15台展示の「体験型ショールーム」
中村留精密工業は新工場「MAGI」内のショールームを刷新し、8月3日に報道陣へ公開した。面積は従来比2.2倍の520平方㍍に拡大し、15台の工作機械を展示。中村匠吾社長は「コンセプトは『見えない課題を見える価値へ』。当社の複合加工機の全ジャンルを網羅しており、この場に図面を持ち込み『どう加工するか』と、来場者と共に加工工程を作り上げる場にしたい」と語る。
同施設は展示にとどまらない「体験型」ショールームだ。複合加工機に特化した対話型NCプログラム作成支援機能「Protona」も実際に操作できる。スマホ感覚の操作性で、上下タレット間の工程移動もドラッグ&ドロップで完了する。「未経験者も14分でプログラムが作成できた」という。会場には共通課題の作成時間を競うタイムアタックも用意され、成績優秀者はボードに掲示される。中村社長は「全世界でオペレーターが不足し習熟をいかに楽にするかが問われている。Protonaも世界中から好評だ」とした。
独自の軌跡で切粉を分断する揺動切削のデモも見学可能。さらに標準搭載の独自機能「エアバック」の体験もできる。これは「あえて工具をワークにぶつける」という一風変わった体験だ。通常なら衝突により部品が破損するが、同機能はモーター電流値の上昇を千分の1秒で検知して後退させ、損害を抑える。掛山拓朗マネージャーは「この機能があるから当社の機械を選ぶユーザーも多い」と明かす。
7月に発売したACT型複合加工機「JX-50」の姿もあった。上部に毎分最高3万回転の工具主軸、下部にタレットを配置し同時5軸加工にも対応する。掛山氏は「ビル型工場などスペース制約が多い医療部品製造に向く。3000×2000㍉と非常にコンパクトだ」とした。
中村社長は「当社は開発サイクルを重視しており、ショールームに置くべき新製品が年々増えている。今後もJX-50のように新製品を優先的に展示する」と展望した。

7月に発売したACT型複合加工機「JX-50」
(日本物流新聞2026年8月25日号掲載)