができるアダプターを発売した。 電ドラボールを用いた手動での本締めの際、「高負荷の作業では少し心もとない」というユーザーの声に応えて開発。必要なサイズのソケットや十字以外のドライバービット(トルクスや六角穴など)を交換して使うことができ、負荷のかかる作業でも安心してねじ締め・緩め作業を行える。 ビットホルダーは差込対辺1/4インチ、ソケットアダプターは差込角SQ1/4インチ・SQ3/8インチに対応。軸圧入式で、一体ソケットに比べ8倍の耐久性をもつ。価格はオープン。 (2022年5月15日号掲載)

(株)ベッセル

2022年05月25日

JTEKT、インドでモノづくり技術の習得支援

 ジェイテクト(愛知県刈谷市)が2021年10月にインド・ハリヤナ州に開校した企業内職業訓練校JTEKT-JIMはこのほど、経済産業省より「日本式ものづくり学校(JIM)」に認定された。 16年11月に日印間で合意された「ものづくり技能移転推進プログラム」に基づき認定されるJIMは、インドに進出する日系企業設立の人材育成機関で日本式のモノづくりの考え方や技能を習得するためのカリキュラムを実施している。 JTEKT-JIMはインド国内における将来の監督者の育成と人財のマルチスキル化を目的に設立。1年間の座学とOJTを通じて、技能やカイゼン活動への取り組み姿勢を始めとしたモノづくりの基本を学ぶことができる。 同社は刈谷市の本社においても、企業内職業訓練校「ジェイテクト高等学園」を運営している。高校新卒者を対象に1年間社会人としての研修、知識や技能の習得を行い、修了生の中から「黄綬褒章」「卓越した技能者表彰(現代の名工)」など優れた技能者を輩出している。 (2022年5月15日号掲載)

2022年05月25日

ラピュタロボティクス、AMRのシェア拡大へ

 ラピュタロボティクス(東京都江東区)は4月20日、ゴールドマン・サックスなどから約64億円の資金調達を実施した。これを含めた累計調達額は約106億円に。資金は同社のAMR(自律走行搬送ロボット)「ラピュタPA-AMR」の認知拡大に向けたマーケティング活動に使われるほか、同社の開発したクラウド型ロボティクスプラットフォーム「rapyuta.io」を用いたロボットの開発強化にあてられる。 引受先のゴールドマン・サックスは「昨今の世界的なEC需要の急拡大に伴い物流業界のプレゼンスが高まる一方、DX化や人手不足などの課題が深刻化しており、物流倉庫における自動化の必要性は今後さらに増していく。クラウドロボティクスプラットフォームの先駆者であるラピュタロボティクスが、国内外でさらなる飛躍を遂げることを期待している」とコメントした。 またこれに合わせてラピュタロボティクスは、ラピュタPA-AMRを1カ月半、本導入と同じレベルで利用できる導入プログラムを開始した。費用は99万円+AMRの輸送費。本導入と同様のサービス品質でAMRを実務活用することで、対象の現場における実際の生産性向上効果を見極められる。なお、参加には「本番環境でAMRを毎日利用すること」など、条件も設けられている。 (2022年5月15日号掲載)

2022年05月25日

リンナイ、無水調理鍋「Leggiero」デザイン賞ダブル受賞

 リンナイの無水調理鍋「Leggiero(レジェロ)」が国際的に権威のあるデザイン賞の一つである「iF デザインアワード2022」を受賞した。2022年の同賞は1万1000件の応募に対し132名のデザイン専門家が審査を行い、「レジェロ」はプロダクト部門での受賞となった。 「簡素で上質」というコンセプトに基づいて無駄を削ぎ落としたシンプルなフォルムは圧倒的に軽く、日常使いしやすい取り回しの良さを実現した。また本体と蓋の形状や寸法など、細部に至るまで高い加工精度で丁寧に仕上げられているほか、同社のガスコンロ開発経験で培われた技術 をフィードバックした優れた調理性能も併せ持つ。 なお同製品は、国際的なデザイン賞「レッドドット・デザイン賞2022」も受賞している。 (2022年5月15日号掲載)

2022年05月25日

エヌシーアイ販売、3Dプリンタ用フィラメント

 3Dプリンタ用フィラメントの開発、販売を手がけるエヌシーアイ販売は、生分解性の高い酢酸セルロースナノファイバー(CNF)樹脂を用いた3Dプリンタ用フィラメント「NCIS 3DF-CA500B」を販売開始した。 環境対応型のバイオマスプラスチック素材への需要が高まる中、現在主に使われているのはとうもろこしやじゃがいも等、植物由来のでんぷんや糖を主原料としたPLA樹脂。だが、一般的なプラスチックに比べ耐熱・耐衝撃性に劣るうえ、そもそも食品由来の原材料のため、供給量を増やすには森やジャングルを開発する必要があるなど、素材調達のプロセスでかかる環境負荷が問題視されている。実際、生分解性プラスチックと呼ばれているものでも海中に残留してしまうものや、埋め立ててから分解まで100年近くを要するものもある。 一方、次世代の環境対応プラスチックとして注目されている酢酸CNF樹脂は、強度バランスに優れたABS樹脂と同等の特性を持ちながら、ABS樹脂より耐薬品性に優れており、特に石油系溶剤に侵食されづらい性質を持つ。またPLAに比べて高い耐熱性や耐衝撃性を有する。 「酢酸CNF樹脂は食料資源を必要とせず、計画的に管理栽培された木や綿花などの植物を原料に使用し、環境破壊に繋がるような開発とは無縁です。PLAに比べて極めて高い分解特性を持ち、海洋中では約80日で90%が生分解されます」(同社) 酢酸CNF樹脂は酢酸セルロースに可塑剤を配合して熱可塑性を付与しているが、同社フィラメントの可塑剤には生分解性の非フタル酸エステルを使用しており、フタル酸系化合物に対する環境規制にも対応している。 「NCIS 3DF-CA500B」の推奨ノズル温度は210~230度、推奨テーブル温度は60~80度。推奨造形スピードは10~30?_メートル毎秒。一般的なオープンリール方式の3Dプリンタに対応する。 (2022年5月15日号掲載)

2022年05月23日

三菱マテリアル、難削材旋削加工用インサート

 三菱マテリアル(加工事業カンパニー=東京都千代田区丸の内3-2-3、TEL.03-5252-5176)は難削材旋削加工用インサート材種「MP9000/MT9000シリーズ」に精密級ポジティブインサートを追加し、4月1日に発売した。 耐欠損性、耐溶着性を向上させたこのシリーズは航空機部品や医療器具などに使用されるチタン合金、耐熱合金、耐食合金などの難削材の加工に向く。MP9000は高硬度相の安定化が図られたAl含有量の高いコーティングが特長で、MT9000はノンコート超硬材種で耐熱性、耐塑性変形が高い。追加した精密級ポジティブインサートは「MP9005」「MP9015」「MT9005」各2アイテムと「MP9025」28アイテム。標準価格は代表型番で税込1562円から。 (2022年5月15日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2022年05月23日

ヤマザキマザック、大径・長尺向け3次元ファイバレーザ加工機

 ヤマザキマザックは、ファイバーレーザ発振器搭載の大径長尺パイプ・形鋼向け3次元レーザ加工機「FG-400 NEO」を発売する。エネルギー変換効率の高いファイバーレーザ発振器を採用し、CO2レーザ加工機では切断が難しかったアルミや銅などの高反射材も簡単に切断可能。レーザビームの径と形状を変更する独自機能を搭載したことで、薄~中板では加工速度の向上、厚板では加工品質の向上が期待できる。例えばステンレス製の角パイプ(板厚3?_)の場合、従来機(CO2仕様)と比べ加工時間を約5割削減できるという。 角度をつけた加工が可能なため、パイプや形鋼などの長尺材を資材同士で組付けられるように加工することで、溶接工程を削減できる。従来のFGシリーズ同様素材を自動搬入出でき、穴あけ加工・タップ加工を行えるため1台で工程を完結可能。消費電力も従来機(CO2仕様)と比べおよそ4割削減する。価格は税別1億9350万円で、年間36台の販売を目指す。 (2022年5月15日号掲載)

ヤマザキ マザック(株)

2022年05月23日

DMG森精機、ボストン近郊に販売・サービス拠点開設

 DMG森精機はこのほど、アメリカ北東部の販売・サービス拠点として、ボストン近郊のマサチューセッツ州サマービルに「DMG MORI Boston」を開所した。同地には医療や航空宇宙、ハイテク関連企業が拠点を構えており、マサチューセッツ工科大学など技術系の大学にも近い。「シカゴやデービスの拠点と同様に、当社が注力する自動化とデジタル化の研究開発において重要な役割を果たす」(DMG森精機)という。 DMG MORI Bostonには研究開発者やアプリケーションエンジニア、営業、サービスエンジニアなど約140名の社員が勤務する。同じ建屋にはTulip Interfacesの本社とショールームが入居。同社と連携することで、製造現場向けのデジタルサービス「TULIP」を活用し、「実践的な方法で工程のデジタル化をさらに推進し、製造現場の課題解決を支援する」とする。 テクノロジーセンタには最新の機械やシミュレーターを設置。競争力の維持に向け、デジタル化、人工知能、積層造形技術に関する知識を持つ人材も採用する。 (2022年5月15日号掲載)

DMG森精機(株)

2022年05月23日