イワタツール、JIMTOFで多企業による多様な提案
- 投稿日時
- 2026/10/09 12:00
- 更新日時
- 2026/10/09 17:05
〜ロボット切削、微細加工、切削条件アプリなど〜
JIMTOF2026のイワタツールブースには同社を含め5社以上の企業が集まり、加工実演やサンプルワーク展示をする。目玉となるのはロボット切削だろうか。イワタツールとトライエンジニアリング/トライテクノロジーは大型金属プレートのロボットによるR面取りを、撮影した画像やフィジカルAIを用いて行う。AIを使った自動パス生成は新しい取組みで、両社はBRIDGE(内閣府の研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム)で開発を進めているという。またロボットがワークを把持したまま穴あけ、面削、研磨、計測などを連続して行う「ロボットマルチプロセッシング」も披露する。30番マシニングセンタ(MC)と連携・役割分担するもので、トライテクノロジーの岡丈晴社長は「RTJ(今年6月)で出品したものを量産をイメージしてブラッシュアップした」と言う。
碌々スマートテクノロジー、イワタツール、Jpキュービックはそれぞれ微細加工機、低抵抗エンドミル、加工ノウハウを持ち寄ってヘリカル加工で樹脂・アルミ材に□や△穴をサブミクロンの精度であけられることを紹介する。碌々は「従来の機械や加工法でも数穴だと不可能ではないが、何千穴となると負荷に耐えられない」と話す。

Jpキュービックと長谷川加工所が異形穴・ハニカム・角柱アレイを加工したアクリル
やや矛盾するようだが、Jpと長谷川加工所は一般的な30番MC、通常環境、市販超硬工具でも、割れやすくてひびが入りやすいアクリルに対して異形穴・ハニカム・角柱アレイなどを高精度加工できることを紹介する。角柱アレイは面粗さRa0・022〜0・037ミクロンで加工でき、Jpの伊藤雅彦社長は「加工仕事の能力は設備力と言われて久しいが、日本人の技で従来できなかった加工ができ、大幅に時間がかかっていた加工は短縮できる」と力説する。
このほかフジBC技研は洗浄レスを目指し超高速セミドライ加工(生分解性に優れ高い潤滑性をもつ油剤を用いたミスト加工、毎時3㍉リットルほど)を30番MCで実演。ギケンは切削抵抗を減らした、バリの出ないドリルを紹介。このドリルは複合R構造で負荷を分散させて熱を逃がすもので、樹脂・アルミ・銅・インコネル・紙を高精度に加工できるという。
超硬工具に欠かせないタングステンの値上がりが切削工具メーカー各社を悩ませている。イワタツールは工具の再研磨事業を行っているが、このほど使用済み工具の買取を試験的に始めた。多くは超硬スクラップの価格での買取となるが、再研磨可能なものは高く買い取る考え。また同社は工具を有効利用してもらおうと加工条件アプリも開発した。アプリで工具を選ぶかQRコードを読むと切削条件が示される。岩田昌尚社長は「AIを仕込んでいてこの機械ならこのように加工するとよい、と提案できる。4年前から開発してきたが、この2年でかなりブラッシュアップした」と自信を見せる。
(日本物流新聞2026年10月10日号掲載)