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レンゴー、段ボールを「販促ツール」に

投稿日時
2026/11/06 09:00
更新日時
2026/11/06 09:00
TOKYO PACK2026で披露した「デジパケLite」の活用イメージ。Primeよりも光沢感のある質感も特徴 

小売現場の負担軽減にも寄与

人手不足が深刻化するスーパーやドラッグストアなどの小売現場では、商品の品出しや陳列に加え、メーカーから届く販促物(POP)の組立て・設置作業が店舗スタッフの大きな負担となっている。さらに新聞の発行部数の低下に伴う折込チラシの減少により、特定の地域やチェーンに限定した販促手法の乏しさも課題となっている。

こうした現場の悩みを解決するのが、レンゴーのデジタル印刷段ボール「デジパケ」だ。高精細な印刷を施したパッケージは設置・開梱するだけで魅力的なディスプレイとなるため、陳列作業の省力化と効果的な販促施策の実現を同時に叶える。

「人手不足に悩む店舗では、メーカー側がどれだけ魅力的な販促ツールを届けても、設置の手間や時間が割けず、活用されないまま終わるケースも少なくない。『保護資材』として既に活用されている段ボールに美粧性を掛け合わせることで、オペレーションを大きく変えずに売り場を飾れる」(同社担当者)

2019年に大型デジタル印刷機を導入したことを機に、本格的な展開が始まったデジパケ(現:デジパケPrime)。従来の段ボール印刷とは一線を画す高精細な美粧性を強みに、単なる保護資材を超えて「開けてそのまま置ける販促ツール」として好評を博してきた。

しかし、課題となっていたのが製造ロットの大きさだ。導入した印刷機では段ボールに仕立てる前の原紙の段階でデジタル印刷を行う必要があり、原紙1本分にあたる数万箱単位の大ロット注文が前提となる。そのため、採用できるシーンが限られていた。

■小ロットにも対応

この「ロットの壁」を打ち破るべく同社が開発し、10月16日まで開催されたTOKYO PACK2026で披露したのが「デジパケLite」。Primeとは異なり、3枚の原紙を貼り合わせた「段ボールシート」の状態でデジタル印刷を行う印刷技術を採用。原紙単位の制約がなくなり、2000~3000箱程度という小ロットからの柔軟な製造を可能にする。

これにより、膨大なロットを前に採用を断念していた「季節商品」といったスポット品にも対応しやすくなった。加えて、「特定の小売チェーン限定プロモーション」や「地域限定のテストマーケティング」など、機動的な販促展開が求められる場面でも採用しやすくなるとみる。

「箱の内側にも印刷を施すことができる。消費者が箱を開ける瞬間の『アンボクシング体験(開梱時の感動)』は、ブランド価値の向上やSNSでの話題化を狙う手法としても注目を集めており、ECやD2C市場においても有効な手段になると考えている」

海外からの輸入品も含めると100%を超えるリサイクル率を誇る段ボール。デジパケLiteは、環境対応としての価値だけでなく、変化する流通・小売現場の複合的な課題を多面的に解消するソリューションとしての価値を新たに付加することになりそうだ。



(日本物流新聞2026年10月25日号掲載)