アンデックス、エアの壁でアクセスフリー冷房
- 投稿日時
- 2026/05/15 11:45
- 更新日時
- 2026/05/15 11:47
アンデックス(広島県尾道市)は、エアカーテン技術を応用し、物理的な壁を設けずに特定の作業エリアのみを効率的に空調(冷暖房)する「AC-ZONE(エーシー・ゾーン)」の展開を加速させている。昨年11月の発売以来、アクセスフリーな作業空間と高い省エネ性を両立できる点に注目が集まり、多くの引き合いが寄せられている。
同製品は、アンデックスと中部電力ミライズらがコラボし製造と販売を手掛けるシステムだ。開発の背景について、アンデックスの担当者は次のように説明する。
「従来の工場空調は、建屋全体を冷やす『全体空調』か、スポットエアコンによる『局所冷房』が主流でした。しかし、広大な工場や倉庫で作業エリアが限られている場合、全体空調はコスト負担が大きい課題がありました」
これまでもプレハブやビニールカーテンで仕切る手法はあったが、「入り口が制限される」「両手が塞がっていると出入りしにくい」「汚れやすく台車の進入を妨げる」といった運用面のデメリットが指摘されていた。
「AC-ZONE」は、頭上から吹き出すエアカーテンによって空調された空気をゾーン内に閉じ込める。壁がないため、人や物の出入りが極めてスムーズだ。
最大のメリットは省エネ性能にある。必要なエリアのみを空調対象とするため、工場全体を空調する場合と比較してエネルギー消費量を約65%削減(条件による)できる試算だ。
さらに、従来のエアカーテンに比べて風速を半分以下に抑えることで作業時の不快感を低減し、作動音も30デシベル程度という図書館並みの静音性を実現した。
システムの柔軟性も高く、ユーザーのニーズに応じて大きさや形状のカスタマイズが可能であるほか、コーナー設置や「通り抜けレイアウト」などにも柔軟に対応する。ラインナップは「固定式」と、レイアウト変更に即応できるキャスター付きの「移動式」の2タイプを取り揃えている。
■物流・食品分野へも拡大、各地の展示会に出展
「もともとは塗装設備がメインの当社ですが、今後は製造業だけでなく、接点の少なかった物流や食品業界へも積極的にアピールしたい」と石神氏は意気込む。
同社では広島本社にデモ機を設置しているが、実機を体感できる機会を全国で設ける予定だ。
直近では、5月13日からインテックス大阪で開催された「猛暑テック」に出展した。さらに、関東圏のユーザーに向けても7月15日から東京ビッグサイトで開催される「猛暑対策展」への出展を予定している。
アンデックスの担当者は「実際に入っていただければ、その快適さをすぐに実感いただけるはず。ぜひ会場で体感してほしい」と呼びかけている。
(日本物流新聞2026年5月15日号掲載)