ダイヘン、系統用蓄電所でサンヴィレッジと機器供給契約
- 投稿日時
- 2026/05/19 09:00
- 更新日時
- 2026/05/19 09:00
250カ所・2.4ギガワット時規模
ダイヘンは4月23日、同社本社にて蓄電所開発などを手掛けるサンヴィレッジとの間で、総容量2・4ギガワット時・250カ所規模となる系統用蓄電所への機器供給契約の調印式を実施した。本プロジェクトは2025年度までに6カ所への納入を完了しており、2026年度には70カ所超への納入を予定する。サンヴィレッジ側では、この整備した蓄電所を投資家等へ販売することで、約1000億円規模の売上高を見込んでいる。
日照条件により発電量が変動する太陽光発電等の再生可能エネルギー導入が進む中、電力系統の安定化および出力変動の補償が社会的な重要課題となっている。その解決策として、電力系統全体の調整力を担う蓄電所の整備が各地で急ピッチで進められている。
経済産業省の見通しでは、2030年度の系統用蓄電池の導入容量は累計14.1~23.8ギガワット時に達する予測で、今回の民間主導による2.4ギガワット時規模の整備プロジェクトは、この目標達成を大きく後押しする。
■セキュリティと低騒音を両立
プロジェクトに採用されたダイヘンの「蓄電所向け蓄電池パッケージ」(出力2メガワット/容量8メガワット時)は、2025年10月に経済産業省主導のセキュリティ要件適合評価及びラベリング制度「JC-STAR ★1」認証を取得しており、サイバーセキュリティ対策面での信頼性を確保している。
また、近隣住民への環境配慮面でも優位性を持つ。パワーコンディショナーの稼働音は70・3デシベルと業界トップクラスの低騒音で、環境アセスメントの面でも優位に働く。さらに、パッケージ全体がコンパクトな分割式ユニットで構成されており、個別であれば6㌧トラックおよび幅5㍍の道路での搬入が可能。道路幅や耐荷重といったインフラ制限を受けにくい設計となっている。
ダイヘンの服部将之EMS事業部長は、次のようにアピールする。「情報セキュリティの『JC-STAR ★1』認証は、2027年4月以降に系統連系を行うための必須要件となります。当社のシステムは住宅近隣への設置に重要な低騒音設計を実現しているほか、分割可能なユニット構成によってトラック輸送の制約を大幅に軽減できる点が大きな特徴です」
一方、導入側であるサンヴィレッジの三村挑嗣代表取締役は、今回の選定理由について以下のように評価している。
「騒音問題への対応に加え、従来のコンテナ型では必要だった大型トレーラーを使用せず、6㌧トラックで搬入可能な点が決定打となりました。また、系統接続にあたり急務となった情報セキュリティの認証要件についても、ダイヘン製品であれば高い基準でクリアできるという安心感があります」
(日本物流新聞2026年5月15日号掲載)