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日本シグマックス、医療・スポーツの知見で「酷暑」と「足腰」に挑む

投稿日時
2026/07/16 09:00
更新日時
2026/07/16 09:00
ペルチェ式冷水循環服「メディエイド アイシングギア ベスト2」。医療分野で培ったノウハウを応用した他にはない性能が特徴。独自の温度調節(ゆらぎ)機能は、人間が同じ冷たさに触れ続けると皮膚が慣れて涼しさを感じにくくなることから、稼働中に一定間隔で冷却に強弱をつける

医療機関向けサポーター出荷金額ナンバーワン(※)の日本シグマックスが、医療とスポーツで磨いたノウハウを労働現場へと広げている。35℃を超える酷暑でも確かに冷やす冷却服と、硬い安全靴による足腰の負担を和らげる機能性インソール。従来の対策では追いつかない過酷な現場に向け、作業員の安全確保と健康経営を支える二つの選択肢を提案する。(※)日本能率協会総合研究所調べ。2024年度メーカー出荷額ベース


近年、主に人材採用・定着の観点から、工場をはじめとするモノづくり現場では環境改善の取り組みが加速してきた。追い打ちをかけるように、昨年6月には職場における熱中症対策が義務化され、「天井が高く空調が効きにくい」「粉塵が多くファンが回せない」「屋外など特殊な環境で機器が導入しづらい」といった現場特有の事情を理由に対策を諦めることは許されなくなっている。

こうした妥協の許されない現場改善に対し、医学的知見を応用し実用的なソリューションを提示しているのが日本シグマックスだ。医療機関向けサポーター出荷金額ナンバーワンの同社は、2021年に働く人の身体をサポートする「ワーカーズケア」事業を本格開始。手術後の冷却療法(アイシング)技術を応用して開発したペルチェ式冷水循環服「メディエイド アイシングギア ベスト2」は、外気温に左右されにくい確かな冷却力で現場に新たな選択肢を示す。

同製品が本領を発揮するのは、従来の対策が通用しにくくなる35℃以上の酷暑環境だ。工場でも普及するファン付き作業服は、外気温が35℃を超えると熱い外気を取り込み、かえって体温上昇を招きかねない。本製品はペルチェ素子と冷水循環を組み合わせた独自のハイブリッド冷却システムで、外気温に左右されず作業員の身体を直接冷やす。ペルチェ素子で冷やされたわずか100㍉リットルの水が冷却パッド内を循環するため、水の重さで作業員の動きを妨げることがない。

「バッテリーの稼働時間も約5時間と、初代モデルの3倍超と飛躍的に向上している。始業から昼休憩までをしっかりとカバーできる。空調の効かない屋外や高温設備の周辺など、これまで手を打ちにくかった現場で導入が広がっている」(ウェルネス事業部 ウェルネス営業課の西山元乃氏、以下同)

■累計100万足販売の中敷きを労働者向けに

同社がアプローチする労働環境の改善において、夏の暑さ対策と同じく、現場から「想定以上の反響」を呼んでいる領域がある。それが、機能性インソール「アシストインソール アーチ&グリップ」による足腰の負担軽減だ。これまでも会社から支給される硬い安全靴による身体的な負荷に悩む作業員は多く、同社のスポーツ向けブランド「ザムスト」で展開しているスポーツインソールが個別に購入されるケースが多々あった。

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機能性インソール「メディエイド アシストインソール アーチ&グリップ」。昨年の発売から累計2万5千足突破する好調ぶりだ

「スポーツインソールは100万足累計で販売している。立ち仕事向けに機能をブラッシュアップすることで、現場に導入しやすい価格(税込3960円~)に抑えた」

最大の特徴は、足本来のバネ機能「ウィンドラスメカニズム」を再現する、独自の3D立体設計構造だ。クッションで柔らかく衝撃を吸収する従来のアプローチとは異なり、土踏まずのアーチと踵を支えて安定感を高めることで足を理想的なバランスに導き、長時間の直立作業による膝や腰への負担を和らげる仕組みである。

さらに、表面にグリップ性能の高いトップコート素材を採用し、安全靴内での「すべり」による無駄な筋緊張と疲労を抑制。3月には前足部に導電糸を縫製した「静電気帯電防止モデル」も発売し、静電靴が義務づけられる半導体・精密機器の製造現場でも、安全基準を守りつつ足元の負担を軽減できる。

従来の延長線上の対策では追いつかなくなっている過酷な工場環境の課題に対し、医療とスポーツの現場で磨いたノウハウを注ぐ日本シグマックスの製品群は、作業員の安全確保と健康経営の推進に向けた実用的な選択肢となりそうだ。





(日本物流新聞2026年7月10日号掲載)