ニュース一覧

YKK AP、補助金効果で内窓受注3倍

 YKK APは3月2日、YKKグループが都内で開いた2023年度の経営方針説明会で、内窓向けの生産設備の増強と人員強化を図り、7月ごろまでに現行の3倍の生産能力を確保すると発表した。これは、23年度から環境省、経済産業省、国土交通省の3省連携による住宅の省エネ化支援事業の「先進的窓リノベ事業」(1000億円規模)の活用により、内窓の受注数が既に昨年と比べ3倍となっていることが理由。同社の堀秀充社長は「想定以上の受注がきてしまったため、既に生産体制が追い付かない状況や納期の遅れが発生している」と現状を説明。生産能力だけでなく、補助事業専任の営業チームの用意や、施工者の拡充に向けた新規の施工店への研修を行うなど、サポート体制を強化する。 窓の高性能化に取り組んできた同社は、24年度に販売に占める高断熱窓化率90%を目指して樹脂窓の拡販も進めているが、現状の動きについて堀社長は「普通にいけば90%は達成される。これまで導入がされていなかった分譲住宅向けでも樹脂窓の導入が広がっている」と説明。他にも、新築向けにAPW430に日射取得率を高めた高性能ガラス仕様を10月に追加することや、エクステリア事業においても建物と外構のトータルコーディネイト提案が地域設計に向くことから分譲住宅向けへの提案を強化していくことが示された。 製品の値上げについては、21、22年度の価格改定分だけでは80億円程度、原材料・資材価格の高騰分を回収できていないことから、23年度も引き続き段階的な値上げが必要になるとの認識を示した。 (2023年3月25日号掲載)

2023年04月07日

ワークス、微細加工技術をガラスに応用

 微細な研削加工を得意とするワークス(福岡県遠賀郡、三重野計滋社長、社員60人)が自社のガラス鏡面加工能力を磨いている。微細金型など金属部品の受託加工に加え、半年ほど前から力を入れていることを、3月10日まで千葉市の幕張メッセで開かれたGrinding Technology Japan 2023で紹介した。 同社の主要業種である半導体や精密IT機器の需要は変動が激しいため新たな柱として育てたい考え。「ガラスはキズつきやすく加工が難しいため取り組む企業は少ない。(相談を受けた)0.4?_厚の薄板の仕事は受注できそう」と言う。 ガラスのワークのほかに試しにつくったという超硬合金製レンズアレイ金型も並べた。プロジェクターやレーザーライト向けを想定したもので、13?_角の範囲にナノマシンを使って2万を超えるセルを設けた。「2万2801あるディンプルの1つひとつが同じ形状でなければならない」とこの分野の厳しさを話す。納入先があるのだろうと水を向けると、「納めたことはない。ニーズがあるだろうと技術を磨いている」とのことだった。 (2023年3月25日号掲載)

2023年04月05日

LIXIL、CFRP採用のパノラマウィンドウ

 LIXIL(東京都江東区大島2-1-1、TEL.03-3638-8111)は世界で初めてCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用したパノラマウィンドウ「SEAMLESS」の受注を4月に始める。電動でのパラレル&スライド開閉によるフラットな面一構造とし、「ノイズが全くないミニマルデザインを極めた、これまでの窓の考え、デザインを覆す新発想の窓」と言う。 電動で窓が開いた後にはフレームカバーが溝をふさぎ、内と外をシームレスにつなぐ。ガラス面だけでなく天面・床面もフルフラットとした。ガラスには特殊なトリプルガラスと熱貫流率が低いCFRPとの独自構造により高い断熱性能(1.5W/?u・K以下)を実現した。サイズW4000×H3000で参考価格1700万円。 (2023年3月25日号掲載)

2023年04月05日

京セラ、鋼用旋削チップの新材種

 京セラは鋼加工用旋削チップの新材種「CA115P/CA125P」を開発した。新開発した独自のCVDコーティングで耐摩耗性と耐欠損性を向上させた。価格はともに610円~2420円(税抜)で、CA125Pは3月15日から、CA115Pは今年6月から順次発売する。中~荒加工で切りくずの排出性を向上させる「PMGブレーカ」も3月15日に発売している。 CA115P/CA125Pに採用した新コーティングは、成膜工程でアルミナの結晶方向の均一性(配向度)を「業界最高水準」に高めた。これと独自のTiCN膜、さらに新開発の超硬母材を組み合わせることで、チップの耐摩耗性と耐欠損性を両立。耐摩耗性は他社製品と比べ1.5倍(同社調べ)まで高まったといい、切りくずの擦過で発生するすくい面のクレータ摩耗を抑えて長寿命と安定加工を実現する。CA125Pは連続~強断続まで対応する汎用性の高いメイン材種として、CA115Pは連続~軽断続における高能率加工用として、自動車、建機などに提案する。 一方PMGブレーカは刃先の低抵抗設計ですくい面のクレータ摩耗を抑え、高い切りくず処理性能を持続させることで長寿命・安定加工を支援。ブレーカ適用範囲が広く、工具集約につながる。 (2023年3月25日号掲載)

2023年04月03日

三協立山、カーポート型太陽光パネル架台

 三協立山は、カーポート型太陽光パネル架台「エネジアース」を開発した。 エネジアースは、建物の老朽化などで建物の屋根上に太陽光パネルの設置が難しい場合でも独立して設置できることから、住宅分野だけでなく、事業所や公共施設などの非住宅分野においての需要も見込む。 同社がこれまでカーポートなどで培ってきた技術力を生かした。アルミ構造で耐積雪150?aメートル、耐風圧Vo=46m/sの高強度を実現したほか、垂木を樋構造とし、太陽光パネルの隙間から浸入した雨水を樋へ誘導することで、スムーズに排水する。さまざまなメーカーやサイズの太陽光パネルに対応し、裏面でも発電可能な両面タイプの太陽光パネルを組み込むことで、反射光も利用し発電する。 施工時に電気工事士の資格が必要になることから、今回、EPC事業者などと協力し、互いの見識を生かした提案をしていく。同社は「一般地域だけでなく、これまで設置が難しかった積雪地域まで幅広いエリアで再生可能エネルギーの活用に貢献していく」とした。耐積雪150?aメートル仕様・4台用で太陽光パネル30枚(参考75万円含み)、工事費などは別で、参考価格は391万円(税別)となる。 (2023年3月25日号掲載)

2023年04月03日

三菱マテリアル、超耐熱合金加工向け超硬ソリッドドリル

 三菱マテリアル(加工事業カンパニー=東京都千代田区丸の内3-2-3、TEL.03-5252-5200)は超耐熱合金加工用超硬ソリッドドリルDSAドリルシリーズに「DC12.3mm?15.0mmサイズ」(24アイテム、受注生産)を追加し、3月10日に発売した。このシリーズは一般鋼と比較し加工硬化しやすく切削熱が上がりやすい超耐熱合金の加工において、長寿命かつ優れた穴品位を実現するという。 加工径5mm以上の内部給油式は独自のクーラント穴形状によりドリル剛性を低下させることなくクーラント吐出量を増大させ、潤滑性、冷却性を向上。頑丈な直線状切れ刃と超耐熱合金加工用ホーニングにより、安定した切りくず生成およびチッピングを抑制する。標準価格は代表型番で税込3万4210円から。 (2023年3月25日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2023年03月31日

山善、ソロキャンプ向けテント2種

 山善はアウトドア・レジャーのオリジナルブランド「Campers Collection(キャンパーズコレクション)」にソロキャンプに適したテント2アイテムを加えた。耐久性と快適な居住空間にこだわったもので、同社が運営するインターネット通販サイト「山善ビズコム」やECモールの店舗「くらしのeショップ」、全国の家電量販店、ホームセンターなどで3月下旬に発売する。 コロナ禍でのアウトドアブームのなかでソロキャンプでの「焚き火」に人気がある。ただ、焚き火は風向きによって火の粉がテントに当たり生地に穴があくことがある。そこで新製品には火の粉に強いTC素材(ポリエステルとコットンを混紡した繊維)を採用。また、狭くなりがちだったサイズを従来品よりも全高を約20?a高くした。同社は「ハイタイプのチェアを使用しても頭が生地に触れにくく、快適にくつろげるようになった」と言う。ポールを垂直に立てずに側面の生地に沿って二股にしたことで、ポール周りのデッドスペースもなくなった。 テントスカートを付けたことで虫やすき間風を防ぎ、暑い時期はスカートを巻き上げて使用するできる。「テピィーテントスカート付」(幅2400×奥行き2400?_)は設営が簡単なので初心者や女性に向き、「ハーフシェルタースカート付」(幅3600×奥行き1900?_)は解放感のあるテントを好むユーザーにおすすめという。価格はオープン。 (2023年3月25日号掲載)

2023年03月31日

オーエスジー、グリーンボンド発行

 オーエスジーは、切削工具メーカーで「世界初」となるグリーンボンドを4月以降に発行する。製造拠点のグリーンビルディング化や、製造工程での省エネ化・効率化に必要な投資資金をグリーンボンド発行により調達する。大池工場の改修費用や、環境配慮型製品(ドリル)の研究開発・設備費用などが対象となる。発行額は50億円で、発行年限は5年。 「脱炭素への強い意志を込め別称を『OSG Beyond the Limit Bond』とした。発行後は投資の効果を示すレポーティングを行いESG/SDGs経営の高度化に取り組む。カーボンニュートラル時代のモノづくり産業への貢献を目指していく」(同社)。 (2023年3月25日号掲載)

オーエスジー(株)

2023年03月29日

アマダプレス、ワイヤ回転式トーションマシン

 アマダプレスシステムはワイヤ回転機構と8本の加工スライドで直感的な操作を実現する15軸制御ワイヤ回転式トーションマシン「LM-16A」の販売を3月8日に始めた。トーションマシンはねじりばねを得意としつつ引きばね、圧縮ばね、フォーミングなどあらゆる線加工の成形が可能な成形機。 新製品は加工スライドを4軸ずつ上下に分け、スライドの横移動を数値制御するダブルスイング軸を業界で初めて搭載。これによりプログラムによる高い再現性を発揮する。より細かい調整や複雑形状の加工時に生じる被加工材(ワーク)干渉の回避などが可能となり、加工領域が拡大する。設置面積は従来機TM-Mの約40%と省スペース。対応線径0.4?1.6?_、販売価格は税別1450万円。年間販売8台を目指す。 (2023年3月25日号掲載)

2023年03月29日

岩崎電気、グラフェンキャパシタ蓄電システムを実証

 岩崎電気は(国研)物質・材料研究機構(NIMS)発ベンチャーのマテリアルイノベーションつくば(MIつくば)とともに、道路灯に搭載したIoT機器の自立型駆動用電源としてMIつくばが開発したグラフェンリチウムイオンキャパシタを利用した蓄電制御システムの実証実験を開始した。 グラフェンリチウムイオンキャパシタは、活性炭に替わりグラフェン/カーボンナノチューブ複合材料を正極材料に使用したリチウムイオンキャパシタ。従来よりも高容量・高電圧や小型・軽量化を実現できるのが特徴。充放電性能や動作温度範囲、寿命性能、メンテナンス性にも優れるなど、屋外環境での利用に適する。 本実証は太陽光パネルを利用してグラフェンリチウムイオンキャパシタに蓄電した電力を、充放電制御システムを介して道路灯に搭載した各種IoT機器へ安定的に供給し、道路状況を撮影したカメラ画像や環境センサの情報、グラフェンリチウムイオンキャパシタの電圧データなどを無線で送信するもの。茨城県桜川市から埼玉県行田市間の遠隔監視を通じて、環境発電による蓄電制御システムとグラフェンリチウムイオンキャパシタの性能評価を行う。 本システムを確立することによって、今後、利用拡大が期待される屋外でのIoT機器の自立型電源として、有線での電源確保が困難な場所や立ち入りが難しいメンテナンスが困難な場所などを含めた幅広い分野への応用が期待できる。 (2023年3月25日号掲載)

2023年03月27日

コロナ、石油給湯機8シリーズを刷新

 コロナは高効率石油給湯機エコフィール4シリーズを含む、全8シリーズ128商品をモデルチェンジし、5月中旬より発売する。これらは省エネルギー基準(目標年度2025年)に対応する。エコフィールEFシリーズと標準機種のSAシリーズには新開発のガンタイプバーナを搭載。低騒音化と熱交換器小型化による軽量化を図った。各シリーズは入れ替え設置のしやすさに配慮した軽量化や電気代を抑える低消費電力化を図った。 エコフィールEFシリーズおよびEGシリーズ全タイプと標準機種のAGシリーズフルオートタイプ、SAシリーズフルオートタイプには、深夜や早朝など運転音が気になる時間帯に給湯量を調整しつつ、最大約4dB運転音をおさえるとともに、夏季の水温が高い季節に余計な燃焼運転を抑えて、灯油の消費量を節約する機能も搭載。EFシリーズ全タイプおよびSAシリーズのフルオートタイプにはポータブル電源で運転ができる機能を新たに搭載し、災害等で停電が発生した際も湯が使えるようレジリエンス性を高めた。停電を伴う災害の多発などにより、近年普及が進むポータブル電源から電源供給が可能となり、通水が可能で、燃料となる灯油が使えれば電力が復旧するまでの間、応急的に湯や風呂を使うことができるという。 (2023年3月25日号掲載)

(株)コロナ

2023年03月27日

シチズンマシナリーのLFV搭載機、累計出荷5千台に

 シチズンマシナリーのLFV(低周波振動切削)技術搭載機の累計出荷台数が1月に5000台を突破した。LFVは切削中に刃物のあたらない「空振り」する時間を設けることで切りくずを分断させる加工技術。2013年に搭載を始め、搭載機種は13機種にまで広がった。 日本での累計出荷は1900台と最も多い(2021年の出荷台数は17年比で約1・5倍)。伸び率ではアジア向け(累計1150台、同11.8倍)、米州向け(累計450台、同4.8倍)が大きく、欧州向け(累計1500台、同1.4倍)は日本に次ぐ出荷数となった。中島圭一社長は「1度ご使用いただくと、その良さを実感したお客さまの声が世界中へ拡がり、今ではシチズンマシナリーを代表する技術となったばかりか、サステナビリティの観点から、新たな価値も生み出している」と言う。

シチズンマシナリー(株)

2023年03月24日

幕張でわいわい市

 2月24日と25日に幕張メッセで開催された生産財と消費財の展示即売会「2023わいわい市in幕張」。感染症拡大の影響で延期して昨年8月に開催された「東京どてらい市」がリバイバルした形だ。山善が主催を務め、機械メーカーの参加がないなど、どてらい市とは違う要素もあったが、参加販売店数32社、出品メーカー133社が熱い商戦を繰り広げた。動員目標2000人を超える2403人が会場に足を運んだ。 開会にあたり、山善・常務執行役員の渡辺茂雄東京支社長は「参加店、出品メーカーからの年度末にかけて売り上げにつながる展示会の実施要望に応え、わいわい市という名称で会場内での実売にこだわった展示会の開催にいたった」と経緯を説明した。 その言葉の通り、会場では実売にこだわった提案が多数された。工作機械のホルダやチャックを多く手掛ける北川鉄工所は生爪(ジョー)を格安で提案。同社は「在庫があっても困らず、持ち帰りの手間もない製品をチョイスした」と出品意図を説明した。オークラ輸送機もどてらい市ではラインを作るのが恒例だが、今回は単体で購入しやすいフリーカーブコンベヤやオークラホッパーなどを提案した。 会場からよく聞こえてきたのは、建築・建設関係の需要が伸びているとの声だ。レヂトンのハイパーGT/GSシリーズや育良精機のコードレスライトボーラーなど、コロナ禍の間に発表された新製品の前に多く建築・建設ユーザーが集まった状況からも、業界の設備投資意欲や新製品への関心の高さを実感させた。 山善・機工事業部東京第1営業部の長尾寿朗部長はわいわい市を振り返り、「意図したとおり会場での売りがしっかりと積み上がり、コロナ以前の雰囲気が感じられる展示会となった。これから各地で始まるどてらい市を展望するうえでも、良い展示会となった」と話す。 土曜日には仮面ライダーショーの開催や駄菓子コーナーを設けるなど、家族全員で楽しめるわいわい市ならではの工夫も見られ、盛況の内に幕を閉じた。 (2023年3月10日号掲載)

2023年03月24日

DMG森精機、製造現場DXプラットフォーム体験施設

 DMG森精機はこのほど、「TULIP エクスペリエンスセンタ名古屋」(TEC 名古屋)をDMG森精機セールスアンドサービスの本社に開所した。「TULIP」はグループ会社のT Projectが販売する業務支援・改善プラットフォーム。TEC 名古屋ではTULIP導入のワークベンチを2台設置しており、最新技術を用いたデバイス連携を体験できるデモや活用動画の視聴を行える。 東京都江東区のT Projectオフィス併設の「TEC 東京」が昨年8月に開所しており、それに続き国内2番目となる。名古屋駅至近で中部や関西の企業やビジネスパートナーにアクセスしやすい立地だ。 「TEC 名古屋開所により中部や関西圏を中心としたエリアへのTULIP導入・活用支援体制をさらに充実させる。今後は東海地域・北陸地域での開所を予定している」(同社) (2023年3月25日号掲載)

DMG森精機(株)

2023年03月24日

Mujin、荷下ろしを2台のロボで自動化

 Mujinはこのほど、協和紙工の物流施設で知能ロボットシステム「MujinRobotデパレタイザー」2台を用いて出荷ケースの荷下ろしを自動化した。ケースの姿や配置を認識したうえで可能な場合は複数ケースを同時に荷下ろしする「マルチピック機能」を、事前のマスター登録なしで実現。出荷能力を従来比で最大70%高め、新たな荷姿の追加にも強い柔軟なシステムを構築した。 MujinRobotデパレタイザーは、ロボットの目にあたる3Dビジョンシステムがケースを認識し、脳にあたる「Mujinコントローラ」が動作を計算することでロボットを動かす仕組みだ。コントローラにはロボットを知能化する独自のソフトウェアが搭載され、これがワークや周辺環境をリアルタイムで認識してその結果に合わせて自律的なロボット動作を生成する。これにより、本来は事前のマスター登録が必要だったマルチピック機能をマスターレスで実装。様々な荷姿が混ざった混載の積み荷や新たなワークの追加にも柔軟に対応できる。 同社によれば、実際の導入環境下ではロボット1台あたり1000ケース/時の荷下ろしを実行できる。これにより出荷業務が効率化され、残業時間の削減にもつながったという。 (2023年3月25日号掲載)

2023年03月24日

山善、着用感を向上した水冷服

 山善(大阪市西区立売堀2-3-16、TEL.06-6534-3095)は昨年発売し好評の水冷服「DIRECT COOL」シリーズをグレードアップした2タイプを3月上旬に発売する。新製品の1つ「DC-B02S」はプロ仕様で、主に建築・物流関連商品を取り扱う販売店や一部のホームセンターで、一般仕様の「DC-B01S」は山善が運営するインターネット通販サイト「山善ビズコム」やECモールの店舗「くらしのeショップ」、全国の家電量販店やホームセンターで販売する。 このシリーズはファンを使わず、凍らせたペットボトルで冷やした水を、内側に張り巡らせたチューブに小型電動ポンプ(専用のリチウムイオンバッテリー使用)で送り込み、身体をダイレクトに冷やす(2カ月で累計1万5千着販売)。今回、チューブを内側の脇の近くに配置し、背中内側にはクッション材を採用して着用感を向上した。価格はオープン。 (2023年3月10日号掲載)

2023年03月22日

コロナ、業界初サーキュレーター離せる衣類乾燥除湿機

 コロナは業界初となる除湿機本体と上部のサーキュレーターを分離して運転できるサーキュレーター連動衣類乾燥除湿機「CDSCタイプ」を4月3日から全国の家電量販店で順次発売する。分離運転ができるためライフステージに伴って変化する洗濯物の量や干し方に対応することが可能という。価格はオープン。 除湿機本体とサーキュレーターを分離して2方向から洗濯物に広く風を当てることで、多くの衣類でもムラなく速く衣類乾燥ができる。除湿機本体が洗濯物の乾き具合を判断し赤外線通信によるサーキュレーターとの連動運転を行うことで、乾き残りが出ないような仕上げ運転を行う。 除湿機本体の高さを約44?aに抑えたことで、背が低いハンガーラックの真下に置いて洗濯物の真下から直接風を当てることもできる。広角90度の首振り運転時は幅5?b、高さ2?bを越え遠くまで風を送る。水捨て回数が少なくて済む3.6?gタンクや清潔性を保つようにコーティングを施した熱交換器を搭載。 (2023年3月10日号掲載)

(株)コロナ

2023年03月22日

MSTコーポレーション、焼ばめホルダ スリムライン「ミルボア」

 MSTコーポレーションは2月21日、ボーリング加工のさまざまな問題点を解消する「焼ばめホルダ スリムライン 『ミルボア』」を発売した。 ベースホルダの「焼ばめホルダ スリムライン」と、さまざまな長さの超硬アーバの組み合わせで構成された約1200種類のバリエーションより、加工ワークの形状に合わせ、干渉を避けながら最大限の剛性を確保する最適なホルダが選択できる。交換式工具は、多くの材種、コーティング仕様が各切削工具メーカーから発売され、選択の幅は広い。 同社によれば、ボーリング加工の「人による寸法調整が必要」、「加工径ごとにボーリングヘッドが必要」、「絡まる切りくずの処理が必要」、「インサートの種類が限られる」などの問題点を解決すべく開発された製品だという。今まで人が介在していた加工後の内径測定と寸法調整は、タッチプローブによる内径の自動計測と自動補正による仕上げ加工に置き換えができ、省人化につながる。また、切りくずが分断され、ホルダに巻き付くこともない。 「従来のボーリング加工をミルボアを用いたヘリカル加工に置き換えることで、工場内の自動化・無人化の推進に寄与できる」(同社)とする。 (2023年3月10日号掲載)

(株)MSTコーポレーション

2023年03月20日

東陽、羽賀威一郎氏が新社長に

 東陽は2月24日、名古屋市のホテルで経営報告会を開催した。先だって行われた記者会見では、1月9日に社長に就任した羽賀威一郎氏が登壇。「会社にとっての一番の宝は社員。私が就任したことで売上が落ちて社員のモチベーションが落ちないよう、前社長の意志を引き継ぎさらに発展させていく」と力強く抱負を語った。 前社長の羽賀象二郎氏は昨年10月24日に52歳で逝去。それに伴い、象二郎氏の実兄である威一郎氏が社長に就任した。威一郎氏は1968年生まれの55歳。米ボストン大学経営学部を卒業後、総合商社のエネルギー部門に所属し、液化天然ガスの輸入プロジェクトを推進した経歴を持つ。03年に総合商社を退職し、05年に靴の輸入販売を行うTOSMAXの社長に就任。総合検査会社日本ラボテックの社長も務め「必要な投資は必ず行うが無駄な投資は一切しない」という姿勢で事業規模を拡大させてきた。 「東陽には提案営業が根付いており、定時定期訪問を細かに行う体制をお客様からも評価いただいている。コロナ禍など予期せぬ出来事もあったが、それでも前社長が推進してきたことが間違っていないことは収益数字に表れている。少なくとも1年間は今までの方針をできる限り踏襲し、以降も社内の意見を取り入れつつ一体となって物事を進める」(威一郎氏)。 経営報告会では今後の戦略も語られた。「EV化に向けた課題がある一方で、eアクスルなど新たなビジネスが生まれているのも事実」と威一郎氏。「EVはバッテリやモータの領域でガソリン車より自動化に取り組みやすいという側面もある。市場のニーズはグリーン、DX、自動化などをキーワードに活性化すると考えている。刻々と変化する市場のニーズをいち早く把握したうえで今まで以上に魅力的な提案営業を目指す」と結んだ。 なお、同社は今年度の売上高を単体で約950億円、連結で約1230億円程度と見込む。来期は単体で1000億円の売上を目指すという。 (2023年3月10日号掲載)

2023年03月20日

ワルタージャパン、高硬度材旋削加工向けCBNチップ

 ワルタージャパンはこのほど、旋削加工向けCBNチップ材種「WBH20C」を発売した。WBH20Cは、HiPIMSコーティング法を用いたハードターニング用途のコーティングCBNチップ。「CBNチップへのHiPIMSコーティングの適用は業界初となる。TiAlN+ZrN被膜の密着性が高く、コーティング前処理プロセスと合わせて特許出願済み。高純度のCBNとの組み合わせにより、プロセス信頼性と耐摩耗性の両方で高いパフォーマンスを発揮する」(同社)。 レパートリーにはISOチップ(ワイパー刃あり/なし)、WL倣い旋削加工システム用チップ(V形状およびフルR)を揃える。倣い旋削加工システムは独自機構によりチップとホルダーを強固にクランプ。工具の安定性を高め切れ刃の微小チッピングを抑制し、工具寿命を延ばし高品質の倣い旋削加工とダイナミックターニング加工を実現する。 「連続切削と軽断続切削において、高硬度材の仕上げ加工用途で従来の研削加工での仕上げに置き換えられる切削加工になる」(同社)。  (2023年3月10日号掲載)

2023年03月17日

ダイヘン、TIG溶接ハンド仕様

 ダイヘンはこのほど、TIG溶接システム「PLASMA JET TIG」(PJ-TIG)のハンド仕様を発売した。高密度のエネルギーと指向性の高いアークにより、アルミ合金やステンレス、銅など多様な材質で高能率な溶接ができる「PJ?TIG」は、精密かつ高品質を求められるEVなどの溶接現場に向く。ロボットや自動機を所有していない顧客でもTIG溶接の高能率化を実現したいというニーズに対応した。「welbee TIGシリーズ」に専用の制御装置と溶接トーチを組み合わせたシンプルな構成で、高品質と高能率化を実現する。 独自のトーチ構造が作り出す高速気流でエネルギー密度を高め、熱伝導性の高いアルミ合金でもTIG溶接比最大2.7倍の深い溶け込みで融合不良を抑制し、高い溶接品質を保つ。指向性の高いアークは溶接箇所が狙いやすく、溶融池の形成を短時間で行えるためストレスなくトーチ運棒を行える。溶接速度を上げることでTIG溶接と比べて消費電力を約47%削減し、CO2排出量につながる。ステンレスの溶接で課題となる熱ひずみや溶接焼けも、入熱低減により抑制され後工程の負荷を低減、作業効率を大幅に向上させる。 溶接トーチは部品を取り換えると通常のTIG溶接としても使用でき、使用環境に合わせて使い分けられる。 販売予定数は年間1500セット、メーカー希望価格は190万円(税抜き)。 (2023年3月10日号掲載)

(株)ダイヘン

2023年03月17日

YKK AP、顔認証と自動開閉連動の玄関ドア

 YKK APは3月20日に顔認証キーなどの電気錠システムとドアの自動開閉技術を連動させた戸建住宅用自動ドア「M30 顔認証自動ドア」を発売すると、2月21日に都内で開いた記者発表会で発表した。同社は2018年にコンセプトモデルの「未来ドア」を発表、21年から顔認証キーを販売しており、ハンズフリーで使用できるドアの開発を進めてきた。 4月1日付で代表取締役社長から代表取締役会長に就任する堀秀充氏は「本来は12月に出す予定だったが、自動ということで安全性に対しもう一段、二段高いレベルを追求した結果、3月20日の発売となった」と述べ、製品に対する自信をのぞかせるとともに、在任期間内に発表できたことに喜びを示した。追求した安全性は、人や障害物を検知するとドアが閉まらない障害物検知センサーや自動開閉中に人や障害物に当たると反転して開くセーフリターン機能などを搭載することで、様々な場面に対応する。加えて安全性の確保が難しいことを理由に、開き戸ではなく引き戸を採用。ドア稼働部に搭載した磁力で駆動するリニアシステムは高い静音性や耐久性が特長。停電時の手動開閉も可能なため安心。 全22デザイン・12カラーを用意し、サイズは外引込みタイプと袖付きタイプそれぞれに3タイプ設定した。価格(税別)は顔認証キーの外引込みタイプで98万円。 (2023年3月10日号掲載)

2023年03月17日

牧野フライス製作所、巻き付き防止機能で生産性向上

 牧野フライス製作所は3月1日、穴加工時に発生する長い切りくずを、被削材を選ばず分断し、良好な加工環境を整える独自の技術GIブレーカ(特許取得済)の販売を始めた。この機能は穴加工時に長い切りくずが工具へ巻き付き穴加工が中断することをなくし、生産性を向上させる。 手持ちの機械に後づけすることができ、加工面への傷つき防止、穴径・穴深さの加工精度向上、切りくず堆積の改善といった利点が得られる。同社は「半導体/電子機器など好調なデジタル関連産業向け部品、新エネルギー車関連の自動車部品、金型の穴加工で生産性向上、環境負荷低減などに寄与する」と言う。国内定価は税別45万円。 (2023年3月10日号掲載)

(株)牧野フライス製作所

2023年03月15日

山善とDaigas、をくだ屋技研本社でPPA開始

 山善と大阪ガス100%子会社のDaigasエナジー(大阪市中央区)は、をくだ屋技研の本社工場(大阪府堺市)でコーポレートPPAを開始する。設置する太陽光発電設備で発電された電気を20年間、をくだ屋技研に供給・販売するもの。今年6月末までに開始する予定。 山善とDaigasエナジーは21年10月にPPAモデル事業における基本業務提携契約を締結し、両社で共同のブランド「DayZpower(デイズパワー)」を立ち上げた。今回はその案件の1つ。山善が本社工場に太陽光パネルを設置し、Daigasエナジーは太陽光パネルの保守・メンテナンスを行う。発電設備能力は124?`ワット、年間の発電量は約11万?`ワット時を見込む。をくだ屋技研はこれに併せ、Daigasエナジーを代理店とした大阪ガスの「D-Green RE100」を導入し、本社工場で使用する電気をすべて再生可能エネルギー100%の電気とするという。 (2023年3月10日号掲載)

(株)をくだ屋技研

2023年03月15日