調整なしで振れ精度3ミクロン以下
牧野フライス製作所は、4月15日からインテックス大阪で開催された「インターモールド」にて、ハイドロチャック式放電加工機用電極ホルダ「ファインロッドシステム(Fine Rod System)」を参考出品した。マシニングセンタ(MC)で培ったチャッキング技術を放電加工に横展開したもので、高精度な電極セッティングが可能。脱着時の繰り返し振れ精度3ミクロンを実現した。
一般的な角型電極の場合、ホルダに対してネジで電極を基準面に押し当てて固定するため、構造上、主軸の中心と電極の中心が一致しにくい課題があった。
今回同社が開発したシステムは、MCの知見を活かした丸形電極用のハイドロチャック方式を採用し、常時主軸中心でのチャッキングを可能にした。エンジニアリングチームの卓俊愷氏は「これまでのユニバーサルチェック方式では、入念なネジ調整で振れ精度を出していたが、新型は側面のボルトを締め付けるだけで、径の4倍に相当する先端部(4D先端)でも振れ精度3ミクロン以下を実現した」と自信を見せる。
「MCの技術を転用すれば可能だとは誰もが考えるが、実際に形にしたメーカーはこれまでなかった。トライした結果、非常に良いデータが得られたため出品に至った」としており、今後、実用化・販売を予定している。
■ワイヤ放電では均一仕上げ
また、ワイヤ放電加工機においても、加工面の品位を向上させる新機能を披露した。新たに開発した仕上げ回路を用いることで、加工面に発生する縦筋を極限まで抑制。均質かつ高品位な加工面を安定して得ることができる。
これにより、後工程での磨きや研磨による除去量の微細な寸法管理が不要となり、1ミクロンレベルの厳格な精度管理が容易になるという。
(日本物流新聞2026年4月25日号掲載)