
水素社会にらみ高圧から低圧用
日東工器は2月21日まで東京ビッグサイトで開かれたエネルギー関連の2つの展示会に同時出展し、主力の流体継手を披露した。毎年出展している「国際水素・燃料電池展」では高圧水素ガスを供給・充てんする「HHVカプラ」(最高使用圧力70MPaと35MPa仕様の2種類)を紹介。少しずつ海外からの引合いも増えているという。水素用カプラシリーズとしては1MPa以下用の「H2-CZLカプラ」と21MPa以下用の「H2-HSUカプラ」などを紹介し、同社は「FCカートやドローン、カードル(ガス供給装置の一部)、自転車など一部実験用を含め様々なものに採用されており、今後さらに広がる」と見る。H2-CZLカプラはコンパクトサイズ(最大径18.5㍉)で接続部がフラットな特殊バルブ構造により、接続・分離時の空気混入量・大気中へのガス放出量を低減する。これらは全国20カ所ほどで開催する自社展「アタックフェア」でも紹介する。
初出展となった「国際二次電池展」では薬液搬送、プラント配管などに向く大流量の「大口径ゼロスピルカプラLNZL型」(1.1MPa、取付サイズG1 1/2)を参考出品(3月発売)。プラグ・ソケットの接続・分離とハンドルによるバルブ開閉操作を分けた2アクション構造で、グリースなしでも操作が容易という。同社は二次電池および二次電池材料の製造工程での利用を想定し、「材質制限、めっき制限、低露点対応などご相談、お問合せください」と呼びかけている。標準価格(税別)はソケット83万2200円、プラグ12万7900円。
参考出品の「大口径ゼロスピルカプラLNZL型」。プラグ・ソケットの接続・分離とハンドルによるバルブ開閉操作を実演して見せた。
(日本物流新聞2025年3月10日号掲載)