インタビュー
石川県鉄工機電協会 会長(澁谷工業社長)澁谷 英利 氏
中東危機 正しい情報で過剰在庫抑制を
- 投稿日時
- 2026/05/26 09:14
- 更新日時
- 2026/05/26 15:20
協会の9割超が影響懸念
――中東危機の緊迫化が進む中、会員企業の現状と協会の対応は。
「当協会では4月17日に緊急アンケートを実施した 。ホルムズ海峡封鎖などの影響について『直ちに影響が出ている』とする回答が7割近くを占め、『これから影響が出る』と合わせれば、実に9割以上の企業が何らかの影響を懸念している実態が浮き彫りになった 。

MEX金沢、澁谷工業ブースにて
中東情勢は現在も長期化しており、原油由来の樹脂部品やナフサ由来のシンナーなどの原材料が入手しにくくなっているほか、資材コストの上昇も深刻
だ。
協会としては、会員企業同士の正しい情報共有を活発化させ、先行きの不安感から生じる過度な在庫(過剰ストック)の抱え込みを解消し、サプライチェーンの正常化に貢献したい。政府による代替調達ルートの早期実現にも期待しつつ、石川県とも密接に対策を連携していく」
――慢性的な人手不足という構造課題にも直面しているが。
「人手不足はものづくり産業だけにとどまらず、少子高齢化が進む社会全体の問題だ。ものづくり現場がこれを突破するためには、社内のDXやAI活用、ロボティクス化などの省力化投資を急ぐ必要がある 。
同時に、自社内で構築した自動化・省力化の実績は、新商品の開発や、システム・ソリューションそのものの外販・サービス化といった『新たなビジネスチャンス』にも繋がる。協会の会員企業でも、内製化とビジネス創出の両面で取り組みを進めているところが多い。
今回のMEX金沢に集まった269の出展社・団体のうち、県外からの参加は195社を数える。地元企業だけで閉じるのではなく、県外の優れた最新技術との出会いや人材交流を活発化させることで、北陸の地に新たなイノベーションを呼び込んでいきたい」
執筆:モノクエ編集部
本記事は、創刊70年超のモノづくり専門紙「日本物流新聞」の編集部が制作しています。製造業に精通した専門記者が、現場取材に基づいた正確で鮮度の高い情報をお届けします。
(日本物流新聞2026年5月25日号掲載)