イグス、栃木県さくら市の新工場が竣工
- 投稿日時
- 2026/06/22 17:24
- 更新日時
- 2026/06/22 17:29
4拠点集約で保管能力7割増
ドイツに本社を置くエンジニアリングプラスチック部品メーカー、イグスの日本法人は6月2日、栃木県さくら市に設置した新工場「栃木さくら工場」の竣工式を執り行った。代表取締役社長の吉田剛氏、ドイツ本社CEOのArtur Peplinski(アーチュア・ペプリンスキー)氏らが出席し、さくら市の中村卓資市長も祝辞を述べた。
新工場は栃木県内4カ所に点在していた在庫・アセンブリー拠点を集約したもので、土地・建物への投資額は約35億円。延床面積は約1万平方㍍、敷地面積は4万1833平方㍍で、在庫保管能力は2024年比で約70%増加する見込みだ。将来の拡張に向けた約5000平方㍍の用地も隣地に確保しており、6月下旬から順次運用を開始する予定。

ドイツ本社工場の思想を受け継ぎ、柱の少ない大規模な空間を確保。空間の柔軟性を高めた
建屋はドイツ本社工場の設計思想を引き継ぎ、柱を極力排した大空間の確保にこだわった。倉庫エリアは62・5㍍×75㍍、高さ10㍍超の空間をわずか4本の柱で支え、レイアウト変更や将来の自動化導入に対応できる高い拡張性を持たせた。棚は従来の4層から6層に増設し、作業員の移動距離を短縮。入荷スペースは40フィートコンテナの横付けが可能な規模に拡大した。天窓やハイサイドライトを設けて自然採光を確保するなど、作業環境の改善にも配慮した。年内には200㌔ワットの太陽光発電設備の設置も予定している。

40フィートコンテナが入る入荷スペース。空調の効く入荷検査場を設け、働きやすい環境構築も意識した
また、従来はケーブル保護管とケーブルが別拠点に保管されていたため、両製品を組み合わせた製品の出荷に際して拠点間輸送が必要だったが、集約により一貫した組み立て作業が初めて可能になる。

ケーブル保護管とケーブルの組み立てスペース
吉田社長は「拠点が分かれていたため、物流効率や生産性の問題があり、新工場建設と拠点統合は長年の悲願だった」と述べ、「社員が誇りを持って働けるようにした」と強調。Peplinski氏も「在庫・作業スペースをほぼ倍増できた。お客様がより早く、高品質な製品を入手できるようになる」と述べ、グループ全体で目標とする今後5年間での売上倍増を「日本市場においても同様の成長が必要」との見方を示した。成長分野としては、半導体製造装置向けや生産工程の自動化関連を挙げたほか、港湾の電化需要に対応する陸上給電分野にも大きな可能性があると考えを述べた。

竣工式後に報道陣の取材に応じるドイツ本社CEOのArtur Peplinski氏
(2026年6月22日(MonoQue掲載)