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C&Gシステムズ、部品加工CAMに旋盤機能を追加 

投稿日時
2026/08/25 13:51
更新日時
2026/08/25 13:59

(株)C&Gシステムズ

【写真左】B軸割り出し加工イメージ
【写真右】旋盤加工イメージ

複合機対応で工程集約を加速

C&Gシステムズ(CGS)は、部品加工用CAM「Parts CAM」に旋盤加工を可能にする「ターニングモジュール」を新たに搭載、本機能は金型設計・製造用ソフト「EXCESS︱HYBRIDⅡ」にも同時実装した。ミーリングと旋盤の複合加工機に対応することで、データ分断を解消し一元管理を実現。深刻な人手不足に悩むモノづくり現場の工程集約と生産性向上に貢献する。


モノづくり現場では、深刻化する熟練技術者不足やリードタイムの短縮、多品種少量生産への柔軟な対応が最重要課題となっている。これらを解決する一手として、1台の工作機械で旋削加工からミーリング加工までを一元的に行うことができる複合加工機やターニングセンターの導入が拡大している。

しかし、機械が高機能化・複合化する一方で、従来の現場では旋盤加工用とミーリング加工用で別々のCAMシステムを運用したり、旋盤部分のみ手動プログラミングや機上対話入力に依存したりするケースが散見されていた。こうした運用の「工程分断」は、データ転送の手間やプログラミング工数の増大、入力ミスによる機械の干渉リスク、さらにはノウハウの属人化といった課題を顕在化させていた。

同社担当者はソフト開発の背景を、「多くの加工現場から『複合加工機を導入したものの、旋盤とミーリングのデータを別々のソフトで作成するのが非常に手間で、ミスの原因にもなっている』という切実な声が挙がっていた。機械の進化にソフトウェアが追いついていないという現場のジレンマを解消するため、開発がスタートしました」と明かす。

CGSが開発したターニングモジュールは、こうした加工現場の課題を正面から解決するために設計された。これまで「Parts CAM」および「EXCESS︱HYBRIDⅡ」が強みとしてきた高度なミーリング加工やワイヤー放電加工に加え、新たに旋削加工機能を取り込むことで、同一のCAM環境上で一連の複合加工プログラムを出力できるオールインワンのシステムへと進化を遂げた。

これにより、プレート加工、ミーリング加工、ターニング加工が混在する複雑な部品製作シーンでも、設計から加工データの作成にいたる業務効率を最大化させることが可能となる。直感的な操作性と高度な旋削・複合加工機能新たに搭載されたターニングモジュールは、簡単な操作性でありながら、実務に必要なあらゆる旋削加工パターンをカバーしている。具体的な加工機能としては、旋削加工の荒取り、仕上げ加工をはじめ、溝切り、ねじ切り、突っ切り、中ぐりなど、NC旋盤に求められる基本かつ必須の加工プログラムを直感的なGUIに沿って容易に作成できる。

さらに、複合加工機のポテンシャルを最大限に引き出すための高度な制御機能も多数盛り込まれた。B軸を活用した「B軸割出し加工」プログラムの作成に対応するほか、端面方向における極座標補間や、側面方向における円筒補間のプログラム作成が可能となっている。これにより、円筒状のワークに対して複雑な斜め穴あけや平面ミル加工を行う際にも、高精度なツールパスを最適化して出力できる。

また、複雑な形状に対応する「溝切り加工」機能では、曲面を含んだ難易度の高い溝形状のプログラミングをサポートする。加工時に発生する切りくずの処理を適切に行うための分割切り込みや、溝底面での加工精度を高めるドゥエル、刃具を逃がすバックオフ機能など、現場のオペレーターが求める細かな調整ロジックが標準で組み込まれている。

■現場目線で使いやすく進化

新機能の操作性について、同社は、「高度な複合加工ができるからといって、操作が難しくなっては意味が無い。今回のモジュールでは、従来のミーリング加工で培った使い慣れた画面や操作性を極力踏襲した。旋盤の専門知識が浅いオペレーターの方でも、迷わず直感的にパスを組めるインターフェースにこだわっている」と自信をのぞかせる。

「現場ファースト」の設計思想も、今回の新機能の大きな特長である。「機械設定、加工パターン設定」機能では、事前の綿密なマスタ登録作業を不要とした。各機械の軸構成、使用される工具、標準的な加工工程などを事前にシステムへ登録しなくとも、オペレーターが日々のCAM業務を遂行しながら、その場でシステムへ随時登録・蓄積していくことができる。

PartsCAM操作イメージ.jpg

直感的にパスが組めるインターフェースに

「事前の環境構築やマスタ登録の重さは、新しいソフトウェアを導入する際の最大の障壁です。今回の機能では『使いながら登録していく』というスタイルを可能にしたため、導入したその日から実務に組み込んでいただける」と担当者はそのメリットを強調する。

さらに、高精度な加工プログラムの運用を担保するため、強力な「マシンシミュレーション」機能を搭載した。本機能はCL(カッターロケーション)ベースのデータを用いて、機械構造物全体との干渉チェックを実行する。ツールホルダやワーク、さらには機械の治具やカバー類との接触・干渉リスクを、加工前に画面上で極めてリアルに検証できる。これにより、実機でのテストカットの回数を削減し、高価な工作機械や刃具を破損させるリスクを最小限に抑え、プログラム作成時間の短縮と加工品質の安定化を両立させている。

■市場展開と今後の展望

C&Gシステムズが提示するターニングモジュールの追加オプション価格は、80万円(税別、保守料別、ベースモジュール必須)から。複合加工機を導入したものの、ソフトウェアの制約からその性能を100%発揮できていなかった中小の加工現場や、これから工程集約を進めたい金型メーカーなどに向けて、手の届きやすい現実的な価格設定で普及を図る。同機能の年間販売目標は50本を掲げている。



(日本物流新聞2026年8月25日号掲載)