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CEATEC2026レポート「ヒトの仕事」を上位互換

投稿日時
2026/11/02 09:00
更新日時
2026/11/02 09:05
日立が提案する「HMAX」

進むフィジカルAI活用

千葉・幕張メッセで開催されたアジア最大級のデジタルイノベーション総合展「CEATEC2026」。今年の開催で一際強い存在感を放っていたのが、現実世界の物理的なデータと人工知能を高度に融合させる「フィジカルAI」に関する展示だ。

会場内で最大の注目を集めたのが日立製作所のブース。創業以来、製造、エネルギー、鉄道といった「止められない現場」を支えてきた豊富な現場の実践値を有する同社。その知見と生成AIをはじめとする先端のエージェントAIを融合させ、物理空間の運用を自律的に改善していくソリューション群「HMAX」だ。

ブースで実演されたデモでは、SNSの投稿による急激な需要増加や納期3日の「特急注文」といった突発的な問題が発生した際、調達、営業、生産、物流など各部門に特化した「業務AIエージェント」が稼働。さらにこれらを統括する「統括エージェンティックAI」が各エージェントと自律的に対話し、部門間調整を人に代わって行う。

従業員の残業時間や部材在庫、配送トラックの手配しやすさといった複雑な条件を掛け合わせ、瞬時に複数の最適な対応策を導き出す「AIオーケストレーション技術」を紹介。業務の自動化とスピーディーな判断、機会損失の軽減をアピールした。

注目すべきは、意思決定の主軸をあくまで「人」に置いている点だ。複雑な分析やプランの提示はAIが担当するが、最終的な方針決定や実行の判断は人間がモニターをタッチして行う。

三菱電機は、独自の高精度な画像認識AIと柔軟な力制御ロボット技術を高度に融合させた次世代製造システムを出展。従来の産業用ロボットは、あらかじめ精密にプログラムされた位置にしか動かせず、部品のわずかなズレがライン停止の要因となっていた。しかし、同社が披露した新技術は、カメラが瞬時に状況を捉え、穴の位置が数センチメートルずれていたり、部品が傾いていたりしても、AIがその場で最適な軌道と力加減を計算。人間のような柔軟さで正確なネジ締めや組み立てを完遂する実演を行った。

クラウド大手の米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、物理空間の工場やロボットをクラウド上に完全再現するデジタルツインに生成AIを組み込んだシステムを提案。現実のロボットを動かす前に、仮想空間上で何万通りもの作業パターンをAIに自律学習させることで、現場でのティーチングにかかる時間を数日からわずか数分へと大幅に削減する。

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AWSは仮想空間での自立学習で教示時間を短縮

(日本物流新聞2026年10月25日号掲載)