ダイキン工業、引火点を持たない次世代フッ素系冷却液
- 投稿日時
- 2026/07/20 09:00
- 更新日時
- 2026/07/20 09:00
ダイキン工業は引火点を持たない、取り扱いやすい次世代フッ素系冷却液「DAISAVE」を展開し、2023年から順次発売してきた。沸点の違いなどにより「SS-54」(沸点54℃、23年11月発売)、「SS-110」(110℃、24年11月)、「SS-49」(49℃、26年2月)、「TSS-12」(43℃、来年発売予定)の4種類をそろえる。
DAISAVEは低GWP(地球温暖化係数)かつオゾン破壊係数ゼロ、低粘度でメンテナンスしやすいことに加え、液浸冷却に対応する。液浸冷却はサーバー全体を液体に浸して冷やす方式で、液体は空気より熱伝導率や熱容量が高いため効率的な冷却が可能だ。
同社によると、現時点では検証用の納入にとどまるが、北米などでは液浸冷却の一部実用化例もあり、サーバーの冷却方式として今後、有力な選択肢になる可能性があるという。データセンター向けのSS-49とTSS-12は発売間もない、あるいは発売前のため販売実績はまだ少ない。一方、半導体分野のチラー向けSS-110は販売が好調という。
二相DLC(Direct Liquid Cooling)向けのTSS-12を開発したのは、顧客から「沸点が45℃程度の製品がほしい」との要望があったためだ。二相DLCはコールドプレートと呼ばれる冷却板をチップの上に取り付け、内部で液体を沸騰させて熱を奪う冷却システムを指す。沸点は低いほど冷却効率が高まるが、現在は沸点20〜30℃程度の冷却液が使われているという。ただ、沸点が室温より低いと配管内の圧力が高くなるため、ダイキンは圧力を抑える観点から43℃に設定した。同社は「今後もお客様のニーズに応える製品を順次開発し、ラインナップを拡充する」としている。
(日本物流新聞2026年7月10日号掲載)