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「鉄工所丸ごと洗浄」の新サービスが始動

投稿日時
2026/05/18 09:26
更新日時
2026/05/18 09:52

鉄洗、切削油の知見武器に鉄工所のイメージ改革
〜インターモールド大阪より〜

「鉄工所、丸ごと洗います」。インターモールド2026大阪の会場で、異彩を放つ看板を掲げていたのが、25年に設立された鉄洗(てっせん/大阪市淀川区)だ。同社は切削油・潤滑油の販売を手掛ける関西石油製品販売の新規事業として誕生。上地龍部長は「旋盤、マシニングなどの切削油の交換やタンク清掃を中心に、鉄工所全体をきれいにする。類似のサービスは他にない。要望があれば鉄工所のエアコンやシンク、トイレ、床も全部磨く。清掃を単なる作業ではなく、投資と捉えて利用してほしい」と呼びかける。

設立のきっかけは、普段の業務だった。水溶性切削油は長期間使うと液劣化による臭いで工場環境が悪化し、交換が必要だ。関西石油製品販売は切削油を販売する際に、顧客に依頼されて切削油の抜き取りや液交換を担うこともあった。従来は鉄工所の社員が行っていたが、負担が大きく、若手がやりたがらない作業でもある。切削油の清掃の勘コツを理解した自分たちがプロの目線で交換・清掃を担えば、事業として成立するのではないか。半年間の試験運用で確かな手応えを得て、今年4月に本格展開を開始した。

強みは油と金属を知り尽くした商社としての知見。切削油の抜き取りやタンク清掃、液交換を中心に、オイルコンや工作機械の外壁、窓の油膜除去、ランプなど目立つところをすべて綺麗にする。トイレや床まで清掃の対象にするのは、鉄工所の場合は汚れが“特殊”だからだ。鉄工所の床汚れは一般家庭と異なり、油・切粉・ほこりの集合体。清掃にはノウハウが必要で、鉄洗は最適な洗浄剤などを駆使して汚れをしっかり落とすという。

切削油の交換を怠ると固着やフィルター詰まりなど工作機械の故障にもつながるため、定期清掃には費用面でのメリットもある。加工精度を維持するうえでも切削液の果たす役割は大きい。今後は「鉄洗」ブランドで全国展開も模索しながら、機械清掃のプロ育成や雇用の創出にもつなげたい考えだ。「清掃が日本の屋台骨であるモノづくりの一部を担っていることに、誇りを持って事業を広げていきたい」

製造現場では中東情勢の影響による潤滑油不足も懸念される。だが上地部長は「仮に中東情勢で工場稼働が止まっても、このビジネスは逆にチャンス。清掃をしっかり行えば雇用にも有効で、鉄工所のイメージを変えることにもつながるのではないか。実際に事業をやってみて、未来しかないと感じる。やるからにはテッペンを狙いたい」と力強い。