オピニオン一覧

神戸大学 経済経営研究所 教授 佐藤 隆広 氏

2023年には中国を抜いて世界の最大人口となる見込みのインド。国連の予測では、インドの人口は2060年代まで拡大が予想されている。 インド経済を研究する神戸大学の佐藤隆広教授は、「市場拡大は間違いないが、インドには独特の難しさがある。機運...

愛知大学 国際ビジネスセンター所長 現代中国学部 准教授 阿部 宏忠

中国の「ゼロコロナ」政策は昨年12月に急転換し、事実上終了した。しかし、中国各地で断続的に実施された厳しい行動制限は、経済成長の足かせにもなった。

製造業DX実現のカギ〜第30回

製造業における競争力の源泉は「ものづくり力」"だけ"にあるという前提が絶対ではなくなってきたと感じている。また、製造業の業態が従来のように「企画」「開発」「生産」「販売」と一体となっていない企業も増えてきており、方向性は様々だ。

製造業DX実現のカギ〜第29回

視点を「利益をどのように最大化するか」に移して「生産者余剰」と「消費者余剰」という視点で考察してみる。「生産者余剰」とは簡単にいうと生産者がその生産物から得られる収入から、生産を行うために掛けたコストを差し引いたもの。「消費者余剰」とは、消...

製造業DX実現のカギ~第28回

かつては長期経営計画などを事細かにしっかり立てて、その進捗を追うのが正しいとされてきた。だが、先が見えない世の中では、長期のビジョンや企業の在り方はしっかり示しつつ、DX実現により変化に対応できる企業体質づくりが必要だと確信している。

高千穂大学準教授 内田 稔 氏

115円台で始まった2022年の円相場は、日米金利差の拡大や日本の貿易赤字などを受けて大幅に下落した。10月には一時151円94銭まで下落し、日本の通貨当局も円買いの為替介入で応じた。 

製造業DX実現のカギ~第27回

私はバーチャル上に作りこんだ工場や設備、およびその状態、製品のロケーションや検査データなどの情報を含む「デジタルデータ」を徹底活用し、リアルな工場と連動して、目的に応じた最適な運用を行える工場を「デジタルファクトリー」と呼ばせていただいてい...

製造業DX実現のカギ~第26回

前号に引き続き、動作シミュレーションについて解説させていただく。PLCとの連動では、「PLCなしでのプログラム検証」ができる。このため、ロボットシミュレーション同様、シミュレーションモデルとプログラムデータのみで、製品仕様違いによる加工差異...

製造業DX実現のカギ~25

次に「動作シミュレーション」についても解説させていただく。これは、工場や設備、ロボットや人などの3次元モデルを活用し、物理的な干渉や動作を検証することができるシミュレーションツールで、チームクロスFAでは主にシーメンスデジタルインダストリー...

製造業DX実現のカギ~24

シミュレーションは前回連載の通り、目的によって重みづけを変えることができる。いくら生産量を最大化したいとしても、過剰在庫を抱えるのは適切ではないし、作業人数を減らしたいとしても、欠品を起こしてしまっては本末転倒である。

東京財団政策研究所 主席研究員 柯 隆 (か りゅう)氏

日本は大きな悩みを抱えている。日本経済は中国経済に大きく依存しているなかで、中国とディカップリング(分断)を進めるわけにはいかないが、これ以上対中依存度が高まるリスクをどのように管理すればいいのか。簡単には結論を出せない。

日本貿易振興機構(ジェトロ) DX推進チーム 主幹 宮﨑 拓 氏

新興企業が世界の技術革新をリードする時代になった。ビッグ・テックと呼ばれる米国の巨大IT企業の時価総額は日本のGDPを抜き去り、インドやASEANなど新興国でも勢いのあるスタートアップが勃興する。世界のバリューチェーンはもはや彼ら抜きに語れ...

愛知大学 国際ビジネスセンター 所長 現代中国学部 准教授 阿部 宏忠

10月23日、中国共産党は今後5年間の党運営を担う政治局常務委員7名を選出した。異例の3期目となる習近平新指導部は、建国百周年(2049年)までに社会主義現代化国家の全面的建設の実現を目指す「第二の百年」目標に向かってスタートを切った。

(一社)Space Port Japan 代表理事(元JAXA宇宙飛行士) 山崎 直子 さん

「人とロボットの共存する社会を国家ビジョンに」 そう話すのは(一社)日本ロボット工業会(JARA)が10月13日、創立50周年を迎えたのに合わせて開いた「JARA創立50周年記念シンポジウム」に登壇した元JAXA宇宙飛行士で(一社)Spa...

製造業DX実現のカギ~第23回

デジタルファクトリー構築の核となる「シミュレーション」。生産性や各種計画など数値シミュレーションを中心とした「生産シミュレーション」と、物理的な検証やロボットや自動装置のプログラミング検証を中心とした「動作シミュレーション」の2つがデジタル...

製造業DX実現のカギ~第22回

「目指す業務プロセス策定」においては、試作出図に至るまでの「サイバー」と、それ以降の「フィジカル」という視点と、「システムズエンジニアリング」という考え方が重要になってくる。

慶應義塾大学 教授 青山 英樹

工作機械やロボットを含むものづくり現場の様々な機器はIoT化が進み、機器や製造物の状況を認識するためのデジタル情報の収集が可能になってきている。IoT機器からの情報を簡便に収集する仕組みとして、ファナックが提供するFIELD、コンソーシアム...

製造業DX実現のカギ~第21回

エンジニアリングチェーンにおけるDX化への次のステップとしては「商品化業務改革の目標(KPI)設定」が挙げられる。具体的には、生産準備や原価管理といった量産に至るまでの各業務の前倒し(フロントローディング)を行い、目標設定を行い、それを管理...

製造業DX実現のカギ~第20回

エンジニアリングチェーンのDXは、サプライチェーンのDXと並び、製造業DX実現におけるもう一つの柱である。むしろ、工場を持たれている企業の場合はこちらの方が経営に与えるインパクトは大きい。

製造業DX実現のカギ~第19回

製造業DXには大きく二つの流れを考える必要がある。一つは製品の原材料・部品の調達から、製造、在庫管理、配送、販売までの全体の一連の流れにおいてDXを実現する「サプライチェーンのDX」。もう一つは商品企画から、製品設計、工程・設備設計、ライン...

製造業DX実現のカギ~第18回

製造業DXがもたらす未来として最たるものに、「ダイナミック・ケイパビリティ」の強化が挙げられる。ダイナミック・ケイパビリティの要素は「感知」「捕捉」「変容」の三能力と言われているが、製造業DXはそれらを劇的に進化させる。 

製造業DX実現のカギ~第17回

前回に続き、DXがもたらす働き方改革について述べていく。 

(一社)日本鍛圧機械工業会 代表理事会長 北野 司 氏

――最近の景況は。 「景況感はそれほど悪くありません。設備投資意欲は補助金の関係もあって横ばいから上向きの状態でしばらく推移しています。コロナ前の状況近くまで回復してきました。ただ、ご存知のように電子部品の供給が滞り長納期化しています。その...

名古屋大学 未来材料・システム研究所教授 山本 真義 氏

多くの国が2030年を目処に内燃機関の廃止や規制を掲げる中、自動車のEV化は今後ますます加速していく。世界の自動車産業をリードしてきた日本メーカーも、EVでは少々遅れを取っている感は否めない。