ASMLジャパン、国内人材を積極登用
- 投稿日時
- 2026/10/01 09:00
- 更新日時
- 2026/10/01 09:00
サプライチェーン強化に意欲
半導体製造装置世界最大手の蘭ASMLの日本法人、ASMLジャパンは都内で設立25周年を記念した記者説明会を開催した。同社は生成AI(人工知能)向け半導体の急激な需要拡大や、国内における最先端半導体の立ち上げに対応するため、国内の人員体制を2030年までに大幅に拡充する方針や、サプライチェーンの強化など国内の半導体製造基盤の強化を全面的に支援する構えだ。
同社の藤原祥二郎社長は説明会の中で、日本市場を取り巻く環境が劇的に変化している点に言及。「現在、世界のASML全体における日本市場の売上高比率は約5%まで上昇している。これは単に装置を納入する市場としての重要性が増しているだけでなく、日本の半導体材料メーカーや装置メーカーがグローバルなサプライチェーンにおいて不可欠な役割を果たしているためだ」と強調。「日本は技術革新を支える最重要拠点の一つであり、今後も投資を継続する」と強い意欲を示した。
今後は2027年までの2ナノメートル世代の先端半導体量産化を目指すラピダスなどのプロジェクトへの支援を本格化させる。ASMLはすでに北海道千歳市近郊に新たなサポート拠点を設置しており、顧客のクリーンルーム内に常駐して装置の立ち上げや安定稼働を24時間体制で支えるエンジニアの配置を急ピッチで進めている。国内のサポート拠点は現在8カ所にのぼり、各地の顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整えている。
また、技術ロードマップについても最新の進捗が明かされた。回路のさらなる微細化を可能にする次世代の「高NA(開口数)EUV露光装置」について、グローバルでの出荷と顧客先での評価が順調に進んでいることを説明。日本国内への導入スケジュールについても、顧客の量産計画に合わせて万全の体制で臨むとした。
さらに、その先の超次世代技術として期待される「Hyper-NA」の投入時期については、開発を進めつつも、顧客側の費用対効果や需要動向を慎重に見極めながら柔軟に判断していく方針を示した。
今後のサプライチェーンの強化について、藤原社長は「当社の露光装置に使用される部品は日本のモノづくり企業にしかできないモノが多数ある。今後はより多くのパートナーと一緒に成長していきたい」と新たなサプライヤーの参画を呼び掛けた
(日本物流新聞2026年9月25日号掲載)