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インタビュー

東陽研磨材工業 社長 大内 達平 氏 
磨きの人手不足受け鏡面ショットマシン好調

投稿日時
2026/07/27 12:58
更新日時
2026/07/27 13:01

複雑・微細ワークを誰でも鏡面ショット

東洋研磨材工業の鏡面ショットマシン「SMAP」は、弾性のある研磨メディアをワークに当てるだけで、誰でも簡単に鏡面仕上げができる優れもの。エアーではなく遠心力で投射する方式のため吐出量が多く、メディアがワーク形状に沿って流れるので、手磨きでは難しい微細・複雑なワークにも対応できる。水も油も使わない乾式で、後洗浄はエアブローだけで済む。結果、半日から数日を要していた磨き工程が、数分で終わることも珍しくない。同社が捉える現場の最新ニーズを、代表取締役の大内達平氏に聞いた。

――特徴ある鏡面ショットマシン「SMAP」を手掛けています。現況はいかがでしょうか。

おかげさまで、よく売れています。理由は明確で、当社の主力需要業種である金型業界を中心に人手不足が深刻です。それを理由に廃業・倒産する企業も出てきています。SMAPは磨き工程でよく使っていただくのですが、磨きを専業でやられていた会社さんはより深刻な状況です。

――やはり人手不足ですか。

そうですね。磨き工程は10年、20年やらないと一人前にならないと言われる技術です。10年前であればまだ職人さんが40代、50代でしたから、当社の機械がなくても困らなかった。そうした人たちが今、50代、60代になっていて、あと何年かで辞めてしまう。後継者も育っていないとなると、廃業するか、機械を導入して省力化するしかありません。

――それで機械化に踏み切る企業が増えていると。

ええ。また、これまで外注していた企業でも、サプライヤーの廃業をきっかけに、内製したいという要望が増えています。こうした現象は、金型業界に限ったことではなく、工具や塗装の業界でも起きていて、誰でも簡単に磨ける我々の製品が求められています。

――販売の数字にも表れていますか。

機械の販売台数は多い年で80台、今年は50〜60台のペースで、累計では1800台近いところまで来ました。25年ほど前からある製品なので、普及と共に台数は減っていくはずですが、毎年安定して求められています。台数以上に伸びているのが消耗品の使用量で、既存のお客様が使う範囲を広げてくださっている表れだと捉えています。

■数日の研磨工程が5分に

――現場ではどのように活用されているのでしょうか。

実は、週に1、2時間しか稼働していないお客様も少なくありません

――それでも導入に至る理由は。

SMAPは複雑形状や微細なワークに使用されることが多く、導入以前は手磨きで行っている場合がほとんどです。そのため、1つのワークに半日から数日かけていたなんてこともざらにあります。SMAPに置き換えると5分で終わるケースもあり、生産性の観点から高く評価いただいています。経営者は今、残業など働く時間の削減と昇給の両立が求められています。人でしかできない付加価値の高い業務への転換を後押しするツールとして選ばれることが増えてきたと感じています。

東洋研磨材工業_写真2.jpg

研磨するワークに応じて6機種用意する。近年はロボットを使用した自動化需要なども取り込む

――SMAPならではの強みはどこにありますか。

弾性のある乾式の研磨材を使っている点ですね。水や油を使わないので後洗浄が簡単で、エアーブラストとは違って局所排気の届け出が不要な場合も多く、導入のハードルが低い。メディアのラインナップも豊富で、金属から樹脂まで幅広く対応できます。ワークにメディアを斜めに当てるだけですから特別な技術は不要で、未経験の方でも短期間で習得できます。ただ、素材や形状によって向き不向きはあります。無償でのテストも行っていますので、ぜひ気軽にお問合せください。

――10月にはJIMTOFも開催されます。

JIMTOFの会場にはSMAPに加え、マドラー式研磨機「STIRREL」も実機で持ち込みます。その場でのテストも承っておりますので、ぜひワークを持ち込んでいただき、その実力を体感いただきたいですね。



(日本物流新聞2026年7月25日号掲載)