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伊東電機、展示場にメール便仕分け装置

 伊東電機はこのほど、兵庫県加西市・東山第二工場内の展示場「イノベーションセンター」に新型ソーティングシステム「Mailソーター」を追加した。同社はコア技術のコンベヤ駆動用モータローラ「MDR」とソフトウェア技術を組み合わせ、マテハンの機能別に様々なモジュールを開発している。Mailソーターもこれを組み合わせたもので、高い柔軟性でメール便の仕分け作業を自動化する。 Mailソーターを構成するのは直角分岐モジュールや、仕分け用のボールが回転することで自動仕分けを行う「id SORTER」などのモジュール装置。トレイを傾けて中のメール便を取り出したり、MDRの駆動で重なったメール便をばらす機能も搭載している。 同社の機能別マテハンモジュールはモジュール単位で増設やレイアウト変更が可能で、小規模で導入してから繁忙期にレイアウトを変えるなど柔軟な運用ができる。MDRを必要な箇所だけ駆動させることで、消費電力も従来の搬送より下げることができるという。「柔軟性と拡張性を備え、即導入・稼働ができる短工期型、そして省エネ型の『柔・拡・短・省』のMDR式マテハンでユーザーの抱える課題を解決する」(同社) (2023年2月25日号掲載)

2023年03月01日

ABB E?モビリティ、EV充電器の世界累計販売100万台に

 ABB E-モビリティは1月30日、電気自動車充電器の納入が100万台に達したと発表した。日本国内では昨年までに450台のDC急速充電器が設置され、今年はその設置台数が2倍になる予定。自動車ディーラーに加え、公道、ガソリンスタンド、商業施設、コンビニエンスストア、高速道路SA/PAなどの公共充電向けの設置が進んでいる。 85以上の市場で事業展開するABB E-モビリティは昨年、イタリアのヴァルダルノに3000万?jを投じて1万6000平方?bの生産施設を新設し、過去2年間で生産能力を倍増させた。加えて米国に新設した生産施設で公共充電、スクールバス、フリート向けの充電器を年間最大1万台生産する予定という。2022年には中国の大手充電プロバイダであるChargedotへの出資比率を大幅に引き上げた。 (2023年2月25日号掲載)

2023年03月01日

停電時も蓄電できる直流給電

 太陽光発電の利用が工場や家庭で広がっている。だが、大規模な停電が起こった際、発電しないことがあるという問題が明らかになった。太陽光パネルで発電した電気(直流)を蓄電するには、交流電源を必要とするパワーコンディショナーを動かす必要があるが、その交流電源が得られないためだ。 この問題を解決する直流給電システムを東京整流器(神奈川県川崎市)が提案しており、近年、稼働を止められない工場などに採用されだした。部品供給装置や機械部品を製造するナカジマテック(静岡県牧之原市)もその1社だ。同社が2019年9月までに導入した120?`ワットの直流給電システムは国内最大規模という。太陽光パネルで発電した電気をパワコンを介さずに蓄電する(発電した直流電源で動くコンバーターを使用する)ことで、通常の直流→交流→直流の変換ロスがないのも特長。工場内にある高天井用40基を含むLED照明(6.7?`ワット)と空調(8馬力×8台、20?`ワット)の消費電力の約8割を賄えるという。ナカジマテックの小原照光社長は「当社は気候変動や脱炭素などの対応に力を入れており、社会貢献や地域貢献は創業者の理念でもある」とシステム導入の動機を話す。 東京整流器の加藤章利副社長は「停電した時に使えない太陽光パネルはたくさんある。パネルメーカーさんは停電時にも電気は使えると主張するが、使えるのはパワコンに付いた1.5?`ワット程度の特定のコンセントだけという場合がほとんど。これではあまりにも電力会社に依存しきっている」と話す。 (2023年2月25日号掲載)

2023年02月27日

三井精機、初のドライ式コンプレッサー

 三井精機工業は1月30、31の両日、さいたま市の大宮ソニックシティでコンプレッサーの新製品発表会「MTF2023大宮」を開いた。コロナ禍を受け来場者を午前・午後の登録制とし、2日間で300人超が訪れた。 展示したオイルフリースクロールコンプレッサー「D-escal」(出力3.7?`ワット)は同社初となる水・油を用いないドライ方式。2年前に参考品として見せたもので、満を持して今年4月に定価135万円(税別)で発売する。吐出し空気量は毎分430?gとこのクラスではトップクラス。通常は機械背面と壁の間に600?_ほど間隔をあける必要があるが、背面吸込みがなく壁ピタ設置が可能で、正面からメンテナンスがしやすい。同社は「完全オイルフリーなので食品や医療分野に向く。オイルフリー3.7?`ワットの国内市場で20%のシェアを狙う」(佐賀良宏治営業本部長)と意気込む。吐出し空気量がもっと必要なユーザーに対しては、圧縮機を積み重ねて増設できるものを来年の展示会で披露する運びにある。 会場では吐出量を現行機より3.2%アップしオイルの充填量は15%カットしたオイル式コンプレッサー「Z375/6AX2-R」や水潤滑システム「i-Cycle」(60?gタンク搭載)も紹介した。i-Cycleは水を循環させることで水道配管を利用できない環境でも水潤滑式コンプレッサーを使用できる。水道配管を引くよりも初期費用を抑えられ、水道代の削減にもつながる。市場想定価格28万円で4月発売予定。 これら新製品は2月28日・3月1日に大阪で開かれるMTFでも紹介する。 水潤滑システム「i-Cycle」 (2023年2月25日号掲載

三井精機工業(株)

2023年02月27日

京都ビジネス交流フェア開催

 「京都ビジネス交流フェア」が2月16、17日、京都パルスプラザ(京都市伏見区)で開催された。京都府と公益財団法人京都産業21が主催し、京都府内のモノづくりや情報関連企業など174社18団体が出展。2日間で約5000人が訪れた。 京都産業21の大玉貴之さんは「京都府の中小企業に出展していただき、発注側の大企業に来場してもらいBtoBのビジネスマッチングを即す展示商談会だ。今回、ヘルスケア・環境(脱炭素)・DX特別展を開催し、次世代に需要が増える業種の企業を積極的に集めた」とした。 HILLTOPのブースでは難形状や手のひらサイズのアルミ切削加工品が並んでいた。松村剛さんは「手のひらサイズの製品が、当社が得意とし、また受注したいボリュームゾーンでもあるので今展示会では推していきたい」と話した。 京都のモノづくり企業が集まった、(一社)京都試作ネットのブースで西山ケミックスの稲葉涼介さんに話を聞くと「当社で言えばゴム加工、ほかにも金属加工業者も多く、各々ができないところを補い合い、研究や開発試作分野でお客さまの要望に応えていく。チームとして連携が取れているのでレスポンスよく対応できる」と説明した。 ほかにもNKEのブースでは腰部に特化した超小型アシストスーツ「Airsapo(エアサポ)」をアピール。同製品の「人口筋肉」には京都の伝統工芸「京くみひも」を使用している。 来場者の業種は、自動車関連を筆頭に、半導体、ヘルスケアの大手企業が多く、主催者の狙い通り、受発注の活発な商談が行われていた。 (2023年2月25日号掲載)

2023年02月27日

DMG森精機、高機能主軸からスリムな新機種

 DMG森精機はこのほど、同社が開発・内製している高性能主軸「MASTERシリーズ」のラインアップに小型のターニングセンタや複合加工機に搭載できる「turnMASTER12in.C」を加えた。主軸ユニットを従来比約18%スリム化しており、8インチチャックと同等のサイズながら小型工作機械に12インチチャックを搭載できる。同社の複合加工機「NTX 1000 2nd Generation」に搭載可能で、今後対応機種を拡げる方針だ。 turnMASTER12in.Cの棒材作業能力は最大φ105まで。バーフィーダと連結して素材供給を自動化し、生産性を上げることもできる。12インチチャック用主軸と同じ構造を採用しており、剛性を8インチ比2.6倍、ブレーキトルクを同2.2倍に向上。主軸の最高回転速度は毎分3000回転と高速加工が可能で、重切削に対応する高い剛性と合わせて加工時間を短縮し、CO2排出量や消費電力の削減につなげる。 「turnMASTER12in.Cを搭載した複合加工機1台で小型から中型部品の加工に対応することで、機械の稼働率を上げられる」(同社)。なお、MASTERシリーズには3年間の無償保証が付いている。 (2023年2月25日号掲載)

DMG森精機(株)

2023年02月27日

スターテクノ、ロボットでバンパー穴あけ

 ロボットによる切削加工の提案が広がりを見せている。ロボットSIerのスターテクノ(愛知県岩倉市)は2月8・9日、名古屋市で開かれたTECH Biz EXPOで自社製の「汎用バンパー加工機」を実演して見せた(=写真)。射出成形された樹脂部品を対象にセンサーなどを取り付けるための丸・楕円・三角・四角の穴を、垂直多関節ロボットの先端に取り付けた刃物であける。 実際のシステムは4台のロボットで構成。下側の2台がワークを固定し、上側の2台が穴あけする。国内のほとんどの大手自動車メーカーには1台ずつ納入し、ティア1、2を含めるとこの8年で100台以上納めたという。「ユーザーの要望で刃物は既製品を採用するが、ワーク材質に合わせて耐摩耗性や切れ味を重視した刃物を当社で選定する」(営業部の加藤和由紀課長)そうだ。 (2023年2月25日号掲載)

2023年02月27日

ユニバーサルロボット、UR+に産業用電動ドライバー認定

 ユニバーサルロボット(本社・デンマークのオーデンセ)の協働ロボットと組み合わせて使えるUR+製品がまた1つ登場した。ハイオスの産業用電動ドライバーだ。両社は2月7日、嵌合性の高い「インタトルク」ねじ(ハイオス製)を協働ロボットで締めつけたり外したりする動きを都内で実演して見せた(=写真)。 UR+製品として認定されたのはスタンダードの「BLFシリーズ」(0.03?2.0Nmの3機種)とエラー検出機能の付いた「PGFシリーズ」(0.2~2.8Nmの3機種)。ハイオスは「力覚センサーのついたユニバーサルロボット製協働ロボットと電動ドライバーは相性がいい。押し付けが強すぎたり弱すぎたりして不具合が起こるのを防ぎ、人の手と同じような締め方ができる」(羽賀圭吾・国内営業FAシステム課係長)と言う。電装部品、自動車部品、空圧機器メーカーへの採用を見込み、初年度は100台の販売を目指す。 UR+は310社・410製品以上(日本では12社・17製品)に拡大。ユニバーサルロボットの6軸の協働ロボット(3~20?`グラム可搬の5機種)は手首が3軸制御で柔軟性が高い。6軸すべてで±360度の自由度をもつのが特長(他社製は±150~270度が多い)。 (2023年2月25日号掲載)

2023年02月24日

JR大阪駅北側再開発プロジェクト「グラングリーン大阪」に

現在の開発状況  JR大阪駅北側の約9万1000平方mの再開発地区、うめきた2期開発のプロジェクト名が「グラングリーン大阪」に決まった。ロゴと合わせて2月7日、開発事業者JV9社(以下JV)が発表した。 代表企業である三菱地所の木村透執行役常務は「グリーンは、公園を中心として生まれる『自然と都市の融合』というテーマに加え、多様な人が集い、出会い、お互いの個性を生かし合うことで、いくつもの可能性を解放するなどの願いが込められている」と説明。ロゴには「有機的なフォルムで構成されたデザインは、街から生まれる多様な息吹を表現」したという。 プロジェクトの最新状況も公表され、公園内に計画するネクストイノベーションミュージアムの運営事業者はトータルメディア開発研究所と野村卓也事務所に決定。JVと連携し運営する。天井の高さ15メートルの大展示室やイベント利用も可能なホワイエ、公園利用者・施設来館者が利用できる飲食・物販機能も併設する。 大屋根施設の情報発信棟は凸版印刷がJVとともに運営する。2024年夏ごろに北街区のホテル・中核機能施設・商業施設などが先行開業予定。25年春ごろに賃貸棟全面開業、27年度に全体の「まちびらき」を目指す。木村常務は「ここに来ていただき緑に触れ、交流することで皆さんの生活向上につながる街づくりを目指す」と語った。 最新の完成予想モデル (2023年2月25日号掲載)

2023年02月24日

ブラザー工業、東大阪で自社展開催

 ブラザー工業は2月2~3日、東大阪市のブラザーテクノロジーセンター大阪において、自社展を開催した。昨年のJIMTOFに出展し好評だった8機種を展示。モノづくりの町、東大阪の加工現場に対する提案として、周辺機器メーカー14社とコラボレーションした加工デモの数々や、ものづくり太郎氏による特別セミナーなど盛りだくさんの内容で盛況を博した。 難削材加工では高剛性仕様の「F600X1」にメトロールの高精度センサ、ユキワ精工の高剛性「グリーンG1チャック」でインコネルを加工。BT30番MCでも効率的に削れる点をアピールした。 28本マガジンを搭載した「U500xd1」にはナベヤのロックエレメント治具、NTツールのツールホルダ、ブルーム-ノボテストのタッチプローブ、ブンリのクーラント装置を組み合わせた工程集約を提案。自動化では複合加工機「R450Xd1」に、東邦工業がインテグレートした協働タイプのテックマンロボットと立山工業の自動化治具を用いて、ワーク自動チェンジを実演してみせた。 同社大阪営業所の石黒秀幸所長は「当社加工機は、従来40番台MCで加工しなければならなかったワークを省エネ・省スペースの30番台MCで実現できるのが強み。脱炭素化への対応や高騰する電気代の節約にも貢献できる。ぜひ当社ショールームでその実力を確かめて頂きたい」と力強くアピールした。 (2023年2月25日号掲載)

ブラザー工業(株)

2023年02月24日

ヤマザキマザック、印の新工場23年3月に稼働

 ヤマザキマザックはこのほど、インド マハーラーシュトラ州プネー県におけるインド工場の建設を発表した。2023年3月の稼働開始を予定しており、インド国内向けの新たな立形マシニングセンタを生産する。延床面積は約2万3千平方?b、総投資額は約40億円となる見込み(ともに第一期工事まで)だ。 同社は98年からインド国内に営業所を設けており、現在は全土で6カ所のサポート拠点を持つ。インドでは自動車や半導体市場などの拡大に伴う工作機械需要の増加が見込まれており、現地のニーズに即した製品を素早く提供できる体制を作ることでこうした需要に応える構えだ。 同工場では23年3月から、日本で設計開発したインド向けの新型立形マシニングセンタ「VC-Ez」を生産する。まずは月産40台からスタートし、段階的に生産量を引き上げる予定だという。 (2023年2月10日号掲載)

ヤマザキ マザック(株)

2023年02月24日

キャディ、紙の図面デジタル化代行

 製造業の調達受発注サービスを手掛けるキャディは1月17日、図面検索システム「CADDi DRAWER(キャディドロワー)」の新たなプランとして「紙図面デジタル化パッケージ」を追加し、提供開始した。CADDi DRAWERはクラウド上にアップした図面データを自動解析し、過去の調達価格や類似図面等の図面にまつわる情報を検索できるサービス。新パッケージでは、クラウドに図面をアップロードする前工程となる紙図面のデジタル化作業を代行する。手間やコストがかかりやすい大量の図面のデジタル化プロセスを低コスト・低負荷で代行し、CADDi DRAWERでの過去図面データ利活用まで一気通貫して提供する。 「A2など大判サイズや、製本されていたり折りのあるものなど、多種多様な図面を自社で大量にスキャンしデータ化すると機材や人員、時間がかかる。我々は独自にパートナー提携する複数のスキャン代行企業の中から、最適な委託先もしくは弊社の専門チームで請け負うことで、スピーディかつ低価格で提供できる」とDRAWER事業部オペレーション部門マネージャーの安達治憲氏はメリットを語った。 なお、本パッケージのリリースに当たって、CADDi DRAWERを新規導入する先着10社に図面5万枚分を無料でデータ化する料金プランを提供する(12カ月以上契約の企業が対象)。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月24日

タカラスタンダード、神戸HDCショールーム一新

 JR神戸駅前のHDC神戸ビル1階、タカラスタンダードのショールームが2月17日、一新した。リフォーム後の暮らしをリアルにイメージできる空間展示に注力する。 同ビルが設立された1994年以来、ショールームを展開してきた。多くの住宅関連メーカーが同居し、来場者は住まい全般を幅広く比較検討できるメリットがある。 今リニューアルでは「リフォーム後の快適な暮らしをよりリアルに思い描いていただける空間展示を充実」(同社)した。入口付近に、ゆったりした神戸山麓の木々をイメージした空間をもうけ、システムキッチンのフラッグシップモデル「レミュー『灰緑』」を展示。独自の「高品位ホーロー」の高い性能とデザイン性を実感してもらう趣向だ。実演コーナーも新設し、浴室の人気機能商品「肩包み湯」を試せる。 またデジタルサイネージを活用した提案が可能となった。同社は「『見て、触れて、納得。』していただける顧客満足度の高いショールームを目指します」とし、リアルとデジタルの両方で来場者に商品理解を深めてもらう狙いだ。 (2023年2月25日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2023年02月24日

ワルタージャパン、需要大きい鉄系ワーク超硬エンドミル

 ワルタージャパンはこのほど、鉄系ワーク専用の超硬エンドミル「Supreme MD340」「Supreme MD344」を発売した。軽量化がトレンドであるものの現在も需要が大きい鉄系ワークの加工に対応する。 Supreme MD340(直径2-25?_メートルまたは1/16-3/4inch)は、鉄系ワークの荒加工やフル溝加工、ダイナミックミーリング用に開発。製品レパートリーに3、4、5枚刃を取り揃えた。 特殊な先端刃形状をもつ4枚刃Supreme MD344(直径6?_メートル-20?_メートル)は、90度沈み加工やランピング加工、プランジ加工用に設計。量産加工においては、追加のドリルが不要のため工具交換回数が少なく、機械内の工具数が減ることから加工時間の短縮につながり、リコンディショニングコストが削減できる。 どちらも同社独自のTiAINおよびZrNコーティングで多層コーティングされ、首下付き。鉄系ワークの加工において、経済性と耐久性の高さが大きな特長となる。また、調整された不等ねじれと不等ピッチが従来を上回る性能と低騒音を実現。加えて歯数に応じて調整された不等ねじれにより表面品質も大幅に改善する。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月22日

三共製作所、重量ワーク搬送パッケージ

 三共製作所は重量ワーク搬送パッケージ「LinerDrive」シリーズの販売を昨年から始めた。同社のカムテクノロジーを応用した直進駆動機構ライナーユニットとガイド、サーボモーター、コントローラをパッケージ化したもので、高速ハイパワーと直動駆動が特長。1月27日まで東京ビッグサイトで開かれたロボット開発・活用展「ロボデックス」に出展して実演し、ロボットメーカーなどに納入実績があることを紹介した。 最大積載質量350?`グラムの「LRS350」(=写真)と1000?`グラムの「LRS1000」を用意し、多関節ロボットなどを搭載することを想定する。「パッケージ化によりユーザーの設計時間を短縮し、搬送物の加速減速はカム曲線で最適化する」と言う。一般市場価格はLRS350でレール長さ3?bで360万円(コントローラを含まず)。積載質量1000?`グラムを超えるタイプも今年中に投入する予定。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月22日

岩崎電気、熱電発電モジュールで路車間通信に成功

 岩崎電気は1月24日、道路照明器具の排熱から発電した電力による小電力無線路車間通信に成功したと発表した。同社は2018年度から(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「先導研究プログラム」で、(国研)物質・材料研究機構(NIMS)やアイシンなどと共に、希少金属や毒性を有する元素を使用しない鉄(Fe)・アルミニウム(Al)・シリコン(Si)系熱電材料(FAST材)を適用した熱電発電モジュールの高性能化・低コスト化に取り組んできた。今回は2?a 角のセラミックス基板に200対(計400個)のFAST 材で構成した小型熱電発電モジュールを照明器具に設置し、数時間発電した電力をコンデンサーに蓄え、人感センサーと通信モジュールに電力供給するシステムを構築。疑似的な路車間通信に成功した。 同社は「将来の自動運転を補助する路上のセンサーネットワークの電力供給を担う自立電源の実用化と普及が期待できる」と話し、さらなる高性能化を図るとともに、接合技術の改善やモジュール構成部材のさらなる小型化・低コスト化を進め、IoT機器を支える自立電源の普及を目指す。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月22日

ロボットアイデア甲子園 全国大会

 「ロボットアイデア甲子園」の全国大会が1月28日に、大阪工業大学梅田キャンパスで開催された。主催はFA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会)。産業用ロボットの新たな活用法として、ユニークでありながら実現化できるアイデアをプレゼンテーションで競う。地方大会を勝ち抜いた25人の高校生・高専生らがアイデアを発表した。 最優秀賞に選ばれたのは茨城県立つくば工科高等学校2年生、押木秀穏さんの「共通型アームロボット+専用ソフトウェア」。ロボットのアームとハンドを共通化できるパーツと、ロボットを動かすソフトウェアをスマートフォンのアプリから購入する仕組みを提案した。    「ロボットのアームとハンドを自由に選ぶことができれば低コスト化でき汎用性が向上できる」と押木さん。「現状では難しいロボットアームの共通化に着目した、議論が広がる面白いアイデア」と高く評された。 準優秀賞は、浜辺のごみを分別回収するカニ型ロボット「ビーチクラブン」を披露した、福島県立二本松工業高等学校2年生の菊地和奏さん。複数の足が異なるアームを有し、画像認識により適したアームで拾い上げる。ビーチクラブン自体が観光スポット化することで客を呼び込み、地域に経済効果をもたらすというアイデアが高評価を得た。 審査委員長の佐藤知正氏(東京大学名誉教授)は「若い人は制約に捉われずに新しいことが考えられる。考えたロボットアイデアを一生かけて追求し続け、深みに達してもらいたい」と激励した。締めくくりの挨拶は、SIer協会副会長のHCIの奥山浩司社長。「日進月歩で成長しているロボットテクノロジーと共に、ロボットアイデア甲子園も年々レベルが高くなっている」と喜びを語り、大会の更なる発展を願った。次の全国大会は「2023国際ロボット展」(東京ビッグサイト)で開く予定。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月22日

ローカル5G 本格普及は2025年頃か

 (一社)電子情報技術産業協会(JEITA)は1月17日、ローカル5G市場に関する調査レポートを発表。同日、記者向けに説明会をオンラインで開いた。 ローカル5Gは、5Gの高速・大容量、同時多接続、超低遅延通信を特定の敷地内で独占的に使用できるもの。そのため、通信品質の低下が起きにくく、安定した通信を実現できるのが特徴。2020年に商用サービスが始まり様々な活用が期待されているが、JEITAが事務局を務める「5G利活用型社会デザイン推進コンソーシアム」(以下、5G-SDC)の運営委員長を務める長谷川史樹氏(三菱電機・通信システムエンジニアリングセンター標準化担当部長)と調査WG主査の小林康宏氏(NEC・政策渉外部担当部長)は「実装されたものは極めて限定的で、市場は黎明期が続いている」との認識を示した。小林氏は「費用対効果の壁」と通信品質や安定性に不確実性が残る「技術的な壁」を活用が進まない理由とした。 同レポートは文献調査による基礎情報の収集と、国内外15事業者へのインタビューの分析を通じて、30年までの普及ロードマップを策定。導入から5年までにかかる総コストを2千万円弱に抑えることができた22年までを黎明期と位置づけ、23年からの導入期では、通信品質や安定性を改善するとともに、中小企業や小規模案件にも適用できるようになることが25年以降の普及期を迎えるために重要と記した。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月22日

クリナップ、独自のステン加工技術を本社エレベーターに

 クリナップは1月26日、独自のステンレス加工技術および表面処理技術を駆使し、本社エレベーターの扉と内部をリニューアルしたと発表した。 本社社屋には、これまでにも自社のステンレス加工技術を生かしたアートステンレス建材を内外装に採用してきた。特に、1階エントランスでは天井や壁に使用し、特徴的な質感と意匠性で空間を演出している。 同社は1976年にクリナップステンレス加工センターを設立し、キッチンやバスルームなどの製品開発で培ったステンレス素材の加工・化学発色技術を用いて、商業施設や公園などの空間デザインに貢献してきた。化学発色によるカラーステンレスやエッチングなどの多彩な表面処理加工技術を駆使したアートステンレス建材は耐久性や耐候性などの優れた性質と多彩な表現により、独自技術を伝える役割をしている。今回のアートステンレス建材は開発企画部デザイン課のメンバーと同センターが協力し「人と人との結びつき」をテーマに結んだり縒ったりすることで細い糸が強固になる「水引」をモチーフに作成した。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月22日

ルネセイコウ、楽器演奏用折りたたみ椅子

 「楽器演奏用高低可動折りたたみ椅子」は国内大手楽器メーカーとルネセイコウが共同で開発したコントラバス演奏と楽器演奏のために開発された演奏用チェアー。 オーケストラ演奏にかかすことの出来ないコントラバスの奏者は、その大きな楽器を保持したまま演奏をするため、演奏姿勢やその安定性が重要になる。本製品は奏者の体格に合わせて座面の高さを調節でき、演奏時の足置きとして便利な大き目のフットレストを備える。適度なクッション性のある座面により姿勢が安定し、楽な姿勢で演奏を行える。 他にもギターや管楽器の演奏時にも使え、スペースのない会場でもコンパクトに設置できるため、前後の演奏者にぶつかる心配もない。使い終わった後も簡単コンパクトに折り畳めるので、楽に運べてすっきり収納できる。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月20日

ヤマハ発、細胞培養向け装置を産総研に納入

 ヤマハ発動機は昨年11月、細胞培養工程を効率化する細胞ピッキング&イメージングシステム「CELL HANDLER(セルハンドラー)」を国立研究開発法人産業技術総合研究所の四国センターに納入した。 2017年に発売したこのシステムは、手動では困難だった速度と精度で目的の細胞を選択、高密度培養プレートへ1つずつ移動するとともに撮像し、画像情報を取得する。ヤマハ発動機の表面実装機(サーフェスマウンター)のピック&プレース技術を応用し、微細で壊れやすい細胞に合わせて開発した吸引吐出技術や撮像・画像処理技術を搭載する。 同社は医療・健康分野を戦略事業領域のひとつと位置づけ、将来のコア事業とするための体制強化、需要創出による事業拡大を目指す。「今後、日本市場での経験に基づき、北米市場、欧州市場へも展開していく」としている。  (2023年2月10日号掲載)

2023年02月20日

OnRobot、業界初のロボット装置向け基本ソフト

 ハード(ロボットハンド)メーカーからソリューションプロバイダーに舵を切ったOnRobot(本社デンマーク・オーデンセ)は1月19日、業界初の自動化展開用プラットフォーム「D:PLOY(デプロイ)」を日本でリリースした(グローバルでは12日にリリース)。多くの大手メーカーのロボットに1つのインターフェースでつなぎ、システムを稼働させるまでのプロセスを自動化するもので、ロボットユーザーとロボットSIer向け。 「D:PLOYを使えばプログラミングは不要。誰でもすぐにロボットエキスパートになれる」 都内で20日に会見を開いた同社のエンリコ・クログ・アイベルセンCEOはそう言い切った。「Windowsの登場でPCが使いやすくなったように、D:PLOYはハードウェアを検知して自動でプログラムを組む」と言う。 現時点で対応するロボットはABB、デンソー、DOOSAN、ファナック、オムロン、テックマンロボット、ユニバーサルロボット製で、パレタイジング、CNCマシンテンディング(パーツ供給)、パッケージング、ピックアンドプレースの用途をサポートする。今後6?8カ月ごとにバージョンアップしてデパレタイジング、研磨、カメラシステムなどの用途を加える予定。販売価格は代理店経由のオープンプライスで、ライセンス料60万?70万円、ハードウェア20万円ほどと想定される。日本市場では「ウェブサイトからダウンロードできるマニュアルに加え動画でもサポートし、初年度は最低でも100の販売を狙う」(日本法人の鈴木孝カントリーマネージャー)としている。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月20日

コロナ、「SNS映え」するレトロなストーブ

 電源を使わずに広い空間を暖められ、災害時にも役立つ石油ストーブに注目が集まるなか、コロナはSNS映えするレトロな製品を紹介している。1962年に初代が誕生したロングセラーの対流型石油ストーブ「SLシリーズ」(=写真)は、円筒型で周囲360度を暖められる。同社は「灯油タンクが底部にあり、その上に円筒形のボディーがのるという基本的な構造は、初代モデルが発売されてから現在までほとんど変わっていない」と言う。2011年には グッドデザイン賞の特別賞「ロングライフデザイン賞」を受賞してもいる。 初代モデルの発売から「白色」をメインに展開してきたが、19年に「黒色」を公式オンラインストア限定で発売したのを皮切りに、限定カラーやコラボ商品も充実させている。 (2023年2月10日号掲載)

(株)コロナ

2023年02月20日

新富士バーナー、炙り調理にも使えるパワートーチ

 パワートーチ「RZ-840」は操作性に優れたトリガー式。火力調整機能をはじめ、空気調整機能、連続使用ロック機能、誤作動点火防止機能など多彩な機能を搭載した、自動車工場の生産ラインなどでも使われるハイエンドモデル。 点火・消火操作は点火ボタンを押して離すだけ。火力調整レバーと空気調整レバーを操作すれば、いつでも好みの火力で点火できるとともに、低温・ソフトな炎も出すこともできる。点火ボタン横の連続使用ボタンを押せば、トリガーから手を離しても炎が出るため、長時間の作業でも手が疲れない。誤操作防止機能もあり、初心者や家庭でも簡単・安全に使用でき、海鮮を炙るなどワンランク上の家庭料理を目指せる。 (2023年2月10日号掲載)

2023年02月17日