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ユビテック、熱中症を個人別にAIが予知

 オリックスグループのユビテック(東京都港区)は1月18日、オンライン記者会見を開催し、安全衛生支援サービス「Work Mate(ワークメイト)」、工場設備リアルタイム監視システム「D?COLLECT(ディーコレクト)」の新機能を紹介した。同社の大内雅雄社長は「これまで提供してきた見える化機能から一歩踏み込む。熱中症予兆検知や現場カイゼンなど、実行力を持ったサービスを提供したい」と表明した。 ワークメイトはスマートウォッチ(=写真)を活用し、現場作業者の「転倒・転落検知」「バイタル情報測定」等の各種情報を取得できる安全見守りサービス。今回の刷新で新たに、熱中症予兆検知機能を追加した。3・5万時間に達する実証実験で得たバイタルデータを解析することで、熱中症の予兆である大量発汗状態を予知できるアルゴリズムを開発した。作業者個人の特性をAIが学んで予知精度が進化し続けるため、時間ベースで一律に管理する従来方式から脱し、作業者ごとの適切なタイミングで休憩や作業復帰を促せる。スマートウォッチとサービスの利用料はID1件当たり月額3000円。5年間で合計3万IDの導入を目指す。 また、ディーコレクトは従来の「見える化」に加え、製品不良を改善するサービスへと刷新した。原材料や生産設備、金型など製造現場に蓄積したビッグデータを様々な切り口でAIが分析して不良要因特定の精度を高め、解析結果をもとに現場業務の改善提案や自動化に向けたシステム構築まで一貫して提供できるという。 同社では「オリックスグループの製造知見豊富な技術者が仮説を提供したうえで、AIエンジニア、ユーザーの現場技術者と連携することで成果を導き出せる」と言う。分析費用は1製品・不良3種類・15ロット以内で50万円から。 (2021年1月25日号掲載)

2021年02月10日

明星金属工業、工場の壁を園児のアートで鮮やかに

 年の瀬迫る12月22日。明星金属工業(大阪府大東市)の本社工場壁面に1枚の鮮やかなデザイン画が出現した。道行く人はよくできたアートだと思うかもしれないが、実はこの絵を製作したのは工場に隣接するひらりす保育園の園児たち。明星金属工業の上田幸司社長が発案し、ひらりす保育園の毎年の卒園事業として採択された取組みによるものだ。 明星金属工業では夏場の工場内の室温上昇を防ぐために窓に遮光板を設置。すると景観が殺風景になってしまったため、何かに利用できないかとひらりす保育園にデザイン画の製作を依頼したという。そこで同園では子供向けアートイベントなどを手掛けるエデュセンスの指導の下、園児たちの手形・足形をもとに壁画を製作。作品は今後毎年新たに掲示され、工場の壁に10年間飾られる予定だ。 12月22日に明星金属工業で開かれた完成披露式典では集まった22人の園児たち自ら幕を外し、完成したデザイン画を披露。式典の後には工場見学も行われた。上田社長は「予想以上の仕上がり」と話しつつ、「これを機に子供たちにモノづくりに興味を持ってもらえれば」と期待を寄せた。 (2021年1月25日号掲載)

2021年02月10日

永泰産業、体温測定機能付きハンドディスペンサー

 永泰産業(群?県?楽郡?泉町城之内5-24-21、フリーダイヤル0120-70-5254)は、非接触型の体温計・消毒液スタンド「エチケットウォッシャーET-JIN120」を発売した。手をかざすだけで、安定型次亜塩素酸ナトリウム水溶液の噴出と同時に、手のひらでの体温の測定が可能。測定した体温が画面に表示され、体温の値が高い場合は高温警報に切り替わる。  単2電池で稼動するため、オフィスや店舗の入口に電源がない場合でも設置が可能。また、自動で一定量(約0.5ml)の液剤を噴出するため、ランニングコストを抑えられるという。高さは930mmと1323mmの2通りでの組て立てが可能だ。(2021年2月10日号掲載)

2021年02月10日

山善、大阪本社に協働ロボ展示場

 山善は1月25日、大阪本社本館(大阪市西区)の1階に協働ロボット専用のショールームをオープンした。コロナ禍で需要の高まる省人化・自動化ニーズに応えるため、まず3メーカーの協働ロボットを展示。デモンストレーションも行いないながら、具体的な活用方法を提案する。 ショールームは、生産現場の省人化・自動化を提案する同社のFAE(factory automation and engineering)支社の主管で開設。130平方?bの面積に5台の協働ロボットを展示し、FAE支社がエンドユーザーやSIerとの打ち合わせや商談に用いる。 同社が昨年7月に正式に代理店契約を結んだ台湾の協働ロボットメーカーTECHMAN製の実機がネジ締めや冷蔵庫からペットボトルを取り出してテーブルに給仕するデモを行う(=写真)。またファナックの協働ロボットCR?XやABBの双腕型協働ロボットYuMiも展示。山善は「様々な生産現場のワークに最適な協働ロボットをご提案できる。コロナ禍では『密』を回避する動きも加わり、需要はますます高まっている」とし、今年度はFAE支社に2人のエンジニアを採用。来年度もエンジニアを1人増員しエンジニアリング機能を強化する考え。TECHMANの女性専任営業チーム「テックウーマン」には今年度の新入社員も加え、増員している。 (2021年2月10日号掲載)

2021年02月10日

アシックス、工場内の行動分析から改善へ

 アシックスは、従業員の行動分析が可能な「ワーキングソリューションシステム」を開発した。工場内の位置情報などを記録して分析し、労働状況を可視化。働き方改革に貢献するサービスの構築を目指す。 現在開発を進めているスポーツデータ統合システム「YUNEGRID」を応用したもので、コア技術の一つである小型BLEセンサ(約5?c)を使用する。時間に応じた歩数を記録できるほか、検知器と連続することで着用者の位置情報の取得を可能にした。 昨年10月、実用化に向けて、神戸デジタル・ラボと共同で実証試験を実施した。アシックスの100%子会社であり、「国内唯一のシューズ生産拠点」という山陰アシックス工業の工場内に検知器を設置。複数の従業員が、センサを装着したワーキングシューズで数週間業務を行い、その行動を分析した。 着用者の移動履歴、施設への入退室時刻、滞在時間などのデータを通じて、業務改善に向けた課題抽出、改善施策導入語の効果検証への活用につなげる。遠隔地のPCやモバイル端末でも確かめられることから、「在宅勤務などニューノーマルの働き方にも適している」(アシックス)という。1月中旬から日本ロジテムの物流倉庫でも実証試験を開始。作業効率や行動量の定着化と可視化を図る考えだ。 (2021年2月10日号掲載)

2021年02月10日

佐竹化学機械工業、高精度湿式分級機に卓上ラボ機

 佐竹化学機械工業(埼玉県戸田市新曽66、TEL.048-433-8711)は、高精度湿式分級機「アイクラシファイア」において卓上サイズのラボ機(=本体写真)を発売した。アイクラシファイアは、スラリー中の微粒子の粒度分布を、任意に調整できる装置。分級ローターの遠心力を利用して微粒成分や粗粒成分を除去して粒子径を制御できるほか、分級時の回収速度・回収率の推定なども行える。 新製品のラボ機は幅200×奥行300×高さ400mmのコンパクトサイズで持ち運びやすく、新素材開発や新規プロセス開発に最適。ドラフトチャンバー内にも設置できる。分級粒子径は0.5?10μm(粒子密度による)で、最大処理量は毎時5リットル。ラボ機で固めた仕様をアイクラシファイア標準機向けにスケールアップすることも可能。サタケ独自のスケールアップ技術で量産用の条件出しをサポートできる。 (2021年2月10日号掲載)

2021年02月10日

オカムラ、手術ロボ操作専用のイス開発

 オカムラは、メディカロイド、神戸大学と3者共同で、hinotoriサージカルロボットシステム専用のチェア「kumpel(クンペル)」を開発した。 hinotoriはメディカロイドが国産初の製造販売承認を取得した手術支援ロボットシステム。スコープを覗く姿勢を長時間とりながら、頻繁で細かな手と足の操作を行うため、椅子に座って操作する際の疲労が課題となっていた。この課題解決に向けて開発されたのがクンペルだ。調査を3者共同で行い、オカムラがもつ医療・介護施設向けの家具開発・製造のノウハウを生かして様々な機能も盛り込んだ。 クンペルは長時間の作業でも疲れにくいように術者の骨盤を立たせ、正しい姿勢をサポートできる。フットペダル操作時に足を動かしやすくするため、座は5度に前傾可能。背座一体型のシートは、快適に手術作業ができるよう腰を包み込む背もたれと腿裏を圧迫しない座面形状にこだわった。座はフットペダルを操作しやすいように奥行きを短くし、先端はV字形状を採用している。キャスターには、滑りすぎず適度なグリップ感のあるゴムキャスターを採用した。 (2021年1月25日号掲載)

2021年02月08日

コトヒラ工業、除菌できる空気清浄機

 コトヒラ工業(長野県東御市滋野乙1320、TEL.0268-63-0120)は新製品のUV式業務用空気清浄機(=写真)の予約を開始した。毎分3~4?の大風量で取り込んだ空気を、UV光(紫外線)で除菌する空気清浄機。床面積52畳(80?u)の大空間に対応し、100?の空間を12時間後に99%除菌できる。紫外線を直視しない安全設計のほか、メンテナンス扉を開ける際には紫外線照射が止まる構造を採用した。消耗品のUVランプの寿命は6000時間、1カ月の電気代は400円程度で、ランニングコストも低い。騒音値は48~54dBと比較的静かで風量調整ツマミにより風量・騒音値を下げることもできる。 (2021年1月25日号掲載)

2021年02月08日

ノーリツ、IoT導入のエコジョーズ

 ノーリツは高効率ガスふろ給湯器エコジョーズ「GTC2462シリーズ」とIoT技術を導入した無線LAN対応給湯器リモコンをリニューアルし、3月1日に発売する。スマートフォンを通して遠隔宅外からでも入浴状況を把握できる「おふろの見まもり」機能を拡充した。 近年増加傾向にある高齢者の浴槽での入浴事故(溺死、2019年の発生件数は07年の6割以上の増加)に対応。浴室リモコンの人感センサーと給湯器本体の水位センサーで浴室への入室および入浴状況を検知し、台所リモコンや宅内の無線LANと繋がったスマートフォンなどのアプリ画面で確認できる。従来は宅内からの確認のみだった。給湯器本体の希望小売価格は税別42万6000円から。 (2021年1月25日号掲載)

2021年02月08日

C&Gシステムズ、部品加工向け「Parts CAM」新版

 C&Gシステムズ(塩田聖一社長)は、2次元・3次元(2D・3D)ハイブリッド部品加工用CAMシステム、「PartsCAM(パーツキャム)」の新版「V6.1」を2月にリリースする。 最新バージョンでは、ワークの姿勢を旋回軸・傾斜軸で位置決めし、加工面を固定して3 軸による多面加工を行う「多面位置決め機能」を搭載した。これによって「多面加工を行う際の段取り時間や加工データ作成を大幅に効率化できる。また、機械の姿勢を決める加工方向の情報なども、2Dと3Dハイブリッドの特徴を生かした視覚的な操作で容易に定義可能となった」(同社) これにより、部品形状の加工面に対し穴あけ加工、2軸・3軸加工を効果的に組み合わせることで部品加工の適応範囲がさらに広がり、3次元の幾何形状を含んだ機械・機構部品やその試作部品などの高精度加工を強力にバックアップする。 同機能は、金型向けCAD/CAMシステム、EXCESS?HYBRID?U(エクセスハイブリッドツー)最新版「V6.1」のCAMモジュールにもバージョンアップ搭載し、同時リリースする。製品価格は「PartsCAM」が160万円~(税別、保守料別、調整費別。モジュール構成により変動)。 (2021年1月25日号掲載)

(株)C&Gシステムズ

2021年02月05日

ダイキン出資のシェアオフィス、日本初のWELL認証取得

 ダイキン工業が出資するpoint0が運営するコワーキングスペース「point 0 marunouchi」(東京・丸の内、2019年7月開設)は「WELL認証(WELL v2 pilot)」のゴールドランクを取得した。この認証取得は日本のコワーキングオフィスとして初めて。認証はアメリカの公益企業IWBI(The International WELL Building Institute)が14年にスタートし、空間のデザイン・構築・運用に「人間の健康」という視点を加えたオフィス空間の評価システム。  今回の取得はpoint0に出資するオカムラ、パナソニック(ライフソリューションズ社)とともに、3社の異なる得意分野である空気・空間、ファニチャー、照明のノウハウ・技術・商品を駆使することで実現した。 ダイキンは各エリアや個室の換気量が認証基準を満たすよう設計段階からレイアウトを配置したり、高性能の空気フィルター を増設したりして空調換気システムを強化した。「新型コロナウイルス感染症が拡大し、働く空間への意識が変化する中でのこの度のWELL認証取得は、point 0 marunouchiの利用者にとって、安心して働ける場所の指標になる」と言う。 (2021年1月25日号掲載)

2021年02月04日

岩崎電気、紫外線空気清浄機「エアーリア」に新製品

 岩崎電気(東京都中央区東日本橋1-1-7、TEL.03-5846-9012)は、空気循環式紫外線清浄機「エアーリア」シリーズにオゾンによる除菌機能を付加した「AIRLIA COMPACT DUAL」(エアーリアコンパクト デュアル、=写真)を1月26日に発売する。 今回発売するエアーリア コンパクト デュアルは、紫外線による空気除菌だけでなく、オゾンによる表面除菌が可能で、テーブルや椅子、ドアノブ、スイッチなどに付着した細菌やウイルスなども不活化(除菌)する。「搭載するオゾン発生器はNPO法人日本オゾン協会の認定製品であり、最高0.1ppm、平均0.05ppm以下のオゾン濃度のため、オフィスでの事務室や会議室、病院やクリニックの診察室や待合室、飲食店、商業施設など様々な場所で安心してご使用いただける」(同社)。 受注生産品で価格はオープン (2021年1月25日号掲載)

2021年02月04日

淀川電機製作所、ヒューム用集塵機から可搬型

 淀川電機製作所は、溶接ヒューム用集塵機「SETシリーズ」に出力0.75?`ワットの可搬型を追加した。特定化学物質障害予防規則の改正に伴い、今年4月からヒューム濃度に応じた対策が求められることから製品化した。価格は税抜47万4千円。フィルターの長寿命化を図る一方、能力維持時間の延長に必要不可欠な除塵機能を手動で除塵する構造にしたことで、同出力の従来機に比べて3割安価に設定した。 キャスターで移動させる「SET75e?SV」は、幅709×奥行598×高さ1601?_(重量111?`グラム)まで小型・軽量化することで、現行の生産ラインでも運びやすくした。シリーズ共通の特徴である火花吸引抑制機能を搭載。本体外側のボックス内に独自の特殊金属多孔体バップルを多段に設置し、スパッタや火花の流入を防止する。 最大風量は毎分9~10立方?b。可搬型の開発にあたってフィルターの除塵構造を見直した。付属のエアガンから噴射した圧縮空気でフィルターを振動させ、粉塵を効果的に払い落とすというもの。微差圧センサーやタイマーで自動噴射するタイプに比べて簡易な構造にしたことで価格を抑えた。 担当者は、「濃度測定後の高価な高性能マスクへの変更、そのランニングコスト増への対策の一助として、作業者周辺のヒューム濃度が低減する新機種が提案の間口を広げる役割を果たす。1台でも複数人の対策ができる可搬型のメリットも伝えたい」と話す。 年間販売目標は400台。商用車に載せられる送風機型のデモ機も貸し出すことで、集塵機能を体感してもらう活動を展開する計画だ。 (2021年1月25日号掲載)

(株)淀川電機製作所

2021年02月04日

赤松電機製作所、ARでミストコレクター提案

 赤松電機製作所はAR(拡張現実)によるミストコレクターの提案活動を開始した。サイズだけでなく、製品を360度確認できるのが特徴。iPhoneやiPadから、アプリをダウンロードせずに無料で使える。 「オニカゼAR」の名称でスタートした。新型コロナウイルスの影響で訪問による寸法チェックが難しい場合でも、ユーザー側ですぐに検討できるようにした。使い方はQRコードを読み取った後、置きたい場所の床を認識するだけ。スライドで製品を移動させることもできる。 対象製品は「HVS?100」と「SMG?40R」。処理能力、サイズが異なる機種は拡大・縮小で対応する。カタログで見えない底面や排出部といった細かい部分も確認可能。展示会で直接実機を見せる機会が減少したことから、ユーザーだけでなく、販売店に対してもメールマガジンなどを通じて利用を呼びかける考えだ。 営業企画室長の濱部光広氏は、「設置イメージをスクリーンショット(画面保存)することで、提案書作成や社内検討にも活用いただける。生産ライン、工作機械の構造上、限られたスペースにどう設置するかもポイントになる。その一助になれば」と話していた。 (2021年1月25日号掲載)

(株)赤松電機製作所

2021年02月04日

三菱電機、制御データと映像の同時記録が可能に

 生産現場でデータマネジメントによる業務の効率化が進展している。事務所や外出先にいながら稼働状況を把握することも当たり前になりつつある。状況把握の一歩先にある保全業務に焦点を当てたサービスが出てきた。 三菱電機が昨年開始した「トータル保全ソリューション」がそう。製造元が異なる機器、装置、ラインでも、各階層に応じた「予知保全」「予防保全」「事後保全」ができるいうものだ。客観データを収集し、AI技術などを活用。作業者の感覚に依存しない分析で工場全体の保全業務を最適化し、ダウンタイム短縮、生産性向上、品質強化につなげる。 昨年末には、事後保全向けの製品として、カメラレコーダユニットと高速フレームレートFAカメラを発売した。装置の制御データと生産現場を撮影したカメラ映像の同時記録が可能。生産現場の装置を現地で実機確認することなく、エラー発生や設備停止の状況を遠隔から確かめられる。 同社製シーケンサを軸に構成する。外部からの不正アクセスを防ぐため、シーケンサにはIPフィルタ機能やファイルパスワード機能などを標準搭載した。FA市場のなかでも、加工や組立などの生産工程を中心に需要を見込んでいる。 産業用ロボットにも利用可能。広報部の担当者によれば、「他社製ロボットコントローラでも制御データをシーケンサに取り込むことで、時系列データの分析や要因解析が行える」という。 レコーダユニットは、ロギング(データ記録)の開始条件と記録時間を指定するだけで設定が完了。シーケンサ向けのソフトウェア「MELSOFT GX Work3」(別売)を併用することで、カメラ映像、制御データ、シーケンスプログラムの関連性を可視化し、リモートワークでも容易にトラブルを解決できるようにした。 社内のシーケンサ生産ラインに導入したところ、生産設備エラー改善で稼働率が向上したうえ、生産設備停止の調査時間削減ができたという。 FAカメラは、フレームレートを「業界最高速」200fpsまで上げたことで、従来のネットワークカメラで困難だった高速移動体の撮影を可能にした。ロボットによる部品のピッキング、高速ソータ上のワークなどにも対応する。 レコーダユニットとの連携で、カメラとシーケンサ間の高精度な時刻同期も可能に。可変焦点レンズの採用により、カメラ設置後も撮影範囲を容易に変更できる。 前出の担当者は、「生産設備のトラブル発生時の早期復旧、生産設備の立ち上げ調整の容易化は、製造業における共通の課題であるため、シーケンサが使用される生産工程での採用が期待できる」としている。

2021年01月26日

ヤマザキマザック、クラウドサービス拡充

 数十年の長期にわたって使われる工作機械のビジネスが変化している。 機械を売る「モノ」のビジネスに、IoTによる問題解決や用途開発などの「コト」を付加した提案だ。これまで訪問や対面が当たり前だったメンテナンスや講習会などのサポートも、コロナ禍で移動が制限されたことで「遠隔で受けたい」とのニーズが高まっている。 ヤマザキマザックは2019年4月から開始したクラウドサービス「Mazak iCONNECT」を拡充。最新CNC「MAZATROL SmoothAi」搭載機を対象に、昨年12月販売分からこれまで有償だった専用通信機器を標準装備させ、3年間無料でサービスを利用できるようにした。 Mazak iCONNECTは、顧客、工作機械(同社製)、サポートセンタをクラウドネットワーク技術でつなげることで、生産性を高める総合サービス。携帯電話回線を使用することで、複雑な配線作業が不要に。「機械導入初日からすぐに利用できる」という。 PCやスマートフォンから専用ポータルサイトにアクセスすれば、稼働状況などをいつでも確認できる。そのほかにも、CNCデータバックアップ、定期点検の管理、プッシュ通知、ソフトウェアダウンロード、稼働履歴報告などが受けられる。写真やビデオをチャット共有することで、技術担当者に機械の状況を伝えられる機能も備えている。 クラウドに1日1回自動保存された、加工プログラム、工具データ、ワークオフセット、パラメータなどのデータは暗号化されており、パスワードを入力することで複号・閲覧できる仕組みだ。 昨年7月からポータルサイト上でスキルアップを支援するサービス「MAZAK e-Learning」を開始。プログラミングスクールなどの講義をデジタル化したもので、スマートフォンやタブレット端末があれば、いつでも受講できる。 経営企画室の担当者は、「(新型コロナウイルス感染症の影響で)展示会やお客様の立会いなどの営業活動だけでなく、全国各拠点で提供しているトレーニングスクールもwithコロナに即した取り組みが必要となった。今回の取り組みは、この状況下において好評いただいている」と話す。 今年1月以降に追加・アップデートする機能としてミル主軸パフォーマンス診断を発表した。 「スムースAi主軸」(オプション)搭載機種が対象。ミル主軸の状態を定期的に診断し、異常が見つかった場合は通信機能を利用して、サポートセンタから遠隔で、より詳細な診断を受けることでダウンタイム削減を可能にした。「従来は当社の技術者が専用の装置で診断していた」という。 サービスの利用料金は初年度37万6千円(通信機器込み)。2年目と3年目は9万8千円に設定した。今後、稼働監視や保守管理に関するサービス機能を拡充する予定だ。

ヤマザキ マザック(株)

2021年01月26日

タカラスタンダード、ホーローパネルの浴室

 タカラスタンダード(大阪市城東区鴫野東1-2-1、TEL.06-6962-1507)は戸建て向け、マンションリフォーム向けの浴室パネルデザインをリニューアルし、2月22日に発売する。 鉄のベースにガラス質を焼き付けたホーローは同社の代名詞で、浴室のすべてのシリーズに「ホーロークリーン浴室パネル」を採用している。ホーローへのインクジェット印刷により今回、天然石の自然な風合いを生かした4色と、服やインテリアを選ぶようにコーディネートを楽しめる4色など新柄24種類を加えた。一方、支柱を組立てパネルをはめこむ構造に抜本的に見直したことで、施工後のメンテナンスも容易にした。 (2021年1月25日号掲載)

タカラスタンダード(株)

2021年01月26日

岡本工作機械製作所、超精密ベッド平面研削盤の新シリーズ

 岡本工作機械製作所(石井常路社長)はリニアモータ駆動方式を採用したクロスレール昇降式CNC超精密ベッド平面研削盤「UDG?NCLiシリーズ」を発売した。「近年高まる自動化、超精密、機上測定、クラウニング研削などのニーズに応えるべく、設計から新たに開発した」(同社)という。 高精度位置決めと高速送りを実現するため、駆動方式にはテーブルリニアモータを採用。摺動面には市場最高級の面品位を実現する可変静圧スライドを採用し、「究極の平面加工を実現できる」という。新たに開発した静圧といし軸と旋回といし軸の2頭をクロスレールに搭載しており、工作機械部品などの平面・顎下加工を1サイクルで行えるのも特長だ。 といし交換のオプションとしてATC(Auto Tool Changer) による自動といし交換装置とフルオートといしバランス装置を用意。加工工程に最適なといしの自動交換から、といしバランス取りまで行える。機上測定オプションにも対応をしており、従来は測定が難しい大型加工物を1サイクル内で測定と補正研削を行え、大型加工の自動化と高精度化に貢献する。 Maxテーブルサイズは左右10000、前後3500、通過幅4500ミリメートル。 (2021年1月25日号掲載)

(株)岡本工作機械製作所

2021年01月26日

コマツ産機など、栃木・小山に新展示場

 コマツ産機は昨年末、コマツ栃木工場内(栃木県小山市)にコマツグループ3社による「東日本(小山地区)展示場」を開設した。この展示場は「未来のGEMBAを提案」をテーマにコマツ産機製品のサーボプレス、プレスブレーキ、ツイスター加工機、溶接ロボットによる「成形」「曲げ」「切断」「溶接」の各種加工を身近に体感できるほか、コマツ産機製品以外のフォークリフトや工作機械といったコマツグループの3社(コマツ産機、コマツNTC、コマツカスタマーサポートリフト事業部)製品のデモンストレーションやプレゼンテーションなども見られる。 今後は新展示場での製品展示に加え、リモートによるデモ加工やオンライン展示会の開催などを検討している。コマツグループは「周辺地域のお客様だけではなく、全国のお客様にご利用いただける展示場を目指す。今後も『品質と信頼性』を追求し、ダントツバリュー(顧客価値創造を通じたESG課題の解決と収益向上)により、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を目指していく」としている。 (2021年1月25日号掲載)

コマツ産機(株) 

2021年01月26日

リンナイ、BtoB向け施設「ほっとラボ浜松町」

 リンナイは、BtoB向けの製品体験施設「Hot・Lab(ほっとラボ)浜松町」(東京都港区芝大門2-9-1)のバスルームエリアをリニューアルし、1月12日にオープンした。「昨年発売した『マイクロバブルバスユニット』をはじめとする上質な浴室空間をご体感いただける」(同社)。 同施設は8階建てで1階は厨房製品、2階は同社のビルトインコンロを使い実際に調理体験ができるクッキングラボなどがある。今回リニューアルしたのは8階の「マイクロバブルバスユニットルーム」で、「機器単体の展示でなく、マイクロバブルバスユニットの世界観を感じられるリビングルームや浴室などを再現した」という。 マイクロバブルバスユニットは、マイクロバブル(1~100マイクロ?b)、ウルトラファインバブル(10ナノ?b~1マイクロ?b)のバブル数を増やす技術を追求したといい、従来品と比べマイクロバブルは約2倍、ウルトラファインバブルは約2・7倍に増加させた。 「マイクロバブル入浴は通常のさら湯と比べ、湯上り後の温かさが長続きするほか、バブルが肌の皮脂汚れを落とす洗浄効果もある。また、疲れた心や身体をリラックスさせるためには五感を刺激することが重要。特に視覚からの効果は高く、浴槽に広がる白い泡を見ることでリラックスできる」 同施設ではマイクロバブルバスユニットの全身入浴体験が可能だが、現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、手入浴のみの対応となっている。「手入浴の場合は約1時間程度で体験いただける。ぜひ湯ざわりのよさを体感いただきたい」。 同施設は完全予約制。詳細については「当社の営業担当または近隣の当社営業所に問い合わせてほしい」という。 (2021年1月25日号掲載)

2021年01月26日

THK、LMガイド用防塵カバー

 THK(寺町彰博社長)は、LM ガイド「HDR形」の防塵用プレートカバーを5m超の長尺レールに対応できるよう改良。さらにHDR20、25用のコンパクトブロックを新たに追加した。 「HDR形」は、転動面でボールがしっかりと受けられる接触構造であり、ローリング方向の剛性が高く1軸使用に適している。また、「HDR形」のレール側面にはボール転動面を設け、レール上面からの異物に対して転動面が影響を受けにくい構造となっている。今回新たに追加された防塵用プレートカバーは改良が施され、長尺レールにも容易に取り付けられるほか、HDR15、20の小型形番でも使用できる。形番は15~65の8サイズのラインナップ。 (2021年1月25日号掲載)

THK(株)

2021年01月26日

育良精機、電機集塵式ミストコレクター

 育良精機(茨城県つくば市寺具1395-1、TEL.029-869-1212)は、中圧・高圧クーラント装置より発生する高濃度ミストを捕集する電気集塵式ミストコレクター「ISK-EM」シリーズを今春発売する。 加工室の気密性や容積などに合わせ、最適な風速になるよう調整を行う機能のほか、高温時には温度を下げる役割も果たす。電気集塵式のためフィルター目詰まりがなく、吸引力が長期間持続する。小型モーターの採用で省エネ性能も高いほか、点検が必要なときは自動で停止し、点検箇所を知らせる。さらに運搬設置が容易なキャスター付固定架台も用意した。 (2021年1月25日号掲載)

育良精機(株)工具事業部

2021年01月26日

牧野フライス製作所、脆性材向けの新グラインダ

 牧野フライス製作所は立形マシニングセンタ「eGRINDER BG500」(=写真)を11月12日発売した。炭化ケイ素(SiC)、ガラスなどの脆性材の加工の高効率化ニーズに応える加工機。製品コンセプトに「加工速度3倍」×「工具寿命3倍」(Three× Three Concept)を掲げており、同社では「加工効率を高めながら、砥石工具の寿命や精度の向上を実現できる」という。出荷開始は21年3月の予定で、年間販売計画は60台。国内定価(税別)は5200万円。軸移動量はX600×Y500×Z300mm、最大積載質量は300キロ。 脆性材加工は従来、砥石工具の測定や摩耗管理といった工程を職人の手作業に頼らざるを得ないことが大きな課題となっていた。この課題の解決に向け、BG500では「電着砥石測定システム」を搭載。砥石工具を機上計測し、摩耗度の見える化と閾値設定による標準化などにより、工具摩耗管理までも自動化できるようにした。 微細精密加工機「iQ」をベースにした信頼性に優れた構造を採用し、全軸リニアモータ駆動により高速・高応答及び高精度位置決めを実現する。毎分3万回転の主軸は従来比2~3倍に回転速度を高速化でき、微小穴(φ0.3)の高速加工に対応できる。また、新制御技術「GI?Grinding」により、研削加工における高速・高精度加工と工具寿命を向上させる最適送り制御を実現した。3MPa仕様の高圧スルースピンドルクーラントで加工スラッジの排出性も高めた。 同社では「BG500は脆性材加工の高精度・微細化かつ安定大量生産のニーズに応えられる。爆発的な需要増が想定される5G関連、車の自動運転や電動化などに使用される半導体、医療関連などの加工で市場性が大きい」という。 (2021年1月25日号掲載)

2021年01月26日

大阪タイユー、フィルム包装機から重荷重型

 大阪タイユーは、ストレッチフィルム包装機「マワールでんラッパー」から6輪台車にも対応可能なターンテーブル直径1400ミリタイプ「MDU?W15型」を発売した。耐荷重は1500kgに設計。従来機種で包装できなかった大型パレットやメッシュパレット向けとしても提案する。 足踏みスイッチでテーブルが回転する構造。カウンターウェイト内蔵のポールに設置したフィルムを昇降させることで、楽な姿勢で巻きつけられる。フォークリフト用、ハンドパレットトラック用に続く、大型重荷重タイプとして開発した。インバータ内蔵でスロースタート・ストップし、荷崩れしにくくなっている。 営業部長の礒野恭行取締役によれば、「スーパーマーケットやドラッグストアなどへ納品される段ボール箱は、物流倉庫で6輪台車に載せて移動させている。倉庫からトラック、店舗まで商品を積載したまま運べる6輪台車は重宝される一方、荷崩れ防止のためのストレッチフィルム巻きは負担が大きかった」という。 ターンテーブルの高さを28ミリまで低くし、さらに全方位にスロープを設けたことで台車などの乗せ下ろしをしやすくした。最大1400?_角のパレットサイズにも対応する。専用台車でテーブルの移動も可能にした。 「モノの流れに合わせた場所で使えるうえ、商品の数、サイズ、形状、硬さが変わっても融通が利く。完全な自動化ではなく、手巻きに近い感覚を大切にすることで、一歩、一手間分だけ楽にしたい」(礒野部長)という。ウイルス対策として、ポールのハンドル部分に特殊ガラスコーティング剤を塗布するオプションも用意している。 (2021年1月25日号掲載)

(株)大阪タイユー

2021年01月26日