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溶接の職人技をロボットでカバー、ゼロ設定・ゼロ教示も

投稿日時
2026/10/09 15:46
更新日時
2026/10/09 15:50
ファナックの「AI溶接エージェント」は図面を読み取ると、「板厚4.5mmのワークをセットしてください」「条件を生成しました。変更があれば数値を編集してください」などと作業者とやり取りして溶接を実行する。

溶接分野で職人の減少が問題となっていることを受け、ロボットや装置メーカー各社は自動化でそれを補えることを提案している。9月19日まで東京ビッグサイトで開かれた国際ウエルディングショーで、ファナックはAI(Gemini Enterprise)を使った「AI溶接エージェント」を実演した。アーク溶接用の図面をタブレットに内蔵されたカメラで読み取ると、AIが使う材料や生成する部品を理解して溶接条件やロボットの動作を自動で生成する。同社常務執行役員の安部健一郎ロボット研究開発統括本部長は「世の中にまったくないシステムで極秘で進めてきた。図面を見せるだけでゼロ設定、ゼロ教示で実溶接ができる」と言う。読み取った図面は比較的単純なものだったが、今後より複雑なものにも対応する考え。サブスクリプション(定期課金)の形で12月から出荷を始める。

安川電機は次世代デジタル電源と謳うアーク溶接電源「MOTOWELD-AX350」(発売日未定)を先行出展し、アーク溶接ロボットと組み合わせて高品質な溶接をして見せた。試し溶接の結果から溶接条件を最適化し、「高強度材でも指令値と実測値が合い、アークの変動を抑え、スパッタの発生を低減する」と言う。

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安川電機が先行出展した新型アーク溶接電源「MOTOWELD-AX350」(右)

アマダは安川電機製ロボットを使ったファイバーレーザー溶接システムにモニター「MM-L400A」(今年発売予定)を付けて紹介。カメラの付いたモニターは「3種の光(反射光、紫外線、プラズマ)や温度変化を見て微細な異常も可視化する」。基準データの学習だけで使えるという。溶接システム(FLW 6000  ENSISe)には従来から位置補正機能があるが、多数の点を見る必要があり時間を要していた。今回、短時間で実行できる3点補正機能を付けた。

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アマダが今年発売するレーザーウェルドモニター「MM−L400A」(中央)。溶接ノズル付近からカメラで捉える。

(日本物流新聞2026年10月10日号掲載)