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クリエイティブテクノロジー、静電チャック技術を清掃・集塵に応用

投稿日時
2026/07/17 09:00
更新日時
2026/07/17 09:00
静音型クリーナー「ESCLEAN(エスクリーン)」

省エネ・省力化を両立

微細な塵やホコリは製品の品質を左右し、その対策には多くの清掃工数が割かれている。静電チャックメーカーのクリエイティブテクノロジーは、半導体分野で培った静電吸着技術を応用し、騒音や排気を抑えた省力型の清掃・集塵ソリューションを展開する。手軽に使える静音クリーナー「エスクリーン」から、製造ラインの異物を自動除去する「パーティクルコレクター」まで、工場環境の改善と省力化の両立を後押しする。


微細な塵やホコリ(パーティクル)は、製品の品質を左右する製造現場の課題であり、その対策には多くの清掃工数が割かれている。特に、クリーンルームの前室などは、人の往来に伴う衣服の繊維くずや毛髪が持ち込まれやすい。従来は、常時水拭きを行うなどして対策が取られてきたが、作業者の身体的な負担が大きく、人材確保が困難となりつつある。

こうしたクリーン環境の維持と清掃負担の軽減を両立させる新たな手法として、静音型クリーナー「ESCLEAN(エスクリーン)」を開発したのが、半導体製造分野で多数の導入実績を持つ静電チャックメーカーのクリエイティブテクノロジーだ。電気的な力でウェーハを把持する静電チャックが、排気や稼働音を発生せずにゴミを吸着できる点に着目した。

厚さ3㌢の薄型設計で隙間の清掃にも対応でき、1回の充電で最大24時間連続使用ができる。使用後は専用のクリーナーステージにセットするだけで手入れが完了する。開発の狙いについて同社 執行役員 営業部 部長の吉田泰知氏は「重労働の清掃を常に誰かに強いるのではなく、いつでも簡単に、誰でも気軽に使えるようにすること」と話す。8月頃受注を開始し、納品は9~10月頃を予定する。価格はクリーナーと自動掃除台のセットで20万円弱を予定する。

■ラインに組み込み不良低減

こうした手清掃向けの省力化に留まらず、製造ライン自体に組み込んで異物を自動除去する「インライン清掃」への応用も広げている。従来、ライン内の自動集塵にはコンプレッサーやファンを用いた真空吸引(バキューム)式が多く使われてきた。しかし、常時稼働に伴う騒音や排気に加え、膨大な消費電力が課題となっていた。

これに対し、静電集塵シート「パーティクルコレクター」はバキューム式と比較して電気使用量を10分の1から100分の1程度に抑え、排気によるゴミの再飛散もない。この低騒音・省エネ性能を活かし、特に異物対策が品質を左右する自動車やフィルム、繊維などの自動プロセスで導入が進みつつある。

大手自動車メーカーに納入した事例では、自動車のアルミプレス加工工程において、金型が動くためのわずか1㌢のクリアランス(隙間)に着目。そこに厚さ700ミクロンという極薄設計の静電集塵シートを配置することで、ワークを打ち抜く際に発生するミリ単位の微細な切粉を捕集し、不良発生率を低減した。

「金型が開く際の空気の逆流によって切粉が舞い上がり、次のワークに付着して打痕を引き起こす。本製品はこれまでアプローチできなかったわずかな隙間に設置できるため、パーティクル発生源の至近で対策が打て、不良率低減に寄与できた。また、従来頻繁に行わなければならなかった金型のふき取り掃除も大幅に削減でき、清掃工程の省力化にも貢献している」(同社 執行役員 研究開発部 部長の長谷川喬彬氏)

半導体工場から金属加工業の生産ラインにいたるまで、同社の静電技術が今後の工場環境改善における選択肢の一つになりつつある。





(日本物流新聞2026年7月10日号掲載)