商船三井ら、中古船を改造した浮体式データセンター開発へ
- 投稿日時
- 2026/04/23 09:00
- 更新日時
- 2026/04/23 09:00
水資源潤沢、陸上より開発も3年短く
商船三井、日立製作所、日立システムズは、「中古船を改造した浮体式データセンター(Floating Data Center、以下「FDC」)」の開発・運用・商用化に向けた基本合意書(MOU)を締結した。生成AIの普及に伴い大都市近郊ではデータセンター向け大規模用地の確保が難しくなっており、中古船を改造したFDCで解決を図る。日本、マレーシア、米国を中心に、2027年以降の稼働開始を見据えたFDCの需要検証、基本仕様、運用手順の検討や事業化に向けた検証が進められる。
近年、データセンター需要は拡大を続けており、立地や電力・冷却に使用する水資源の確保が課題に。周辺インフラや住民合意が追い付かずデータセンター新規建設の停止が提案されている都市もある。3社が検証するFDCは大規模な用地確保が不要で、短工期かつ移設が可能だ。さらに既存船体を再利用することで、環境負荷とコストを抑えられる。3社によればFDCの改造工事は1年程度。従来の陸上建屋型データセンター開発と比べて、開発期間は最大3年短縮できるという。
発熱量の大きなデータセンターは冷却システムが必要だが、浮体式のFDCは海水や河川の水を冷却システムに活用できるため、サーバの冷却にかかる電力消費と運用コストも削減可能。需要の変化に応じて稼働場所を変更するような柔軟な運用も見込める。
(2026年4月10日Mono Que掲載)