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ラピュタロボティクス、東京・木場にデモ施設併設の新オフィス

 ピッキングアシストロボット・システムなどを開発するラピュタロボティクスは東京・木場に新オフィスを開設。6月28日に報道向けの内覧会を開き、施設の紹介に加え、ピッキングロボットシステムのデモ運転、社員食堂での試食会を行った。 モーハナラージャ・ガジャンCEOは「駅からのアクセスがよく、デモスペースも設けているので、より大きな空間で我々の製品を体感いただける」と説明。新設のデモ施設は約400平方?b(既存のオフィスの約2倍)の広さを持ち、20~25台のピッキングアシストロボットが常備されている。執行役員の森亮氏は今回のデモ施設開設の狙いについて「体験・体感する」「物流倉庫作業の理解」「群制御技術の可視化」の3点をあげ、「実際に体験していただくことが最大の狙い。群制御を用いたピッキングシステムは理解が難しい部分がある。見て・触ることで導入をイメージしていただける」と述べる。 同社の160人を超える従業員のうち半数以上が日本人ではない。国籍も20カ国と様々だ。そうした状況から社員食堂を開設。多様な食文化に配慮し、毎日異なる肉料理と魚料理に加えて、ベジタリアンフードなども用意する。担当者は「社員の中には初めて日本に来る人も多くいるため、昼食だけでも身体に良いものを食べてもらいたい」と話す。 (2022年7月10日号掲載)

2022年07月15日

山久、業界初プラチナくるみん認定

 山久は、3月28日に機械工具卸売業として初のプラチナくるみん認定を取得した。2014年にくるみんマークを取得し、18年に再度取得してから今回のプラチナくるみんの認証取得までに、男性社員の育児休業等の取得や、女性社員のキャリア形成へのアプローチ、子ども参観日など様々な取組みを実施してきた。 一連の取組みのきっかけとなったのは高橋聡美さん(人事・財務担当)自身が育休や時短勤務を経験したこと。当時、社内では育休を取得して復帰した女性社員はほぼいなかったという。「私が2人目を出産した後に育休を取得する社員が増えてきて、育休の情報共有をしていた社員たちで『くるみんチーム』を発足した。そこに育児に積極的な男性社員も入ってきて、実体験に基づきながらどうすれば働きやすくなるか意見を出しあい、社内でアンケートをたくさん取りながら、子育てを会社が応援できるような環境を体制から整えた」と高橋さんは内部からの変革を語った。 くるみんよりも高い水準の取組みが求められるプラチナくるみん認定を目指すなかで大きな課題となったのは、認定基準の一つである「男性社員の育児休業等の取得」だったという。国からの支給はあるものの、制度としては無給となってしまう育児休業に対する方策として、家計の大部分を担うことが多い男性社員が休みを取りやすくするために、特別休暇として、年度繰り越し時に消滅する年次休暇を最大5日間「子育て推進休暇」として充足する仕組みを取り入れた。すぐに希望者はあらわれなかったが、徐々に取得する男性社員が増えた。取組みを進めていくなかで、2年前に初めて男性社員が10日間の育児休業を取得。そこから目標をクリアした。さらに女性社員についても、産休・育休からの復帰後もキャリアアップに繋がる取組みを実施した。「DXが進んでいくなかで、例えば営業事務職の社員がキャリアを積んでいった先をどうするか。働くなかで蓄えた機械工具等の知識をもって営業職に転換する等、築いてきたことをどう活かして新たな価値を生んでいくかを考えることが大切。EQ(心の知能指数)コーチングを実施し、自己の能力の棚卸しや現状の課題や改善策の検討を行った」(同社) このような女性社員の長期的なキャリア形成の取組みや、育休が取りやすい職場の雰囲気を醸成するため社内で子ども参観日を実施したこともプラチナくるみん認定取得に繋がった。 平山正樹・代表取締役は「子育て支援は一つ目の目標であり、次は介護休暇の整備も進めていきたい。企業理念で掲げているキーワードである『安心』を、社員の働き方を通して達成する」と力強く語った。 (2022年7月10日号掲載)

2022年07月13日

MOLDINO、売上250億円へ

 MOLDINOは6月27日、業績や注力製品などを紹介するWeb報告会を顧客向けに開いた。鶴巻二三男社長は社名変更して今春、3年目に入り「削るのは、未来へのスキマ」をテーマに掲げていると話した。EV化や半導体分野に貢献する主力製品として立壁・底面仕上げ用エンドミル「ER/ES8WB」と高硬度鋼加工用エンドミル「EPDBEH-TH3」(刃半径0.05~0.5?_、今年3月発売)に引き続き力を入れると言う。 同社は2022年度売上250億円(海外比率6割)を目指しており、顧客接点を再設計していると後藤理営業本部長が報告。「ウェブサイトを9月にリニューアル予定で、顧客目線の情報発信に努め、コミュニケーションを活発にしていく」と言う。加えて勉強会をリアルおよびウェブで今後も続けていき、スキマを埋める商品として小径工具のラインナップが豊富なこともアピールした。 (2022年7月10日号掲載)

(株)MOLDINO

2022年07月13日

山善×串カツ田中、幅290mmシンプルな卓上フライヤー

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は自宅で串カツパーティーが楽しめる「卓上フライヤー」(定格容量1.1リットル、質量2.1kg)を串カツ田中(東京都品川区)とコラボして開発し、6月に発売した。串カツ田中が運営するオンラインショップ「串カツ田中オンラインショップ」のみで販売している。 昨年7月に商品化した本製品は、販売開始時に即完売するほど好評を博した(現在、販売数3000台突破)。串カツに特化したシンプルな設計で、幅290mm×奥行200mm×高さ185mmと食卓に置けるサイズ。冷凍串カツとセットで販売しており、「5種25本」(豚、エビ、レンコン、チーズ、ハム)で税込み1万980円など3セットを用意。 (2022年7月10日号掲載)

2022年07月13日

ダイヘン、溶接内部自動検出システム開発

 ダイヘンは、「ダイヘン溶接・接合協働研究所」の研究成果として、世界初のレーザ超音波法(以下、LUT)を用いた、薄板に適用可能な溶接内部欠陥自動検出ロボットシステムを開発。加速するEVシフトに伴う車体軽量化(薄板化)に対応する検出システムとして、自動車産業を中心に提案を進める。 自動車産業をはじめとする大量生産現場の外観検査には、溶接部の品質管理手法としてカメラなどの画像処理技術を用いた自動化が図られている。一方で自動車の足回り部品などで多用される亜鉛メッキ鋼板は、亜鉛メッキが原因として発生する「ブローホール」 などを検出するための内部欠陥検査を行う必要がある。 この内部欠陥検査には、通常適切なロット数の中から製品を抜き取り、溶接部を切断して内部欠陥の有無を直接確認する確率による検査が行われるが、人手・時間・コストを要するだけでなく、検査後の製品を廃棄しなければならないなど多くの課題があった。 非破壊検査手法としては超音波検査や放射線(X線)透過検査があるが、従来の超音波検査ではそもそも6?_未満の薄板への適用が難しく、また探触子と呼ばれるセンサーを、液体媒質を介して検査部に押し当てる必要があり自動化が困難だった。また放射線透過検査においても、検査対象を密閉された装置内に入れなければならないサイズの問題などがあり、いずれの手法も生産ラインへの適用に課題があった。 こうしたなか、同社は検査対象に非接触で欠陥検出が可能となるLUTに着目し、生産ラインに適応性が高いロボットシステム化を実現。従来の超音波検査が苦手とする薄板溶接部における「内部欠陥自動検出アルゴリズム」 を世界で初めて開発した。同技術により、検査にかかるコストを大幅に削減できることに加え、破壊検査による製品の廃棄ロスが無くなり、環境にも配慮した溶接品質管理を可能にする。 「今後は2023年度中の製品化を目指しつつ、溶込み深さの計測や溶接しながら内部欠陥を検出する『インプロセス計測』の実現に向け、同研究所でさらに発展的な研究開発に取り組む」(同社) (2022年7月10日号掲載)

(株)ダイヘン

2022年07月11日

ジェイテクト、JTEKTブランド初の横形MC

 ジェイテクトは6月21日、JTEKTブランドとして初の横形マシニングセンタ「FH5000シリーズ」を発売したと発表した。 主軸剛性を36%向上し、スラントコラム構造の採用やガイド幅の最適化によって機械剛性を20%向上。切削量を従来比1・2倍に高めた。加えて主軸とテーブル、自動工具交換装置(ATC)をクラス最速まで高速化することで、生産性を従来比で13%向上させている。 構造の最適化により熱変異を抑制。外気温が20度変化しても変位量を8マイクロ?bまで抑えることができ、加工誤差を低減する。AIを実装した切削加工条件の自動決定機能「PROCESS SIGNPOST」(オプション)は、誰でも簡単にびびりのない最適条件を設定可能。これにより切削条件の検討が不要となり、作業時間を80%短縮できる。 カーボンニュートラルへの取組みとして、自社製の主軸用軸受「ハイアビリー」を搭載し、高速主軸にグリス潤滑方式を採用することで主軸エア消費量を80%削減。さらにオプションのインバーター制御搭載の省エネ油圧ユニットにより消費電力を35%低減し、CO2の排出量を従来比で最大50%削減できる。 「3機種のラインナップで、電動化が進む自動車業界を始め、半導体、建機・農機、鉄道など広い業種をカバーする。『価格を削れ、品質は削るな』をコンセプトとし、良質廉価な商品開発を目指した」(同社) 価格は3270万円(税抜き)から。シリーズ合計で150台の販売を目指す。 (2022年7月10日号掲載)

2022年07月11日

YKK AP、住まいに調和するカー・サイクルポート

 YKK AP(東京都千代田区神田和泉町1、TEL.0120-72-4134)は「ルシアス カーポート/サイクルポート」を7月19日に発売する。門扉、フェンス、バルコニーなどを揃えたエクステリア商品「ルシアス」シリーズにカー・サイクルポートを加えることで、建物から外構までのトータルコーディネイトを実現する。 従来のカーポートの多くには柱材にアルミ、屋根材にポリカーボネートが使用され、建物との素材感の違いから、住まい全体の外観が不揃いになることがあった。本製品は、製品細部に建物的要素を随所に取り入れ、堅牢さや重厚感を付与した。車庫スペースとしてだけではなく、おうち時間を充実させるアウトドア空間としてなど、多様化するライフスタイルに合わせた活用ができる。 柱・梁・四方枠と屋根材のカラーはアルミ色と木調色の計10パターンの組み合わせから選択可能。価格(税別)は1台用カーポートで72万2200円から。 (2022年7月10日号掲載)

2022年07月11日

ナガセインテグレックス、設置面積1/2の高精度門形研削盤

ナガセインテグレックスは7月1日、高い剛性による生産性と、従来機比2分の1の省スペース性を備えた高精度門形平面研削盤「SGX-126B(S)L2D-Neo3」を発売した。金型プレートや精密部品など、1200×600ミリまでの中型ワークの高精度加工に対応。価格は5200万円(税別)で、年10台の販売を目指す。6月15日に開かれた報道向けの発表会で披露した。 独自の設計思想「IGTARP DESIGN」をベースに開発。従来は直線的な構造の多かった機械構造を抜本的に見直し、曲線を取り入れた重心的に理想の形状を追求した。これにより、シングルコラム構造の従来機(以下、従来機)と比べ加工点の静剛性を2倍、揺れにくさに直結する動剛性を1.25倍に向上。このクラスの機械で一般的な砥石軸モータの出力(7.5キロワット)の倍となる、15キロワットの高出力モータを標準搭載した。装着可能な砥石幅も最大φ510×75ミリと広く、加工能率を高めている。 さらに基本構造を最適化したことで、剛性を担保しつつ省スペース化を実現。大型のイメージが強い門形機でありながら、ベッドを3点支持構造としつつ、設置面積を従来機と比べ2分の1に抑えた。テーブル高さ(床面からチャック上面まで)は850?_と、従来機から300?_低く設定。作業台なしでワークセットが行えるほか、足元のスペースに足が入るため作業者の寄り付きが良い。制御システムも直感操作に定評のあるタッチパネル式の「Neo3」を搭載し、作業性を高めている。 省エネ性能も追求。テーブル駆動に精度面で優位な油圧サーボシリンダを採用しつつ、圧力と回転速度を最適制御することで従来機と比べ消費電力を半減させた。テーブルの左右送り速度は最大毎分30メートル、前後軸の最高速度は従来機比4倍、上下軸は同3.3倍といずれも従来より向上させている。 開発を担当した新藤良太常務取締役は「機械構造を抜本的に見直して理想形状を追求した結果、球形を切り出したようなデザインになった。このサイズではシングルコラムが一般的だが、トポロジー最適化や解析を繰り返し、非常識と言われる門形構造を可能にした。高精度・超高能率と付加価値を高めつつ、ハイエンドではなく求めやすい価格を実現している」と言う。 長瀬幸泰社長は「機械の基本構造はここ百年以上、製造上の課題から部分的な改良にとどまっている。そこで我々はイチから理想的な基本構造の構築に取り組んでおり、ここ数年で次々と形にしている。これは工作機械における新たな潮流。さらに1年以内に、同様の設計思想に基づくシリーズの発売を予定している」と語った。 (2022年7月10日号掲載)

2022年07月08日

京都エレベータ、リニューアルで拡がるエレベータの可能性

今日、エレベータに乗った時のことを覚えているだろうか。日常でも使う機会の多いエレベータだが、画一的なデザインゆえ、ともすればその印象はするりと記憶から抜け落ちてしまう。しかし、乗ったのが京都エレベータ(京都市下京区・田中陽一社長)の手掛ける独創的な製品なら話は別。その印象はしっかりと脳裏に刻まれるだろう。 同社の主力事業はエレベータのリニューアルとメンテナンス。関西を中心に年間約50件のリニューアルを自社の技術者でこなす。エレベータは大手数社が国内シェアの大半を握るが、同社はそれに属さない独立系。立ち位置を活かし、どのメーカーの製品にも比較的安価で改修や点検を行う柔軟な立ち回りが可能だ。 同社の推進するエレベータのリニューアルには、様々なメリットがあると田中社長は言う。「30年ほど前まで、エレベータはモータの正転でかごを動かし、逆転で停止させる仕組みを採用していました。これは停止時の電力消費が大きいのが難点ですが、インバータ搭載のモータに置き換えれば回転数を制御できるため停止時の揺れも少なく、省エネ性能が高まる。同時にかご内の照明をLED化することで、消費電力を3?5割削減できます」 ■かごの中に小京都を こうした省エネ化に加え、同社が推進するのが意匠面のリニューアルだ。実は同社、自社で設計製作を行うエレベータメーカーとしての顔も持つ。メーカーとしての個性を探る中で、社名にある「京都」を感じさせる独創的なデザインをエレベータに取り入れ始めた。 コンセプトは「ミニマル京都」。京都の内装会社と組み、「自由な発想でエレベータを装飾したい」と知恵を借りた。そうして生まれたのが、一見すると扉部分が障子にしか見えないエレベータや、厚さ3?_の木彫りの装飾を扉に配したエレベータなどユニークな製品群。「乗り込む前と乗り込んでから目的階に着くまでの限られた数十秒で、いかに京都を感じてもらえるかが我々の挑戦」(田中社長)と、エレベータのポテンシャルを最大限引き出すべく提案を行う。 そうした意匠の可能性を探る最中、同社に舞い込んだのが搬送ロボットメーカーからの協業依頼だった。自律移動できる搬送ロボットは普及が期待されるが、階をまたいだ立体移動のためには昇降装置と信号のやり取りを行う必要がある。しかし多くのエレベータメーカーは他社製品との連携に消極的で、それがロボット普及の妨げになっていた。独立系かつ自社でエレベータ制作を手掛ける京都エレベータなら、ロボットとの連携に適した制御盤に置き換えるなど柔軟な対応ができるというわけだ。 「高層ホテルの場合、歯ブラシを上層階に運ぶにも大きな労力がかかります。しかしロボットなら部屋番号を押すだけで、自動で部屋まで運んでくれるわけです。今はホテル中心に実績を積んでいますが、今後は介護用途や工業分野での資材運搬など使い方を模索したい。我々のエレベータはオーダー仕様ですから、意匠やロボット連携など、お客様が望むことを既存の枠組みにとらわれずに実現したいですね」(田中社長) 「エレベータは乗れれば良い」。その価値観に一石を投じるべく、京都の地から挑戦を続ける。 田中陽一社長と、エレベータと連携する自律搬送ロボット (2022年7月10日号掲載)

2022年07月08日

DAITO、ハイエンド廃プラ対応焼却炉に新モデル

 DAITO(愛知県瀬戸市原山町145、TEL.0120-21-3136)は、廃プラ対応焼却炉のハイエンドモデル「LSシリーズ」に「LSRモデル」を追加した。耐火材式の大型投入口を備えた高性能仕様。新たに開発したWカットサイクロン機能により、消煙能力と集塵能力を「最大級」(同社)まで高めた。専用ロストルの採用と燃焼用の空気を温める新方式のホットエアー機能で燃焼効率も向上させている。 1時間あたりの処理能力は29?s(廃プラ類=12kg)。昨年12月に発売した「LSZモデル/LS?Uモデル」と合わせた3機種を展開し、ユーザーは用途に応じた機種を選択できる。行政への届出不要(条例により一部自治体では必要)。初年度20台の販売を目指す。 (2022年6月25日号掲載)

DAITO(株)

2022年07月08日

ワルタージャパン、航空宇宙産業向けチタン加工用エンドミル新製品

 ワルタージャパンは、チタン合金加工用7枚刃超硬エンドミル「Supreme MD177」および「Supreme MD173」の販売を開始した。航空宇宙産業向けに開発された両エンドミルは、チタン合金に加えて鉄系およびステンレス系ワークにも優れた性能を発揮する。 「一般的な超硬エンドミルとは異なった不等ピッチ7枚刃の採用でビビりを最小化し、高い生産性とスムースな加工を可能にした」(同社)。 ダイナミックミーリング用途として専用開発されたSupreme MD173は、ロング切れ刃による高能率加工で、加工時間の短縮及び工具寿命の延長を実現。また、ニック付き切れ刃は切りくず処理に優れており、無人加工用途に適した仕様となっている。 仕上げ加工用エンドミルSupreme MD177は、ロング切れ刃による仕上げ加工が加工パス間の段差を解消し、スムースな壁面加工が可能。両エンドミルの組み合わせにより、チタン合金および鉄系、ステンレス系ワークにおいて高品質の加工面を実現する。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月08日

OnRobot、パレタイジング向けハード&ソフト

 OnRobot(日本支社=東京都渋谷区神南1-5-6、TEL.03-6433-7568)はパレタイジング工程の負担を軽減するハード2種・ソフト2種で構成する「OnRobot Palletizer」を6月1日に発表した。 本製品を導入することでユーザーは省スペースにおけるそれぞれのニーズに合ったパレタイジング・システムを選択し、様々なタイプの箱、パッケージ、パターン、パレット、積重高さに柔軟に対応可能。「OnRobotのアプリケーション優先のアプローチを協働型オートメーションへと広げることができる」と言う。Doosan、FANUC、OMRON、Techman、Universal Robotsなどの協働ロボットおよび小型の工業用ロボットと互換性がある。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月06日

芝浦機械と三井不動産、マルチテナント型物流施設を着工

 芝浦機械と三井不動産は6月13日、芝浦機械相模工場(神奈川県座間市ひばりが丘)の一部敷地でマルチテナント型物流施設「MFLP座間」(地上4階建て、延床面積約13万4500平方m)を同日着工したと発表した。MFLP座間は東京と神奈川・静岡東部を結ぶ大動脈の国道246号線に面する約6万2810平方mの敷地に立地。ダブルランプウェイ、免震構造、全館空調を備え、2023年9月の竣工を予定している。 MFLP座間は東名高速道路「綾瀬スマートIC」から約4.5キロ。JR線直通の相模本線「さがみ野」駅からは徒歩11分とアクセスしやすい。DBJ Green Building認証最高位の「5スター」と、年間の一次エネルギー消費を実質的にゼロとする「ZEB」認証を取得する予定という。 DX施策も推進し、トラックの搬出入管理システムを標準設置し、入出庫時間を施設側とドライバーの双方が共通認識できるよう見える化することでドライバーの待機時間を軽減するほか、館内テナント間の連携による共同配送を後押しする仕組みを検討しているという。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月06日

スガツネ工業、操作楽々のアシストトルクヒンジ

 スガツネ工業(東京都千代田区岩本町2-9-13、TEL.03-3864-1122)は上蓋を軽い力で操作できるアシストトルクヒンジ「HG-TAWJ40」を6月13日に発売した。分析機器やFA機器、医療機器など向けで、180度開閉に対応する。 トルクヒンジは開閉中の扉や蓋、カバーを任意の角度で止めることを可能にする。本品ではさらにばね部の機構によって90度以降もアシストが継続するため、180度全域で任意の角度で止まり、かつ軽い力で操作し続けることができる。一般的なトルクヒンジと比べると操作力を最大で4分の1程度に軽減できるという(上蓋高さ400mm、重心位置は中心、重さ4kg、2ヶ使いで検証)。税別価格1万5000円。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月06日

NKワークス、補正機能付き4つ爪チャック・バイス

 NKワークス(東京都千代田区岩本町2-17-17、TEL.03-3864-5411)はドイツHWR社製の補正機能付き4つ爪チャック・バイスINO Flexシリーズの販売を始める。旋盤用チャック「VT-S」(=写真左)「VD」「VK-S」、中-大型立形旋盤用チャック「VL」、小-中型マシニングセンタ用バイス「VF」(同右、業界標準となる96mmピッチクイックチェンジシステムに適合。センタリング・単動バイスとしての使用も可能)の計5シリーズで構成する。 INO Flexはすべて4つ爪が標準仕様で丸型、角型、異形などのワークを最小±3μm以内の精度で同心円補正クランプが可能。サイズは直径135?1150mmまで。11月に開催されるJIMTOF 2022に向けてプロモーションを開始予定。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月04日

Mujin、知能ロボットで建材積み付け実現

 Mujinは、住宅建材のプレカット加工機の開発・販売を手掛けているトーアエンジニアリングを通じ、宮本工業の工場にプレカットシステムと連動する「Mujinコントローラ」を用いた知能化ロボットを提供した。 プレカットされた建材は形状・大きさが多様なため、導入時にロボット制御プログラミング(ティーチング)工数が膨らむことと、各建材に合わせて効率的なロボットの軌道を実現することが課題となっていた。トーアエンジニアリングのCAD/CAMシステムと連携したMujinコントローラは形状・大きさが異なる建材に対して、都度最適な軌道生成を行うことが可能。これにより、搬送軌道最適化および、ロボットを稼働させるためのティーチング工数削減を実現した。人手での木材ハンドリング作業が主だった建築業界において、労働力不足を解決する画期的な導入事例として期待が寄せられる。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月04日

YKK AP、新商品提案のWEB展示会を開催

 YKK APは6月28日からWEB展示会「PRODUCTS PARK 2022」を開催する(12月23日まで)。開催に先立ち、6月10日から予告編サイトを公開している。 建築・設計関係のプロユーザーだけでなく、家づくりを考える一般ユーザーまで、だれでも自由にアクセスすることができる。今年は「島」をイメージした仮想展示空間に、22年発売の新商品を中心とする59 商品を「戸建住宅向けの窓・ドア商品」「非木造建築向け商品」「エクステリア商品」の3つのカテゴリーに分けて紹介。また、一般向けの住まいや暮らしに関する役立ち情報、建築・設計関係者向けの販促に役立つ情報などを紹介するほか、7月8日からは好評の「暮らしいいコト」セミナーを順次公開。多種多様な分野の11人の講師が暮らしに役立つ情報(ガーデニングや料理など)を発信する。 事前申し込み不要で、スマートフォン、タブレット、パソコンなど、様々なデバイスから特設サイトにアクセスできる。 ■デジタル分野の研究・開発を北米で強化  同社は6月1日デジタル分野における研究・開発を強化するため、「YKK AP Technologies Lab (NA) Inc.(YKK AP北米テクノロジーズ社)」を米国ペンシルベニア州に設立した。  人手不足などを背景とした施工現場でのDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進んでいることに対し、同社はデジタル分野で先進的な技術と人材を有する米国に拠点を構えることで、特に以下3つの事業に取り組んでいく。?@生産・施工、設計・開発現場におけるデジタル化実現に向けた研究・開発?A顧客向け商品・サービスのデジタル化実現に向けた研究・開発?Bデジタル・グローバル人材の育成。同社は第6次中期事業方針において、重点施策として「スマートファクトリー化」を掲げており、DX化の促進に力を入れていく考えだ。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月01日

中村留精密工業、ATC型複合加工機のフラッグシップモデル

 中村留精密工業はこのほど、ATC型複合加工機のフラッグシップモデル 「JX-200」を発表した。世界最小クラスのATC工具主軸「NT Smart Cube」を搭載しており、加工エリアを広く使うことが可能。作業のパフォーマンスを向上させている。 マイナス95度?95度までスイングする工具主軸と Y軸を持つ下タレットにより、幅広いワークに柔軟に対応。これらを組み合わせることで、L/R主軸での左右同時加工など様々な工法を可能にする。どの素材でも安定した加工を実現するために、新コラムも採用。これにより重心が最適化され、多方向から掛かる負荷に対する耐久性を担保。旋削から穴あけ、ギア加工、ミーリングなど、 1台の機械で様々な作業に対応できるモデルとなっている。 開発の背景には、様々な種類のワークを加工したいという顧客からの要望の増加がある。「材料に関係なく、安定的に精度良く良品を出せるATC型複合加工機」をコンセプトに設計。工具本数を増やすことで多品種少量生産に対応できるATC機を実現した。 中村匠吾社長は「JX-200 は『できない』を『できる』 に変えるATC型複合加工機。各部署で意見を出し合い、使いやすさと高い加工能力を兼ね備える機械を考えた。コラムやフレーム構造という内部のこだわりに加え、外観もシンプルかつスタイリッシュなデザインに仕立てた」とする。 価格は7000万円(税抜き、ATC80本・高精度ミル仕様・完品排出装置・表示灯などの仕様を含む)で、月に10台の販売を目指す。 (2022年6月25日号掲載)

中村留精密工業(株)

2022年07月01日

シュマルツ、産業ロボ向け真空グリッパー

 真空機器専門メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区)は5月23日、段ボールのパレタイジング・デパレタイジング用の真空グリッパーシステムを開発したと発表した。通販市場の拡大や人手不足解消のニーズに応えたかたちで、「ロボットハンド一式を設計からテスト・製作まで委託可能で、ユーザーの設計工数やコストを削減できる」と言う。 様々な産業用ロボットに取り付け可能な「ロボット取付用フランジ」、各種アクセサリーの搭載ができる「ベースプレート」、ワークに合わせて長さや吸着面を選べる「上部把持用グリッパー」など4つのモジュールを用意した。横浜本社にある産業用ロボットを使った吸着テストも可能という。 (2022年6月25日号掲載)

2022年07月01日

ダイヘン、EV「マルチマテリアル化」対応

 ダイヘンは伸長著しいEVの車体軽量化ニーズに応える「樹脂と金属」の異材接合技術を開発、2023年の製品化を目指す。 航続距離の延伸をはじめとした性能向上に向け、多くの自動車メーカーがEVにおける車体軽量化に着手。超ハイテン材やアルミ材、樹脂などさまざまな材質を活用したマルチマテリアル化が進んでいる。なかでも樹脂が車体構成に占める比率は2020年から2030年にかけて倍増すると見られており、適用範囲もルーフやフード、パネルなどへの拡大が予想されている。 現在、樹脂と金属の接合には接着剤やカップリング材を用いた接合法やリベットによる締結が用いられている。だが前者には乾燥工程や廃液処理対策が、後者には副資材コストや重量増が課題となっている。また射出成形による直接接合も提案されているが、専用金型が部品ごとに必要となるほか、形状や大きさに制約がある。 これらの課題を解決する新たな接合成形として、同社ではレーザを用いた異材接合技術を開発。難接合樹脂のPP(ポリプロピレン=ガラス繊維補強タイプ)や工業分野で広く利用されているPPS(ポリフェニレンスルフィド=ガラス補強タイプ)と超ハイテン材SPFC980鋼の安定的な線接合を可能にした。 引張せん断試験においては樹脂母材破断を実現したほか、レーザ照射条件と加圧条件を調整することで様々な組み合わせの樹脂と金属の接合を可能にする。 「治具による強固な固定が不要で、既設の生産ラインへ容易に適用できる」(同社)。 (2022年6月25日号掲載)

(株)ダイヘン

2022年06月29日

川崎重工、スリムボディの自走式ロボ

 川崎重工業(東京都港区海岸1-14-5、TEL.03-3435-2130)は6月15日に工場内の工程間搬送を自動化する自走式ロボット「TRanbo-7」を発売する。同社製小型汎用ロボット「RS007L」に自社開発の走行部を組み合わせたパッケージ製品。 装置への加工品や部品のセット作業(ロード/アンロード)、保管棚からの部品のピッキングなどに活用するため、JIS規格で推奨される工場通路幅800ミリを走行可能なスリムボディを実現した。狭い工場内の移動に不可欠な旋回(進路変更)もできるため、最小限のレイアウト変更で導入可能。また、人に接近する距離によって、低速走行への切り替えから停止、走行再開などを自動で行うなど、安全対策にも力を入れる。 長時間運用を実現する稼働中の充電が可能な非接触充電器(オプション)や1つでアーム部と走行部を操作可能なコントローラなどを導入。アーム可搬質量は7キログラム。磁気誘導方式を採用した。 (2022年6月25日号掲載)

2022年06月29日

プロロジス、物流業界の次世代リーダー育成

 物流不動産開発を手掛けるプロロジスは、物流業界の次世代リーダーを育成するための「プロロジスアカデミー」第4期を6月22日より開講することを発表した。 同講座は、物流業界の変革に対応するスキルや視座、リーダーシップを持つ人材を育成することを目的に2019年に開講された。プログラムの対象は、プロロジスのカスタマー企業に勤務する若手人材を中心とし、少人数制で行われる。月に1度の全8回のカリキュラムで、業界の最新事例を取り入れたケーススタディ、ディスカッション、最新施設の見学や現場検証、ロボティクス企業のセミナーといった実践的な内容で構成されている。 受講生同士や卒業生との交流を促すために、コミュニティサイトや交流会の機会も提供している。今年度はEコマース・食品卸・小売り・物流企業など様々な業種から6社6名が参加している。異業種の受講生の交流により、次世代物流に向けた新しい発想の促進を促す。 (2022年6月25日号掲載)

2022年06月29日

オリオン機械、スリムでタフな冷凍式エアドライヤー

 オリオン機械はこのほど、冷凍式エアドライヤーの新モデル「オリオンヘルツフリードライヤー」4機種を一挙に発表した。縦長のスリムボディが特徴的な同製品について、産機営業本部 機器営業部の柴本暢行部長は「既成概念を取り払いつつ、ユーザーニーズを極力取り込んだまさにマーケットインの商品」と力を込める。その特長と従来機種から進化したポイントについて、詳しく話を聞いた。  コンプレッサで生成した圧縮空気中の水分を取り除く冷凍式エアドライヤー。中でもオリオン機械が重点市場に位置付けるのは出力22~75kWの中型クラスだが、市場では近年、ある変化が起きていたと産機営業本部 機器営業部の柴本暢行部長は話す。 「国内外の主要エアコンプレッサはここ10年、性能向上により吐出風量が著しく増加している。しかしこれまで我々も含めてエアドライヤー側ではその風量アップに追随できておらず、機種選定時にコンプレッサより1ランク上のエアドライヤーを選定せざるを得ないという『逆転現象』が生じていた」(柴本部長) こうした状況を打開すべく、オリオン機械が開発したのが冷凍式エアドライヤーの新モデル「オリオンヘルツフリードライヤー」だ。展開するのは6月1日発売の「RAX500A-SE22」「RAX800A-SE37」と、8月1日発売の「RAX1200A-SE55」「RAX1530A-SE75」の4機種。いずれも搭載したインバータによって電源周波数に左右されることなく一定の性能が発揮可能で、現行モデル(RAX-Jシリーズ)から処理空気量を11~23%向上(60Hz時)させた同社の自信作だ。 開発にあたっては、国内外の主要メーカーが展開する各エアコンプレッサの性能を参照。「開発時点(2022年3月)で最も吐出風量の多いエアコンプレッサに合わせ、業界最大の処理能力を実現した」という。これにより、業界の課題だったコンプレッサとの性能差を解消。単純にコンプレッサの出力に応じたエアドライヤーを選ぶだけで、ミスなく機種を選定できる。 さらに本体を縦長のスリムな形にすることで、設置床面積を従来機種と比べ平均27%削減。放熱用の空気を前面から吸い込んで上方と背面から吹き出す仕様としたことで、側面を壁に付けた状態で設置できるようにした。「近年はエアドライヤー内蔵式のコンプレッサも増えているが、エアドライヤーだけが故障するケースも多く、そうすると狭い場所にエアドライヤーを後付けする必要がある。その点、新モデルはそうしたスペース上の制約を抱える現場にも無理なく導入いただける」(柴本部長) 近ごろ顕著になってきた夏場の気温上昇。そうした過酷な現場でも稼働を止めないタフさも、オリオンヘルツフリードライヤーの持ち味だ。周囲温度50℃まで稼働が可能で、運転状況をランプの色で視認できるLED表示機能も搭載。設備の停止リスクを軽減している。 柴本部長は「我々としても、中型クラスのエアドライヤーで約10年ぶりとなる新製品。この10年間でエアコンプレッサの吐出風量の増加や夏場の気温上昇など、ユーザーの環境は大きく変わった。環境負荷の低減も強く求められるようになったが、新モデルではGWPの低い冷媒『R32』を採用している。性能面でも環境負荷でも、この10年間の変化に追随できる製品だと自負している」と力を込めた。 (2022年6月25日号掲載)

オリオン機械(株)

2022年06月27日

岩崎電気、24年ぶり新製品発表会

 岩崎電気は6月9日、都内のホテルで24年ぶりとなる新ブランド発表会を行った。今回発表されたのは、7月1日に第一弾を発売するLED景観街路照明のフラッグシップモデル「unis(ユニス)」。1998年に発売された「mitis(ミーティス)」の後継シリーズに当たり、24年ぶりの刷新となる。ブランドコンセプトを「Lighting Orchestration」とし、オーケストラのように多彩な光をunison(ユニゾン、斉奏)させることで、調和(ハーモナイズ)された空間をつくり、人の営みや環境に寄り添うことを目指す。 伊藤義剛社長は20年を振り返り「2000年代は機能・効率重視という傾向が強かったが、LEDの登場などにより、ここ数年は多様化してきた中で、景観についても新しい考えが出てきた。特に安心感を与えるようなものが求められるようになってきている」とし、「卒オリンピックを契機に、もう一度街づくりについて考えたい」と述べた。 開発にあたった照明事業企画推進部の川股敦史課長は「景観照明は、人が中心となって、人が集うコミュニケーションの場を創出することが求められる」とし、本シリーズが「人・社会・地球環境に寄り添うことで、新たな価値と社会的変化の創造するような照明機器になれば」と述べた。 特に訴求したい相手には建築の設計者や照明デザイナーを挙げ、「そうした方たちにも取り入れていただけるよう、建物と融合できるようなデザインになっている」とし、リリースから特に反応が良いのが照明デザイナーとのこと。「街づくりや再開発、ビル周りなどの狙ったところからの反応が良い。特にスティックタイプへの反応が良好」と手応えを話す。 (2022年6月25日号掲載)

2022年06月27日