【食品展示会】FABEX東京、人手不足など課題共通
- 投稿日時
- 2025/05/02 09:00
- 更新日時
- 2025/05/02 09:00

食品ビジネスの商談展示会「FABEX東京2025」(主催:日本食糧新聞社)が4月15日~17日にかけて東京ビッグサイトで開催、5万6685人が来場した。今回、メインテーマに「躍進!ニッポンの『食』~変わる世界、変える未来」を掲げ、992社が1350小間を出展。前年より60社、39小間の増加となり、過去最大規模となった。人手不足やDX化の遅延、原価高騰など、課題は金属加工業と共通していた。機械関連を中心に取材した。
食品充填機メーカーの型久堂は天板がXY軸で移動する充填機「ピストンデポジッター」を提案。上部の充填部分が移動する機械が多かったが、生地を引きずったり、伸びたりして綺麗に充填出来ない課題があったという。担当者は「人手不足で人が来ない。また指導してもすぐにやめてしまう。この機械なら、1、2年経験したパティシエと同程度に絞れるので導入が増えている」と話した。
レオン自動機は包あん成形機「火星人CN700」をアピール。饅頭などにあんこを包む包あん機だが、スライス機能を使えばクッキーなどの成型が出来る。包あん機は一定、普及しているので、付加価値のある商品を作れる機能への問い合わせが多いという。既存機へのカスタマイズも提案する。
■人の目以上の過剰判定せず
リンガーハット開発は、リンガーハットの生産ラインでの課題解決に用いられたものを切り出して外販している。画像認識検査システム「ディアマ」は、弁当が正しく盛り付けられているかAIとOCRでチェックする。表の具材と、裏のシールの両方を同時に検査できるのもアピールポイント。「こういったシステムは多いが食品に特化しており、カメラを人の目と同等にして過剰判定しないのが特徴。お弁当などは厳密にチェックしすぎるとNGばかりになり商売にならない」(担当者)と笑う。西村機械製作所は米粉を製造する「フェアリーパウダーミル」を提案。以前は、和菓子用の上新粉などが多かったがグルテンフリーブームなどで、パンやクッキーなど、小麦粉の代わりに米粉が使われることが増えた。デンプンの細胞を損傷させずに細かく粉砕する機構が特徴で、洋菓子に適する。
リンガーハット開発の画像認識検査システム。人の目と同等にして過剰判定しない
(日本物流新聞2025年4月25日号掲載)