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ストラタシス・ジャパン、3Dプリンター「Origin Two」を展開

投稿日時
2026/05/18 09:00
更新日時
2026/05/18 09:00
3Dプリンター「Origin Two」と竹内翔一セールスアプリケーションエンジニアマネージャー。手には「P3 Silicone 25A」で積層造形したワーク

射出成形並みの面粗度

多種多様な樹脂3Dプリンターを展開するストラタシス・ジャパンの高精度DLP方式3Dプリンター「Origin Two」が注目を集めている。同装置は、積層痕が目立ちやすいというAM(アディティブ・マニュファクチャリング)の課題を克服し、射出成形品に匹敵する表面品質(表面品質最小粗Ra 3ミクロン以下)を実現。さらに、高い繰り返し精度も達成している。3台のプリンターで計270個のモデルを造形した試験では、プラットフォーム内で98.5%、プリンター全体でも93.3%のモデルが±50ミクロン以内の寸法精度に収まるという、高い再現性を証明した。

竹内翔一セールスアプリケーションエンジニアマネージャーは次のように語る。

「従来の光硬化樹脂には『脆い』『耐熱性が低い』といった課題がありましたが、世界的な材料メーカーとの協業により、それらを克服したレジンをラインナップしました。また、当社が認定していない材料であっても、ユーザー自身がパラメータを調整して出力できるプラットフォームも提供しています。小ロットであれば金型を製作せずとも、3Dプリンターでそのまま最終製品を作れるという新たな選択肢を提案しています」。

■信越化学と『本物』シリコーン材開発

なかでも注目を集めているのが、信越化学工業と共同開発した材料「P3 Silicone 25A」だ。シリコーンは耐薬品性や耐熱性に優れ、ガスケットや防振材、ウェアラブル機器などに不可欠な素材だが、これまでは3Dプリントで従来の成形品に匹敵する性能を出すことは困難だった。

同材料はシリコーン特有の機械的特性を備え、150度で最大1000時間の熱老化試験においても性能が実証されている。さらに、患者専用の医療機器や少量生産部品向けに、生体適合性を付加した「P3 MED Silicone 25A」を開発。人体に触れても安全なことから、患者一人ひとりに合わせたカスタマイズが必要な医療デバイスや、皮膚に接触するウェアラブル機器などの用途も見込まれる。

竹内氏は「金型では不可能な形状も造形できる。我々もどんな用途に使われるか想像できないほど、大きな可能性を秘めています」と、新材料が切り拓く市場に期待を寄せる。

 

(日本物流新聞2026515日号掲載)