ピーエスアイ「攻めも守りもAI」時代、未知の攻撃に備える
- 投稿日時
- 2026/10/26 09:00
- 更新日時
- 2026/10/26 09:00
自己学習型AIで異常挙動を感知
製造業ではセキュリティ対策費が原価上昇や競合力低下につながるコストと捉えられ、対策が後回しにされがちだ。しかし今、大手製造業の被害事例やサプライチェーン防衛の強化を受け、意識は急変している。一方で工場環境には古いOSや専用機器が混在し、人材不足や生産ラインを止められない懸念から実装に悩む企業は多い。攻撃側のAI化・高速化が進む今、現場に必要な最新サイバー防衛策を紐解く。
攻撃の自動化・高速化とともに、取引先などサプライチェーンの隙を突いた高度な侵入手法が顕在化する中、従来の対策では侵入を完全に防ぐことが困難になっている。高まる未知の脅威に対し、先進セキュリティ製品を手掛けるピーエスアイ(東京都新宿区・戸澤昌典社長)が提案するのが、自律型サイバー防御ソリューション「Darktrace(ダークトレース)」。
ダークトレースは、ファイアウォール等の境界防御をすり抜けて社内に侵入した脅威を検知し、「監視カメラ」のようにネットワーク全体の通信状況を可視化するNDR(Network Detection and Response)の一つだ。
最大の特徴は「英ケンブリッジ大学の研究者らが開発した『自己学習型AI』」と戸澤社長は話す。従来のパターン照合方式とは異なり、平常時の機器やユーザーの通信・行動パターンを自発的に学習。日常から外れたわずかな異常な挙動を感知するため、過去にデータのない未知の「ゼロデイ攻撃」にも対応できる。「導入後1~3カ月で学習精度が向上し、複雑なルール設計やチューニング作業を必要としないため、IT担当者の運用負荷を最小限に抑えられる」点も評価が高い。
攻撃の侵入を許したとしても、現場内での異常挙動をAIが即座に感知し、遮断(自動/手動)することで、被害の波及を防ぎ、大事な生産ラインを止めない防衛が実現する。「ダークトレースは世界1万社以上、国内でも製造業や金融、医療機関など数百社で導入されている」と高い安心感で実績を得ており、「解約率も低い」と言う。
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「攻撃側のAI化に対し、防御側もAIによる体制強化が不可欠です」と戸澤社長は強調する。攻撃側がAIを悪用して自動化・高度化を急速に進める現代において、防御側もAI技術を活用した迅速な検知・対応体制の構築が欠かせない。同社は手厚い運用支援とともに「アメリカ、イスラエル、韓国、イギリスなどから先進製品を発掘・提供し続けることで日本のモノづくり現場の安定稼働を支える」と力を込める。
(日本物流新聞2026年10月25日号掲載)