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カナメ、屋根の専門家が提案する酷暑対策

投稿日時
2026/07/28 09:36
更新日時
2026/07/28 09:43

毎年のように日本列島を襲う記録的な酷暑。工場や倉庫といった大空間における酷暑対策は、もはや単なる「環境改善」の域を超え、従業員の安全を守るための重大な経営課題となっている。特に、昨年6月に施行された熱中症対策の義務化以降、企業の危機感は一層高まりを見せている。

こうした中、注目を集めているのが金属屋根メーカーのカナメだ。設立55周年を10月に迎える、社寺建築から一般住宅、大型施設や工場・倉庫の改修まで幅広く手がける同社は、屋根の専門家としてのノウハウを注ぎ込むことで、新規参入が相次ぐ酷暑対策市場で信頼を勝ち得ている。

「熱中症対策の義務化を境に相談が一段と増えました。今期は本社ルーフ法人部単体だけでも第1四半期を終えた時点で6件の成約ができています(昨年は通期で15件)。引き合いも前年同期比で140%と伸長しています」(同社 ルーフ法人部 執行役員事業所長の山﨑広明氏、以下同)

カナメの酷暑対策ソリューションの最大の強みは、屋根の老朽化レベルや予算、顧客のニーズに合わせて、最適な施工方法を提案できる点にある。すでに雨漏りや老朽化が進んでいる場合は、既存の屋根を剥がさずに上から新しい金属屋根を重ねて補強するカバー工法を採る。新旧の屋根でアルミ遮熱シートや断熱材などをサンドイッチすることで、室内に侵入する輻射熱を効果的に遮断しながら、シートや断熱材自体の経年劣化を防ぐ。一方、屋根そのものに傷みがない場合は、アルミ遮熱シートを工場内部の屋根裏の鉄骨に取り付ける工法により、工期やコストを抑えつつ確かな遮熱効果を提供する。

「私たちは屋根材メーカーでありながら施工も行います。現状の屋根を確認し、お客様に最適な屋根を納めてきました。酷暑対策においても柔軟にアプローチできる点が差別化のポイントになります」

遮熱シートの施工にとどまらないのも、屋根を知り尽くしたカナメならではだ。工場の屋根に設けられた明かり取り(採光部)は、日中の照度を確保する一方で、夏場は太陽熱の侵入口にもなる。カナメでは屋根の施工とあわせて明かり取り部分の熱対策も実施。さらに、屋根上に取り付けるルーフファン(換気扇)の増設にも対応し、屋根裏にこもった熱気を効率的に排出することで、遮熱と排熱の両面から工場内の温度上昇を抑え込む。いずれも屋根の構造を熟知し、防水処理まで自社で完結できる屋根の専門家だからこその差別化ポイントとなっている。

■工場の稼働を止めない安全工法

一方、大規模な屋根改修を考えた場合、経営者を悩ませるのが工事に伴う「工場の稼働停止」だ。

カナメが標準採用するカバー工法であれば、生産ラインを稼働させたまま施工を進めることができる。この際も、独自の施工技術により古い屋根材の踏み抜き事故を防止するなど、工場の稼働を止めない安全対策が幾重にもなされている。一方、工場内部の屋根裏にシートを施工する場合も、あらかじめ現地の寸法に縫製したシートを持ち込むため、現場での作業は極めてスピーディだ。基本的に生産が止まっている休日だけで工事を終えることができる。

とはいえ、市場全体で関心が高まっている中、今夏向けの工事はほぼ埋まってしまっているのが現状だ。だからといって、今から対策を検討するのが遅すぎるわけではない。山﨑氏は「来年の夏も暑くなることが予想されます。春先ではなく、冬場から翌年の酷暑に備えて対策を施す企業も増えてきています。暑くなってきた今、来年の夏に向けて対策を考えていただくのが賢い選択だと思います」と話す。

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(日本物流新聞2026725日号掲載)