ハクオウロボティクス、量産AGF発売から3カ月で初回ロット完売
- 投稿日時
- 2026/05/07 09:00
- 更新日時
- 2026/05/07 09:00
今期前半で30台販売も視野に
ハクオウロボティクスが手掛ける自動フォークリフト(AGF)「AutoFork(オートフォーク)」の量産モデルが、昨年12月の発売開始からわずか約3カ月で初回生産ロット10台を完売した。生産中の次回ロット(5月末提供開始予定)もすでに複数台受注しており、今期前半で20~30台規模の販売も射程に入りつつある。同社・営業統括の寺島剛氏は「我々としてはやっと10台という気持ちもあったが、AGF市場はフォークリフト全体(年間約8万台)のうちの100台程度。膠着していた市場に風穴を開けたと業界関係者から評価いただき自信を持てた」と笑顔を見せる。
完売の背景にあるのは、プロ目線で「現場」と「機能」を徹底的に絞り込む戦略だ。本来、AGFの現場導入は極めて難易度が高い。パレットの厳密な位置合わせや現場の状況ごとの微調整が導入の高い壁となっていた。同社はまず、処理速度が最優先となるトラックからの荷積みや荷卸し作業ではなく、正確な動作と小回りが求められる製造・物流現場の工程間搬送などにターゲットを絞った。さらに、機能を最大積載量570㌔、揚高1.5㍍以下にあえて制限することで価格を抑えるとともに、マニュアル操作時のフォークリフト免許なしでも特別教育を受ければ操作可能とし小型化による現場への溶け込みやすさを実現した。
一方、機能を絞りながらも使い勝手の面では独自の強みも備える。本体搭載のタブレット端末はスマートフォンのように直感的に操作でき、一度手動走行させるだけで経路を記憶するプレイバック機能により納入当日からの稼働を実現する。
「AGFはどうしてもフォークリフトの延長で考えられがち。当社にはFAの自動化や自動運転に強い人間が多いため、自動化設備として現場に本当に必要なAGFの性能を追求した」(寺島氏)
実稼働の現場でも手応えが広がっている。自動車部品を手掛ける澤藤電機では、完成品の搬送工程でオートフォークが使用され、工場建屋間を朝から晩まで30往復以上稼働し続ける。別の自動車部品向けの保管倉庫でも、パレット置き場から垂直搬送機間の搬送を自動化。現場担当者からは「人より早い」との評価も得た。
9月8日から開催される国際物流総合展(東京ビッグサイト)には今年も出展を予定しており、複数台の自動フォークリフトを用いた連携デモなどを通じて、実運用を想定した自動化ソリューションを紹介する。寺島氏は「現モデルで培った経験をもとに、現場に即した提案を強化し、市場のさらなる拡大につなげていきたい」と力を込める。

オートフォークは反射ポールを壁や柱に設置するだけで導入できるレーザー誘導方式を採用する。床面工事不要で賃貸倉庫や既存施設にも適する
(日本物流新聞2026年4月25日号掲載)