ニュース一覧

経産省、第9回ロボット大賞発表

 経済産業省と(一社)日本機械工業連合会が幹事を務める「第9回ロボット大賞」の受賞ロボットが3月11日に発表された。同賞は、日本のロボット技術の発展や社会実装を促進することを目的に2006年より始まった表彰制度。将来の市場創出への期待度が高いと考えられる優れたロボットの研究開発を実施した企業などを表彰する。 経済産業大臣賞にはファナックの「協働ロボットCRX」が選ばれた。ロボットに不慣れな企業に対してロボット導入が促進されるものと期待できる。これまでの産業用ロボットに比べて大幅に使いやすさや安全性を向上させている?点が高く評価された。 総務大臣賞にはGROOVE Xの「LOVOT」が選ばれた。同製品は家族型コミュニケーションロボットで、優れたコミュニケーション技術を搭載しており、インパクトがある。ユーザーの多くが女性であることや、人間科学の視点から愛着を持てるロボットを目指していることから、新たなペットロボットの展開も期待できる点が評価された。 ほか、文部科学大臣賞には国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の「小惑星探査機はやぶさ2/小惑星探査ロボットMINERVA-?U」が、厚生労働大臣賞にはFUJIの「移乗サポートロボットHUG T1?02」が選ばれた。 (2021年3月25日号掲載)

2021年03月31日

コロナ、部屋干しにエアコン活用提案

 コロナ(小林一芳社長)は、雨や花粉などで洗濯物を外干しできない際の部屋干しについて、エアコンの有効活用で早期に乾燥させるポイントを挙げた。 洗濯物を干す際は、エアコンの近くに置き、風量・風向を設定し、温風が直接洗濯物に当たるようにすると、洗濯物の水分が蒸発しやすくなる。その際、風量を大きめに設定するとより効果的だという。また設定温度と室温の差が少ないと、すぐに暖房運転が止まってしまうため、設定温度を高めにすると、より早く乾かせるという。 また、洗濯物が乾いてくると、洗濯物から出た湿気で部屋の湿度が上昇し、洗濯物の乾きが遅くなるため、30分に1回程度換気をして湿度を下げながら乾燥させることが効果的という。 またエアコンの風だけでは洗濯物全体に風が行き渡らないこともあるため、扇風機やサーキュレータを活用し、洗濯物全体にまんべんなく風を当てることで乾きやすくなるという。同社では、エアコン「ReLaLa」のZシリーズとWシリーズに「ランドリーモード」を搭載。ランドリー運転開始時の外気温と室温によって運転モード(冷房・暖房)を選択し、洗濯物を効果的に乾燥させる。 (2021年3月25日号掲載)

(株)コロナ

2021年03月31日

ダイキン工業、30分でウイルス99%以上抑制

 ダイキン工業(大阪市北区中崎西2-4-12、TEL.06-6373-4312)はウイルスや菌の抑制性能を高めた「UVストリーマ空気清浄機」を4月26日に発売する。従来の「ストリーマ技術」に加え、深紫外線を照射する「UVC LED」と「抗菌HEPAフィルター」を搭載。ウイルスや菌の抑制効果が高い波長265nmの深紫外線を照射する、旭化成グループの米Crystal IS社の「Klaran(クララン)」を業界で初めて空気清浄機に採用する。 従来の静電HEPAフィルターに抗菌剤を添着した集塵フィルター「抗菌HEPAフィルター」を使用。深紫外線照射などでウイルスを30分で99%以上抑制し、菌を従来ストリーマ空気清浄機に比べ約10倍の速さで抑制する。価格は15万4000円。 (2021年3月25日号掲載)

2021年03月31日

ノーリツ、障がい者雇用・活躍を推進

 ノーリツ(兵庫県神戸市、腹巻知社長)は障がい者の活躍推進に取り組む国際イニシアチブ「The Valuable 500」に加盟した。The Valuable 500は2019年1月に開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発足した活動で、世界の主要企業437社が加盟(3月5日現在)。障がい者の活躍をビジネスリーダーが主導していくことを目指す。 ノーリツはこの考えに賛同し、障がい者の雇用と活躍を促進することと障がいのある顧客に寄り添った商品・サービスを提供することをコミットメントとして定めた。同社は「ノーリツグループは『お風呂は人を幸せにする』という創業の原点と『新しい幸せを、わかすこと。』というグループミッションのもと取り組みを続けていく」としている。 (2021年3月25日号掲載)

(株)ノーリツ

2021年03月31日

三菱マテリアル、鋼旋削加工の第一推奨材種「MC6125」

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(東京都墨田区横網1-6-1、TEL.03-5819-8770)は、鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種「MC6125」を2月26日に発売した。鋼旋削加工の第一推奨材種として連続から断続まで幅広い加工に対応した工具材種。 従来技術を改良し、業界最高レベルの結晶方位制御Al?O?を実現。より緻密かつ均一に結晶を成長させることにより、耐摩耗性が飛躍的に向上、寿命改善が期待できる。 「自動車部品をはじめ強度の高い被削材が増えており、耐摩耗性が高い切削工具が求められている。しかし、耐摩耗性の高い切削工具は一般的に欠けが生じやすく、加工数が安定しない。そこで安定性と耐摩耗性を飛躍的に高めた製品を開発した」(同社)全20アイテムをラインナップ。代表型番の価格は税抜940~1300円。 (2021年3月10日号掲載)

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニー

2021年03月29日

プロロジス、最小140坪の賃貸が可能な物流スペース提供

 物流不動産の運営・開発を手がけるプロロジス(日本法人:山田御酒社長)は3月1日、 運営中のマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク千葉1」内において、最短1週間から小スペースの賃貸が可能な「プロロジス・フレックススペース」のサービスを開始すると発表した。同スペースは賃貸借期間が1週間から3カ月間の1日単位で、最小143坪からの物流スペースとして提供される。従来とは異なり敷金、光熱水費、原状回復費用などの諸費用を入居企業に課さず、契約プロセスを簡略化することで最速で翌日からの利用を可能とした。 物流施設内に短期利用が可能なスペースを設けることで、繁忙期の一時的な増床ニーズや閑散期の余剰スペースの転貸ニーズに応える構えだ。フレックススペースは全体で1300坪の広さだが、4区画に分割されており、区画ごとにそれぞれ専用のトラックバースを利用可能。また同スペースの利用企業は、カフェテリアや貸会議室など、プロロジスパーク千葉1の共用施設を利用することもできるという。 同社は「プロロジスパーク千葉1内における同サービスの提供は2021年11月末までの予定だが、今後は他施設での展開も検討する」としている。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月29日

住友電気工業、交換式ドリルのホルダ拡充

 住友電気工業(兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1、TEL.072-772-4531)は、今年4月にヘッド交換式ドリル「SEC-マルチドリルSMD型」のホルダを拡充する。φ12~30.8mmの計148型番をラインナップ。さらに、軟鋼やステンレス鋼に対応したヘッドMSL型も同時に投入する。 マルチドリルSMD型は、フランジ付のホルダ設計で加工時の振動を抑制。シンニング形状の最適化により喰い付き性を向上させたことで、良好な穴精度を可能にした。切れ味重視の直線刃型が切りくずの伸びや潰れを抑えるのもポイント。「さらにねじれ溝ホルダにより切りくずの排出性を向上させた」という。サイドロック対応の平取り付き、コレット、ミリングチャック対応の丸シャンクなど、様々な保持具に対応する。

住友電気工業(株)

2021年03月26日

ダイキン、住宅用全熱交換器ユニットを中国へ販売

 ダイキン工業はダイセルと共同で、菌やウイルスの遮断性を高めた「透湿膜全熱交換エレメント」を開発し、このエレメントを搭載した「住宅用薄形全熱交換器ユニット」を今春から中国で販売する。 全熱交換器は、屋外の新鮮な空気と室内の汚れた空気の間で、熱や水分のみを交換しながら空気を入れ替えることができる換気装置。夏場の暑く湿った空気や冬場の冷たく乾燥した空気を取り入れる際に有効で、室内の温・湿度の変化を抑制して快適に過ごせる。同時にエアコンの負荷を軽減できるという。 ダイセルと共同で開発した透湿膜シートは従来の紙製シートの約3分の1の薄さ。水蒸気を選択的に透過させる一方で、菌やウイルス、二酸化炭素といった室内の空気を汚染する物質の遮断性を向上した。洗浄や消毒も可能。透湿膜シートとダイキン独自の対向流型フレーム構造を組み合わせることでエレメント内部の空気漏れを大幅に低減し、中国のGB規格の最高グレードである給気正味外気率99%以上を実現した。ユニットは風量150・250・350・500立方?b/時間の4機種。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月26日

永大産業、抗菌・抗ウイルス仕様フローリング

 永大産業(大阪市住之江区平林南2-10-60、TEL.0120-685-110)は抗菌・抗ウイルス仕様(自主基準)のフローリング「銘樹Jspec抗ウイルス加工」を3月1日に発売した。従来の抗菌加工に加え製品表面に抗ウイルス加工を施したことで、フローリングの表面に付着した特定のウイルスの数を24時間で99%以上減らせるという。 健康や清潔さに対する意識が高まりをみせるなか、同社は「人が直接触れる部分はもちろん、空気中に飛散したウイルスは最終的に床に落ち付着するため、床材についても清潔に保つことが重要」と言う。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月26日

FNS、幅500ミリの立形深穴加工機

 小型のマシニングセンタ・専用機メーカーのFNS(神戸市兵庫区、見島史郎社長)は500ミリ幅の立形深穴加工機を開発した。トクピ製作所の高圧クーラント(20MPa)を備え、円柱材などに深穴を短時間であけることができる。 2月下旬、同社高塚台工場(同西区)で直径30ミリ・長さ200ミリの鋼材に直径25ミリの穴を貫通する直前まであけて見せた。立形旋盤のようにテーブルが高速回転し下方からクーラントが噴水のように吹出すことで、加工はノンステップで数十秒で完了。見島社長は「建機の油圧部品の流路などに需要がある。ノンステップ加工は刃物の寿命を長くするメリットもある」と言う。世の中にあるドリルマシンは横形でスペースをとるうえ、切粉がつまりやすい欠点があった。 この立形深穴加工機の設置面積(本体のみで)は500×1000?_で穴径5?_もあけられるという。価格約1200万円で4月の発売予定。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月24日

DMP、ドローン向けAI認識モデル

 ファブレス半導体ベンダーのディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)は、産業用ドローン向けに単眼カメラによる距離測定と物体検出のAI認識モデルを開発した。点検、観察、航空測量、放送、肥料・農薬散布などで、ドローンが障害物にぶつからないようにするのが目的だ。 AI認識モデルは、ドローンの離陸時に前方の物体と物体までの距離を検出(飛行時は前方と前下方に対応)。離陸する際、カメラの角度による物体の見え方に関係なく、物体の種類を判別し、距離を測ることができる。 単眼カメラで距離推定しているのが特長。物理的にカメラ1台で済むため、省スペースとコスト低減が図れるうえ、事前のカメラキャリブレーションも一切不要。「単純に動画させあれば、画素単位の緻密な距離画像とカメラの移動軌跡が得られる」という。 車、ボート、鉄塔、家など、様々な物体を認識するモデルと組み合わせることで、認識した特定の物体までの距離を推定する。DMPは、ロボティクス分野の自律化・省人化に向けた技術開発に注力しているところ。自動位置推定と環境地図作成を同時に行う「SLAM技術」、距離推定のAI認識モデルを通じて、顧客の自立・自動化を進める考えだ。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月24日

YKK AP、アルミ樹脂複合窓「エピソード?U」を発売

 YKK AP(堀秀充社長)は、「エピソード」「エピソードNEO」などのアルミ樹脂複合窓を集約統合し、新たに「エピソード?U」とシリーズ名称を統一し、4月5日に発売する。窓のフレーム部材や部品を共通化することで、生産ライン合理化などにより、価格を抑えた。 「窓のフレーム部材や部品を約3割の削減。フレーム(枠・障子)とガラスの組み合わせで5%の価格抑制を実現した。アルミ窓市場を高断熱窓へシフトし、更なる住宅の高断熱化を推進する」(同社) エピソード?Uは、豊富なバリエーションを取り揃え、汎用性に優れた物件対応力が特長という。断熱性能や防火性能など、採用エリアのニーズに応えるラインアップも豊富で、「選びやすい商品体系だ」。 4月より、300平方メートル未満の小規模建築物・住宅について、建築士から建築主への省エネルギー性能の説明義務制度がスタートする。そのため、住宅の高断熱化への意識は一層高まると考えられる。加えて、在宅時の安全・安心への関心が高まっており、感染症対策や風水害への備えなど、住まいに求められるニーズも多様化している。「そうしたニーズに応える操作部品の新機構や換気ファン付窓など、新しい機能を兼ね備えている。住まいで快適に安全・安心に過ごせる商品価値を実現した」。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月24日

ミズノ、人気の軽量作業靴

 ミズノは、軽量タイプのミズノワークシューズのクッション性をさらに向上させた「オールマイティLS?U」を3月1日に発売した。  2017年に発売以来、累計36万足以上を販売した初代「オールマイティLS」の軽量性はそのままに、「オールマイティLS?U」は、ソール踵部のセル構造とミッドソールに柔らかい素材の「U4icx」を搭載しクッション性を高めた。 「アッパー部分は丈夫で蒸れにくい素材を採用している。またアウトソールの接地面積を広げ、意匠を6角形のパターンにすることで優れた耐滑性を実現した。当社のワークシューズは、スポーツシューズ開発のノウハウを活用し、耐久性や履き心地・動きやすさを作業現場にフィードバックしている」(同社) 紐タイプと3本ベルトタイプの2種類。運輸業、建築業、製造業など幅広い作業現場に向く。価格はオープン。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月24日

工作機械2月受注額 1056億円

 (一社)日本工作機械工業会が3月23日に発表した今年2月の工作機械受注総額(確報値)は、前年同月比36.7%増の1055億9300万円と、19カ月ぶりで1千億円台に回復した。月間受注額は昨年5月の512億円をボトムに、その後、二進一退で回復を辿っていた。2月の結果は、昨年5月実績のほぼ倍の受注水準にあたる。  日本工作機械工業会では、製造業における景気持ち直しの動きは今後も継続すると期待しており、設備投資動向についてもポジティブな見方を崩していない。 コロナ感染症や国際情勢の影響など懸念材料は残るが、好不調を分けるとされる月間1000億円ラインを久々に超えたことから「回復基調が鮮明になる」と期待する関係者は多いようだ。

2021年03月23日

CGS、CAM-TOOL新版

 C&Gシステムズ(塩田聖一社長)は、金型5軸制御マシニングセンタに対応するCAMシステム「CAM?TOOL(キャムツール)」の新バージョン(V17.1)を4月からリリースする。 機械加工において、切削工具の送り速度の変化が原因で発生する「切削痕」を極力抑制し、大物金型加工などにおいて、磨き工数を大幅低減できるようにした機能が、新バージョンの最大ポイント。CL制御点(直線補間されている工具軌跡の直線端点)を曲率に応じ指定値で均等に再配列することで、これを可能にした。 さらに工程途中でストック(工程間の形状)のメッシュ幅を調整可能にする機能を搭載。取り残し加工の改善、タップ加工への対応強化なども図った。オーバートラベルチェック機能(各軸の稼動領域を超えた動作を検出する機能)を加えることで、シミュレーションによる干渉の誤検出をより回避できるようにもした。開発した新機能は46項目に及ぶという。 製品は3軸仕様と同時5軸仕様の2種があり、同時5軸仕様で640万円、3軸仕様で520万円(税別・保守料別、価格はモジュール構成により変動)。 (2021年3月10日号掲載)

(株)C&Gシステムズ

2021年03月22日

ジェービーエムエンジニアリング、トレーニング動画DVD

 ジェービーエムエンジニアリング(東大阪市本庄西2-6-23、TEL.06-6744-7331)は同社の技術サポートサービス加入のユーザーにのみウェブ公開しているMastercamトレーニング動画や5軸に特化したトレーニング動画4種をDVD化した。3月にオンラインショップで発売する。 セキュリティ面でネットワークをつなげていない環境や、サポートサービスに加入のないユーザーでもトレーニング動画が見られる。動画は項目ごとに分類しており、同社は「短い時間から始められるし、トレーニングを強力にサポートする練習問題やサンプルデータも収録されている」と言う。定価は税別3万?6万円。 (2021年3月10日号掲載)

ジェービーエムエンジニアリング(株)

2021年03月22日

LIXIL、カーポート「フーゴ」

 LIXIL(東京都江東区大島2-1-1、TEL.0120-126-001)はさまざまな敷地条件に対応するカーポート「フーゴ」に6機種を追加し、3月1日より販売を開始した。 耐積雪強度50cm相当の「フーゴR 1500」や、雨や雪に配慮できる逆勾配タイプ、両側の柱で支える両支持タイプ、横からの雨や風を軽減する袖壁タイプ、駐車スペースを大きく使える3台用タイプのラインナップ。 いずれも耐風圧強度42m毎秒相当を標準化し、台風による強い風など厳しい気候条件にも対応する。ベーシックなラウンドスタイル「フーゴR」、フラットスタイル 「フーゴF」、同社オリジナルのアーチスタイル「フーゴA」を用意、さまざまな住宅に対応する。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月22日

三協立山、リアルな木調の人工木デッキ

 三協立山(富山県高岡市早川70、TEL.0120-53-7899、山下清胤社長)の三協アルミ社は人工木デッキ「ひとと木」シリーズにリアルな木調にこだわった人工木デッキ「ひとと木キュアーズ」を加え、3月1日に発売した。同時にデッキとの組み合わせが可能な新アイテム「アウトドアフレーム」もあわせて販売する。 ひとと木キュアーズは天然木の凹凸や自然な色合いを人工木でリアルに再現した。税別10万1200円(1.0間×3尺)から。アウトドアフレームは日差しを遮るタープやナイトシーンを演出する照明などもラインアップした。税別14万2400円から。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月22日

ABB、協働用ロボット2機種発売

 ABBは2月24日、世界一斉バーチャルカンファレンスを開催し、6軸協働用ロボット「CRB1100 SWIFT」と「GoFa CRB15000」の2機種を発表した。電子機器、ヘルスケア、消費財、物流、食品・飲料などの様々な分野での自動化需要の高まりに対応するため、協働用ロボットのバリエーションを拡充した。 CRB1100 SWIFTは、産業用ロボット同等の速度と精度が特長だ。同社の産業用ロボット「RB 1100」に基づいた設計で、可搬重量は4キログラム、リーチは最大580ミリメートル、速度は5?b毎秒、位置繰り返し精度は0.01ミリメートル。 「同等クラスの協働用ロボットの5倍以上、産業用ロボットに匹敵する早さ。人がロボットに近づいたら自動的に減速または完全に停止するため、作業者が立ち会う必要のある組み立てや研磨などの工程に向く」(同社)。 GoFa CRB15000は、設置スペース165平方ミリメートルという省スペースが特長。可搬重量は5キログラム、リーチは最大950ミリメートルで、最大速度は2.2メートル毎秒。人と直接かつ継続的に安全に作業できることと、簡単に設置できるように設計したと言い、6軸全てにインテリジェントトルクと位置センサを搭載。アームと人の予期せぬ接触を感知し、ロボットアームを数?_秒以内に完全に停止でき、人が負傷するのを防げる。 2機種とも同社の「リードスルー・プログラミング」によるダイレクトティーチングが可能。ロボットを動かして動作を一つひとつ設定できる。 「使いやすく設定も簡単で、設置から数分で協働ロボットを操作でき、初めてロボットを導入する現場でも扱いやすい。製造業のほか、物流、医療・ラボなど、様々な分野で活躍できる」(ロボティクス&ディスクリート・オートメーションビジネスエリアのサミ・アティヤプレジデント) (2021年3月10日号掲載)

2021年03月22日

ダイヘン、研究開発型企業へ

 ダイヘンは、代表取締役社長の交代に伴う方針説明も兼ねた記者会見を2月24日に大阪市内で開いた。4月1日付で田尻哲也社長が代表取締役会長、蓑毛(みのも)正一郎常務執行役員が社長に就任する。交代の理由は「次のステップに進むため」と説明している。 技術開発本部長の蓑毛氏が就任することで、社会的課題に真正面から向き合う「研究開発型企業」に向けた取り組みを加速させる。脱炭素社会実現に向けた製品・システムの開発に特化する「Green分野」と、産業用ロボットを軸とした「Gentle分野」の2本柱で展開する考えだ。 新体制に合わせて、Green分野からEMS事業部と充電システム事業部を立ち上げる。田尻社長は、「私にとって最後の組織人事。赤字からの出発になる。大きな売り上げが確保できていないところから、まずは黒字化を目指す」とした。 Gentle分野は3Kや単純作業の自動化を押し進める。蓑毛常務は「多品種少量生産、限られたスペースに対応するロボット、『ラインでも使える』ロボットを開発する」として、教示レス、自律ロボット、リモート故障診断・修理サービスの開発に力を入れる方向性を明らかにした。 経営面では、スモールカンパニー制度を導入する。予算承認された企画の発案者がリーダーとなって、組織づくりから担当するというもの。蓑毛常務は「年齢、性別、出身に関係なく企画を募集し、事業部や独立企業として立ち上げる支援も行う。研究開発型企業はチーム力が鍵。自由闊達に意見を交わす集団にしたい」と話していた。 田尻社長は、社長在任中の思いとして、「売上高、利益を追求することなく、ステークホルダーを幸せにすることを念頭に取り組んできた。開発費を使って、若手が生き生きと開発に取り組む嬉しそうな姿が励みになった」と振り返った。 (2021年3月10日号掲載)

(株)ダイヘン

2021年03月19日

MSTコーポ×ブルーム、簡単に6面加工

 MSTコーポレーションとブルーム?ノボテストは2月18日、ウェビナー「部品加工の効率化?1台のマシニングセンタで6面加工を行う方法?」を開いた。MSTのクランプ治具「スマートグリップ」とブルームのタッチプローブ「TC52」、ロータリーテーブル、バイス2台を使い、1台の3軸機で1人で簡単に6面加工ができることを加工実演映像を用いて紹介した。 工作機械テーブル、ロータリーテーブル(横向き)のそれぞれにスマートグリップを設置し、ワークの芯出しはタッチプローブで自動で行う。まずロータリーテーブル側でワーク4面の加工を行い、工作機械テーブル側にワークを移し上面を加工。その後バイスを使って下面を加工するという流れ。 2面拘束のHSKインターフェースのスマートグリップはヘッドとワークホルダーで構成し、ワークの取付け・取外しはレンチでワンタッチで行える。TC52は主軸にセットして芯出しと加工後の寸法測定を高ロバスト(防振・防水IP68)で行う。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月19日

パナソニック、小型ロボットで処方箋医薬品を配送

 パナソニックは、Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST、神奈川県藤沢市)で、小型低速ロボットを用いてエリア内の店舗から住宅に商品を届ける配送サービスの実証実験を3月5日より行っている。同社と薬局、コスメ&ドラッグストアを展開するアインホールディングス、Fujisawa SST協議会の3社で行っており、終了は26日を予定している。 今回の実証実験では、小型低速ロボット2台を用いて、処方箋医薬品をアイン薬局FujisawaSST店から、冷蔵品の弁当を商業施設「湘南T?SITE」から住宅に向けて配送する。屋外での小型低速ロボットによる医薬品の配送は国内で初めての取り組みだという。 医薬品の配送は、医師と電話などで診察後、アイン薬局の薬剤師からオンライン服薬指導を受ける。すると小型低速ロボットが自宅まで医薬品を届けてくれるという。「新型コロナウイルスの感染が拡大する中、店舗や配送時における人との接触を最小限にすることで感染リスクを抑えることが求められている。今回の仕組みでは、診察、服薬指導、医薬品の受け取りまでを非対面で完結することが可能だ」(パナソニック)。 同社では、「小型低速ロボットを用いた住宅街向け配送サービス実証実験」を昨年11月から開始しており、これまでに公道走行での技術的な検証を実施してきた。今回の検証を通じ、エリア内の店舗と住民をつなぐ配送インフラ構築に向けた取り組みを加速する考えだ。「今後も様々な店舗との連携を拡大しながら、持続可能な街づくりと、そこで生活を営む皆様の安心・安全で豊かなくらしの実現に貢献していく」。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月19日

パナソニック、戸建住宅向け「エネファーム」

 パナソニックは、セルラー方式のLPWA(Low Power Wide Area)通信機能を標準搭載した家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の戸建住宅向け新製品を4月1日に発売する。 ウェザーニューズとの連携により、気象データを取得して自動で最適発電を行う機能を業界で初めて搭載した。ウェザーニューズが提供する「1キロメートルメッシュ天気予報」をもとに日々の運転計画を作成して発電を行うほか、「停電リスク予測API」を受信した場合には、停電発電に備えた待機モード「停電そなえ発電」に自動で運転が切り替わる。実際に停電が発生した場合は停電発電を継続し、停電が発生しなかった場合には通常運転に戻るという。 ほか、10年以上にわたるエネファームの施工や保守点検作業で培った東京ガスの経験とノウハウを活用した遠隔メンテナンス機能も装備。ソフトウェアの遠隔アップデートなど、保守点検作業の効率化を高めた。 LPWA通信によるネットワークサービスは、初期設定開始後10年間の利用が可能だ。 同社によると、台風や豪雨などによる自然災害時の二次被害であるライフライン遮断のうち、約9割を停電が占めており、ガス供給によるトラブルは2%程度という。「ガスから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて発電すると同時に、化学反応で発生する熱でお湯をつくることができるエネファームは、もしもの時の備えとして益々関心が高まっている」(同社)。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月19日

三菱電機、産業メカトロニクス製作所設立

 三菱電機はFAシステム事業を担う名古屋製作所から産業メカトロニクス製品の開発および製造を移管。同製作所内に「産業メカトロニクス製作所」を設立する。 CNCや放電加工機、レーザー加工機といった同社の産業メカトロニクス製品は、これまで、名古屋製作所で開発と製造を行ってきたが、新拠点の設立により迅速かつ柔軟な生産体制を実現していくという。 「昨今のデジタル化の進展に伴い、ニーズは多様化・高機能化しており、お客様はより高度な加工や自動化および省人化を必要としている。今後は『産業メカトロニクス製作所』において開発・製造事業をさらに強化し、事業競争力を高めて生きたい」(同社)。 (2021年3月10日号掲載)

2021年03月17日